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半身浴のやり方を伝授!気になる効果や正しいやり方からアフターケアまで

半身浴のやり方を伝授!気になる効果や正しいやり方からアフターケアまで
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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1日の疲れを癒すために「半身浴」を楽しむ方もいるのではないでしょうか。半身浴はダイエットに良いイメージがありますが、実はほかにもたくさんの効果が期待できる入浴方法のひとつです。ただし、間違ったやり方で半身浴を行うと、体調不良の原因になることもあります。

このコラムでは、半身浴のメリットや正しいやり方、半身浴を行ううえでの注意点について解説していきます。半身浴について詳しく知りたい方は参考にしてください。

はじめに知っておこう!半身浴とは

半身浴とは胸からみぞおちのあたりまでお湯に浸かる入浴方法のひとつです。肩までお湯に浸かる全身浴との大きな違いは、お湯の温度と浸かる面積です。半身浴では全身浴に比べてぬるめのお湯で半身を温めるため、温浴効果を得るには全身浴の倍以上の入浴時間をかける必要があります。

しかし、半身浴は身体にかかる水圧も少ないため負担をかけずにゆっくり入浴できるメリットもあります。そのため、全身浴だと息苦しく感じる方や、妊婦さん、長風呂でゆっくりリラックスしたい方におすすめの入浴方法といえるでしょう。

半身浴で期待できる効果 

半身浴にはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、半身浴で期待できる効果について紹介します。

内側からキレイに!デトックス効果

半身浴は、デトックス効果が期待できる入浴方法です。半身浴ではゆっくり時間をかけて身体を温めていくことで、血行が促進されたり、身体の代謝が良くなったりする効果が期待できます。そのため、たくさん汗をかいて髪や皮膚から体内の老廃物を排出するといわれています。また、水圧によって下半身に溜まったリンパ液や血液を上半身に循環することでむくみの解消にも作用します。

メイクノリもバッチリ!美肌効果

半身浴ではゆっくり身体を温めるため毛穴が開き、汗と一緒に毛穴の中に溜まった老廃物が出ていくといわれています。半身浴後の毛穴の入り口はゆるんでいるため、肌へ負担がかからないように優しく洗顔することで、毛穴の汚れや余分な皮脂を取り除くことができます。

また、人間の肌は日々生まれ変わっています。その仕組みをターンオーバーと呼び、美しく健康な肌を保つためには、正常に行われることが重要です。ターンオーバーには汗をかくことが必要なので、しっかり汗をかく半身浴はターンオーバーの乱れを整える効果が期待できます。

さらに、半身浴後の毛穴がゆるんだ状態で洗顔をして、しっかり汚れを取り除くことで美肌効果とニキビ予防の効果も期待できます。

理想的なボディに!ダイエット効果

半身浴では余分な老廃物を身体の外へ排出します。老廃物が身体の中に溜まったままでいると、新陳代謝が悪くなり、太る原因にもつながります。また、半身浴は身体を温めて代謝を良くすることで身体の機能を活性化させ、健康的なダイエット効果が期待できるといわれています。

30分の半身浴を体重60kgの40代女性が行った場合の消費カロリーは約81kcal程度の効果が期待できます。消費できるカロリー量はそこまで大きくはないですが、運動とともに日々続けることで基礎代謝が上がり体重も徐々に減っていくでしょう。

さらに半身浴は全身浴に比べて入浴時の急激な血圧の上昇が防げるため、心臓への負担をかけない入浴方法のひとつでもあります。そのため、心臓が弱い方でも身体に負担をかけずに取り組みやすいダイエット方法です。

気分爽快!疲労回復

ぬるめのお湯に浸かる半身浴は、ゆっくり入ることで副交感神経が刺激され精神の緊張がほぐれるため、リラックス効果が得られやすいのもポイントです。また、副交感神経が活発になると安眠効果も期待できます。

さらに、半身浴ではみぞおちまでお湯に浸かるため、脚の静脈から心臓へ戻る血液量が増え、心臓から送られる血液量が増えます。全身の血液循環量が増えることで、老廃物や二酸化炭素が排出され、痛みやコリの和らぎ、疲労回復などにも役立つでしょう。日々の入浴方法を見直すだけで、手軽にリラックス効果や疲労回復効果を実感できます。

半身浴を始める前に準備をしよう

半身浴を始める前に、いくつか準備しておくと便利なものがあります。ここでは、半身浴前に用意しておきたいアイテムと、準備しておくことについて見て見ていきましょう。

半身浴を始める前の準備物

半身浴では大量の汗をかくため、脱水症状にならないようこまめな水分補給が大切です。500mL~1Lの常温の水を用意しましょう。他にも、半身浴中は身体が温まるまでは上半身を冷やさないように、肩を温めるためのタオルを準備しておくと便利です。

