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疲れを感じた時の処方箋

疲れを感じた時の処方箋
斉藤 恵一 セルフマネジメントプロデューサー

執筆者
斉藤 恵一 セルフマネジメントプロデューサー

大学時代に歌舞伎町のホストの世界に飛び込むも半年間売り上げゼロ。そこから心理学を学びセルフブランディングに取り組み、約6年間売上げNO.1となる。現在は企業向けのコンサルティングやメンタリング、人材育成に取り組む一方、「ナカイの窓」や「ダウンタウンDX」等テレビ出演及び書籍やコラムの執筆等で活動中。

現代において、ビジネスでも日常の生活でも「時間をいかに作り出すか」ということに多くの方が関心を持っています。ビジネスのタスクや、家庭でのやるべきこと、テレビ見る時間、読書・趣味の時間に加え、SNSなどの情報に触れる時間が格段に増え、とにかく時間が足りないという方が多いのではないでしょうか。 

とにかく現代人はやることが多くて忙しいのです。全てをこなそうと思っても時間が足りません。かといって何を削り、何を捨てるべきなのかの判断基準が明確でないために、時間がないことに悩み、時間の確保がストレスとなっている方が多いのです。また、場合によっては誤って大切なものを捨ててしまい、そのことに対して後悔することもあるでしょう。 

結果として、「とにかく何だかわからないけれど、いつも疲れている」状態なのです。そのような疲れを感じさせないためにはどうしたら良いのか?また、疲れを感じたときの対処法などを考えてみたいと思います。 

マイナスの時間を切り捨てる 

何かとやるべきことが多くていつも忙しい現代人は、有限な時間をどうマネジメントしたら良いのかという迷いの中にいるといえます。その迷いの中、何を選び、何を捨てるのかを常にジャッジしなければならない状態でいると、ご自身の取捨選択の判断が間違っていれば後悔するというストレス(=疲れ)を常にご自身に溜め込んでしまうという悪循環に陥ってしまいます。 

実際の行動を想像してみてください。ご自身の時間マネジメントはどうでしょうか? 

例えば、誰かと待ち合わせをするとします。数回に1回は、どちらかが携帯電話で遅れる旨を伝えてくるのではないでしょうか。携帯電話があるために、多くの方が驚くほど簡単に遅れることを連絡して来るようになりました。連絡さえ入れておけば多少遅れても大丈夫、と安易に考えるようになっていませんか? 

ここで失われるのは、5分や10分の「時間だけ」ではありません。「信頼」も同時に失われていることに気付いていますか?「連絡を入れているから、5分や10分程度の遅れは大丈夫」この感覚は恐ろしいものです。 

これがいつの間にか習慣化されてしまうと、たとえ3分でも1分でも遅れは遅れということに気付かなくなってしまうのです。時間を作り出すどころか、無駄にしているといっても過言ではありません。そして、この無駄な時間の使い方は実はご自身の疲れを倍増させてしまうのです。 

言い訳をする時間を切り捨てる 

「仕事ができる」方は、時間に正確です。そういう方をよく観察してみてください。ほとんどの方が5分前には約束の場所に来ているはずです。あるいは5分前にすべての準備を終えているはずです。 

つまり仕事がデキる方というのは、時間に遅れないどころか、逆に時間を切り捨てているといえるでしょう。 

「時間の切り捨て?」と疑問に思われる方がいると思いますが、ここでいう時間の切り捨てとは時間に振り回されないということです。常に余裕を持って行動することで、結果的に時間を節約することにつながるのです。切り捨てることができない方は、遅れたときの言い訳に始まり、さまざまな余計なことに時間をとられてしまっていることに気付くべきでしょう。 

「仕事ができる」方は「言い訳」をひどく嫌います。その「言い訳」をしている時間こそ切り捨てるべき時間だからです。まずは「言い訳」というご自身にとってマイナスの時間を切り捨てること。5分の余裕と5分の遅れ。たった5分という時間が、その日の時間の使い方、ひいては人生の時間の使い方に大きく影響することを心に留めておいてください。 

ご自身にとっての無駄を切り捨てる 

誰かと一緒にいるということは、気も遣いますし、その間はご自身の仕事やタスクの手を止めないといけません。もちろん、その「誰か」というのが「一緒にいるだけで心が安らぐ方やビジネスに対してやる気を起こさせてくれるような方」であれば良いのですが、そうでなければ、時間と一緒に心身のエネルギーも吸いとられてしまいます。 

仕事をしていると急に思考停止に陥ったり、話をしているだけで気分が悪くなった経験はありませんか?そのような時は、心身のエネルギーがダウンしている状態だと思ってください。この状態で他者の中に身を置いていると、ご自身本来の運や行動のエネルギーまで急激にダウンさせてしまいます。 

