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検査入院が必要な病気とは?必要なものや独り身での対処方法を解説

検査入院が必要な病気とは?必要なものや独り身での対処方法を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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「検査入院」とは、特定の病気や症状を詳しく調べるために、短期間入院しながら検査を受けるものです。睡眠時無呼吸症候群や糖尿病、狭心症など、検査入院が必要とされる病気は多岐にわたります。また、入院時に必要なものの準備や、独り身の場合の保証人対応など、事前に考えておきたいこともあります。

本記事では、検査入院が必要な病気の種類や検査内容、必要な持ち物リスト、さらに独り身での対処方法について詳しく解説します。検査入院に備えたい方や不安を解消したい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 検査入院には「治療目的の検査入院」と「健康増進目的の検査入院」の2種類がある
  • 検査入院が必要となる主な病気は「睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、痛風、てんかん、狭心症、うつ病」の6つである
  • 入院時の持ち物は「手続き関係、生活必需品、あると便利なもの」の3つのカテゴリーに分類される
  • 身元保証人問題への対処方法は「友人・知人への依頼、成年後見制度の利用、民間サービスの活用」の3つがある
ひとりのミカタ
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そもそも検査入院とは?

そもそも検査入院とは?

検査入院は、医師の診断や治療方針を決定するために行われる入院形態の一つです。医師の専門的な判断のもと、複数の検査を集中的に実施することで、より正確な診断や最適な治療方針を導き出すことができます。

検査入院は大きく2つのタイプに分類されます。1つ目は、医師が診察において何らかの身体の異常を見つけた際に指示される「治療目的の検査入院」です。例えば、疾患を特定するための精密検査や、治療方針を決定するための検査、さらには病状の経過を確認するための検査などが含まれます。これらの検査入院は医療保険の対象となります。

2つ目は「健康増進目的の検査入院」です。これは健康診断や人間ドックの一環として行われる入院検査を指します。この場合は病気の治療を直接の目的としていないため、医療保険の適用外となります。健康な状態を維持・管理するために自発的に受診するケースが該当します。

検査入院が必要な病気|種類と検査内容

検査入院が必要な病気|種類と検査内容

病気の種類によって必要な検査内容は異なります。ここでは代表的な6つの疾患について、検査入院で実施される具体的な検査内容と特徴を解説します。

一人暮らしの方でも安心して検査入院にのぞめるよう、それぞれの病気の特徴も併せて説明していきます。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が浅くなったり一時的に停止したりする症状により、日中の強い眠気や倦怠感を引き起こす病気です。成人の約3人に1人が潜在的に抱えている可能性があり、高血圧や糖尿病、心臓病などの合併症リスクも高めます。

診断には精密な検査が必要となり、近年は自宅での簡易検査(PG検査)も可能になってきました。しかし、検査入院で行う精密検査(PSG検査)では、長時間の脳波や心電図、呼吸状態などを詳しくモニタリングできるため、より正確な診断が可能です。

一般的な検査入院は1週間程度で、夜間は赤外線カメラによる映像記録も行われます。病状の程度や原因をより詳しく調べることで、最適な治療方針を立てることができます。

糖尿病

糖尿病はインスリンの働きが不十分になることで血液中のブドウ糖が増加する病気です。失明や腎不全、足の切断といった重い合併症を引き起こす可能性があります。初期症状が乏しいため、健康診断で異常を指摘されてから検査入院となることが多いのが特徴です。

検査入院では腎症や網膜症といった合併症の有無、動脈硬化の進行度、インスリン分泌能など、一通りの検査を実施します。通常3日から1週間程度の入院期間で、血液検査や尿検査に加え、合併症の検査も含めた総合的な診断を行います。

食事療法や運動療法、服薬といった治療方針を決定するうえで重要な情報が得られるため、糖尿病と診断された方は積極的に検査入院を検討するとよいでしょう。

痛風

痛風は体内で過剰に産生された尿酸が関節に蓄積して結晶化し、激しい痛みや腫れを引き起こす病気です。母趾関節に症状が出現することが多く、発作的に痛みが生じるのが特徴です。進行すると腎臓結石や尿管結石を併発することもあります。

痛風には「排泄低下型」と「産生過剰型」の2つのタイプがあり、適切な治療のために病型を診断する必要があります。24時間尿を採取する検査が必要なため、検査入院が推奨されています。

