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【医師監修】女性が薄毛になる6つの原因とは?対策とおすすめの髪型もご紹介

【医師監修】女性が薄毛になる6つの原因とは?対策とおすすめの髪型もご紹介
磯野 志真 医師

監修者
磯野 志真 医師

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会所属の耳鼻科の女性医師です。大学病院、市中病院などでの勤務経験に基づき、一般的な耳鼻科疾患から、小児の難聴・中耳炎、成人の頭頸部癌まで幅広く診療した経験があります。他にもAGA外来、一般内科、健康診断科等の幅広い勤務歴があります。高いエビデンスに基づいた分かり易い内容をお伝えできるように努めます。

「女性が薄毛になる原因は?」「薄毛対策は何をしたら良いの?」と不安に思われる方もいるでしょう。せっかくお化粧をしても、髪がペタッとして華やかな印象にならなかったり、人前に出る自信がなくなったりと、女性の薄毛は悩ましいものです。

日常生活での行動が原因となっている場合、気づかずにそのまま続けていると悪化する可能性があります。早めに原因を突き止め、改善することが大切です。

そこで、このコラムでは女性が薄毛になってしまう6つの原因を解説します。ご自身の状況と照らし合わせて対策を実践してみましょう。薄毛が目立ちにくい髪型も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

女性が薄毛になる6つの原因

【医師監修】女性が薄毛になる6つの原因とは?対策とおすすめの髪型もご紹介

女性の薄毛は生活習慣の乱れやホルモンの影響など、原因はいくつかあります。それぞれの症状から考えられる病名も紹介しますので、参考にしてみてください。

女性ホルモンの低下

女性ホルモンの種類は「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つがありますが、このうち髪や発毛に関係しているのは「エストロゲン」で、分泌量は40代以降から徐々に低下します。

エストロゲンの減少により髪のハリやツヤがなくなるといわれており、「髪のボリュームがなくなった」「髪が薄くなった」と感じることがあります。また、髪のハリやツヤが失われるのみならず、女性ホルモンが低下し男性ホルモンが優位になることでおこる「FAGA(女性男性型脱毛症)」という脱毛が起こることもあります。

ストレス

髪の毛には「ヘアサイクル」という「髪の毛が生え、伸びて太くなり、抜けおちるまでのサイクル」があります。このヘアサイクルを繰り返すことで髪は生え変わっていきます。ストレスが原因で免疫機能に支障をきたすと、ヘアサイクルが乱れ脱毛症になります。その例として、以下の2つのようなものがあります。

  • 円形脱毛症
  • 慢性休止期脱毛症

円形脱毛症は、毛包(髪を作る根元の部分)が自己免疫により破壊されることで円形のコインのように脱毛がおこってしまう疾患です。若年層に少なくない病気です。

慢性休止期脱毛症は、ヘアサイクルのうちのひとつの「休止期」とよばれる状態の髪の毛が増えることで、頭皮全体の髪のボリュームが落ちてしまう疾患です。

いずれも、発症する原因ははっきりと解明されていませんが、主に生活習慣などのストレスが関係しているといわれています。

出産後

妊娠をするとエストロゲンというホルモンの分泌がどんどん多くなるといわれています。特に妊娠後期になると女性ホルモンであるエストロゲンはかなり多くなりますが、出産後、エストロゲンは妊娠前の量に一気に戻ります。この変化により起こるのが「産後脱毛(分娩後脱毛症)」です。

前述の様にエストロゲンという女性ホルモンが低下すると、ハリとツヤがなくなるのに加え、脱毛も進みます。出産を境にエストロゲンが一気に減少することで一気に髪が抜け落ちます。出産を経験した女性の多くにみられる症状で約半年~1年で回復することが多いです。

頭皮ダメージ

髪を結んだり、エクステやヘアピンをつけたり、サイズの小さい帽子をかぶり続けたりすることで、頭皮に力が加わり毛が抜けることがあります。頭皮へのダメージで起こる脱毛の病気は以下の2つのようなものがあります。

  • 牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)
  • 圧迫性脱毛症(あっぱくせいだつもうしょう)

