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健康診断当日の朝食や前日の食事の注意点とは?メニューやNG例も解説

健康診断当日の朝食や前日の食事の注意点とは?メニューやNG例も解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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健康診断には、正しい数値を測定するため「前日・当日の食事の制限」があります。これは主に、血液検査にある「血糖値」「中性脂肪」に影響させないためで、原則「空腹時」に計測することになっています。

健康診断を受ける予定の方のなかには、血糖値・中性脂肪に不安がある方も多くいるでしょう。その場合、正確な数値を測定し、病変にいち早く気付けるようにするため「食事は何時まで食べて良いのか」「どのメニューだったら食べて良いのか」をより詳しく調べておくことをおすすめします。

そこでこの記事では、健康診断を控える方に向けて、健康診断前日・当日の食事の注意点について説明します。この記事を読むことで、食べてはいけない具体的なメニューやその理由がわかります。健康診断が近い方は是非ご覧ください。

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健康診断当日の朝食はNG?

健康診断当日の朝食はNG?

健康診断当日は、診察の時間によって、朝食をとって良いかどうかが分かれます。簡単に説明すると、次のとおりです。具体的に食べてはいけないものについて、以下から詳しく説明します。

  • 診察が午前 → 朝食は食べないほうが良い
  • 診察が午後 → 消化に良いものであれば、朝食可

午前中に健康診断がある場合

健康診断が午前中の場合は、当日の朝ごはんは抜くようにしましょう。ガム・アメ・タブレットを口にするのも、糖分が多く含まれるためNGです。

飲食しても良いものは、水・お茶(緑茶、ほうじ茶など無糖のもの)だけで、これらは健康診断直前まで摂取しても構いません。ただし、バリウム(胃透視)がある方は、検査の2時間前には水分補給はやめるようにしましょう。

午後に健康診断がある場合

健康診断が午後の方は、午前8時までに朝食を済ませましょう。メニューは、消化によく糖質・脂質が少ない食べ物を選ぶようにしましょう。具体的に、当日朝食でとって良い消化の良いメニューには、以下のようなものがあります。

例えば、 お粥素、うどん、カップスープ、低脂肪ヨーグルト、ゆで卵、食パン(ジャム・バター無し)バナナ・りんご など

ヨーグルトは消化に良いものですが、胃カメラ・バリウム(胃透視)を受ける方は、とらない方が良いです。これは、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品が胃の粘膜に残りやすいからで、摂取することで検査を妨げる恐れがあります。

健康診断前日の食事の注意点と血糖値

健康診断前日の食事の注意点と血糖値

健康診断前日の食事で影響する診察項目の代表的なものとして、血糖値(血液検査)が挙げられます。血糖値は食事に大きく影響する検査項目のため、特に食事のとり方・とる時間に注意が必要です。

この「血糖値」は、糖尿病を発見することが出来る、重要な検査項目です。食事と血糖値の関わりについて、ここで詳しく説明していきます。

そもそも血糖値とは?

血糖値とは、血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度を指します。ブドウ糖は、お米などの炭水化物や、ブドウ、バナナなどの果物に豊富に含まれています。

これらの食品は小腸で吸収されると、ブドウ糖に変わり、血液にのって全身のエネルギーとして運ばれていきます。この血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度が、どれだけ高いかを測っているのが、この血糖値です。

血糖値は、通常食後140mg/dL前後まで上昇しますが、膵臓のインスリンの分泌により、およそ2時間ほどで、血糖値は110mg/dL以下まで低下します。しかし、糖尿病の方は、インスリンの働きが悪く、血糖値がなかなか下がりません。

血糖値は、このような「インスリンがしっかり働いているか」を見るための検査項目であるため、測定時は「空腹時」である必要があるのです。一般的に空腹時血糖値が110mg/dL未満であれば問題なく、血糖値が126mg/dL以上で、糖尿病と診断されます。

健康診断前の食事で血糖値が変わる?

健康診断前の最後の食事で、高血糖のものを食べると、測定結果の「血糖値」が高く出る可能性があります。

健康診断前は、暴飲暴食はやめ・お菓子など糖分の多いものも控えましょう。夕食をとる時間・メニューさえしっかり守れば、量はいつも通り食べて問題ありません。

健康診断前日の食事は何時まで?

