本格的に暑くなる前に身体をケアしよう!中医学的、夏におすすめのストレッチ5選

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本格的に暑くなる前に身体をケアしよう!中医学的、夏におすすめのストレッチ5選

ジメジメする梅雨の季節に入りました。湿気が多く、気分が落ち込みやすくなる方も多いのではないでしょうか。身体を動かすと気分が晴れるという方も多いですが、せっかくなら中医学の観点を取り入れたストレッチを行ってみましょう。中医学の理論に基づいてストレッチを行うと、効率良く不調を改善することが可能です。今回は、日常の隙間時間でもできるストレッチを紹介します。

1.中医学について

1-1.中医学とは

中医学とは、中国発祥の伝統医学で、「西洋医学」と対比して使われる「東洋医学」の一種です。西洋医学が科学的、局所的に分析する理論的な医学なのに対して、東洋医学は統合的、全人的に観察する経験的な医学といわれています。漢方薬・薬膳・鍼灸・気功は中医学の代表的な養生法です。このコラムでは特に鍼灸に使われる「経絡」という概念に着目します。

1-2.陰陽五行思想(いんようごぎょうしそう)

陰陽五行思想

中医学で欠かせないのが陰陽五行思想です。陰陽五行思想とは、万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想です。人間の身体の五臓六腑も、この5種類に分類されており、それぞれが密接に関わり合っています。身体の機能も五行(木・火・土・金・水)に当てはめられていて、この五臓六腑のことを身体の内と中医学では表現しています。

イラストの矢印は「相生(そうせい)」と「相剋(そうこく)」を表しています。白抜きの矢印は相生といって相互助長、相互産生のことです。ある物事がほかの物事を促進したり、育てたりする関係を表します。白抜きの矢印は右回りに循環し、矢印左のものが右のものを育てる関係にあります。

黒の矢印は相剋といって、相互抑制、相互制約のことです。相生とは逆で、ある物事がほかの物事を、制約したり抑制したりする関係を表します。互いに行き過ぎることのないように、抑え合っているというイメージです。

自然界では、人間の身体はこの相生と相剋でバランスが保たれていて、どれかが力を持ちすぎても、弱すぎてもいけないと考えられています。

1-3.経絡理論(けいらくりろん)

経絡理論

中医学で欠かせない理論のもう一つは「経絡理論」です。経絡とは「気血」が流れる通り道のことで全身に12本あります。「気血」がイメージしにくい方は、エネルギーの流れと思ってください。この経絡の流れが悪くなるとさまざまな不調を引き起こします。そして経絡上には「ツボ」と呼ばれる気が、身体の内と外を行き来するといわれるポイントがあります。鍼灸治療ではツボを刺激して身体の循環を良くしていきます。難しく感じる方は、経絡の流れが悪くなると身体の臓器にも影響がでて不調を感じる、と覚えていてください。

1-4.初夏~梅雨時期に弱りやすい「脾(ひ)」

梅雨時期に弱りやすい「碑」

季節によって、影響がでやすい・弱りやすい経絡が違います。初夏~梅雨にかけては「脾」の経絡に影響がでやすいです。暑さよりも湿気のせいで動きが悪くなり、気が晴れなかったり、悩み、落ち込みやすくなる方もいます。図の2番が脾の経絡の流れの図です。この脾の経絡は図の1番の胃の経絡と密接に関わってくるのでこの2つを詳しく見ていきましょう。

脾の経絡は図の2番のとおり、足の第一指(親指)からはじまり、内くるぶし、三陰交と呼ばれる重要なツボ、膝の上にある血海、ももの前の内側を通り上半身に入ります。胃の経絡は図の1番のとおり、鼻の外側から下あご、耳を通って胸部に入り、横隔膜を貫いて胃・脾に入ります、その後ももの前面、足三里というツボを通り最後は足の第二指外側に至ります。

1-5.経絡ストレッチとは

経絡を伸ばし、滞った流れを解消するのが経絡ストレッチです。呼吸を深く行いながら身体を伸ばすことで姿勢も改善し、全身のエネルギーがめぐります。梅雨の季節に滞りやすいのは脾の経絡です。脾と表裏一体の経絡である「胃」経絡も一緒に伸ばすことで、梅雨のだるさや気分の落ち込みを一掃していきましょう。上の経絡図をイメージし、特に身体の前面・ももの前を伸ばすように意識すると梅雨にピッタリの脾・胃経絡を伸ばすストレッチが可能です。