検査入院は1泊2日程度で、血液検査や尿検査に加え、合併症の有無を調べるため、脈波図検査や腹部超音波検査、心電図検査、レントゲン検査なども実施されます。

てんかん

てんかんは突然の発作を繰り返す慢性的な脳の疾患です。脳神経の過剰な活動により、意識消失や全身けいれんなどの症状が引き起こされます。3歳以下での発症が最も多いものの、60歳を超えた高齢者でも脳血管障害などを原因として発症することがあります。

検査入院では、長時間のビデオ脳波検査を中心に、臨床検査、頭部MRI、核医学検査などが実施されます。てんかん発作の症状や発作時の脳波を詳しく観察することで、てんかんの診断や発作の種類を正確に判断することができます。

通常1週間程度の入院期間で、自然に発作が起こるのを待ちながら、各種検査を進めていきます。症状によっては、検査をより効果的に行うため、一時的に普段の薬を調整することもあります。

狭心症

狭心症は、動脈硬化や血栓により冠動脈が狭くなることで、心臓の筋肉に十分な血液や酸素が行き渡らなくなる病気です。胸の痛みや圧迫感、息切れといった症状が特徴的です。

診断には心臓カテーテル検査が必要となり、2〜3日程度の検査入院で実施されます。カテーテルという細い管を心臓に挿入し、冠動脈の状態を詳しく調べることで、より適切な治療方針を決定することができます。

検査に不安を感じる方もいますが、命にかかわる合併症の発生率は0.1%以下と極めて低く、狭心症そのもののリスクと比べると遥かに小さいとされています。

うつ病

うつ病は脳の機能が低下することで、憂うつな気分や意欲の減退が続く病気です。検査入院では、光トポグラフィー検査をはじめとしたさまざまな検査を通じて、うつ病の診断や治療方針の決定に必要な情報を収集します。

一般的な検査入院では、光トポグラフィー検査や心電図検査、頭部MRI検査、脳波検査などの他、WAIS-Ⅳなどの心理検査も実施されます。これらの結果から、うつ病の診断の正確性を高め、より適切な治療方針を立てることができます。

通常7日間程度の入院期間で、集中的な検査と心理教育が行われます。一人暮らしの方でも医療スタッフのサポートを受けながら、安心して検査を受けることが可能です。

検査入院時に必要なものリスト

検査入院時に必要なものリスト

検査入院が決まったら、必要なものを事前に準備しましょう。以下の表に沿って準備することで、スムーズな入院生活を送ることができます。

入院手続きに必要なもの・診察券
・健康保険証またはマイナ保険証
・印鑑
・お薬手帳
・限度額適用認定証(お持ちの方)
入院生活に必要なもの・箸・スプーン・コップ(割れにくいもの)
・歯ブラシ・歯磨き粉・洗面器
・シャンプー・リンス・ボディソープ・バスタオル
・かかとのある履きやすい靴(スリッパは避ける)
・下着・パジャマ(前開きタイプ推奨)
・フェイスタオル・バスタオル
・ティッシュペーパー
・マスク
入院時にあると便利なもの・カーディガンなどの羽織りもの
・イヤホン
・ウェットティッシュ
・書類整理用クリアケース
・筆記用具
・置き時計

入院生活に必要な物品のうち、パジャマやタオル類については、多くの病院で有料レンタルサービスを利用することができます。また、病院の売店では日用品や衛生用品を購入できるため、足りないものがあっても安心です。

入院中は病室での生活が基本となりますので、快適に過ごせるよう必要に応じて持ち物を追加してください。ただし、持ち込み品が多すぎると管理が大変になるため、必要最小限に抑えることをおすすめします。貴重品や高額な電化製品の持ち込みは控え、現金も必要最小限にとどめましょう。

なお、入院が決まったら、入院する病院の規則や設備を確認することが大切です。病院によって持ち込み制限品が異なったり、コインランドリーの有無といった設備面に違いがあったりするためです。事前に確認することで、より適切な準備が可能となります。

検査入院でも身元保証人が必要?独り身での対処方法3選

検査入院でも身元保証人が必要?独り身での対処方法3選

検査入院の際も、多くの病院では身元保証人を求められます。病院は万が一の事態への対応や入院費の未収を防ぐために、身元保証人の設定を重要視しているためです。しかし、独り身の方でも適切な対応方法があります。

