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【監修】目の疲れを取るツボとは?眼精疲労を予防する方法5選を解説

【柴先生監修】目の疲れを取るツボとは?眼精疲労を予防する方法5選を解説
柴 雅仁 パーソナルトレーナー

監修者
柴 雅仁 パーソナルトレーナー

1987年、愛知県生まれ、神奈川県育ち。東京・立川を拠点 に活動する治療家・パーソナルトレーナー。Twitter・Instagram・Voicy等で痛みのない動ける体を作るための方法を発信。Twitterで公開した「動きを変える10秒アクション」が話題になり、現在総フォロワー数が20万を超える。鍼灸師/JCMA認定体軸セラピスト。 主な著書『最強のストレッチ図鑑』(SBクリエイティブ) 『新しい体幹の教科書』(池田書店)など計8冊。

「目が疲れやすくて困る」「仕事でパソコンを使うのでいつも目が疲れる」「簡単に目の疲れが取れる方法を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。目の疲れはツボを押すことで改善できるので、ご自身で解消することもできます。 

このコラムでは、目の疲れに効果があるツボや眼精疲労を改善する方法について解説します。目の疲れが取れればストレスがなくなったり、体調が良くなったります。目の疲れでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。 

目の疲れに効果のあるツボを紹介 

「目が疲れて困るので改善できるツボを知りたい」という方は多いでしょう。ツボを押すと身体の反応を促進させ、身体機能を活性化し疲れを取ります。

ご自身で行え、血流がよくなり疲れを癒すことは可能です。ここでは、目の疲れや肩こりを改善するツボについて解説しますので、気になるツボがあれば、試してみてください。 

目の疲れに効くツボ 

目の疲れに効果のあるツボは下記のとおりです。 

名前  場所 
睛明(せいめい)  目頭にある。眼精疲労やドライアイに効果あり 
太陽(たいよう)  眉尻と目尻をつなぐ線の中央から外側にたどって行き、くぼんでいるところ。かすみ目や緊張性頭痛に効果あり 
合谷(ごうこく)  親指と人差し指のくぼみ。少し人差し指側。頭痛、目の疲れやストレスに効果あり 
承泣(しょうきゅう)  瞳の下の骨。眼精疲労に効果あり 
風池(ふうち)  後頭部、髪の生え際の筋繊維の外側。頭痛、肩こりや風邪の引き初めに効果あり 
四白(しはく)  「承泣」より真下に1.5センチ程度下がったところ。眼精疲労に効果あり 

ツボを押すときは、親指の腹で円を描くように痛気持ち良いくらいが効果的です。 

肩こり・腕の疲れに効くツボ 

肩こりや腕の疲れに効くツボは下記のとおりです。

肩井
手三里
名前  場所 
肩井(けんせい)  下を向いたときに出っ張る背骨と肩のラインの中間。肩周りの血行をよくして首・肩こりに効果あり。 
手三里(てさんり)  肘を曲げたときのしわから手の方へ指3本分。腕がだるいときに効果的。 

ツボを押すタイミングはお風呂上がりなど血行が良いときがおすすめです。 

目が疲れる原因5選 

「目が疲れて悩んでいる」という方は多いのではないでしょうか。目の疲れの原因はスマホだけではなく、加齢によるものや精神的なものまでさまざまな原因があります。ここでは、具体的な原因を5つ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。 

VDT症候群になる 

VDTとは、Visual(ビジュアル)、Display(ディスプレイ)、Terminal(ターミナル)の略で、パソコンやスマホを長時間使用することで起こる健康被害のことです。

近距離でピントを合わせ続けると、目の毛様体筋が緊張し続けて負荷がかかり、目が疲れます。また、VDT症候群は身体へも症状が出るので、注意が必要です。

近距離で画面を見続けていると、肩こりや腰痛などを起こすだけではなく、イライラしたり不眠になったりする可能性があります。 

しかし、今は仕事をする上でパソコンは必要不可欠になりつつあります。仕事でパソコンを使うときはこまめな休憩を取るのが良いでしょう。 

メガネやコンタクトが合っていない 

ピントが合わないメガネやコンタクトを着けると、照準を合わせようと毛様体筋に負荷がかかるため、目が疲れます

メガネやコンタクトは毛様体筋の負荷を減らし、ピント調節を矯正する器具です。合わないものを着け続けると、頭痛や吐き気を起こすこともあるので注意が必要です。 

ドライアイになる 

ドライアイとは、涙の量が不足し涙が目全体に行き渡らない状態です。スマホを見るのに集中するなど、さまざまなことが原因でまばたきの回数が減少すると、ドライアイになります。まばたきが減る具体例は下記のとおりです。 

