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【医師監修】50代の血圧の正常値とは?血圧を正常値に近付ける方法も解説

【医師監修】50代の血圧の正常値とは?血圧を正常値に近付ける方法も解説
村上 友太 医師・医学博士

監修者
村上 友太 医師・医学博士

福島県立医科大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、福島県立医科大学脳神経外科学講座に入局。2019年同講座助教。2022年3月より、東京・新橋にある東京予防クリニックの院長として、一般内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。脳神経外科専門医、脳卒中専門医、神経内視鏡技術認定医、抗加齢医学専門医。認知症学会会員、内科学会会員。医師の副業プラットフォーム「頼めるドクター」を主宰

「50代の血圧の正常値ってどのくらい?」「高血圧・低血圧の基準値は?」「血圧を正常値に近付ける方法を知りたい」このような悩みを抱えている方も多いでしょう。またご自身の血圧が正常値かどうか数字を見ただけで判断するのは難しいでしょう。もし高血圧・低血圧をそのままにすると、脳梗塞や低血糖などのリスクがあります。

そこで今回は、50代の血圧の正常値や高血圧・低血圧で引き起こされる病気・症状を解説します。血圧を正常値に近付ける方法や、高血圧・低血圧の場合に病院に行くべきかどうかも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.50代の血圧の正常値とは

50代の血圧の正常値は、日本高血圧学会の高血圧診断基準で、計測した場合の最高血圧が120mmHg未満かつ、最低血圧が80mmHg未満といわれています。また、最高血圧が140mmHgを超える場合は高血圧といわれています。ただし、この基準は健康診断などで計測した場合の基準値です。自宅で計測する「家庭計測」の場合は、上記の基準値よりおおよそ-5mmHg少ない値で計測します。

これは病院で計測した場合に、慣れない環境で緊張してしまって、血圧がいつもより上がる可能性が考えられるためです。健康診断などで高血圧と診断されても、自宅では正常値が出るケースが考えられます。自宅で高血圧という結果が一度でも出たら、1度病院で医師の診察を受けるようにしましょう。

病院で血圧を計測した際の最高血圧が、120mmHgを超えた場合は要注意です。高血圧になる前にすぐ生活習慣を見直しましょう。また、家庭で計測する場合は、-5mmHg少ない値で計測する点にも注意が必要です。

参照元:厚生労働省「高血圧

2.高血圧が引き起こす代表的な2つの病気

高血圧が引き起こす代表的な2つの病気

高血圧が引き起こす代表的な症状が動脈硬化です。動脈硬化とは、血管が硬くなって柔軟性が失われている状態をいいます。

高血圧状態が長く続くと、血管は常に張りつめた状態におかれ、次第に厚く硬くなってしまいます。この状態が高血圧による動脈硬化です。大血管と小血管どちらにも起こるものであり、以下のような病気の原因になります。

  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 眼底出血
  • 腎硬化症
  • 大動脈瘤
  • 心筋梗塞

高血圧は自覚しづらく、気付かないまま悪化しやすい病気です。放置すると血液を送り出すときの圧力で血管がダメージを受け続け、心筋梗塞や脳卒中などの重い病気を引き起こしてしまいます。血圧は動脈硬化を引き起こし、動脈硬化が心筋梗塞や脳卒中の原因になります。

2-1.心筋梗塞

心臓を動かすために必要な酸素を送る血管である「冠動脈」の動脈硬化が進行すると、プラークという、悪玉コレステロールなどが溜まってできるこぶのようなものが破裂します。これが心筋梗塞になる原因です。プラークが破裂すると冠動脈が完全に閉鎖されて、心筋への血流が途絶えてしまいます。

心筋梗塞になると、以下のような症状があります。最悪意識を失うこともある危険な病気です。

  • 締めつけられるような胸の痛み
  • 胸の重苦しさ
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 嘔吐

痛みの症状がない無痛性心筋梗塞もあり、高齢者や糖尿病の方に起こりやすいのが特徴です。発症すると約40%が死に至るといわれている病気であり、日常生活にも大きく影響を及ぼします。

