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「いくつになっても人生は大逆転できる」

斉藤 恵一 セルフマネジメントプロデューサー

執筆者

セルフマネジメントプロデューサー/日本心理学協会 認定心理士

斉藤恵一

大学時代に歌舞伎町のホストの世界に飛び込むも半年間売り上げゼロ。そこから心理学を学びセルフブランディングに取り組み、約6年間売上げNO.1となる。現在は企業向けのコンサルティングやメンタリング、人材育成に取り組む一方、「ナカイの窓」や「ダウンタウンDX」等テレビ出演及び書籍やコラムの執筆等で活動中。

こんにちは、セルフマネジメントプロデューサー/メンタルコーディネーター/心理家の斉藤恵一です。

肩書きがいくつもあって、「何者なのか」と思われるかもしれませんが、心理学を基に企業コンサルティングや個人向けに自己実現のサポート、書籍の執筆や、テレビへの出演など幅広く活動し、その役割に応じで肩書きを変えて活動しております。

私自身、今年50歳となり、人生の折り返し地点にいることで改め感じていることもあり、心理学的な観点から、豊かな人生を生きるためのご自身や周りとの付き合い方などを皆さんと共有していきたいと思います。

人生にはとつぜん大逆転が起こる

私はどちらかといえば、性格的には「内気で」「繊細で」「他人の目線や評価が気になる」、が故に「真面目に」「ちゃんと」できるだけ「他人に迷惑をかけないように」を心懸けて生きてきました。だからこそ、人並みな人生を送ってきたと思います。途中までは・・・。

僕の人生を大きく変えたのは、大学生の時代にバイトで入った新宿歌舞伎町のホストクラブです。当時の私にとってはかなりのチャレンジでした。

不安症でビビりなため、相当悩みましたが、心のどこかで“もうひとりの自分”が「このまま無難な人生で良いのか?」とささやいていました。「いつもの自分」も何か不満があるわけではないけれど、現状に満足しているわけでもなく、いつもどこか物足りなさを感じていました。“もうひとりの自分”からの問いかけに、大学卒業を目前にしていた当時の私は大きく感情が動かされ、「やらない後悔をしない」ために、今だからできるチャレンジをしておこうという結論に達し、ホストの世界に飛び込みました。

春には就職が決まっていたので、それまでの期間限定のつもりで始めました。ところが、結果的には約7年間ホストを続けることになります。


特別にイケメンでもなく、身長も低い、お酒も弱い、踊れず、歌も下手・・・・。 何ひとつ取り柄の無かった私は当時全く売れずに、半年間、売り上げゼロを記録していました。そんな時に出会ったのが心理学でした。「どうしたら売れるのか?」「どうしたら人から必要とされるのか?」「どうしたらなりたい自分になれるのか?」「どうしたら自己実現できるのだろうか?」当時の悩みの答えが全て心理学の中にありました。


「人間の心」というものを学び、「他人とどのように接していくと良いのか?」「そもそも自分自身の価値とは何なのか?」という自身や他人とどのように付き合っていくと良いのかを学び実践してみた結果、なんと3ヵ月後には売上ゼロから一気にNO.1にまでなることができました。

しかし“売れる前の私”と、“売れた後の私”は、どんな違いがあるのでしょうか?

相変わらず、イケメンでもなく身長も低い、お酒も弱い低スペックな男だったわけですが、何を変えたのかといえば、自分自身や他人との接し方を変えただけでした。

ホストを卒業した後も、本を出版させていただいたり、テレビに出演させていただいたり、マイケルジャクソンファミリーとお仕事をさせていただいたりと、結構やりたいことを実現してきた方だと自負しています。そのような自身の体験からわかったことは、売れることや収入を上げること、また夢を実現することや影響力を持つことと、才能、収入、年齢、身長といったようなご自身が元々持っているスペックとは関係性はないということです。

むしろそれらがなくても大丈夫、ありのままの自分、存在(Being)に「OK」を出せることが重要で、今のご自身に「OK」を出すための「根拠のない自信」を得ることができた方は「きっとうまくいく」ということを信じ切れるため、そのとおりうまくいくようになります。

