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サウナにはどんな効果がある?正しい入り方や注意点も詳しく解説

サウナにはどんな効果がある?正しい入り方や注意点も詳しく解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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サウナは年々愛好者が増えています。しかし、「なんとなく美容や健康に効果が期待できそうだけれど、具体的にどんな効果があるのか分からない」「そもそも入り方が分からない」という方も多いでしょう。

そこで今回は、サウナへの正しい入り方や注意点、サウナがもたらしてくれる効果などについてご紹介します。より効果を上げるための入り方についてもお伝えするので、サウナに興味がある方や身体の不調を軽減したいという方はぜひ参考にしてください。

1.サウナの魅力とは?

サウナといえば、「おじさんっぽい」「男性が嗜むもの」などのイメージがあるかもしれませんが、実は近年では女性からも人気を集めているスポットの1つです。多くの女性タレントや、モデルなどの著名人がサウナ好きを公言しており、老若男女問わず人気が広がりつつあります。多くの方がハマるサウナには、どのような魅力が隠されているのでしょうか。ここではその魅力について紹介していきます。

1-1.価格がお手頃

デトックス効果を得るためにエステに通う方も多いでしょう。しかし、プロのエステティシャンによるエステは高価なところも多く、継続的に通い続けるのは金銭的に厳しいでしょう。サウナの場合、大人ひとりにつき500円から2,000円と、地域や施設で価格に差はありますが、エステに比べればリーズナブルな料金設定のことが多く、気軽に通いやすいのが魅力です。

1-2.好きなときに通える

エステの場合、事前に予約をしなければならないことがほとんどです。一方サウナは予約を不要とする施設が多いため、自分が行きたいときに気軽に行くことができます。仕事が早く終わった日や、予定のない休日など、すき間時間で通えるので続けやすいのです。

1-3.余計なことを考えずに済む

サウナ室には、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を持ち込むことができません。「仕事やSNSが気になって、スマホが手放せない」という方は、サウナに入ることでインターネットやデジタル機器から距離を置く「デジタルデトックス」の効果も得ることができます。現代社会で仕事や悩みなどを一切忘れて頭を空っぽにするということは、意識的に機会を作らないとなかなか難しいため、サウナはその絶好の機会ともいえます。

2.サウナの正しい入り方とは

それではサウナに入る正しい手順や、基本的な入り方について見ていきましょう。

2-1.身体を洗う

サウナに入る前に、まずは頭と身体をよく洗いましょう。さまざまな方が利用するサウナや銭湯、温泉などでは、最初に身体を清潔にすることは基本的なマナーです。また、皮膚や汗腺に汚れが付着したままでは汗をかきづらく、蒸気や熱がこもるサウナ室内では臭いも発生しやすくなります。

水滴を垂らしてサウナ室に入ることもマナー違反になりますので、頭や身体を洗った後は、タオルである程度水気を拭き取ってからサウナ室に入りましょう。

2-2.自分の身体と相談しながらサウナ室へ

頭と身体を洗ったら、いよいよサウナ室へ入ります。サウナの種類や温度・湿度にもよりますが、初めてサウナに入ったときや、通い始めの頃は10分ほどで限界を感じることがほとんどです。入室時間は決して無理をせず、最初は5分前後にして、自分の身体と相談しながら決めると良いでしょう。

また、多くのサウナでは室内が階段のように2段になっており、下段よりも上段の方が熱くなっています。熱いと感じたら無理をせず、下段に降りるといった工夫をしてサウナを楽しみましょう。

2-3.水風呂に入る

サウナ室から出たら汗をかけ湯で流して、水風呂へ入りましょう。基本的にサウナと水風呂はセットで設置されています。慣れないうちは腕や足など、身体の一部に冷水をかけることからスタートしましょう。徐々に冷水に触れる部分を増やしていき、慣れたら肩まで浸かってみてください。

2-4.サウナ→水風呂を繰り返す

サウナで汗をかき、水風呂に入るという流れを2回~3回ほど繰り返します。サウナの「熱い」と水風呂の「冷たい」を繰り返すことで、「整う」という深いリラックス状態に入ることができるからです。ここで初心者がつまずきやすいのが水風呂でしょう。

