眠れないときはどうする?寝る前5分の安眠のための呼吸法

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眠れないときはどうする?寝る前5分の安眠のための呼吸法

日々忙しく過ごしていると、知らず知らずのうちに呼吸が浅くなっていることがあります。呼吸は息を吸って吐くという単純な動作ですが、実は身体にとって、とても大事な事です。呼吸が浅くなると、身体の疲れがなかなかとれなかったり、イライラしたり、不眠になったりとさまざまな不調が現れてきます。このコラムでは呼吸の仕組みと呼吸法の方法を詳しく紹介します。最近、そのような不調を感じることがある方はぜひ試してみてください。

1.呼吸について

呼吸とは、生理学的にいうと空気中から酸素を取り入れて、細胞の代謝によってできた二酸化炭素を排出するガス交換のことです。鼻、もしくは口から取り入れられた空気は気道に入り、気管に入って二本の気管支に枝分かれした後、肺胞に入っていきます。

肺胞

肺胞とは半円形でブドウの房のようになっています。肺胞の周りを毛細血管が走っており、そこでガス交換(酸素と二酸化炭素の交換)が行われます。人間は空気がないと生きられません。まさに呼吸が人間の原動力ともいえます。

1-1.呼吸の役割

呼吸には大切な役割があります。ここではヨガの観点からみた呼吸の役割を紹介します。

1.自律神経を整える

自立神経とは、自身の意思とは関係なく勝手に働く神経のことです。自律神経には交感神経、副交感神経の2種類があり、それぞれ役割が違います。

自立神経を整える

上の図から分かるように、交感神経と副交感神経は逆の役割を担っており、互いに制御し合っています。正常な場合、日中は交感神経が働き身体は活動的になり、夜間は副交感神経が優位になり身体は休息の方向に向かいます。しかし自律神経が乱れると夜に交感神経が働き、寝られなくなるなどの症状がでてきます。現代人は忙しい人が多くアドレナリンが過剰に分泌され、夜間も交感神経優位になりがちです。その交感神経と副交感神経を意図的にコントロールできる唯一の方法が呼吸です。

2.血流を良くする

呼吸すると横隔膜が上下します。横隔膜が動くとインナーマッスルユニットである腹筋や背筋も動きます。腹筋や背筋、横隔膜は内臓を覆っているのでインナーマッスルユニットが動くことで内臓にも刺激が入ります。その結果血流が良くなるのです。

インナーマッスルを動かし血流を良くする

3.横隔膜の上下によりインナーマッスルを鍛える

呼吸をすると横隔膜が動きます。その横隔膜は腹筋、背筋、骨盤底筋とインナーマッスルユニットを形成しています。インナーユニットは連動して動くので横隔膜を動かすとその他の筋肉にも刺激が入り、インナーマッスルユニットを鍛えることができます。

横隔膜を意識する

1-3.呼吸法とは

呼吸法とは、普段無意識にしている呼吸を意識的に行うことです。呼吸法にはさまざまな種類があり、効果も違ってきます。

1-4.呼吸法の効果

呼吸法を行うことによって、さまざまな効果が得られます。

・リラックス効果

息を吸う(交感神経)、息を吐く(副交感神経)を繰り返すことで、自律神経のバランスが整います。自律神経のバランスが整うとセロトニンが分泌されます。幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが増えることでリラックス効果が得られます。また、セロトニンは夜安眠に導いてくれる、メラトニンというホルモンの材料にもなります。夜ぐっすり眠るためにも呼吸法は不可欠です。

・血液の循環が良くなる

呼吸法で意識的に空気を取り入れることで新しい酸素が身体の中に取り入れられます。特に腹式呼吸は有効で、無意識に行う呼吸の3〜5倍の酸素を身体に取り込むことができるといわれています。新しい酸素をたくさん取り入れることで、血液の循環が良くなり、内臓や全身の血が巡ります。

・内臓への刺激になる

呼吸を意識的に大きく行うと、横隔膜が動きます。横隔膜は内臓を覆っており、横隔膜が上下すると内臓も刺激されます。腸への刺激にもなるので、便秘の方は便秘解消にも効果的です。

