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犬にバナナを食べさせても大丈夫?量や注意点を知ろう

セゾンのくらし大研究 編集部

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犬は人間が何か食べていると興味津々でやってきます。「食べさせてあげたい」と感じる方もいるでしょう。しかし、人間にとっては害のない食べ物でも、犬にとっては命の危険にさらされる場合もあります。犬を飼育する場合には、犬が絶対に食べてはいけない食べ物を把握しておかなければなりません。そこで今回は、犬にバナナを食べさせても良いのか、与えて良い場合はどのくらいの量までOKなのかなど詳しく紹介します。

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犬がバナナを食べても問題はない?

食物繊維やビタミンなどが豊富なバナナは、栄養豊富で人間にも好まれる果物です。犬がバナナを食べても問題ないのでしょうか。バナナの魅力と合わせて説明します。

犬にバナナを与えてもOK!

結論からいえば、犬はバナナを食べてもOKです。ただ果物アレルギーの犬は食べてはいけません。栄養満点のバナナには犬にとっての有害成分がないため、食事にもおやつにも与えられます。

栄養バランスが良いバナナは、季節に関係なく1年中手に入るため、日頃の食事で不足している栄養素を補うために用いても良いでしょう。

ただ、糖質が多いため、食べ過ぎると肥満や糖尿病になる可能性があります。「与えると喜んで食べるから」という理由で、たくさんバナナを与えるのは控えましょう。

ミネラル豊富なバナナの魅力

果物の中でいえば比較的低カロリーで、炭水化物や食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが豊富に含まれています。そのため、バナナだけである程度の栄養補給ができるとして、エネルギー補給をしたい運動後の栄養補給などにバナナを食べる方もいます。

バナナにはレタスと同じくらいの食物繊維が含まれています。食物繊維が豊富だと、食事で摂った栄養素をゆっくり吸収したり有害物質を排出してくれたりなど健康に役立つでしょう。

栄養素をゆっくり吸収してくれるということは、血糖値の急上昇を抑え、腹持ちが良い食べ物といえます。また、エネルギー代謝を助けるビタミンB群や身体の浸透圧を調整するカリウム、骨や身体の代謝を助けるマグネシウムなどのミネラルも豊富です。

その他にも抗酸化作用があるといわれるポリフェノールや、気持ちを落ち着かせたり睡眠を促したりするトリプトファンも含まれています。抗酸化作用とは、体内にある活性酸素を取り除いて老化や生活習慣病などから身体を守る作用です。

トリプトファンは必須アミノ酸の一つで、必須アミノ酸は人間や動物が体内で作ることはできません。そのため、食べ物から補給する必要があります。このように、バナナにはさまざまな栄養素がバランス良く含まれており、人間にとっても犬にとっても魅力的な食べ物といえるでしょう。

犬にバナナを与えるメリット

栄養満点のバナナですが、犬にバナナを与えるとどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、犬にバナナを与えるメリットについて紹介します。

エネルギー補給になる

バナナの糖質量は、可食部100gあたり21.4gです。人間はもちろん犬にとってもエネルギー補給にぴったりです。

一言で糖質といっても、デンプンやブドウ糖、果糖などさまざまな糖質を含んでいるため、種類によって消化スピードが違います。そのため、満足感をすぐに得られ、腹持ちも良いというメリットもあるのです。

参照元:ドール バナナに含まれる栄養について

食物繊維が豊富で便秘の予防や解消になる

食物繊維が豊富なのは先ほども紹介しましたが、バナナに含まれる食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。

これらの違いは漢字でも分かるように、水に溶ける食物繊維か水に溶けない食物繊維かという違いです。水溶性食物繊維は、消化器官での栄養の吸収をゆるやかにしてくれるため、食後の血糖値の上昇を抑えてくれたりコレステロールを低下させたりします。

不溶性食物繊維は、便のかたさを増して腸を刺激してくれるため、便秘ぎみの犬にぴったりです。

歯周病の予防になる

抗酸化作用が高いポリフェノールは、歯周病の予防になるといわれています。そのため、歯周病が気になるシニア犬にぴったりの食べ物です。バナナのポリフェノールは、バナナが熟して茶色い斑点がたくさん現れた時にもっとも多く含まれています。

歯周病予防を考えて犬に与えるのであれば、緑色や黄色の固めのバナナより熟したバナナを与えるようにしましょう。ただ、バナナの繊維は歯に挟まりやすいというデメリットがあります。歯と歯の間に汚れが残ったままだと歯周病の原因になるため、バナナを与えた後は歯磨きをしてください。