水風呂の冷たさに入るのをためらってしまいますが、むしろ思い切って入ってすぐ出た方が、身体が芯からじんわりと温まるのを感じることができます

2-5.浴室の外でリラックス

サウナと水風呂を交互に2回~3回ほど繰り返したら、一度休憩をしましょう。可能であれば外の風にあたるのがおすすめです。休憩用のイスやリクライニングチェアに身をゆだね、ゆっくりと呼吸をすることで、「整う」という深いリラックス状態になります。血流や心臓の鼓動、自分の身体へ意識を集中させることで、頭の中のモヤモヤや雑念がすっと消えていくような感覚になります。

3.サウナに入る際の注意点は

サウナを安全に利用するには、いくつかの注意点があります。ここからはサウナに入る際の注意点を説明します。

3-1.水分補給を忘れない

サウナには発汗作用があるので、1回入るだけで大量の汗をかき、体内の水分が排出されます。体内の水分が不足すると脱水症状を起こす恐れもあるため、サウナの利用前や休憩中、利用後はしっかりと水分補給を行うように心がけてください。おすすめの飲み物は麦茶やミネラルウォーターです。特に汗をかいた後はミネラルが不足しがちなので、これらの飲み物でミネラルを補うと良いでしょう

3-2.体調が悪い時は入らない

体調が優れない時はサウナの利用は控えましょう。無理してサウナに入ると、立ちくらみや脱水症状を起こしやすくなるからです。持病がある方や妊娠中の方、10歳以下の子どももなるべく利用を控えましょう。他にも、飲酒後や食後はサウナ利用を控えた方が良いタイミングです。

アルコールには利尿作用があるため、普段より脱水症状を起こしやすい状態になってしまうため、飲酒後のサウナの利用は避けましょう。また、食後にサウナに入ると血流が促進され、消化器官の動きが鈍くなりやすいため、サウナに入る時は食後1時間~2時間空けるようにしましょう。

3-3.入る時間は6~12分で

サウナを利用するときは、初心者であれば5分程度、慣れてきたとしても6分から12分を目安にしましょう。100度の高温サウナなら5分、50度ほどのサウナなら10分など、入るサウナの温度によって変えるのも良いでしょう。サウナへの無理な長時間の滞在は熱中症や脱水症状などの原因にもなるため、自分の身体と相談しながら無理のない範囲で安全に利用しましょう。

3-4.運動前ではなく運動後に利用

スポーツジムにサウナが併設されている場合、運動と合わせて効果的にサウナを利用したいという方もいるでしょう。しかし、運動前にサウナに入ってしまうと、体温が上昇したまま運動することで身体に負担をかけてしまいます。

サウナは運動後、1時間ほどクールダウンの時間を設けてから利用するのがおすすめです。疲労回復効果も期待できるので、適度な運動後にサウナで身体を休めれば、リラックスすることができるでしょう。

3-5.ドライサウナに入るときは髪に濡れタオルを

ドライサウナは高温で湿度が低く、汗をかいてもあまり不快感がありません。しかしその分サウナ室内が乾燥しているため、髪の毛が傷んでしまうこともあります。ドライサウナを利用するときは、濡れたタオルで髪の毛を保護して入るようにしましょう。

4.サウナにはどんな効果がある?

「サウナに入ると体調が良くなる」と漠然としたイメージを持つ方もいるでしょう。具体的にどのような効果が得られるのか、詳しく見ていきます。

4-1.ストレス解消

サウナに入ることで得られる効果に、ストレスの解消があります。サウナによる高温の空気が中枢神経の興奮を高め、身体機能の調整が促されることからストレスの解消に繋がります。また、仕事や人間関係で悩んだり、ストレスを抱えたりしていても、サウナで整うことによって心を解放することができます。

おすすめはぬるめのサウナ室です。そこでゆっくりと心を落ち着かせ、じっくりと汗をかくことでストレス解消の手助けになることでしょう。

4-2.疲労回復

サウナで汗をたっぷりかいた後は若干の疲労感を感じますが、水分補給をしっかり行って安静にすることで疲労回復効果も見込めます。特にスポーツをした後や肉体労働後には高温のサウナで刺激浴をするのがおすすめです。サウナに入ると血流が促進され、酸素の摂取量が増えます。このことが肉体疲労の回復に繋がり、疲労回復の効果が期待できるといわれています。