  • コンタクトを付ける 
  • パソコンやスマホを長時間使う 
  • エアコンを長時間利用する 
  • 夜更かしをする 
  • 車の運転をする 

コンタクトが涙を吸うため目が渇きやすくなります。コンタクトを付ける方はドライアイになりやすいため、点眼が大切です。また、エアコンに長い時間あたると、乾燥するためドライアイになる可能性があります

さらに、車の運転をするときは前方に注意が集中し、まばたきが少なくなるので、適度に、休憩を取って目を休ませましょう。 

元来人間は夜は休む生物なので夜は涙の分泌量が減り、夜更かしすると目が渇きやすくなります。一般的には1分間に20〜30回まばたきをしていますが、ドライアイにつながる行動をするとまばたきが1/4程度に減ります。 

ドライアイになると、目に傷ができることもあるので、仕事などで1日中パソコン作業をする方は注意が必要です。意識してまばたきをするように心掛けましょう。 

精神的に疲れる 

ストレスを抱えると自律神経を乱し、身体に不調が現れ目が疲れます。自律神経には交感神経と副交感神経があり、仕事など活動をしているときは交感神経が働き、リラックスしているときは副交感神経が働きます。

ストレスを抱えると緊張状態が続き、筋肉が緊張し負荷がかかり、目が疲れるため注意が必要です。 自律神経を整えるためには、ストレスを溜めないことが大切です。

ストレッチをしたりウォーキングをしたりするのも良いでしょう。ゆっくりと入浴したり、ご自身の趣味を楽しんだりするのもストレス解消には効果的です。 

目の調節機能が低下する 

遠視や老視など目の筋肉や神経に異常があると、目の調節機能が低下し目が疲れます。遠視は網膜にピントが合わないことで、無理に水晶体の厚みを調節し、目が疲れます。

根本的な治療法はまだありませんので、メガネやコンタクトを使ってピント補正を行いましょう。 

老視は加齢により水晶体の弾力と毛様体筋の働きが鈍くなることで、近くでピントを合わせられなくなり、はっきりと見えづらくなります。20歳では11㎝離せば見えたものが、50歳では50㎝離さないとピントが合わなくなります。 

老視による毛様体筋の衰えはトレーニングで補えます。毛様体筋を鍛える方法は下記のとおりです。 

  1. 力いっぱい目をつむる 
  2. 目を大きく開く 
  3. 顔を動かさず、目だけで1回転させる 

1日2分続ければ効果がありますので、気になる方はぜひ試してみてください。 

私も仕事柄、スマホやパソコンを使う機会が多いため、目のケアとして第一章で紹介したようなツボ押しを行っており、効果を実感しています。本来は疲れの元なるものを完全に取り除くことができると一番良いのですが、自宅のケアだけではなかなか難しいですよね。そのため、完全に疲れがとれなくとも部分的に取り除きつつ、ツボ押しをすると効果的です。ぜひ取り組んでみてください!

目の疲れが現れる症状 

目の疲れが現れる症状 

「目の疲れは具体的にどんな症状になるかを知りたい」という方は多いでしょう。ここでは、目の疲れの具体的な症状を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 

目に現れる症状  ショボショボする、充血する、視力低下、斜視 
目以外に現れる症状  頭痛、肩こり、胃痛、吐き気、食欲不振、便秘 

斜視(しゃし)とは片方の目が違う方向に向くことで、スマホを長時間使用すると急性内斜視になる可能性があります。

また、目の筋肉の緊張は周りの筋肉の緊張につながり、身体の不調を起こすこともあります。目の疲れを放置すると、身体や精神にも不調を起こすので注意が必要です。 

目の疲れを予防する方法7選

「目が疲れてるので予防法を知りたい」という方は多いでしょう。ここでは、ストレッチや食事など目の疲れを取る予防法を7つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 

眼球体操をする 

ピントを合わせる毛様体筋の緊張が続くと負荷がかかり、目が疲れるので、毛様体筋をほぐすと目の疲れは改善できます。

目のストレッチを行えば、毛様体筋がほぐれ血流が良くなり疲れが取れます。眼球体操をする手順は下記のとおりです。 

  1. 両目をしっかり閉じる 
  2. パッと開く 
  3. 顔を動かさず目だけで左を見る 
  4. 目だけで右を見る 
  5. 目だけで上を見る 
  6. 目だけで下を見る 