高血圧の予防になる

バナナはミネラル豊富ですが、その中でもカリウムが特に多いのが特徴です。カリウムは身体の浸透圧を調整する役割があり、体内の不要な塩分を尿と一緒に排出してくれます。つまり、血圧を下げる役割があるのです。高血圧の予防として、定期的にバナナを与えると良いでしょう。

筋肉や骨の強化をしてくれる

バナナは、カリウム以外にもカルシウムやマグネシウムも多く含んでいます。これらには骨を丈夫にしたり筋肉の動きをスムーズにしたりする働きもあります。

また、マグネシウムを効率良く摂取するには、カルシウムが必要になるため、バナナを食べるだけで必要な栄養素を簡単に摂取できるというメリットがあります。

犬にバナナを与える際に注意すること

バナナの与え過ぎは肥満や糖尿病の恐れがあるだけではなく、その他の危険もあります。ここでは、犬にバナナを与える際に注意することについて見ていきましょう。

子犬やシニア犬は注意が必要

子犬やシニア犬にバナナを与える際には、少しずつ様子を見ながら与えてください。果物アレルギーを持っている犬の場合、嘔吐や下痢の症状が出ることもあります。

また、子犬の場合は消化器官の発達が未熟、シニア犬の場合は消化器官の働きが衰えている可能性が高いです。それによって体調不良を起こす場合も考えられるため、注意しましょう。

腎臓に疾患がある場合や持病がある場合はNG

腎臓の疾患など持病がある場合にはバナナを食べない方が良いケースがあります。

例えば、腎臓の疾患によって腎機能が低下している犬がいるとします。バナナにはカリウムが豊富に含まれているため、腎機能の低下によってカリウムの排出がうまくできず、血液中にカリウムが多く残ってしまう可能性があるのです。

そうなると高カリウム血症となり、四肢のしびれや筋力低下、不整脈などの原因になります。バナナにはカルシウムも豊富に含まれており、シュウ酸と結合してシュウ酸カルシウム結晶になり、尿路結石症を誘発する危険も。

さらには、マグネシウムからストルバイト結石を作り、尿石症を悪化させるリスクもあります。何らかの持病を抱えているのであれば、バナナを与えるのは控えましょう。どうしても与えたいのであれば、かかりつけの獣医師に相談してください。

犬がバナナアレルギーを発症することも!

バナナは犬にとっての有害成分が含まれていないため、与えても問題はないのですが、犬によってはアレルギー症状を発症する場合があります。果物アレルギーの持病がある犬には絶対与えないようにしてください。

また子犬の場合、初めてバナナを食べることもあり、ごくまれにバナナアレルギーを発症する犬がいます。子犬に初めてバナナを食べさせる場合は、少量のバナナを与え、かゆがったり下痢や嘔吐など 、いつもと違う様子がないかしっかり観察しましょう。

初めて与える食べ物の場合は、与えてから1日から2日ほどは、異なる初めての食べ物を与えないようにしてください。もしアレルギー症状を発症した場合にも、原因となる食べ物を特定しやすくするためです。バナナに限らず、初めて与える食べ物は少量ずつ与えましょう。万が一、様子がおかしい場合は、すぐに動物病院を受診してください。

このような場合に備えて、ペット保険に加入しておくと安心です。下記よりご覧ください。

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バナナの皮ごと与えるのは絶対ダメ!

バナナの皮には有毒成分が含まれていないため、食べても問題はありません。しかし消化が悪いため、腸に詰まって腸閉塞を引き起こす可能性があります。またバナナの皮が硬いことから、のどに詰まる危険もあります。

犬にバナナを与える場合は、必ず皮をむいてから与えましょう。またバナナの皮をゴミ箱に捨てると、バナナの甘い匂いにつられて、犬がゴミ箱からバナナの皮を見つけてしまうかもしれません。ふた付きのゴミ箱に捨てるか、袋で密閉して犬が届かない場所に置いておくなど注意しましょう。

犬が食べても良いバナナの量は?与え方について

犬にバナナを与えてもOKなこと、与える際の注意点を説明しましたが、どのくらいの量を与えても良いのか気になるところです。ここでは、バナナの与え方や量などについて紹介します。

体重によって与えても良い量が違う

人間は体格によって食べる量が違います。犬も同じで、与える量を間違えると肥満の原因になります。犬の体重によってどれくらいの量を与えて良いのか、バナナの1日の摂取目安量をまとめました。バナナの量は1本あたり100gで考えています。

  • 超小型犬:20g以下(バナナ4分の1程度まで)

(マルチーズ・トイプードル・チワワなど)