健康診断前日は、夜21時までに夕食を済ませ、早めの就寝を心がけましょう。特に、健康診断が午前中の方は、夕食後は絶食し、健康診断後までガムや甘い飲み物もとらないようにしてください。夜の寝酒や、朝の寝覚めのコーヒーなど、毎日のルーティーンがある方は、つい忘れてとってしまわないよう注意しましょう。

健康診断前日の食事内容のルール

健康診断の前日は、「脂質・糖質が多いもの」は控えましょう。これらは血糖値が上がりやすく、血液検査で異常値が出る可能性があります。

また、血糖値以外でも、胃カメラ・バリウム・腹部エコーを受診する方は、特に消化に良いものをとるように注意してください。バリウム・腹部エコーの場合、胃に内容物が沢山入っていたり、胃が膨張したりしていると、後ろにある臓器が見れず、正しい診断が出来ません。胃カメラも、胃の粘膜がよく見えず、検査の妨げになります。

健康診断前にうっかり食事を食べてしまった場合は?

うっかり食事をとってしまったことで影響が出る診察項目には、以下があります。

  • 血液検査(血糖・中性脂肪)
  • 胃カメラ
  • 腹部エコー
  • バリウム(胃透視)

万が一食事を誤ってとってしまった場合、素直に健診センターにその旨を申告し、その時間と食べたもの、量をなるべく正確に健診先に伝えるようにしましょう。そうすると、血液検査の結果は「空腹時」ではなく「食後〇時間後」など、食事を加味した結果に書き換えてくれる可能性があります。

しかし、胃カメラ・腹部エコー・バリウム(胃透視)は、後日検査になる可能性があります。この検査項目は、胃・腸を見るため、内容物があるとどうしても検査が難しいからです。二度手間になってしまいますが、正確な診断を受けることを優先し、該当項目は、別日で予約した方が良いかもしれません。

健康診断前日の食事メニュー例

健康診断前日の食事メニュー例

上述のとおり、健康診断の前日は、脂っこいものは避けて、消化に良いものを食べるようにしましょう。具体的なメニューには、以下のようなものが挙げられます。

例えば、煮込みうどん、お粥、野菜スープ、焼き魚(白身)、鶏ササミのサラダ などです

食べられるものが限られすぎてお困りの方は、調理方法を工夫してみましょう。例えば、野菜は生よりよく煮込んだり、卵は生ではなく半熟にしたり、繊維質のものは小さく刻んで食べたりすることで、消化スピードが早くなります。

あわせて、食べない方が良い「NGメニュー」の具体例もご紹介しておきましょう。NGメニューは、受診する項目によっても変わります。血液検査に影響する食品と、胃カメラ・バリウム・腹部エコーに影響する食品があります。まずは血液検査に影響する食品から紹介します。

血液検査(血糖・中性脂肪)に影響する食品(NG例)

お肉料理、揚げ物、ピザ、ハンバーガーなどのファーストフード食品、ラーメン、バター、マーガリン、ジャム など

これら糖分・脂質が多い食品をとることで、血液検査(血糖・中性脂肪)に影響する可能性があるため、とらないようにしましょう。甘いお菓子ももちろんNGです。特に午前中に健康診断がある方は注意してとらないようにしてください。

続いて、以下が胃カメラ・バリウム・腹部エコーに影響する食品です。

胃カメラ・バリウム・腹部エコーに影響する食品(NG例)

油が多いもの(前述記載)、キノコ海藻類、タコ、イカ、貝類、レンコン、ゴボウなどの根菜類 など

油が多いもの、硬いもの、食物繊維が豊富な食材は、消化が悪いです。胃で食べ物を消化するには、平均2~3時間とされていますが、上記で挙げた食材は、4~8時間はかかるといわれています。

胃や腸に内容物が残っていると、正しい検査となりませんので、上記の食材は避け、21時以降は絶食することを徹底してみてください。

健康診断前日は禁酒?お酒・アルコールがNGな理由

健康診断前日は禁酒?お酒・アルコールがNGな理由

健康診断の前日は、検診先から指示が無くても、必ず禁酒しましょう。もちろん、当日もNGです。健康診断前にアルコールを摂取することで、血液検査の「肝機能」「脂質」の項目で、異常値が出る可能性があります。

肝機能には、主要な検査項目に以下3つがあり、アルコールを摂取することで、以下3つの項目全てで異常値が出る可能性があります。

  1. GOT: 肝臓や骨格筋、心筋などに存在する酵素。心筋梗塞や、肝臓・筋肉・赤血球がこわれた場合に数値が増加。
  2. GPT : 肝細胞の壊死・破壊によって増加する酵素。
  3. γ‐GTP : 肝臓の解毒作用をしている酵素。肝障害や胆汁うっ滞の場合に数値が増加。特に、アルコール性肝障害で高値となる。

