長年連れ添ったパートナーとの関係を良好にするために

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長年連れ添ったパートナーとの関係を良好にするために

18~69歳の既婚者「1,000人を対象にした『いい夫婦の日』 夫婦に関するアンケート調査 調査報告書」によると、50代の5~6割が、夫婦関係は「とても円満」「まあ円満」と答えています。 

参照元:「いい夫婦の日」をすすめる会 アンケート調査 

『いい夫婦の日』夫婦に関するアンケート調査 調査報告書 [2016年11月11日]より

この数値を見てあなたはどう感じましたか?「意外に満足度が高い」と感じましたか?それとも「まぁそんな感じかな」と思いましたか? 

ところが、これを「結婚歴」という別の視点からみると、結婚歴を重ねるほど「とても円満」の回答率が減っているのは見逃せないポイントです。 

5~10年未満のご夫婦で26.4%が「とても円満」49.1%が「まあ円満」と答えているのに対して、31年以上になると19.9%が「とても円満」56.0%が「まあ円満」と答えています。 

改めて長年付き添ったパートナーと自分との関係を振り返ってみて、末長くパートナーとの関係を良好にするにはどのようにしたら良いのかを考えてみませんか。 

1.中高年からの夫婦関係を見直してみましょう 

突然ですが、あなたの夫婦関係は良好ですか?ちなみに「あなたにとって理想の夫婦関係」とはどんな関係性をイメージしますか? 

週末にはどこかに一緒に出掛けたり、定期的に旅行に行ったり、時より一緒に食事に出掛けるなど、10人いれば10通りの〝理想的な夫婦関係”があることでしょう。 

では、改めて質問です。先ほど想像した理想の夫婦関係と照らし合わせて、あなたの今の夫婦関係は理想に当てはまりますか? 

もし、当てはまらないのであれば、無意識にどこかでストレスを感じているかもしれません。家庭は明日の鋭気を養う場所ですから、良い環境にしておきたいところです。しかしありがちなのが相手の接し方が変われば自身も変われるのにと相手に変化を期待してしまうことです。 

特に、長年連れ添ったパートナーであればなおさらで、どこか相手に甘えてしまっている部分もあるのではないでしょうか。しかし、心理学的には「自分」を変えることが人間関係の改善において最も簡単で確実な方法だとしています。まずは、自分自身を知り、そして次にパートナーを見つめ、知り、理解し合っていくことが良い関係を継続させていくためのポイントです。 

良好な人間関係を築くために心理学が語られることが多く、その中でもアドラー心理学では、「人間の悩みは全て人間関係にある」と捉えています。 

アドラー心理学では、人間関係を以下の4つの要素で考えられています。 

  • 1つ目は自分(自分が自分をどう捉えているか) 
  • 2つ目は相手(相手が自分をどう見ているか) 
  • 3つ目は関係(上司や部下、夫と妻、友人、など、自分と相手の関係) 
  • 最後に4つ目が、環境(自分が所属している生活環境) 

「環境」を変えることについては、たとえ職場や家を変えたとしても次の環境が良くなる保証はありませんし、「関係」を変えるも、夫婦関係においては、たとえば専業主婦の役割が妻から夫へ移るなどなかなか現実的には難しいでしょう。 

また「相手」に変わってもらうことですが、それが簡単でないことは、みなさんのこれまでの経験でご存じの方が大半でしょう。 

残る方法は、「自分」を変えることですが、これこそがアドラー心理学の大きなテーマでもあり、人間関係の改善において最も簡単で確実な方法だということです。 

2.自分を変えて、夫婦関係を良い方向に変えるため3つのステップ 

まずは、大切なことは、相手を変えるのではなく、自分が変わるということです。そして、原因を探るのではなく、目的から考えるということです。 

今の状態になった夫婦関係に対し、なぜ、このようになったのか原因を求めるでもなく、過去を振り返って後悔しないということが重要です。「どうしてあの時あんなことを言ってしまったのか」「あの時、ああしていれば」など、変えることできない過去に意識を向けて、今の状態になった原因を探し、悔やみ、悲観的に考えるのではなく、未来に目を向ける〝目的思考”を意識して見てください。変えられない過去ではなく、「これから何ができるのか」と変えることのできる未来を考えることです。 

