公開日:2022.05.27 最終更新日:2022.06.21

今井真実の「季節を味わう私のごはん」

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「セゾンのくらし大研究」をご覧になっている皆さんこんにちは。料理家の今井真実です。はじめましての方もたくさんいらっしゃると思いますので、私のことを少しお話させてください。

私のレシピは「作る人が楽しく嬉しくなる」ということがコンセプトです。

もともと私は料理教室を長年主宰してきました。その時に気付いたことがあります。それは皆さんご家族のことを、一生懸命考えながらお料理されているということです。パートナーや子どもの好みを加味して、毎日の献立を決める。それは決して簡単なことではありません。皆さん、とても大変なことを毎日行っていらっしゃいます。

いいえ、もし一人の食事だとしても「毎日食べるものを決める」ということは案外難しいものですよね。私が皆さんにお伝えしたいことは、「肩の力を抜いて、毎日お料理を頑張ろうとしなくても大丈夫」ということです。毎食テイクアウトや外食という訳にはいきませんよね。経済的にも状況や環境的にも難しいと思います。

だからこそ、さっと作れるようなレシピを、私はたくさん作りたいと思っています。その方法の一つとしておすすめしていることは「旬の食材を使うこと」です。旬の食材は、たくさん手を加えなくてもとびきりおいしいものです。そしてお値段もいつもより買いやすくなっている場合が多いですよね。春だから、夏だから…お野菜やお魚を見て、食材の旬を感じながらお買い物をする、その時間さえも豊かな経験になります。

そしてもう一つのポイントは、気候にあった味付けをしていくこと。暑い日はさっぱり、寒い日にはこっくりとしたものを…自身の身体の状態に目を向け考えると、食の満足感が高くなります。「素材」や「気候」に合わせて献立を考えていくと、毎日のお料理はグッと楽になると思います。

この連載では、そんな四季の移り変わりを感じながら、いつもの食卓にすっと馴染むように、そして健やかな日々を送れるように、心にも身体にもおいしいレシピをお届けします。

これなら作れそう、やってみようかしら、と思っていただけるような料理をご紹介していきます。

はじめまして、今井真美です。
今井さんのキッチンの壁には日々思いついたレシピやアイデアが書き込まれている

さて5月も半ばを過ぎ、連休明けの疲れなのか、それとも通常モードなのかしら…とちょっぴり重い身体を引きずりながら毎日を過ごしております。皆さんはお元気にされていますか?

こんな時にはさっぱりとした、それでいて身体に力をくれるような食事がしたいものですね。初夏は青い美しいお野菜や豆類がたくさん出てきますね。お買い物の時から季節の食材に元気をもらえます。

今日は今が旬のいんげんを使い、炒め物を作ります。味付けの要は「お酢」です。梅雨が近づき雨の日が続いたり、暑かったり、少しさっぱりとした気分になりたいものです。そんな時には、お酢を使ったお料理がぴったりです。

しかし酢の物ではない気分の時におすすめなのが、温かいお料理にお酢を使う方法です。「酸っぱい!?」という心配はありません。しっかり火を通すので旨みを与えてくれます。それでいて、豚肉の脂っぽさを緩和して食べ飽きないポイントになるのです。

いつもの炒め物と「どこか違う」深い味になりますよ。いんげんはスジ取りも不要です。小口切りをしたこりこり食感が、知らないお野菜みたいに新鮮に思えます。隠し味のにんにくと長ネギの香りがたまらない!あっという間にできるので子どもにも大人気のおかずです。

いんげんと豚バラの酢醤油炒め
いんげんと豚バラの酢醤油炒め

「いんげんと豚バラの酢醤油炒め」

(材料)2人前

  • 長ネギ 10cm みじん切り
  • にんにく 2かけ すりおろし
  • サラダ油 小さじ2
  • いんげん 100g(約30本)
  • 豚バラ(薄切り) 100g
  • 米酢 小さじ3
  • 醤油 小さじ1
  • 塩 2つまみ
  • あれば一味唐辛子 適量

まず長ネギをみじん切りにします。長ネギのみじん切りは、ななめにじゃばら切りをしてから刻むと細かくできます。お好きな方法で大丈夫です。(多少粗くても問題ありません)

まず長ネギをみじん切りにします。
まず長ネギをみじん切りにします。

次に、にんにくをすりおろします。

ニンニクをすりおろします
ニンニクをすりおします

フライパンに油小さじ2を入れ、長ネギみじん切り、ニンニクのすりおろしを入れ、弱火にかけます。

フライパンに入れて炒めます。
フライパンで弱火にかけます。

油が全体に馴染むようにひと混ぜしたら、弱火で放っておいて大丈夫です。にんにくの刺激臭がしなくなり、甘い香りに変化するまで火を通します。火を通している間にいんげんを切りましょう。

いんげん
洗ったいんげん

よく洗ったら、ヘタと尖っている両はしを切り落とし、小口切りにします。

いんげんを小口切りにします。
いんげんは小口切にします

切ったいんげんを、フライパンに入れ、米酢小さじ3を入れひと混ぜします。火を通すとお酢の酸味は飛び、旨みが残ります。フライパンの弱火でそのまま放っておきましょう。

切ったいんげんを、フライパンに入れ、米酢小さじ3を入れひと混ぜします
切ったいんげんを、フライパンに入れ、米酢小さじ3を入れひと混ぜします

豚肉を粗みじん切りにします。(細かくなくて大丈夫です)

フライパンのいんげんを端に寄せ、空いたスペースに豚バラを入れます。火加減は中火に切り替えましょう。ここではお箸を使ってほぐしていきましょう。ぽろぽろと綺麗に分かれてくれます。

豚肉を入れて炒めます
豚肉を入れます

豚バラに火が通ったら、お醤油小さじ1を入れ、水気がなくなるまでしっかり炒めます。味見をしてお塩2つまみを全体に振ります。お醤油は風味を与え、お塩で味付けを完成させます。

水気がなくなるまでしっかり炒めます
水気がなくなるまでしっかり炒めます

さあ、これででき上がり!器によそって召し上がれ。辛いものがお好きな方は一味を振ってもおいしいですよ。

お皿によそってできあがりです
器によそって召し上がれ

なんともいえないおいしさに、おかわりが止まらなくなること間違いなしです!

スプーンでざっと食べるのも最高ですが、私はこれをずっとお箸でちまちま食べるのが大好きです。豚の脂を吸った、いんげんがなんとも美味です。ぜひ子どもにはちょっとご飯と混ぜてあげると、ぐっと食べやすくなると思います。

材料を切ってフライパンにいれて炒めるだけ
材料を切ってフライパンに順々に入れていき、火を通していくだけでできあがりです

材料を切ってフライパンに順々に入れていき、火を通していくだけなので、とっても気楽です。炒め物という名前ですが、基本的には放っておいても大丈夫です。

ずっとフライパンの中を触っていると、火の通りも遅くなります。水分の出にくい食材だからぱらっとした仕上がりになり、お料理上手な一品に仕上がりますよ。

ちょっと疲れが出てきそうな5月に、今日もおいしいごはんで乗り越えられたと大満足な気持ちになる一皿です。

ぜひ一度お試しください
5月に元気がでるおいしい一品

今井 真美(いまいまみ)料理家

神戸市生まれ。「作った人が嬉しくなる料理を」という考えを元に、雑誌、WEB媒体、企業広告をはじめ、多岐にわたるレシピ製作を担当。noteに綴るレシピやTwitterでの発信が人気を集め、初の著書「毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』」 (KADOKAWA) 、初のエッセイレシピ 「いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん」 (左右社)も話題に。

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