2.やってみよう!経絡ストレッチ

2.やってみよう!経絡ストレッチ

ストレッチをする時は呼吸も意識して行いましょう。いつもより深く長く呼吸をすることでさらなる効果を期待できます。

2-1.ももの前(大腿直筋)のストレッチ

22-1.ももの前(大腿直筋)のストレッチ

【方法】

  1. 左側の身体を下に横向きに寝転びます。
  2. 右脚の上の方の足をつかみます。
  3. 右脚を後ろに引っ張り、ももの前を伸ばしましょう。
  4. 呼吸を止めないように注意しながら30秒キープします。
  5. 元に戻しましょう。
  6. 4~5をもう一度繰り返します。※2回行うことでストレッチの効果が大きくなります。2回目のほうが伸びが良ければ、さらに足を後ろに引っ張りましょう。)
  7. 反対足も同様に行いましょう。

【ポイント】

2-1.ももの前(大腿直筋)のストレッチ2
股関節伸展位で引っ張ることで、大腿直筋がしっかり伸びます
22-1.ももの前(大腿直筋)のストレッチ3
しっかり伸ばせていない

2-2.ももの内側(内転筋)のストレッチ

22-2.ももの内側(内転筋)のストレッチ
2-2.ももの内側(内転筋)のストレッチ2

【方法】

  1. 左足を折り曲げて座ります。
  2. お尻のお肉を後に持っていき、座骨で座ります。※座骨の場所は画像参照ください。
  3. 背中を伸ばした状態で前に倒れていきます。★ポイント★つま先は天井に向けた状態のままで行いましょう。
  4. 心地良くももの内側が伸びるところで30秒キープしましょう。
  5. 前に倒していた身体を元に戻します。
  6. 3~5をもう一度繰り返します。※2回行うことでストレッチの効果が大きくなります。2回目のほうが伸びが良ければ、さらに身体を倒しましょう。
  7. 反対足も同様に行いましょう。

2-3.ももの付け根(腸腰筋)のストレッチ

2-3.ももの付け根(腸腰筋)のストレッチ

【方法】

  1. 正座で床に座ります。
  2. 左脚を立て、身体の前につき、右足は後ろに伸ばしましょう。
  3. 左膝の下に左脚首が来るように調整します。
  4. 腰は反らない用に、お尻を床に近付けるようにして骨盤を後傾させます。
  5. 背筋を伸ばして軽く顎をひき、呼吸を止めないようにしながら30秒キープします。
  6. 左足を元に戻し、楽な姿勢に戻ります。
  7. もう一度繰り返しましょう。※2回行うことでストレッチの効果が大きくなります。反対足も同様に行います。

【チャレンジストレッチ】

2-3.ももの付け根(腸腰筋)のストレッチ2
可能な方は伸びている足のつま先で地面をけるようにして膝を持ち上げるとさらに伸びます。

2-4.胸(大胸筋)のストレッチ

2-4.胸(大胸筋)のストレッチ

【方法】

  1. スカーサナ(安楽座)で床に座ります。
  2. 手を頭の後ろで組みます。
  3. 左右の肘を後ろに引くようにして天井を見上げます。
  4. 肋骨の間を広げて呼吸を入れるようなイメージで、30秒キープします。
  5. 楽な姿勢に戻ります。
  6. もう一度繰り返しましょう。

2-5.お腹(腹直筋)のストレッチ

2-5.お腹(腹直筋)のストレッチ
★ポイント★身体を持ち上げた時に肩が上がらないように気を付けましょう。

【方法】

  1. 床にうつ伏せになります。
  2. 胸の横(苦しければ少し前)に手を置きます。
  3. 床を押しながら少しずつ身体を持ち上げましょう。
  4. 腹筋が伸びるところで30秒キープします。
  5. うつ伏せに戻りましょう。
  6. 3~5をもう一度繰り返しましょう。※2回行うことでストレッチの効果が大きくなります。

おわりに

雨の日

天気が悪い日が続くと、身体もこころも重くなりますよね。中医学的に見ると、身体の不調にはちゃんと理由があります。理由を知り、身体を適切に動かすことでジメジメした梅雨を気分爽快にのりきることができます。ぜひ試してみてください。