上記いずれも、物理的な力が加わった場合や、ダメージを受けた頭皮の血行不良により、髪の成長に必要な栄養が行き届かず毛が抜けるという疾患です。なお、感染やホルモン、ストレス過多などが原因でないため、薄毛が進行することはほとんどありませんが、頭皮に負担を掛けている習慣を改善しないと、抜け毛は何度も起こります。分け目や結ぶ位置を変えたり、ヘアアイロンを使用しない日を作ったりしながら、定期的に頭皮を休ませましょう。

皮脂の分泌過多

脱毛に加え、頭皮がべたつき、ニキビや湿疹があり、フケが多いなどの症状がある場合は、「脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)」であることが考えられます。皮脂が過剰に分泌されると皮脂が毛穴をふさぎ、ふさがった毛穴の内で細菌やカビが繁殖し、毛根にダメージを与えるというメカニズムで脱毛が起こります。その他にも、脂漏性皮膚炎の原因にはホルモンバランスや髪の洗い過ぎなどがあります。

薬の副作用

薬の副作用で脱毛が起こる「薬剤性脱毛症」という疾患もあります。薬剤性脱毛症は、薬の服用を中止すると徐々に回復するので、焦らずに様子をみましょう。脱毛の症状は薬の種類により以下の2つに分けられます。

  • 抗がん剤:成長期脱毛を引き起こします。
  • 抗がん剤以外:休止期脱毛を引き起こします。

抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑制し死滅させる目的で服用します。しかし、がん細胞だけでなく、その他の活発な細胞にも強く作用してしまい、髪の毛を作り出す「毛母細胞」にも作用します。毛母細胞は細胞分裂が盛んなため、成長期の毛が抗がん剤の影響を受け、脱毛してしまいます。これを成長期脱毛といいます。

一方、抗がん剤以外の薬で起こる脱毛は、休止期の毛が増加し、成長期が短くなってしまうことが原因でおこる休止期脱毛というものです。休止期脱毛を引き起こす可能性のある薬は数多くあります。

毛周期サイクルからみると、休止期脱毛では服薬中に退行期だった髪が一度休止期に入るため、服用をやめてから元に戻るまで数週間から数ヵ月ほどかかることがあります。それに比べ、抗がん剤によって起こる成長期脱毛は回復が早いといわれています。

女性の薄毛対策を4つご紹介

女性の薄毛対策を4つご紹介

ここでは薄毛対策を4つ紹介します。運動などを始めるのも良いですが、毎日行っている食事や睡眠、入浴といったことから改善していくのが効果的です。

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生活習慣を見直す

生活習慣を見直すことは、薄毛の対策や予防に欠かせません。中でも髪に大きく関係するのは以下の3つです。

  • 睡眠
  • 運動
  • 飲酒や喫煙

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、髪の毛の成長を促します。質の良い充分な睡眠を心掛けましょう。

また、運動により身体を動かすと血行が促進され代謝が上がり、老廃物も流れるため、髪を含む全身に栄養が行き渡ります。ストレス解消にもなり、頭皮環境だけでなく、睡眠や健康そのものに良い影響をもたらすでしょう。

また、アルコールを摂取すると、身体が有害な成分を中和するために、髪の生成に必要なビタミンや亜鉛などを大量に消費し髪への栄養が不足し薄毛につながる原因となります。また、喫煙により髪への血流が悪くなり、摂取した栄養が髪まで届かなくなってしまいます。過度な飲酒や喫煙は避けることが大切です。

ホルモンバランスを整える

髪へ影響を与えるホルモンは「成長ホルモン」と「女性ホルモン」です。「成長ホルモン」は前述のように就寝時に分泌されるので充分な睡眠時間を取りましょう。また「女性ホルモン」は40-50代になると体内で分泌される量は減少する一方です。女性ホルモン配合のサプリメントや育毛剤から不足分を補えることもありますので使用してみてもいいかもしれません。

髪に作用する栄養素を摂る

髪の毛はタンパク質でできています。またこのタンパク質の生成をサポートしているのがミネラル(主に亜鉛)とビタミン(主にビタミンA,B)です。髪の毛を作る栄養素を、バランス良く積極的に摂り入れましょう。