5秒間隔で行い、5分間続けると効果的です。近くを長時間見ていると目が疲れるので、適時ストレッチをしてリフレッシュすると良いでしょう。 

メガネやコンタクトを新調する 

ピントが合わないメガネやコンタクトを着けていると、ピントを合わせようと毛様体筋に負荷がかかるので、目が疲れます。ピントがあったメガネやコンタクトでは、毛様体筋に負荷がかからないので目の疲れは改善します。

目の疲れを予防するには、メガネやコンタクトをご自身の目とフィッティングしたものへ買い替えることが大切です。一般的にメガネの寿命は約2~3年です。 

2年の間に視力が落ちることもあるので、定期的に買い替えるのがおすすめです。メガネをかけても目を細めたり、夜間の信号が滲んで見えたりするなら、買い替えのタイミングですので、検討すると良いでしょう。 

遠くを見る 

スマホやパソコンなど手元を見過ぎると、毛様体筋の緊張が続き、目が疲れます。遠くを見るとピントを遠くへ合わせるため毛様体筋が緩むので、目の疲れが改善できます

20分程近くを見続けると毛様体筋が疲れ始めるので、数メートル先を20〜30秒見るだけで、毛様体筋の緊張は回復します。1時間作業をする場合、5〜10分の休憩が必要です。 

目が疲れると作業効率が落ちるので、窓から公園を見たり、空を眺めたりと適宜休憩を取るのが良いでしょう。 

目をリフレッシュさせる 

冷やしたり温めたりして目をリフレッシュさせると、目の疲れが改善できます。冷やすと充血が抑えられ、温めると眼輪筋などが緩みます。

タオルを使って行うと簡単にでき、目が充血し、痛みがあるときは冷やすと炎症が抑えられ効果的です。目を冷やすアイスタオルの作り方は下記のとおりです。 

  1. 氷水をはった容器にタオルを入れる 
  2. 固く絞れば完成 

温めると筋肉の緊張が緩むので、パソコンやスマホを長時間見ているときなどにおすすめの方法です。温熱は目の疲れだけではなく肩こりや頭痛にも効果があります。ホットタオルを作る方法は下記のとおりです。 

  1. タオルを2つ折りにして端からくるくると巻く 
  2. 水で濡らして軽く絞る 
  3. 電子レンジでチンすれば完成 

ホットタオルは寝る前に行うのがおすすめです。目元を温めると、副交感神経が優位となりリラックスした状態になります。私は、寝る時にアイマスクをしていますが、次の日スッキリするためおすすめです 

ツボを押す 

ツボを押すと身体を刺激して機能を活発にし、血液が循環し代謝を促します。身体に溜まっていた老廃物を押し流し、疲れを取るのに効果的です。目の疲れを取るツボには、睛明(せいめい)や太陽(太陽)があります。 

晴明
太陽

痛みがあるときには、人差し指から薬指の3本でツボをなぞるだけでもツボが刺激され効果があります。加齢によって力が入らなくなった場合、指圧棒や鉛筆を使ってツボを押すのも効果的です。疲れたなと感じたら適宜押して疲れを取りましょう。 

目に良い食事を取る 

目の疲れに効果がある食べ物を摂取すると、目の疲れは改善できます。食べ物に含まれる栄養素は目の疲れを癒す効果があり、例えば、にんじんやほうれん草に含まれているビタミンAは視力の低下を防ぎ、アーモンドや豆乳に含まれているビタミンEは白内障の予防に効果的です。 

ビタミンAやEは油と一緒に摂取すると、吸収率がアップする効果がありますので、さまざまな食材をバランスよく食べることが大切です。

お灸をすえる 

お灸をすえる

お灸をすえると、ツボを温めて血行が良くなるので、身体の機能が活発になり、代謝を促進させます

また、お灸に使われるもぐさには殺菌や鎮痛などの薬効があり、燃えたときの匂いにはリラックス効果があります。お灸をすえる手順は下記のとおりです。 

  1. ツボを探す 
  2. ライターでお灸に火を付ける 
  3. ツボにお灸を貼る 
  4. 台座が冷えたら完了 

食事や入浴の前後は血行が良く効果が薄いので、ご飯やお風呂以外の時間に行うと目の疲れが改善できます。ご自身で行う場合、顔にはしないで手などから行うのがおすすめです。 

目の疲れを改善するには、普段の仕事の進め方など目に負担をかけないように気を配ることが大切です。また、ツボを押したり、目の疲れが改善できる食事を取ったり、また、睡眠をしっかりとると目の疲れは解消できます。目の疲れにお悩みの方は、このコラムで紹介した方法を行ってみてください。

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