入院時の身元保証人問題に対する主な対処方法として、以下の3つがあります。

  • 友人や知人に依頼する
  • 成年後見制度を利用する
  • 民間の身元保証サービスを活用する

それぞれの方法にはメリット・デメリットがありますので、ご自身の状況に合わせて最適な選択をすることが大切です。

以下では、具体的な対応方法を解説します。

友人や知人に依頼する

身元保証人は必ずしも家族である必要はありません。信頼できる友人や知人に依頼することも可能です。身元保証人の役割としては、入院中の緊急連絡先になることや、必要な物品の準備、さらには万が一の際の対応などが含まれます。

ただし、保証人を引き受けることで大きな負担が生じる可能性があります。例えば、病院からの急な連絡への対応や、入院費の支払いに関する問題が発生した際の対応など、予期せぬ事態に巻き込まれるリスクがあります。特に金銭的な問題は、親しい間柄であってもトラブルに発展しやすいため、事前に十分な話し合いが必要です。

成年後見制度を利用する

成年後見制度は、判断能力が不十分な方の権利を守るための制度です。病院によっては身元保証人が不在の場合、成年後見制度の利用を提案されることがあります。後見人は入院費の支払い代行や、緊急時の連絡先としての役割を担うことができます。

成年後見人は本人の財産管理や契約の締結、入院中の必要な物品の手配といった支援を行います。しかし、この制度を利用する場合は、申し立てから後見開始までに時間がかかることを考慮する必要があります。また、家庭裁判所が決定した報酬を毎月支払う必要があり、一度開始すると原則として本人が亡くなるまで継続されます。

民間の身元保証サービスを活用する

近年増加している民間の身元保証サービスは、身元保証に加えて日常生活のサポートや死後の事務手続きまで、幅広いサービスを提供しています。独り身の方の入院時における身元保証の問題を解決する有効な選択肢の一つとなっています。

サービスの内容は事業者によって異なり、身元保証のみのプランから、見守り契約や死後事務委任契約などとセットになったプランまで、さまざまな選択肢があります。費用体系も事業者によって異なるため、契約前に自分に必要なサービスは何かを明確にし、複数の事業者を比較検討することが重要です。また、支払う金額の総額を計算し、支払い能力を見極めた上で契約を結ぶことをおすすめします。

検査入院に備えるなら!おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」がおすすめ

検査入院に備えるなら!おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」がおすすめ

セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」は、おひとりさまの「いつも」と「もしも」に寄り添う総合支援サービスです。入院時の身元保証から日常生活のサポートまで、おひとりさまの暮らしを総合的にサポートしてくれます。

入院や施設入居時に必要となる身元保証、24時間365日の電話健康相談、緊急時の連絡先代行など、将来への不安を解消するサービスが充実しています。また、実績豊富な士業事務所と提携し、専門的な知識が必要な場面でも万全のサポート体制が整っています。

ひとりのミカタ」では、ライフステージに応じて選べる充実した3つのプランが用意されています。

1.エントリープラン(65歳未満限定):将来の入院に備え、入会金や年会費の負担を抑えつつ、必要なときに必要なサービスを選んで利用できる手軽なプラン。

2.エルダープラン:入院や施設入居時の身元保証を何度でも利用できるプラン。

3.プラチナプラン:エンディングサポート(死後事務手続き代行)も含めた万全のサポートが整ったプラン。

詳しい情報は無料の資料請求で確認することができます。検査入院に備えるためのサポート内容について、じっくりと検討してみてはいかがでしょうか。

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ひとりのミカタ
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おわりに

検査入院は、正確な診断と適切な治療方針を決定するために重要な役割を果たします。主な検査の対象となる睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、痛風、てんかん、狭心症、うつ病などについて、それぞれの特徴と検査内容を解説してきました。

独り身の方にとって大きな課題となる身元保証人の問題には、友人や知人への依頼、成年後見制度の利用、民間の身元保証サービスの活用など、複数の対応方法があります。なかでも「ひとりのミカタ」のような総合支援サービスは、入院時のサポートだけでなく、日常生活から終活までをトータルでケアしてくれる心強い味方となるでしょう。

事前に必要な準備を整え、適切なサポート体制を確保することで、安心して検査入院に臨むことができます。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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