「肩こりが治らなくて困っている」「肩こりを解消する方法が知りたい」などと考えている方も多いのではないでしょうか。普段から肩を揉んだり、湿布を貼ったりしても、肩こりを解消するのは難しいですよね。肩こりは解消法を正しく理解していないと、かえって身体に負担を与える可能性があります。
そこで今回は肩こりを解消する方法や注意点を解説します。肩こりを解消する方法や、おすすめのストレッチ方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
肩こりを解消する5つの方法
肩こりは姿勢を良くしたり、身体を温めたりすることで解消できます。自宅で簡単に行えるため、隙間時間で気軽にケアできます。今回は、肩こりを解消する5つの方法について解説しますので、肩こりに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
姿勢を良くする
肩こりを緩和させるには、姿勢を正すのが効果的です。例えば、猫背姿勢を続けてしまうと、背中が張った状態になり、首が硬直して血行が悪くなります。
デスクワークが多い方は、特に姿勢が悪くなる傾向にあります。顎が前に突き出し背中が丸まることで、肩甲骨周りの筋肉が硬直し血行も悪くなります。
姿勢が悪い状態を続けると、肩や首の筋肉が緊張状態となるため、筋が硬直し血行不良になります。同じ姿勢を長時間続けず、小まめに休憩を取ることが大切です。首を回したり、肩を上下に動かしたりして、筋肉の緊張を和らげることをおすすめします。
ストレッチする
肩こりはストレッチを行うことでほぐせます。同じ姿勢を長時間続けると、筋肉が緊張状態となるため、肩周りの筋肉が硬直して肩こりを引き起こします。
ストレッチを行うメリットは以下のとおりです。
- 身体の調子が良くなる
- 代謝が良くなる
- 免疫力が上がる
- 睡眠の質が上がる
- ケガの予防になる
ストレッチは肩こりが解消するだけでなく血行が促進されるため、体調不良などを引き起こしにくくなります。また、座りながらできるものもあるため、家事や仕事の休憩時間などを利用して行うことがおすすめです。
身体を温める
身体を温めることで、肩こりを解消しやすくなります。身体が冷えてしまうと全身の血行が悪くなり、肩こりを引き起こしやすくなります。身体を温める方法は以下のとおりです。
- 洋服を着込む
- 暖房やカイロを使用する
- 40℃以上のお風呂に浸かる
- 呼吸法(腹式呼吸や胸式呼吸)
全身が温まることで血行が改善したり、疲労物質や痛み物質が流れたりします。カイロを貼る時は、下腹部がおすすめです。お腹にカイロを当てることで、内臓を温めることができ、身体が温まります。暖房など表面だけを温めるのではなく、お風呂にしっかり浸かるというように、芯まで温めることがおすすめです。さらに余裕がある方は、呼吸法(腹式呼吸や胸式呼吸)をすることにより、筋肉や内臓がしっかり動くため、代謝が上がり、冷え防止につながります。
ストレスを溜めない
ストレスを溜めないことで肩こりを解消できます。ストレスを溜めてしまうと首や肩の筋肉が硬直してしまい、血流が悪くなります。
安静時に働く交感神経よりも副交感神経が優位に働くため、血管が縮み血行が乱れてしまうのです。肩こりや体調不良に悩んでいる方は、生活環境や仕事環境を見直してみましょう。
睡眠と栄養をしっかりとる
睡眠時間を充分にとることで肩こりを予防しやすくなります。目を暖めたり、ネックウォーマーを付けたりすると、血行がさらに良くなり、より睡眠の質が高くなります。
また、食生活を見直すことも大切です。栄養価が高い食べ物を摂取すると、筋肉の緊張がほぐれ、疲労物質を除去できるため、血行を改善できます。
特にビタミンB1の他、筋肉の元となるタンパク質を多く含む豚肉がおすすめです。食生活を見直すことで肩こり解消につなげられるでしょう。1日3回バランスの良い食事を意識することが大切です。
肩こりを解消するストレッチ方法
肩こりを解消するにはストレッチが効果的です。解消したい部位に合わせて筋肉をほぐしたり、血行を促進したりすることで、肩こりが改善されます。ここからは、肩こりを解消する5つのストレッチを紹介しますので、参考にしてみてください。
ステップ1:首を横に倒すストレッチ
- 床や椅子に座った状態で前を向き
- 左手を頭の上に上げます
- 右手は鎖骨の間を触り、右側へずらします
- 左手側に頭を倒します(このまま30秒間キープします)
- 余裕があれば反対側の手を下に伸ばしてストレッチ効果が高まります
ステップ2:首を斜め前に倒すストレッチ
- 左手を頭に置いたまま斜め前に頭を倒します(このまま30秒間キープします)
- 鎖骨の間を凹ませることを意識してください
- 余裕があれば反対側の手を下に伸ばしてストレッチ効果が高まります
そのままの流れで反対の腕も同様にステップ1・2を行いましょう。
ステップ3:首を前に倒すストレッチ
- 両手を頭の後ろで組みます
- 鎖骨の間を凹ませるようにして頭を前に倒します(このまま30秒間キープします)
- 背中を丸めると背中の伸びが良くなります
ステップ4:肩甲骨の間のストレッチ
肩甲骨を外側に開き、背中を伸ばすストレッチです。以下のような流れで行います。
- 右手を前に出して、前腕(ひじ)の小指側をさすります
- そのまま手首より少し下を握り、左前に倒します(このまま30秒間キープします)
