「効率よくダイエットしたい」「無酸素運動と有酸素運動を行う際の順番はある?」「時間配分はどうすればいい?」という疑問を持っている方が多いのではないでしょうか。
無酸素運動と有酸素運動の順番を逆でやってしまうと、効率よく筋肉をつけたり、ダイエットしたりできません。目的別に適切な順番で行うと、効果を引き出しやすくなります。このコラムでは、無酸素運動と有酸素運動を行う順番を目的別に解説します。さらに、それぞれのおすすめメニューも解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
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そもそも無酸素運動と有酸素運動の違いとは?
無酸素運動と有酸素運動の違いを把握することで、適切なトレーニングを行えるようになります。それぞれの違いを解説しますので、参考にしてください。
無酸素運動
無酸素運動とは、体内に酸素を取り入れずに行う運動のことです。糖質をエネルギー源にして消費し、酸素を必要としないので無酸素運動といわれています。短時間で強い負荷をかける運動を行うことで、筋肉が鍛えられるのが特徴です。
代表的な鍛え方には、筋肉トレーニングや短距離走などがあります。ピンポイントで筋肉を刺激でき、肥大化する効果が得られます。 無酸素運動について、詳しくは『無酸素運動とは?効果を高める5つのポイントや注意点を徹底解説』をご覧ください。
有酸素運動
有酸素運動とは、体内に酸素を取り入れて行う運動のことです。脂肪をエネルギー源にして消費し、酸素を必要とするので有酸素運動といわれています。そのため、脂肪の燃焼や健康の維持に効果的です。
有酸素運動は長時間続けられる軽〜中程度の負荷をかけて鍛えます。主な運動方法には、ウォーキングやランニングなどがあります。運動が苦手な方でも気軽に始められるのが特徴です。 有酸素運動 について、詳しくは『有酸素運動で得られる効果とは?8つのおすすめメニューを紹介』をご覧ください。
【目的別】効果的に無酸素運動と有酸素運動を行う順番
無酸素運動と有酸素運動を行う順番は、目的別で異なります。順番を逆に行うと、効果が出づらくなる可能性があります。効果的に無酸素運動と有酸素運動を行う順番を解説しますので、適切に実践しましょう
ダイエットしたい
ダイエットしたい場合は、無酸素運動を先に行ってから、有酸素運動を行いましょう。無酸素運動(筋トレ)は、行うことで成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには、脂肪を燃焼させる効果があります。先に無酸素運動を行なって成長ホルモンを分泌させることは、脂肪の燃焼効果をより高めるのに効果的です。
ダイエットを目的にしたい方は、先に筋トレを行なってから有酸素運動を行いましょう。ただし、筋トレをやりすぎると疲労が蓄積して、後から行うランニングやサイクリングなどで怪我をする可能性があります。
筋肉を大きくしたい
筋肉を大きくしたい場合は、先に無酸素運動を行ってから、有酸素運動を行いましょう。しかし、息が切れるほどの有酸素運動をしてはいけません。有酸素運動は脂肪をエネルギー源にして消費しますが、足りなくなると筋肉を作るアミノ酸が働きます。
先にランニングや水泳などを行うと、アミノ酸が足りなくなり、エネルギー不足に陥るでしょう。その後、筋トレを行なっても筋肉に負荷がかからず、あまり効果が期待できません。 また有酸素運動をやりすぎると、鍛えた筋肉量を低下させる可能性があります。筋肉を大きくしたい場合は、先に筋トレを行なってから軽く有酸素運動を行うのがおすすめです。
体力をつけたい
体力をつけたいなら有酸素運動を先に行なってから、無酸素運動をしましょう。先に有酸素運動を行うことで、心拍数を上げられます。心拍数が上がると、脂肪の燃焼効果を高められます。ダイエットしつつ、筋肉量を維持したり、増やしたりするのにも効果的です。 また、先に有酸素運動をすることで、多量の酸素を体内に取り込んだ状態で筋トレでき、効率よく筋肉を鍛えられます。体力をつけたい方は、心拍数を意識しながら、先に有酸素運動を行いましょう。
【事例】無酸素運動と有酸素運動を取り入れる際の時間配分
無酸素運動と有酸素運動の順番を把握しても、時間配分がわからなければ、トレーニングメニューを決めづらいです。それぞれの運動を取り入れる際の時間配分を把握して、効率よく身体を鍛えましょう。無酸素運動と有酸素運動を取り入れる際の時間配分を解説するので、参考にしてみてください。
ダイエットが目的の場合
ダイエットが目的で脂肪を燃焼したい場合は、先に無酸素運動を行います。
【トレーニングメニュー例】
- 10〜15分:ストレッチやウォーミングアップ
- 30〜60分:腕立て伏せやスクワット、上体起こしなど
- 20〜60分:ランニングやサイクリングなど
- 5〜10分:ストレッチ
先に行う無酸素運動では、あまり負荷をかけすぎないのがおすすめです。やりすぎると疲労が溜まり、後から行う有酸素運動に影響が出る可能性があります。無理のない範囲で、短時間の運動を継続的に行いましょう。
筋肥大が目的の場合
筋肥大が目的なら、筋トレをメインで行います。有酸素運動の強度が高いと、筋トレで鍛えた筋肉が落ちる可能性があります。
【トレーニングメニュー例】
- 10〜15分:ストレッチやウォーミングアップ
- 30〜60分:筋トレ
- 15分:ランニング