1-5.呼吸法の種類 

・腹式呼吸

腹式呼吸

腹式呼吸とは文字通り、お腹を使って呼吸することです。息を吸う時にお腹をふくらまして、吐く時にお腹をへこませます。横隔膜の上下が大切です。

・胸式呼吸

胸式呼吸

胸式呼吸とは胸郭を広げて呼吸をする方法です。使う筋肉は肋間筋と横隔膜の2つです。肋間筋とは、肋骨と肋骨の間の筋肉で外肋間筋と内肋間筋の総称です。息を吸うときに胸を膨らませることで、肋間筋が伸び、吐くときに縮みます。

・完全呼吸法(ダーガプラナヤーマ)

完全呼吸法とはヨガでダーガプラナヤーマといい、ポピュラーな呼吸法の一つです。腹式呼吸と胸式呼吸、また鎖骨や肩周辺まで広げる鎖骨呼吸を全て同時に行うことで、酸素を最大限に取り込む呼吸法のことです。呼吸法に慣れていない人が最初から完全呼吸法を行うと難しく感じることがあるので、腹式呼吸、胸式呼吸を別々で行う練習をしてから、完全呼吸法に移行すると良いでしょう。

・片鼻呼吸(ナーディ・ショーダナ)

片鼻呼吸

片鼻呼吸は手で片方の鼻を閉じ、左右交互に呼吸を行う方法です。ヨガの考え方では右の鼻が交感神経、左の鼻が副交感神経と考えられており、左右交互に行うことで自律神経が整うといわれています。どちらかの鼻が詰まって呼吸しづらい場合は無理をしないようにしましょう。

・シータリー呼吸法

シータリー呼吸法

シータリー呼吸法は、口から息を吸い、鼻から息を吐く珍しい呼吸法です。口から息を吸うときに舌をUの字のように丸めてそこから息を吸います。実際にやってみると吸う息が冷たく感じると思います。そのことからシータリー呼吸は別名冷却の呼吸ともいわれます。冷たい呼吸を取り入れ、身体を冷まし、吐く息は鼻から温かい息を出します。イライラする時など、怒りの感情を鎮めたい時、また暑い夏にも効果的でしょう。

・ウジャイ呼吸

ウジャイ呼吸とは、胸式呼吸の一つで、吸う息と吐く息の時の喉の奥で摩擦音をたてながら行う呼吸法です。摩擦音をだそうとすることで集中力が高まり、呼吸のペースも一定になります。

・カパラバティ呼吸法

カパラバティ呼吸法は強く息を吐き出すことで受動的に吸気を行う呼吸法です。スタッカートのような呼吸法ともいわれています。腹筋を使ってコントロールしながら行うので、トレーニングにもなります。

2.寝る前5分!!ベットの中でできる呼吸法

2-1.おすすめは完全呼吸法(ダーガプラナヤーマ)

完全呼吸法は、3つの呼吸を同時に行い自律神経を整えます。寝る前に行うことで、身体がリラックス状態になり、安眠できます。呼吸法はこのコラムの前半でもお伝えしたように、内臓に刺激を与えるので内臓に疾患のある方や妊婦など、不安のある方は医師に相談の上行うようにしましょう。

2-2.寝る前の完全呼吸法(ダーガプラナヤーマ)の方法

  1. 楽な姿勢で座ります。(寝転がっても大丈夫です。)
  2. お腹に手を置きます。
  3. 鼻から息を吸い、お腹を大きく膨らまします。
  4. 鼻から息を吐きお腹をへこませます
  5. 3〜4を数回繰り返し、腹式呼吸を行いましょう。
  6. 次に鼻から吸ってお腹と胸を膨らませます。
  7. 息を吐き、胸、お腹の順番に空気を外へ出します。
  8. 6〜7を数回繰り返し、胸式呼吸と腹式呼吸を同時に行いましょう。
  9. 次の吸う息で今度はお腹、胸、鎖骨の所まで膨らませます。
  10. 吐く息でお腹、胸、鎖骨、全てから息を吐きます。これが完全呼吸法です。
  11. 9〜10を10回繰り返しましょう。
  12. 通常の呼吸に戻します。
  13. 呼吸法を行う前と後での感覚の違いを味わいましょう。

おわりに

いかがでしたか。呼吸という当たり前の動作は実は身体にとってとても大切なことです。お金もかからない簡単な健康法なのでぜひ毎日行って習慣化してください。寝る前のルーティンにすることで、いつまでも健康な身体を手に入れましょう。

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