2-2.脳卒中

脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりして、脳まで血液が届かなくなってしまい、脳の神経細胞が侵害される病気です。脳卒中の主な原因は以下の4つです。

  • 脳梗塞(脳の血管が詰まる)
  • 脳出血(血管が破れる)
  • くも膜下出血(動脈瘤の破裂)
  • 一過性脳虚血発作(脳梗塞の症状が短時間で消える)

いずれも動脈硬化が関係しています。動脈硬化による血液の供給不足、血管の痛み、破綻などが脳卒中を引き起こします。おもに以下のような症状が出ます。

  • 片方の手足・顔半分の麻痺・しびれ
  • 呂律が回らなくなる、うまく言葉を話せない
  • 他人の言っていることを理解できない
  • 立てない、歩けない、ふらふらする
  • ものが二つに見える、視野が半分欠ける、片目が一時的に見えなくなる
  • 激しい頭痛が起こる

日本人の死因第3位の病気です。要介護者の原因の3割以上が脳卒中が関係しているほど後遺症も重い病気として知られています。高血圧による動脈硬化が大きく関係しています。

3.低血圧が引き起こすおもな症状5種類

低血圧が引き起こすおもな症状5種類

低血圧の症状は「立ちくらみ、めまい、疲労感」などです。健康な人でも、症状が出ることが珍しくありません。低血圧が続き悪化すると、脳への異常や全身への痛みが起こる原因になってしまいます。低血圧の症状について解説しますので、ご自身で自覚している症状がないか確認してみましょう。

3-1.脳循環の症状からくる症状

脳循環の症状からくる症状は、一時的に脳への血流が減少した結果生じる循環不全によって起こるため、健康な人でも起こることがあります。

おもな症状は、以下の通りです。

  • 立ちくらみ
  • ふらふら感
  • 浮遊感
  • 天井や周囲が回転するような感じ
  • 頭痛
  • 身体が揺れているような感じ
  • 耳鳴り
  • 失神
  • 血の気が引く感じ
  • けいれん
  • 乗り物酔い
  • 目の奥の痛み

3-2.循環器症状

循環器に起こる症状も、低血圧が関係します。

おもな症状は以下の通りです。

  • 動悸
  • 息切れ
  • ため息
  • 胸の痛み(狭心症と間違えられやすい)
  • 不整脈
  • 頻脈
  • 下肢のむくみ

低血圧が原因で、自律神経系の障害が起こった場合に症状が出ます。

3-3.呼吸器症状

低血圧が原因の呼吸器症状は、おもに以下の7種類です。

  • 呼吸困難感
  • 過換気発作・過呼吸症候群(浅い呼吸をハーハーと細かく何度も行い、四肢がしびれ、倒れることもある)
  • 胸の痛み(狭心症と似たような前胸部痛、締めつけられるような痛み)
  • 胸部の不快感
  • 息切れ
  • ため息
  • 閉所恐怖症

呼吸器系への血流不足が症状の原因です。

3-4.消化器症状

低血圧は消化器にも影響があります。おもな症状は以下の14種類です。

  • 食欲不振(特に朝)
  • 朝食が食べられない
  • 胃がもたれる
  • 朝に腹痛が起こる
  • 便秘
  • 下痢
  • 膨満感
  • 腹が重苦しい
  • 気分が悪くなる
  • 嘔気
  • 嘔吐
  • 偏食
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 胃下垂

3-5.慢性的な痛み

その他にも、低血圧は以下のような慢性的な痛みを引き起こすこともあります。

  • 線維筋痛症
  • 慢性頭痛
  • 片頭痛
  • 筋緊張性頭痛
  • 目の奥の痛み
  • 肩こり
  • 四肢末梢痛
  • 慢性腰痛四肢の冷え
  • 舌痛症
  • 顎関節症
  • さわられただけで起こる激烈な痛み

血圧が低い場合には、たちくらみやめまい、動悸などが比較的現れやすい症状であり、経験したことのある方も多いのではないでしょうか。このような症状がくり返し頻繁に現れた場合には、まずはかかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医がいない場合には、お近くにある内科への受診を検討しましょう。