4-3.減量に繋がる

継続的にサウナを利用することで、痩せやすい体質に導くことができます。サウナに入ると大量の汗をかくので、サウナ浴後に体重をはかると1kgほど減っていることもあります。これは一時的なものに過ぎませんが、汗をかくことで身体の余分な水分や不要な塩分を減らすことができ、むくみの解消が期待できます。サウナに加え、適度な運動やバランスの取れた食事を組み合わせることで、より効果的に減量をすることができるでしょう。

4-4.快適な睡眠

サウナに入ると大量の汗をかき、運動をしたときと同じくらいの疲労感が得られるためスムーズに入眠することができます。また、低温のサウナにゆっくり入ることで鎮静作用が働き、体内リズムを昼間の活動的なリズムから夜の休息のリズムへスムーズに移行する手助けをしてくれます。加えて、サウナ浴後は血行がよくなり、身体がポカポカとすることも快適な睡眠へと繋がります。

4-5.肩こりの解消

サウナは肩こりや腰痛、筋肉痛を和らげる効果も期待できます。肩こりや筋肉痛の主な原因は、筋肉の過度な緊張と血流の不足とされています。サウナの温熱効果が凝り固まった筋肉をほぐし、血行が良くなり、筋肉内を循環する血流を増加させます。このとき、肉体を疲労させる物質である乳酸が大量の汗とともに排出されるため、肩こりや腰痛、筋肉痛などの改善につながります。

4-6.自律神経の調節・訓練

サウナで汗をかき、血流が良くなった後に水風呂に入ることで、血管が収縮されます。この「温冷交代浴」を繰り返すことで自律神経が鍛えられ、日常生活でも交感神経と副交感神経の転換がうまく行われるようになります。自律神経の改善は心身をバランスの良い状態に導くのにとても有効で、心の疲れの軽減にも役立つでしょう。

4-7.皮脂腺・汗腺が清潔になる

サウナには皮脂腺や汗腺を清潔に保ち、体臭を軽減させる効果もあります。そもそも、体臭は汗腺の働きが悪くなると強く出てしまうといわれています。

サウナで身体を温め、体温を約38℃まで上昇させると、全身の汗腺から汗が出るのと同時に、毛穴にある皮脂腺から脂などが排出されます。これによって汗腺や皮脂腺の働きがよくなり、汗や脂と一緒に老廃物も排出されることから、皮脂腺や汗腺が洗浄され、体臭の改善・軽減につながるのです。

4-8.血圧の低下

一般的に高血圧の方は、サウナの利用に注意が必要です。しかし、無理のない範囲で利用すれば、サウナ浴をすることで血管が拡がり、血圧を正常値に近づけられる効果があることが分かっています。

入浴直後は一時的に血圧が上昇してしまいますが、その後は血管が拡がり、最高・最低ともに血圧が低下します。特に最低血圧の低下は、高血圧の方にとって嬉しい効果です。ただし、サウナ浴後の血圧の低下は一時的なもので、時間の経過とともに普段の血圧に戻ってしまうため注意が必要です。

4-9.心臓機能を高める

サウナに入ると身体がどんどん温まり、血管が拡張されて血液の循環量が通常時の約2倍に増えます。このとき、心臓から全身に血液を送り出す量も増え、酸素や栄養を全身にまんべんなく届けてくれることから、心臓機能の向上に役立ちます。

4-10.HSPの増加

私たちの身体はおよそ60兆もの細胞から作られていますが、この細胞は高熱や疲労、紫外線、虚血状態などさまざまなストレスによって損傷を受けてしまいます。そこで役立つのがHSP(ヒート・ショック・プロテイン)というたんぱく質です。サウナ浴をすることでこのHSPが増加し、損傷を受けた細胞を元どおりにするなどの効果を発揮してくれます。