★ワンポイントアドバイス★
前腕(ひじ)の小指側は脇から肩のインナーマッスルにつながっています。そのため前腕の小指側から引っ張ると肩を安定させたままストレッチが期待できます。
ステップ5:肩関節のストレッチ
- 右手を前に出して、手のひらが上を向くようにします
- 左手で右腕を抱えるようにし、親指を外側にするように腕を外側に捻ります
- 頭の位置はずれないように、目線は前を向けておいてください
- そのまま深呼吸を行いましょう
そのままの流れで反対の腕も同様にステップ4・5を行いましょう。
上記のストレッチ方法は動画でもご覧いただけます。
柴先生おすすめストレッチ詳細はこちら
肩こり解消ストレッチ!首こり・腕の疲れも同時にスッキリ【10分】
肩こり解消ストレッチを行う際の5つの注意点
肩こり解消に効果的なストレッチですが、正しい方法を理解していないと、かえって筋肉が固まってしまったり、身体の左右のバランスが崩れてしまったりする可能性があります。こちらでは、肩こり解消のストレッチを行う際の5つの注意点について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
いきなり伸ばさない
痛みを感じるほどいきなり筋肉を伸ばしてしまうと、筋肉が収縮してしまったり、柔軟性が低くなったりして症状が悪化する可能性があります。解消したい部位を意識しながら30秒ほど時間をかけてゆっくり伸ばすと効果的です。
呼吸を止めない
ストレッチ中に呼吸を止めると、身体が緊張状態となり筋肉が硬直してしまうため、筋肉を和らげることが難しくなります。ストレッチを行う際は、細く長くゆっくりと深呼吸をしながら行うことで、筋肉の緊張を緩和する効果が期待できます。
また、腹部が圧迫されるストレッチは血圧が上昇しやすいため、ゆっくり呼吸することがおすすめです。ストレッチを行う際は、落ち着いた環境で行うようにしましょう。
解消部位を意識しない
トレーニングをする際は「意識性の原則」という考えの元、トレーニングで鍛えたい部位や機能に注意を向けると効果的です。しかし、ストレッチでは伸ばしている筋肉を意識しないようにしましょう。意識してしまうと筋肉が力んで逆に伸びにくくなってしまうためです。ストレッチ中は気を抜いてリラックスし、できるだけ深い呼吸を心掛けるようにしましょう。
無理をしない
ストレッチは気持ち良いと感じる範囲で行うことがおすすめです。無理をして伸ばすと、筋肉を痛めてしまったり、激しい痛みを引き起こしたりする可能性があります。また無理をすると靭帯にも大きなストレスを与えるため、筋肉が収縮してしまいます。
ストレッチを行う際は痛みを感じない程度で、ゆっくり時間をかけて行うようにしましょう。
バランスを意識する
ストレッチは解消したい部位だけ重点的に行うのではなく、身体の前後・左右など、バランス良く行うことでより高い効果が期待できます。解消したい部位だけに集中して行うと、反対側の部位に負担をかけてしまったり、身体のバランスが崩れたりします。
左右のバランスが崩れていると、少しの運動で疲れが溜まってしまい、その結果腰痛を引き起こす可能性があるため注意が必要です。前後・左右バランス良く行うことで、全体的に筋肉の緊張をほぐすことができ、血の巡りが良くなります。
肩こり解消のおすすめグッズ3選
肩こりは人によって解消したい部位が異なります。自身の状況に合わせてグッズを使用することで、効率よく肩こりを解消できるでしょう。こちらでは、肩こりを解消するためにおすすめの3つのグッズを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
マッサージガン
自宅で身体のメンテナンスに便利だと注目されているのがマッサージガンです。本来は筋膜(筋肉を覆う薄い膜)の緊張をほぐすことに適していて、プロのアスリートやトレーナー、整体師がマッサージガンを使用するケースが多いグッスです。ただし筋肉のケアはもちろん、肩こりや腰痛の緩和にも効果が期待できるとされているので、もう既に自宅にマッサージ器ある方や、今購入を検討されている方にもおすすめです。
フォームローラー
ストレッチグッズとして最近人気があるフォームローラーです。肩甲骨や太ももの筋肉のコリをほぐしたり、ヨガのポーズをサポートしたりと、幅広いストレッチに利用できることが特徴です。
フォームローラーを使用して血行を良くするためおすすめです。そこまで大きくないため簡単に自宅で使用でき、体重のかけ方次第で刺激の強度を調整できたりする点も魅力です。ただし痛みが強い場合は、無理に使用せずに温めるなどして、痛みがでない範囲で利用するようにしてください。
ストレッチローラー
ストレッチローラーは、円柱形をしたやや硬めのクッションを使用し、硬くなってしまった筋肉を伸ばすことでほぐし血行を良くする効果が期待できます。また、筋肉の柔軟性も高まるため、関節の可動域が広がり肩こり解消にもつながります。
ボディーローラーは全身に使えるグッズのため、ストレッチでは満足できないという方は、解消部位に合わせて使用するのがおすすめです。
肩こりを解消するには、解消したい部位に合わせてストレッチやマッサージを行うのが効果的です。また、日頃の睡眠時間を確保したり、栄養が整った食事を意識したりすることで、より効果的に肩こりを解消できるでしょう。
肩こりで悩んでいる方は、このコラムで紹介した内容を実践してみてください。