また、冬場は急激な温度変化によって血圧が変動する「ヒートショック」を起こす危険性があるため、湯船に入る前の下半身にかけるかけ湯も準備しましょう。かけ湯をするときは、肩にお湯をかけてしまうと入浴中に上半身が冷えてしまうので、お湯に浸かる部分にのみにかけるのがポイントです。

他にも、アロマキャンドルやバスソルトなど、自分の好きな香りを楽しめるアイテムを用意しておくと、よりリラックスした気分で半身浴を楽しめます。

半身浴を始める前に準備しておくこと

半身浴中は上半身が冷えやすくなるため、浴室内を25度前後に温めておきましょう。浴室暖房器があれば楽ですが、ない場合でもお風呂のふたを開けて湯気で室内を温めることができます。また、入浴前は軽いストレッチを行い、身体を充分にほぐしておくと良いでしょう。ストレッチ後の入浴は、リンパや血液の流れも良くなり、身体の温まりも早まるといわれています。

他にも、半身浴開始15分前~30分前までにはしっかり水分補給をしておきましょう。入浴直前に一気に水分を取るよりも、少しずつ時間をかけて水分を取るようにすると、水分が効率良く身体に浸透していきます。

半身浴の正しいやり方を伝授!

準備が整ったら、早速半身浴を始めましょう。ここでは、半身浴のやり方についてタイミングやお湯の量、手順について紹介します。ワンポイントアドバイスも参考にしてみてください。

半身浴の頻度やタイミングは?

半身浴は時間に余裕があるときに行いましょう。半身浴を行うタイミングは、寝る時間の1時間~2時間前がおすすめといわれています。理由は大きく2つあり、1つ目はリラックス効果で副交感神経が優位になることで眠くなりやすくなるからです。2つ目はお風呂で一度、体内深部の温度を高めておくと、お風呂上がり体温が下がったタイミングで眠気が起こるからです。

半身浴する際のお湯の量や温度は?

半身浴に適したお湯の温度は、ぬるめの38度~40度です。半身浴はぬるま湯で長時間浸かるのが特徴のため、あまり熱いお湯だとゆっくりできません。少しぬるいなと感じる温度で、浴槽から出たり入ったりを繰り返し行うのがおすすめといわれています。

また、お湯の量は座ったときにみぞおちの高さになるまでの量にしましょう。全身がお湯に浸かると水圧による内臓の圧迫や、血圧の上昇で身体に負荷がかかっているように感じる方もいます。半身浴では身体にかかる水圧が少ない分、負担をかけずに長めに入浴できるのがメリットのひとつです。

半身浴の正しい手順をご紹介

まずは下半身にかけ湯をして身体をお湯の温度に慣らしてから、5分ほどお湯に浸かって身体を温めます。身体や髪を洗う前に温めておくことで、余分な汚れや皮脂が柔らかくなり、落としやすくなるため、短い時間で軽く入浴しましょう。

その後、身体や髪を洗って、20分~30分程度半身浴を行います。最初は上半身が寒く感じるかもしれませんが、徐々に身体が温まってくるので心配いりません。入浴中は上半身が冷えないように、肩周りにタオルをかけておきましょう。

上半身の冷えの予防以外に、肌の乾燥予防にも効果があります。また、入浴中はこまめに水分補給を行いましょう。半身浴中はたくさん汗をかくため、体内の水分が失われることで脱水症状を引き起こす可能性があります。喉の渇きを感じる前に水を飲み、入浴後もコップ1杯の水分補給を忘れずに行いましょう。

半身浴をする際のプラスワンアドバイス

半身浴では、身体を温めて血行が良くなることで新陳代謝がアップし脂肪燃焼を促進します。ダイエットの大敵である「冷え」を改善し、半身浴中のマッサージで体内の老廃物を取り除きましょう。また、入浴剤を入れることでリラックス効果や温浴効果を高めるのもおすすめです。入浴剤にはバスタイムを心地良い時間にしてくれる香りのものが多くあります。

さらに、身体の保温効果があるものや発汗作用がある入浴剤はよりたくさん汗をかけるので、スッキリしてストレス発散にもなるでしょう。お気に入りの入浴剤を見つけることで、自分だけのバスタイムを楽しめます。ほかにも、冬など気温の低い時期は、浴槽から首だけが出るようにお風呂のふたをしめておくと、温度が下がりにくく湿度も高まるため、より効果的に半身浴を満喫できます。

半身浴をする上で注意したいこと

半身浴はいつでも気軽にできるメリットがありますが、間違った方法で行うと思わぬトラブルを引き起こすこともあります。ここでは、半身浴をするうえでの注意点を解説していきます。