そのような時はすぐにでもその場を離れるのが一番なのですが、ビジネスの打ち合わせなど外せない用事やタスクがあれば、「放棄できない=離れられない」こともあるでしょう。そのような日は、なるべく早く仕事を切り上げ、終わったら自宅に直帰し、リラックスしてエネルギーをチャージすると良いでしょう。ご自身の空間や時間を確保することで心身のエネルギーを充電することができます。 

「氣」を無駄に使わせない 

エネルギーを充電する際は次の3つの条件を意識してください。 

1)食欲に走らない 
2)TVを見ない 
3)長電話をしない

そんなときは、つい食欲に走ったり、何気なく見ているTVのスイッチが深夜になっても切れなかったり、ちょっとおしゃべりするつもりでかけた電話が長電話になったりしがちです。それでは疲れをとってエネルギーを充電するどころか、一層ダウンさせかねません。しかも、そういうときの人間の心は、どういうわけかネガティブに向かいやすくなっています。幸せそうな相手と比較して自己嫌悪に陥ってしまうこともあるでしょう。 

特に何をしているわけでもないのに疲れることが多いと感じるときは、一週間のスケジュールを調整して“心のリラックスタイム”を必ずどこかに組み込んでください。例えば、昼間多くの方と会うときには、誰とも会わない“心のリラックスタイム”を夜に設定したり、ビジネスで夜の食事会が続いたときなども、1日といわず2日間は“心のリラックスタイム”をつくると良いでしょう。 

これをご自身のスケジュールの鉄則にすることが重要です。“心のリラックスタイム”を意識的に取り入れ、ご自身のためだけの時間以外を切り捨てると、いいエネルギーが常に巡るようになるのです。 

「捨てるべき無駄な時間」でエネルギーを消耗していませんか?  

例えば、せっかくの休日を朝からダラダラと過ごしてしまい、「貴重な休みをどうしてこんなに無駄にしてしまったんだろう」と虚しく思ったことはありませんか?ビジネスでも、時間ギリギリに出社してひと息つく間もなく、会議に臨んだり、電話やメールに対応したりして、夕方までご自身のビジネスは手つかずのまま、結局いつも残業する羽目になったことはないでしょうか? 

このような時間の使い方は、決して効率的とはいえません。どなたにも平等に1日24時間が与えられていますが、その時間の使い方は人によって千差万別です。貯蓄と同じように、貴重な時間も無為無策に使えばすぐになくなってしまいます。 

無駄に過ごしても能率的に過ごしても、同じ時間です。 
 ―なんだかいつもダラダラしてしまう。 
 ―ビジネスが思うように進まない。 
 ―いつもビジネスに追われる感じがする。 
そのように感じるときは、ご自身の時間の使い方をもう一度見直してみてください。同じ1時間でも、効率良く無駄のない「生きた時間」を過ごすと、充実感が疲労感を上回り、疲れを感じません。 

ご自身の時間の使い方をチェックしてみる

そして「生きた時間」を過ごすために、意識的に「何時から何時まで何をやったのか」をメモに書き出してみてください。ご自身の時間の使い方を可視化してみるのです。そして、改めて可視化された時間を振り返り、 

  • 朝はギリギリまで寝ていないか? 
  • 仕事やタスクでは、いつも後手にまわってしまい、対応するだけで精一杯になっていないか? 
  • 余計なおしゃべりに時間を費やしていないか? 
  • 付き合いたくない飲み会に嫌々ながら参加していないか? 

など、捨てても良いと思える無駄な時間がないか、ご自身の時間の使い方を見直してみてください。これらの無駄な時間は、ただ時間を浪費するだけでなく、あなたの貴重なエネルギーをも消費しています。そして心身のエネルギーを消耗させ、疲れを増長させる原因になります。 

次に、ご自身の時間を見直し、捨てる時間を見つけ出せたら、それらを徹底して捨てることを心掛けてください。そうすると本当に大切なものが見えて、優先順位がはっきりするはずです。本当に大切なものや優先順位が分かれば、時間を効率的に使うことができるようになります。時間を効率的に使うことで、限られた24時間のなかからご自身を生かす時間を作り出すことも容易になるでしょう。 

このような「生きた時間」を過ごしていると、疲れを感じないのできっと驚くことでしょう。 ご自身の時間を見つめ直して無駄な時間を切り捨て、ポジティブで楽しさを生み出す時間を手に入れましょう。人生そのものにも大きなハリが出てくるはずです。 

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