  • 小型犬:20~40g(バナナ2分の1程度まで)

(柴犬・パグ・ミニチュアシュナウザーなど)

  • 中型犬:40~100g(バナナ1本程度まで)

ボーダーコリー・フレンチブルドッグ・ビーグルなど )

  • 大型犬:100~200g(バナナ1~2本程度まで)

(ゴールデンレトリーバー・シベリアンハスキー・ダルメシアンなど)

ここで紹介した摂取量はあくまで目安であって、上限まで与えて良いというわけではありません。犬の食事量や運動量、食欲、体格などによって量を加減する必要があります。バナナは主食ではないため、おやつの感覚で与えると良いでしょう。

小さくカットしてから与えよう

バナナは皮をむけば簡単に食べられますが、犬に与える場合は皮をむいて小さくカットしてから与えてください。大きいまま与えるとのどにつまる危険があるからです。子犬やシニア犬に与える場合は、バナナをつぶしてから与えると食べやすいでしょう。

また、バナナを冷蔵庫で冷やしている人もいるはずです。冷えたバナナを与えると犬が下痢をしてしまう可能性があるため、常温のバナナを与えるようにしてください。

加熱したバナナも与えてOK

バナナを与えたいものの冷たいバナナしかないという場合は、少し加熱してから与えてもOK。ただし、加熱したバナナは、糖分が腸内で発酵する可能性があります。加熱したバナナを与える場合は、少量にしましょう。

いつものフードにトッピングするのもOK

おやつの時に、スライスしたバナナを生のまま与えてもOKです。もちろん、小さくカットしたりつぶしたりしたバナナをドッグフードの上にちらして、トッピングするのも良いでしょう。バナナはあくまで補助的な役割です。

ドッグフードなどの主食をメインに考えて、栄養素が不足している、またはエネルギー不足という場合に与えるようにしてください。

バナナを加工したものは与えてもOK?

バナナには生のバナナだけでなく、加工されたバナナもあります。具体的には、バナナジュースやバナナヨーグルト、バナナチップスなどです。こういった加工したバナナを犬に与えても大丈夫なのでしょうか。どんな加工品がOKなのか、犬用の手作りバナナスイーツについても紹介します。

バナナチップスやバナナヨーグルトは大丈夫? 

人間に人気のチョコレートバナナは与えても良いのでしょうか。答えはNOです。犬はチョコレートを食べると中毒症状を起こす可能性があり、下痢や嘔吐などの症状が出ることも。絶対に、犬にチョコレートバナナを与えてはいけません。

バナナチップスやバナナヨーグルトなどのバナナ加工品は、犬用であれば与えても大丈夫です。人間用のバナナ加工食品には、砂糖が含まれていたり、油を使って調理していたりするケースがあるため、犬には与えないでください。

ただし、砂糖が含まれていないものや、ただ乾燥させたものなどであれば、犬も食べることができます。人間用の加工品を与える際には、成分をしっかり確認して与えるようにしましょう。

手作りのスイーツを与えるのもおすすめ

最後に、犬用の手作りバナナスイーツについて紹介します。どれも簡単なレシピなので、ぜひ作ってみてください。

バナナケーキ

犬用バナナケーキの材料と作り方は以下のとおりです。

<材料>

バナナ、小麦粉、無糖のヨーグルト、卵、はちみつ

<作り方>

1.バナナを小さく切ります。
2.ボウルに卵を割り、軽く溶いたら、ヨーグルト、バナナ、はちみつを加えて混ぜます。
3.2に小麦粉を入れ、混ぜ合わせます。
4.3をカップに入れ、180℃のオーブンで20分焼けば完成です。

小麦粉アレルギーがある犬であれば、小麦粉を米粉にして作ることもできます。

バナナチップス

バナナチップスの作り方を見ていきましょう。

<材料>

バナナ

<作り方>

1.バナナを薄くスライスします。
2.オーブンの天板にオーブンシートを敷き、スライスしたバナナを並べます。
3.130℃のオーブンで30分ほど焼けば完成です。

焼けたらすぐに出さず、オーブンの中で冷ましましょう。バナナがパリパリになっていれば、オーブンシートから外してください。人間が食べる場合には、完成したバナナチップスに砂糖をかけてもOKです。

おわりに

犬にバナナを与えるのはOKですが、与える量や与え方には注意が必要です。またアレルギー症状に関しては、いつ発症するかは誰にも分かりません。

人間でも同じですが、「この前食べた時には問題なかったのに」というケースも考えられます。人間も食べられる物を犬に与えた際には、何か変わった様子はないか注意深く観察しましょう。

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