大人になっても脳の潜在能力は引き出せる?「脳力」をキープする最適な方法とは?

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大人になっても脳の潜在能力は引き出せる?「脳力」をキープする最適な方法とは?

超高齢化社会を迎えている日本。多くの方が認知症になるなか、一方で頭脳明晰な状態を維持している方もいます。両者の差はどこにあるのでしょうか。脳科学者・加藤敏徳氏は、「50代を過ぎてからも脳に新鮮な驚きを与えて刺激し、早寝早起きで睡眠を重視する生活リズムに切り替えれば、脳は80歳になっても90歳になっても成長する」と言っています。そのような可能性が開かれているのだとしたら、ぜひ脳をフル活用して、いつまでもすぐれた頭の回転を維持していたいものです。

このコラムでは人生100年時代といわれる今、どのように脳とつき合っていったら良いのか解説します。

参考:成長する脳、しない脳――脳科学者・加藤俊徳氏が提唱する100歳まで成長する脳トレ

1.大人になっても脳の潜在能力は引き出せる

そもそも人の脳細胞は、1歳のときが一番多く、その後は徐々に減っていきます。と書くと、人間は生まれて以降“脳力”的にはひたすら衰えていく一方だと想像する方もいるかもしれません。ですが、この見方は端的に間違えています。なぜなら、「私たちが一生の間に使う脳の部位は一部にすぎない」からです。赤ちゃんのころの未熟な脳細胞が、大人になっても未熟なままたくさん残っているということが、脳科学的にも分かっています。つまり、脳には潜在能力があるのです。そこを伸ばすことができれば、じつは“脳力”は一生成長させ続けることもできます。

脳細胞はさまざまなネットワークを形成しながら機能しています。そのネットワークですが、放っておいても発達するわけではありません。特に歳を重ねるあたり気を付けていきたいのが、「新しい経験を重ねていく」ことです。脳は、新しい刺激を受けたときにネットワークを形成します。年をとってからも新しいものごとに触れ、チャレンジを続ける人は、脳力の衰えを食い止めることができます。

2.良質な食事・睡眠は“脳力”維持の基礎

さて、では脳の成長を維持し、“脳力”の老化を抑えるには、どうすれば良いのでしょうか。まず気を付けたいのが、食事です。多彩な食物をとりながら、特に、白米やパン、バナナ、はちみつなどによってグルコース(ブドウ糖)を、また緑黄色野菜などでビタミンをバランスよく摂取することを心掛けてください。体調管理の王道ではありますが、食事に気を付けることは“脳力”維持においても大事なのです。

続いて注意したいのが生活リズムです。まずは充分な睡眠をとることです。寝ないと人間の脳は衰えてしまいます。睡眠のゴールデンタイムは「午後10時から午前2時」とよくいわれますが、この時間帯に成長ホルモンが分泌され、また、睡眠ホルモンのメラトニンも一番よく出ます。このタイミングに合わせて、夜更かしをせずに就寝すると、脳の活力維持につながります。

3.新しいことにチャレンジし続けることの大切さ

次に重要なのが、繰り返しになりますが、「歳を重ねてからも新しいものごとに触れ、チャレンジを続ける」ことです。脳は、マンネリに陥ったときに反応の度合いを弱め、機能を充分に発揮しなくなります。そういった状況が続いていくと、やはり“脳力”は減退していってしまう。毎日刺激のあることをして、脳を喜ばせることが大切です。

しかも、これは大枠的な話しになりますが、特に男性は50歳から定年後が危険です。それまでの仕事の「やりがい」に触れることができなくなり、欲求やものごとへの関心の度合いが減ってしまいがちになります。そうなってしまえば、そもそも脳をフル活用する機会は減少してしまうでしょう。人生100年時代といわれている今ですから、気持ちとしては50歳になったときに「別の人生をこれから歩むんだ」というくらいの意識を持っておくことが大切です。

その上で、できれば日々のスケジュールを決めて行動することがおすすめです。ただ漫然と日々を生活し、メリハリのない生き方を続けると、人間は脳の部位・海馬が刺激されず、脳をあまり使わなくなります。スケジュールなしに気楽に過ごすのではなく、予定を立てて行動してください。

また、脳トレにも一定の効果があります。現在はさまざまな脳トレグッズが販売されていますが、そういったものでなくても、たとえば料理に挑戦するのも立派な脳トレになります。メニューを考え、食材を購入し、調理して、食卓を彩る。そうやって自身の日常生活をコントロールするようにすると、脳は活性化します。もし定年後に時間ができるのなら、料理に挑戦してみるのも一手でしょう。

4.運動により脳細胞が増加・活性化

最後にチェックしておきたいのが「運動」です。『脳を鍛えるには運動しかない!』(ジョン・J・レイティ他著、NHK出版)によると、適度な筋肉トレーニングや有酸素運動を続けると、新たな脳細胞が増え、既存の脳細胞も活性化するというのです。運動によって特に成長するのが、記憶をつかさどる部位・海馬と、脳の一番上の前頭葉(=注意・思考・感情のコントロールをつかさどり、物事を整理・処理・実行する機能を持つ部位)の領域です。

同書によると、基本的には、それなりに高負荷の運動の方が脳活性の効果は大きいそうですが、やはりウォーキングが入門としては最適だということです。さっそく実践してみてはいかがでしょうか。

さて、“脳力”が年齢を重ねてからでも上げることができることを確認しましたが、できるだけ早く脳の活性化に取り組んでおくことは大切です。それにより、認知機能の低下に対してよりしっかりと備えることができます。いったん“脳力”の向上に取り組んでおけば、機能低下を先送りにすることが可能だからです。

今の認知機能をどこまで上げておけるかで、たとえば10年後の生活にも影響があるかもしれません。知的な機能がどの程度残っているかは、私たちの生活のしやすさに直結します。

毎日決まり切ったことを繰り返す生活をしている人は、若くても脳の経路が限られてしまい、認知機能の低下を早めてしまうかもしれません。今は大丈夫だと思っていても、大切なことは10年後のトラブルに備えられるかどうか。そのために“脳力”を上げておくことをおすすめします。

クレディセゾングループの脳活性総合研究所では、記憶力や空間把握力を計りながら、同年代との比較や、脳活性度年齢などを把握することができる脳機能測定テスト(脳検)の提供や、脳の働きに有効なオンラインエクササイズプログラムも提供しています。

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