自分を責めて自分を苦しめるのではなく、あの時の自分の選択は正しかったと信じて、今後の困難を乗り越えるために必要な自己肯定感を上げることを意識することが重要です。 

3.自分を知り、自分を勇気づける 

これまで改善したいと思いながら動けなかったということは、動くことに対して何かしら不安や恐怖を感じることがあったのかもしれませんね。そうであるならば、それが一歩前に踏み出すことができなかったことへの課題解決の肝となるというわけで、これこそが自己肯定感を高めることの必要性につながります。 

では、今すぐ自分に対してできる自己肯定感の高め方をお伝えしましょう。まずは、自分自身と向き合い、自分で自分を表現してください。例えば、「私は優しいです」「私は気を遣えます」など、主語に「私」を付けながら自分で自分を表現することです。紙に書き、視覚化しながらこれ以上は出ないというところまで自分について考え、自分が自分をどのように捉えているかを知りましょう。 

このことをアドラー心理学では「セルフトーク」といいますが、このセルフトークは、知らぬうちに自分のイメージを作り上げてしまうほど影響力が強いものなのです。 

このセルフトークによって作り上げられるイメージを「セルフコンセプト」といい、ネガティブなセルフトークは、ネガティブなセルフコンセプトを作りあげ、自己肯定感を下げてしまう要因となり、自分で自分のことを信じられないなど、困難に立ち向かう力を削いでしまうことにもつながります。 

大切なのは、自分自身に勇気を与えることで、ポジティブなセルフトークはあなたの強みですからそのまま大切にしてください。ネガティブなセルフトークが出てきたら、それをポジティブな言葉に変換し、新しいセルフコンセプトを上書きしましょう。 

4.接し方を変えよう 

交流分析の父と呼ばれたDr.エリックバーンは「過去と相手は変わらない」という言葉を残しているのですが、過去はどうあがいても変えることなどできないことですが、相手もそれと同じくらい変えることが難しいという意味です。 

しかし、ここが変わらなければ人間関係はなかなか変化しません。ここで考えるべきことは相手を変えるのではなく、相手に変わってもらうために自分の相手への接し方を変えていくということです。ここで大切なことは相手の存在を理解しようと努力することです。相手を否定するでもなく、肯定するでもなく、ただただパートナーの姿をよく観察し、小さなことでも積極的に関心を持つようにしましょう。相手が、何をしている時に、どんな表情で、どんな言葉を使って、どういうものの見方をしているのか、知ろうとしてみてください。すると、自分と相手は同じものを見ても、違う見方をしていることに気が付き、相手のことを色眼鏡をかけずに捉えられるようになります。この時点で、夫婦間に何らかの変化が生じる方も出てくることでしょう。 

自分と相手の考え方、物の捉え方の違いの理解が進むと、相手の行動を予想したり、先んじて起こりやすそうなトラブルを回避したりすることができるからです。 

5.感謝を伝える

ここでもう1つ、重要なことがあります。それは「ありがとう」「うれしい」「助かるよ」などの感謝の言葉を伝えることです。 

相手に関心を持ち、理解する努力をすることで、これまで気付くことができなかった、相手の心遣いや、相手の思いやり、相手の優しさに気付くことがあります。もし何かに気付いたのであれば、勇気を持って「言葉」にしていただきたいです。 

相手を認める言葉は、言われた側に「役に立っているんだな」「頑張ってみようかな」という力を与えることになります。感謝の言葉は、一番簡単で効果的な相手への勇気付けでもあるのです。

とはいえ、なかなか今まで口にしてこなかった分、第一歩を踏み出すのが難しい方も多いでしょう。そういった場合は口に出す前段階として、メモに「ありがとう」と書いて机に置くなどしてください。感謝の言葉に慣れることができますし、そのことをきっかけに仮に相手から「口で言いなよ」と言われるかもしれません。そうしたら、その言葉を受け止め「次から口に出そう」と、堂々と宣言もできます。これを習慣化すると、お互いの口からポジティブな言葉が自然と出てくるようになり、これが関係改善の新しい関係の始まりとなります。 

まずは、自分自身をしっかり見つめ、次にパートナーを見つめ、知り、理解すること。そのうえでパートナーに感謝の言葉を伝える習慣を作ること。これが、どの夫婦関係にも共通する、良い関係づくりの方法です。