タンパク質卵、肉、魚、大豆、乳製品 など
ミネラル(亜鉛など)レバー、納豆、イワシ、牡蠣 など
ビタミンA、B緑黄色野菜、アサリ、マイタケ、ししゃも など

ヘアケアを見直す

​​健康的な頭皮環境にするために、適切なケアを行いましょう。ヘアケアは刺激を最小限に抑えることがポイントです。

まずは、ブラシで毛先から優しくとかし、頭皮のほこりを落とします。次に、シャンプーを適量手に取り、爪を立てず指の腹で頭皮を揉むように洗いましょう。水を加える前のシャンプーの原液は濃度が高く、頭皮に強い刺激を与えてしまいます。そのため、頭皮に触れる前にしっかりと手で泡立てることが大切です。

流す時は、シャンプーやコンディショナーのぬめりがなくなるまでしっかりすすぎましょう。濡れた髪はキューティクルが剥がれやすい状態です。濡れたままにせずしっかりとタオルドライすることが重要です。

髪をドライヤーで乾かす際は、分け目を変えてみるとボリュームが出るので試してみてください。薄毛が気になる方は、頭皮への刺激が少なく保湿成分が配合されているヘアケア製品がおすすめです。髪を洗う前のブラッシングや、濡れた髪をそのままにしないことなど、シャンプー以外のケアも丁寧に行いましょう。

女性の薄毛が気にならない髪型のポイント

女性の薄毛が気にならない髪型のポイント

薄毛が気になり髪の毛のおしゃれができないとお困りの方は、ブローの仕方や髪型のシルエットを変えるのがおすすめです。具体的に3つの方法を紹介します。

ボリュームを持たせる

ボリュームを持たせる

頭頂部の根元にボリュームを持たせ、髪の毛が薄いという印象を改善していきましょう。ブラシを使って根元を立たせるようにブローしたり、後ろから前へ根元を逆立てるようにドライヤーを当てたりすると、ふんわりとボリュームを出せます。

直径4〜5cmのカーラーを使い、頭頂部の中央を内巻きにする方法もおすすめです。ヘアアイロンやパーマも効果的ですが、髪や頭皮に負担がかかるので、心配な方は頻度を少なめに行いましょう。

分け目を作らない

分け目を作らない

髪の分け目から地肌が見えると、薄毛が目立ちます。つむじの流れや生え癖によりいつも同じになってしまう分け目を、ドライヤーを当てながら左右へさするように乾かしていきましょう。

コームを使用したジグザグ分けもおすすめです。分け目の始まり部分から後ろに向かって、コームを垂直に当てながら、ジグザグに動かします。そのままジグザグに沿って髪を左右に持っていくと、中心部の分け目がなくなり、地肌が目立たなくなります。美容室へ行く際は薄毛の悩みを伝え、分け目をなるべく作らないように依頼してみましょう。

ひし形をイメージする

薄毛の方におすすめの髪型は、ひし形のシルエットです。頭頂部をふんわりとさせ、顔周りや耳後ろに動きを入れると、全体的にボリューム不足なイメージを解消できます。

ひし形をイメージする

ロングヘアの方は、顔の中心より上側に膨らみを作りましょう。リフトアップ効果も期待できます。

ひし形シルエットを取り入れる

ショートカットの場合は、耳周辺にひし形の膨らみを出します。髪型のバランスが良く、若々しい印象になるでしょう。ぜひ、ひし形シルエットを取り入れて、髪のおしゃれも楽しんでみてください。

改善しない場合は専門医へ相談しましょう

改善しない場合は専門医へ相談しましょう

生活習慣の見直しや、セルフケアを行っても改善がみられない時は、専門医へ相談しましょう。薄毛のお悩みは、次のような医療機関で診てもらえます。

  • 皮膚科
  • 内科
  • 薄毛・抜け毛専門のクリニック

薄毛に悩み続けていると、ストレスを溜めてしまい悪化を招いてしまうことがあります。ひとりで抱え込まず、できるだけ早めに受診しましょう。

​​女性の薄毛は、女性ホルモンが関係していることが多く、重要視する点でもあります。女性の場合、完全に毛が抜け落ちることはそれほど多くみられないので悩みすぎないようにしましょう。ストレスを溜めない規則正しい生活が、薄毛の改善や予防につながりますので生活習慣を整えることから始めてもいいかもしれません。

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