薬の服用中や体調不良の際には半身浴をしない

薬を服用中のときは半身浴を避けましょう。薬の種類によっては体調不良を引き起こす可能性があります。また、体調が万全でないときに行う半身浴も症状がさらに悪化する危険性があるので、おすすめしません。入浴中は気付かないうちに体力を消耗しています。健康や美容のための半身浴ですが、身体への負担がゼロというわけではないので、体調が優れない日は半身浴をお休みするようにしましょう。

長時間の半身浴は危険

半身浴を行う際は長時間の入浴を避け、なるべく30分以内で終わるようにしましょう。半身浴はぬるめのお湯に浸かるため、心臓への負担が少ない入浴方法です。しかし長時間入浴すると体温が上昇してふらふらとのぼせたり、お湯の温度まで体温が上がると熱中症になったりする恐れもあります。

意識障害になって浴槽から出られなくなった場合、最悪、溺死や心停止の危険性にもつながってしまいます。これではせっかくの半身浴も意味がありません。たくさん汗をかいて効果を出すために長時間半身浴を行うよりも、頻度を増やした方が効果的ともいわれています。時間を守りながら、無理のないペースで半身浴を楽しみましょう。

飲酒後の半身浴はタブー

飲酒後は血圧が下がります。さらに入浴中も血管拡張によって血圧が下がるため、飲酒後の半身浴は血圧が二重に下がりやすくなる危険な状態です。また、飲酒後はアルコールが引き起こす利尿作用によって脱水症状が起こりやすくなります。さらに、アルコールが残っている状態で入浴をすると注意力も低下しているため、事故につながる危険性も高まります。飲酒後の入浴は身体への負担も大きく、事故予防の観点から半身浴前の飲酒は控えましょう。

食後すぐは半身浴をしない

食後1時間以内は飲酒後と同様に血圧が下がりやすくなります。食後で血圧が下がり気味のときに入浴をすると、副交感神経の働きが活発になり血管が開いて、さらに血圧が下がることになります。その結果、風呂場で転倒したり、気絶したり、浴槽で溺れて命を落とす危険性にもつながります。

また、食後は血圧が急激に下がって立ちくらみやめまいを起こしたり、失神しやすくなったりする食後低血圧のリスクがあります。このような理由から、食後すぐの半身浴は避けて、最低でも30分から1時間は空けてから入浴をしましょう。

半身浴後のアフターケア方法をチェック

半身浴後はアフターケアも大切です。半身浴の効果を無駄にしないよう、半身浴後のケアについて紹介します。

しっかり保湿をする

半身浴中はたくさん汗をかくため肌が乾燥しやすくなります。また本来、皮膚は皮脂や角層がバリアを張って、有害な物質から身体を守っています。長い時間お湯に浸かっていると肌がだんだんとふやけた状態になることがありますが、この状態でお湯に浸かっていると角層内の保湿成分であるセラミドや皮脂が必要以上に流出する可能性があります。

その結果として乾燥肌になりやすいといわれています。お風呂から出た直後はしっとりしているように見える肌は、何もケアを行わなければ、10分後には入浴前と同じ水分量に下がります。半身浴後は、できれば半身浴終了後10分以内に化粧水や乳液などでしっかり保湿をしましょう。

半身浴の後も水分補給する

半身浴後も必ず忘れずに、コップ1杯分の水分補給を行いましょう。半身浴中は発汗により体内の水分が失われます。とくに入浴中は約800mLの水分量が失われるといわれています。体内の水分が不足すると、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞といったさまざまな健康障害のリスクとなります。

参考:厚生労働省|「健康のため水を飲もう」推進運動

半身浴前と入浴中はもちろん、半身浴後もしっかり水分補給を行い、失われた水分を補いましょう。入浴後の水分補給で、身体から出た水分を補っています。喉の渇きを感じたときは、水分不足のサインです。乾いていなくても意識的に飲むようにすることが大切です。

良い睡眠には半身浴も大切といわれています。合わせてこちらの記事も読まれています。関連記事:質の良い睡眠の効果とは?質の良い睡眠をとるコツも解説!

おわりに

半身浴は自宅にいながら、デトックスや疲労回復、美容、ダイエットなどさまざまな効果が期待できる入浴方法のひとつです。しかし、間違ったやり方だと、逆に身体に負担をかける原因にもつながります。半身浴を行う際は、事前の準備をしっかり整え、入浴時間やお湯の温度などに気を付けて行いましょう。正しい半身浴のやり方を覚えて、自宅で満喫できるリラックスタイムを楽しみましょう。

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