4.血圧を正常値に戻すため取り組むべき5つのこと

血圧を正常値に戻すため取り組むべき5つのこと

健康を心掛けた生活は血圧を正常値に戻すためにとても大事です。簡単ですぐに始められることを紹介しますので、参考にしてみてください。

4-1.食生活の見直しをする

食生活のなかでも、特に塩分を控えめにすることが大切です。食塩に多く含まれるナトリウムは、血圧を上昇させる作用があります。

塩分を減らすためには、外食の頻度を減らしたり、調味料を減らしたりするなどの工夫が必要です。また、野菜や果物に含まれるカリウムには血圧を下げる効果があるので、積極的に食べることをおすすめします。

4-2.睡眠を充分に取る

睡眠時間を6時間から8時間程度取ることが、血圧を正常値に戻す上で大切です。睡眠時間が少ないと、夜や早朝の血圧が上がりやすくなってしまいます。夜や早朝の高血圧は、脳卒中や心筋梗塞といった病気の発症と関係が強いので、体調を休めることやストレスを軽減することを考え、睡眠はしっかり取りましょう。

4-3.適度な運動をする

適度な運動は血液の循環を良くして、血圧を下げる効果があります。1日に30分以上の有酸素運動をするのが特に効果的です。ただ、身体を動かす習慣がない方が無理矢理1日30分運動を行うのは簡単なことではないでしょう。1日5分のウォーキングなどから、習慣化を心掛けて少しずつ身体を動かしてみましょう。

4-4.ストレスを溜めない

ストレスが溜まると、その状態に対して交感神経が働き、血管が収縮することで血圧が上がります。特に、イライラしている時は血圧が上昇しやすいです。

ストレスを溜めないようにするため、以下のような取り組みが効果的です。

  • 起きたら朝日を浴びる
  • 朝にコップ一杯分の水を飲む
  • 瞑想をする
  • 小さなことで怒らないようにする
  • 疲れているときに無理しない
  • イライラしてしまうことから距離を置く

参照元:日本血圧協会「意外と簡単、血圧を下げるストレス解消法とは?

4-5.たばこ・お酒を控える

たばこに含まれるニコチンには、血管の収縮機能があり、血圧が上がる原因になります。また、お酒に関しては、少量なら血圧を下げる効果があるものの、飲み過ぎは血圧を上げてしまいます。どちらも適量であれば大きな影響はありません。飲酒・喫煙の習慣がある方は、少しずつでも量を減らすだけで血圧の低下につなげられます。

5.高血圧・低血圧は病院に行くべき?

【医師監修】50代の血圧の正常値とは?血圧を正常値に近付ける方法も解説

高血圧・低血圧はともにすぐ症状が出づらいので、病院に行くべきかどうかの判断が難しいです。とはいえ重い病気を回避するには早めの対処が不可欠なので、どのような状態になったら病院へ行くべきかという基準は把握しておきましょう。血圧値が心配な方は参考にしてみてください。

5-1.高血圧の場合

一度でも高血圧と結果が出たら、その時点で病院に行きましょう。高血圧をそのままにすると動脈硬化が起こり、脳卒中や心筋梗塞といった重い病気の原因になってしまいます。血圧の測定を行わずに高血圧と判断するのは難しいです。月に一度血圧を測定する日を決めて記録するなど、定期的に確認しましょう。

5-2.低血圧の場合

低血圧は症状が重くなりづらく、そもそも身体に影響が出ないケースも珍しくないので、自己判断で様子をみても大丈夫です。普段は健康な方が、たまたま1回だけ低血圧と計測されたくらいで病院に行く必要はありません。ただし、以下の症状のいずれかが見られる場合には、症状が悪化する恐れがあるので、念のため病院に行って診察を行った方が良いでしょう。

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • ふらつき

高血圧・低血圧の一番恐ろしいところは、自身で異常があると自覚しづらいところです。気付いた時には手遅れなケースがありますので、定期的に血圧を計り、規則正しい生活を心掛けしましょう。
健康的な生活習慣を心掛けることが、血圧を正常値に戻す一番の近道です。いま一度生活習慣を見直して、長く健康でいられるようにしていきましょう。

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