挑戦するという決断に年齢は関係ない

そして、人生はいつからでも何歳からでも自由に、ご自身が望むように変化させることができるということです。

皆さんもご存知の「ケンタッキーフライドチキン」の創業者カーネル・サンダース氏は何度も挫折を繰り返して金も地位も失い、気が付けば人生のピークを過ぎたといわれるような年齢の時に起業しました。今でこそ60歳を過ぎても働く方は多くいますが、当時60歳を過ぎて人生の再出発をするのは決して容易なことではなかったと思います。日本でいえば前期高齢者の年齢です。それなのにカーネル・サンダースは事業を興したのですから、大変なエネルギーの持ち主といえるでしょう。人生は65歳になってもまだリスタートできるのだと大いに勇気づけられます。

なぜ、カーネル・サンダースは挫けずに前に進めたのでしょうか?それは自身に期待して、どこまでも自分自身の可能性を信じていたからであり、自身の存在、在り方を尊重できていたからだと思います。自身を信じ、期待していたからこそ、たとえ失敗したとしても、「こんなところで終わるはずがない」ということを信じることができたのではないでしょうか。

「何かが足りない」という勘違いがブレーキとなる

うまくいかない方の共通点は、ずっと「何かが足りない」と思い込んでしまっていることです。そして、その「足りない」を埋めるためには、「がんばる」「努力する」「成長する」しかないことを信じていて、間違ったまま「頑張る」「努力する」「成長する」ことを続けています。

それなのに、やはり埋まらない「何かが」あるわけです。それは何故なのか?「頑張りが足りないのか?」「忍耐力がないのか?」。この「何かが足りない」、だから「安心できない」、だから「もっともっと」という、循環から抜け出せないでいるのでしょう。そして、言葉にできない焦りと不安、それをかき消すようにまた「頑張るしかない」を繰り返してしまうのでしょう。

多くの不安を抱えているということは、裏を返せば「安心」がない、ということになり、そして「ない」から「埋めたい」と思い、埋めるために、ずっと足し算ばかりをしていて、でも、足しても足しても…埋まらないこの穴はどうすれば埋められるのか。そう思い、苦しんでいる方が非常に多くいます。事実、私の元に相談にこられる方の多くは、このループから抜け出せずに苦しんでいます。そして、その方々の特徴としては、真面目な頑張り屋さんということなのですが、その頑張り方は間違っているということなのです。

ベクトルを真逆にしてみる

「頑張り方が間違っているとは?」と思われた方も多いかもしれませんが、つまり「やっていることが逆だった」ということです。

埋めようと努力しても埋まらないものは、実は、そもそも穴があいていなかった。実は足りないのではなく、すでに「ある」ということです。だから、すでに「ある」ので、それを埋める努力はしなくて良く、人に好かれる努力、嫌われないようにする努力は、意味がないということです。

「逆に進める」ということは、今まで取り組んでいた、「がんばる」「努力する」「成長する」という、何かが「ない」ということを前提とした、足し算の努力を全てやめてみるということになります。


しかし、今まで、足りない何かを埋める努力をしてきた頑張り屋さんは、その努力を止めることはきっと恐ろしく怖く感じるかもしれません。実際に、私もそのことが怖くてなかなか受け入れることができなかったひとりなのですが、「逆を生きる」ことをやってみてわかったことがあります。それは、いかにこれまで「他人の評価」を気にして生きてきたか、他人の評価のためなら自分を犠牲にして我慢して生きてきたのか、他人の顔色ばかりうかがう人生だったのかということです。

よく考えてみると、自分の人生ではなく、他人の人生を生きている人間が自己実現などできるはずもありません。そこから、勇気を持って、他人の顔色ではなく、自分の気持ちを大事にする人生に変えました。つまり、やっと「自分の人生」を生きることができるようになりました。

すると、これまで頑張っても埋まらなかった何かが、気づけば埋まっているようになっていて、やりたいこと、夢や目標が次々と実現していったのです。なので、このコラムでは、そういった意味で、あなたが「自分らしく生きる」ためのヒントをたくさんお伝えしていこうと思います。その内容は、もしかしたら、あなたの中にある「当たり前」とはかけ離れたものになるかもしれません。いままでの人生で「真逆」のことをお伝えすることになると思います。


しかし、考えてみてください。いままで信じてきたことでうまくいかなかったとしたら、やっていたことは、逆だったのです。逆ということは、「そりゃないだろう」「それはダメだ」と思っていたこと、やらなかったことなのです。 そのことに対してOKを出せるようになると人生に大逆転が起こります。ぜひ、だまされたと思って試してみてください。「大逆転」は「逆」のことをすることから、始まるのです。ちょっとした意識の変化で、いくつからでも人生は、本当に「大」逆転できるのです。

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