- 5〜10分:ストレッチ
自重だと筋肉にかけられる負荷が決まっていますので、強度を上げられません。筋肉を大きくしたいなら、道具を使用して筋トレの強度を上げるのがおすすめです。
ただし、運動が苦手な方や初心者の方は、道具を使わず自重で行うのがおすすめです。慣れてきたらウエイトトレーニングを取り入れると、効率よく筋肉を大きくできるでしょう。運動強度が高いので、ストレッチを入念にして怪我の防止をしてください。
体力向上が目的の場合
体力向上が目的なら、有酸素運動をメインで行います。心拍数を意識して長時間行うことで、体力の向上が期待できるでしょう。
【トレーニングメニュー例】
- 10〜15分:ストレッチ
- 30〜40分:ランニング
- 30分以上:筋トレ
有酸素運動のメニューは、ランニングや水泳など強度が高いものがおすすめです。1回だけだと効果が期待できないので、継続的に行い体力の向上を目指しましょう。
有酸素運動の前におすすめの無酸素運動メニュー4選
無酸素運動にどのようなメニューがあるか把握していないと、効果的な運動がしづらいです。無酸素運動のおすすめメニューを解説しますので、活用してみてください。
クランチ
クランチは腹筋を鍛えられるメニューです。中でも腹直筋と呼ばれるお腹の真ん中にある筋肉を鍛えられます。お腹を引き締められますので、ウエストを細くする効果が期待できます。
【やり方】
- 仰向けに寝転ぶ
- 両足を上げて膝を90度に曲げる
- 両手を頭の後ろで固定する
- へそを見るように上体を上げる
行う際のポイントはゆっくり1回ずつの質を上げることです。スピードが速いと筋肉を刺激する強度が低くなってしまいます。目安の回数は10回を3セット行うことです。身体の向きを変えたり、捻りを加えたりすると、刺激できる部位を変えられます。
ヒップリフト
ヒップリフトは、背中とお尻を鍛えられるメニューです。お尻を引き締められるので、ヒップアップや脚長の効果を期待できます。さらに背中には大きな筋肉がありますので、基礎代謝が上がって疲れづらい身体を目指せるでしょう。
【やり方】
- 仰向けに寝転ぶ
- 膝の角度が90度になるように立てる
- 肩・腰・膝が一直線になるようにお尻を上げる
- ゆっくり下ろす
目安の回数は10回を3セットです。腰が痛くなる場合は、クッションを間に挟んでみてください。
スクワット
スクワットは太ももとお尻を中心に、下半身を鍛えられるメニューです。消費カロリーが高いので、脂肪の燃焼効果を期待できます。さらに太ももの筋肉は身体の中でも大きいので、基礎代謝を上げられ、疲れづらい身体を目指せるでしょう。
【やり方】
- 足を肩幅に開く
- 股関節を折るようにしてお尻を下ろす
- 太ももが床と並行になったら、元に戻す
ポイントは腰を下ろした際に、つま先より膝が前に出ないようにすることです。膝をつま先よりも前に出してしまうと、他の部位に負荷がかかり、スクワットで鍛えたい部位を鍛えられません。目安の回数は10回を3セットです。慣れてきたら回数を増やしてみてください。
プランク
プランクとはお尻と腹筋、体幹を同時に鍛えられるメニューです。体幹を鍛えることで、姿勢をよくすることができます。さらにお尻とお腹を引き締められるため、ヒップアップやウエストを細くする効果を期待できるでしょう。
【やり方】
- うつ伏せに寝転ぶ
- つま先と前腕だけで腰を浮かせる
- 頭からかかとまでを一直線にする
ポイントはお尻を高くしないことです。目安は1回20秒を3セットで、慣れてきたら時間を延ばしてみてください。
無酸素運動後におすすめの有酸素運動メニュー3選
有酸素運動を行う際は運動強度が低く、長時間続けられるメニューがおすすめです。有酸素運動のおすすめメニューを解説しますので、取り入れてみてください。
ウォーキング
ウォーキングは有酸素運動の中でも、強度が低く気軽にできます。運動が苦手な方や高齢者でも、長時間行いやすいのが特徴です。しかし、ただ歩くだけでは意味がありません。歩幅を広げたり、スピードを速くしたりすることで、効果が期待できます。目安の時間は20分以上で、継続的に行いましょう。
ジョギング
ジョギングは有酸素運動の定番で、ランニングよりも強度が低いです。ウォーキングに慣れてきた方や負荷を上げたい方におすすめです。走る距離よりも、長時間継続して行うことを意識します。目安の時間は20分以上行うことです。足腰に負担がかかりやすいため、無理のない範囲で行なってみてください。
水泳
水泳は足腰への負担を軽減しながら有酸素運動ができます。ケガをするリスクを軽減しながら行えますので、運動が苦手な方や高齢者でも始めやすいです。水泳は消費カロリーが高く、水中を歩くだけでも効果があります。初心者は水中のウォーキングから始めて、慣れたらクロールや平泳ぎをするのがおすすめです。しっかり休憩をとりながら、20分以上泳ぐようにしましょう。
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おわりに
無酸素運動と有酸素運動を行う順番は、トレーニングの目的によって異なります。順番を逆にすると、期待する効果が得られません。ダイエットや筋肥大を行いたい場合は、先に無酸素運動を行うのがおすすめです。心肺機能を強化したい場合は、先に有酸素運動を行いましょう。このコラムを参考にして、効率よく身体を鍛えましょう。
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