5.サウナの効果を上げる入り方

ここからは、効果をより上げるサウナの入り方についてご紹介します。心身の症状や悩みに合わせて、ぜひいろいろな入り方を使い分けてみてください。

5-1.調子を整える温冷交代浴 

なんとなく調子が悪いというときには、サウナとシャワー、水風呂を繰り返す温冷交代浴がおすすめです。疲れが取れない、食欲がない、寝つきが悪い、集中力がないなど、病気ではないのにどことなく不調を感じたらぜひ取り組んでみてください。

温冷交代浴の方法は以下のとおりです。

  1. 頭と身体を洗った後、サウナに約10分入る。
  2. 汗が出たらシャワーで汗を流す。
  3. 水風呂に1分から2分浸かり、再びサウナに入る。
  4. 1~3の手順を繰り返す

温冷交代浴は自身が持っている自然治癒力を活かし、自律神経の働きを活発にする効果が期待できます。ただし、生活習慣病など何かしらの持病がある方は控えるようにしましょう。

5-2.ストレス解消にはぬるめのサウナ

普段から考え事が多く、ストレスが溜まりやすいという方は、心身ともにリラックスできるぬるめのサウナがおすすめです。サウナ室の低い場所に座ったり横になったりして、心も身体もリラックスした状態でじっくり長時間サウナ浴をしてみましょう。

サウナから出たら足に2杯~3杯の水をかけ、全身をタオルでくるんで20分から30分ほど安静にします。低温のサウナは神経の興奮を鎮静化する作用があり、眠たくなることもあるため、うっかり寝入って湯冷めしないよう注意してください。また、低温のサウナで行う温冷交代浴もストレス解消にはおすすめです。

5-3.高温サウナで疲労解消

全身の疲労やスポーツによる筋肉の疲れには、高温のサウナが効果的です。ポイントはサウナに入る前にお風呂に浸かることです。そうすることで、サウナでより発汗効果を得ることができます。方法は温冷交代浴と同じで、サウナ浴後に冷水シャワーや水風呂に入り、もう一度サウナに入ることを繰り返すだけです。サウナに入る時間は体調と相談しながら、可能であれば12分から15分ほどサウナ浴をすると良いでしょう。サウナから出た後は水分補給をしっかり行い、タオルをかけて30分ほど安静にしていると疲労も回復しやすくなります。

5-4.刺激浴で神経調節能力をアップ

肩こりや腰痛、声のかすれ、まぶたの痙攣など、回復しにくい神経・感覚的疲労が日常的にある方は、高温のサウナに短い時間で入る刺激浴を試してみてください。

方法は以下のとおりです。

  1. 頭と身体を洗った後、90~100度の高温サウナに5~8分入る。
  2. サウナから出たらシャワーで汗を流す。

ポイントは、サウナから出た後に水風呂には入らないことです。高温のサウナに急に入ると鳥肌反応が起こることもありますが、こうした身体への刺激が訓練になり、自律神経の調整力を高めることに繋がるといわれています。

5-5.安眠には低温サウナ

眠りが浅い、寝つきが悪い、何度も目が覚めてしまうなど、睡眠に関することで悩んでいる方には低温サウナがおすすめです。ぬるめのサウナに15分から20分入ることで、神経を鎮め、緊張をほぐし、興奮を抑えるなどの効果が得られ、安眠効果をもたらすことができます。

方法は以下のとおりです。

  1. 頭と身体を洗った後、ぬるめのサウナにゆっくり入る。
  2. 汗が出はじめたらサウナから出て、冷水浴で身体の熱を取る。
  3. しばらく安静にして、そのままベッドに入る。

低温サウナ浴に加え、寝る前の飲食を控えたり、やや硬い敷布団や軽い掛け布団を使うなど寝具を工夫したりすれば、さらに安眠効果が期待できるでしょう。

関連記事:サウナで整うとは?基本的なマナーからコツや注意点まで理解しよう

おわりに

サウナは正しい手順や方法で入ることで、肌や身体、心にもよい効果をもたらしてくれます。慣れるまでは短い時間からスタートし、自分の身体と相談しながら徐々に時間を伸ばしていきましょう。また、身体の調子やその日の気分によって高温サウナや低温サウナ、ドライサウナ、ミストサウナなど種類を選べるのもサウナの魅力の1つです。自分に合ったサウナ浴法を探しながら、マナーを守ってサウナを楽しみましょう。

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