この検査項目でわかる病変には、肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝、肝硬変、肝癌などがあります。これら肝臓の病気は、ある程度病気が進行しないと自覚症状が出ないため、「気付くのが遅れやすい」という問題があります。

そのため、肝機能は、年に一度の健康診断で特に注意して検査したい項目です。お酒を日頃多く飲む方も、検査の前日だけは、必ず「休肝日」にして健康診断に備えてください。

健康診断前はタバコや服薬にも注意

健康診断前はタバコや服薬にも注意

健康診断前に注意すべき内容には、食事以外にも以下があります。

  • タバコは吸わない
  • 着脱しやすい服装を選ぶ
  • 服薬はしない(サプリメントを含む)
  • 睡眠はよくとる
  • 激しい運動は控える

タバコ・服薬は特に測定数値に影響が出やすいものなので、注意しましょう。以下からそれぞれの注意すべきポイントとその理由を詳しく説明します。

健康診断前のタバコはNG

タバコは、前日・当日ともに、禁煙するようにしましょう。喫煙により、血圧が上がる可能性があります。その結果、血液検査・心電図検査にも影響が出る可能性があるので、注意が必要です。

健康診断の服装の注意点

健康診断には、当日避けた方が良い服装があります。それは、レントゲンや心電図など、服装によって着脱の指示が出る診察項目があるためです。

以下の服装を避けることで、診察による着脱頻度を少なくすることができます。

× 健康診断で避けた方が良い服装〇 健康診断におすすめの服装
ボタン・付属付きのシャツ・トップス何もついていない無地のTシャツ
ワンピース上下に分かれている服装
パンティストッキング靴下
ブラトップブラジャー(△)
スキニーパンツガウチョパンツ・スカート
タートルネッククルーネックなど、首周りの広いもの

ブラジャーは、レントゲン・心電図で脱ぐようにいわれますが、ブラトップよりはトップスを着たままでも脱ぎやすく、特にレントゲンでは便利です。(この場合、トップスは大き目のTシャツがおすすめです)

また、ブラトップやタートルネック、ワンピースは、診察で、聴診器を服の中にいれるのに不便なため避けた方が良いでしょう。これもトップスを大き目なTシャツにしておくことで診察がスムーズにできます。(ブラジャーは、ホックを外すだけで可)

このように、服装によって当日の健康診断のスムーズさが大きく変わってきます。是非当日朝の服装選びに活用してください。

健康診断の服装の過ごし方をさらに詳しく知りたい方はこちらを参照ください。

健康診断前のその他の注意点

他にも、前日は激しい運動を控え、睡眠をよくとって休むことが大切です。これは、激しい運動・睡眠不足は、血液検査などの項目に影響が出る可能性があるためです。

また、服薬中の薬がある方は、なるべく健康診断の前日・当日は服薬をスキップするようにしてください。具体的に、前日・当日に服用を控えた方がよい薬には、糖尿病薬や花粉症薬、サプリメントなどがあります。かかりつけ医にも事前相談をしてみるといいでしょう。

一方で、心臓疾患、高血圧、精神安定剤、喘息など、健康維持に欠かせない薬もあると思います。これらは服用をストップする必要はありません。受付票に服用薬について申告する欄があるので、そこで漏れなく申告すれば問題ありません。

健康診断の前日の過ごし方をさらに詳しく知りたい方はこちらを参照ください。

健康診断前の食事には気をつけよう

健康診断前の食事には気をつけよう

健康診断が午前中の方は前日21時まで、午後の方は当日朝8時までに食事を済ませ、健康診断が終わるまでは絶食が必要です。アメやガム、タブレットなどもNGなので、注意しましょう。

また、健康診断の前日・当日の食事メニューは、脂っこいものや糖分過多の食品は避け、消化に良い食事をとるようにしましょう。胃カメラ・バリウム・腹部エコーの診察項目がある場合は、食物繊維が豊富な食材や硬く噛み応えのある食材も、消化が悪いため避けた方が良いでしょう。

これらを守ることで、健康診断でより正確な数値を測定できるはずです。健康診断は、年に1回ほどしかない自身の健康状態をチェックできる貴重な機会です。万全の準備で当日を迎えてください。

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