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旬のフルーツの魅力とは?毎日の食事にフルーツを取りれて食卓に彩りをプラス

MICHIKO 調味料ソムリエプロ

執筆者

調味料ソムリエプロ

MICHIKO

野菜ソムリエプロ・カレーマイスター・食養生士・料理研究家・調味料研究家・調理師 食と健康と美をテーマに、講師・講演・セミナー・料理レシピ・調味料紹介や批評、開発・コラムの執筆などを手がけ、テレビ・雑誌の出演多数、著書も多い。生活習慣病などの生活や食事アドバイスもしている。

フルーツといえば、ビタミンが豊富に含まれ、健康に良いとされています。スーパーの入口の近くなど、一番目立つところに並んでいます。彩りが良く、季節を感じさせてくれるのがフルーツです。野菜に比べて旬が短いので、次回と思わずに、食べ逃さないように買い求めたいものです。

甘味や酸味、バランスが良く爽やかな味わいで、香りも楽しめます。彩りの良いフルーツは食卓に華やかさをプラスしてくれます。ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂ることができる栄養豊富な美味しいヘルシーフードです。毎日の生活に積極的に摂り入れましょう。

1.朝フルーツ

活動的な1日を送るために、朝、フルーツを食べると一日のスタートに必要な栄養素が摂れるといわれています。

1-1.朝の果物は「金」

忙しい朝、加熱する必要もなく、手軽にそのまま食べられるのが嬉しいですね。食欲のない起きがけでも、爽やかなフルーツなら、食欲もアップします。主にフルーツに含まれるのは水分と炭水化物です。

寝ている間に汗などでなくなった水分を補ったり、一日のエネルギー源となる炭水化物も摂れ、体内時計をリセットするのに効果的です。なかでも、脳のエネルギー源はフルーツにも含まれているブドウ糖であり、睡眠中に消費されたブドウ糖をできるだけ早い時点で、効率よく摂取することが理想的です。他にカリウムや食物繊維も豊富です。

1-2.朝にフルーツを取り入れるメリットとは

フルーツは消化が早く、胃腸への負担を減らすことができ、食物繊維も豊富なのでお通じをスムーズにする効果も期待できます。その結果、肌の調子が整ったという方も多いようです。

便秘改善

フルーツには食物繊維が豊富なので、腸内環境が整い、便通がスムーズに。

疲労軽減

消化が早いので、胃腸への負担を減らすことができます。

美肌効果

豊富なビタミンCが、美容に力を発揮してくれます。

 1-3.フルーツの酵素

加熱せずに食べられるのもフルーツの魅力です。生のフルーツに含まれている酵素は、代謝を上げて免疫力の向上などに働きかけてくれます。

特にフルーツの栄養成分は熱に弱いものが多いため、調理する過程で栄養素が減少してしまう可能性があります。特に、ビタミンCやB群、カリウムは加熱に弱いです。

2.フルーツの摂り方

2-1.旬のフルーツを選ぶのがポイント

季節に採れる旬のフルーツを選びましょう。例えば、バナナなど南国でとれるフルーツは身体を冷やす力があるので、夏もおすすめです。

  • 通年:リンゴ、キウイフルーツ、ドライフルーツなど
  • 春:イチゴ、イヨカン、デコポンなど
  • 夏:夏みかん、桃、サクランボ、スイカ、バナナなど
  • 秋:なし、柿、ぶどうなど
  • 冬:リンゴ、みかんなど

 2-2.フルーツは生のままで

季節のフルーツをそのまま食べましょう。フルーツはそれだけではおかずになりにくいですが、生のまま食べられることがメリットです。切って盛り付けるだけで、塩などの調味料を加える必要もなく、そのまま美味しく食べられます。

サラダに加えたり、メイン料理の付け合わせにしたり、フルーツジャムを焼いた肉に添えたりすれば、見た目もおしゃれに、一品増やすことができます。朝食に、フレッシュジュースやスムージーにしたり、ヨーグルトやシリアルに加えたりするのもおすすめです。

「生のフルーツは身体が冷えてしまいそう。」と心配の方には、玄米茶、しょうが湯、黒豆茶、白湯などの温かい飲み物をプラスしましょう。

2-3.1日にどのくらい食べれば良い?

フルーツは1日200g程度を目安に食べましょう。

厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」では、1日200g程度の果物を摂取することが推奨されていますが、現代人の果物の摂取量は少なく、1日100g程度しか摂れていない方がほとんどのようです。

1日の摂取量の目安は、みかんやキウイフルーツだったら2個程度、りんごなら1個程度、果汁100%のジュース(200ml)2本程度です。例えば、朝、フレッシュな果汁ジュース(200ml)を飲んだら、ランチにみかん1個食べる感じです。

フルーツといえばビタミンC、抗酸化作用があるので、美肌効果や免疫力高めてくれるなどさまざまな効果が期待されていますが、身体の中で作ることができないので、食事から摂る必要があります。ただし、一度にたくさん摂っても、身体に十分吸収されずに流れ出てしまうので、毎食、ビタミンCを摂ることをおすすめします。

2-4.いつの時間帯に食べれば良い?

フルーツは短時間でエネルギーになるため、夜よりも朝食または昼食時に摂るようにします。夜は活動量が減っているうえ、食べたものがエネルギーとして消費されにくくなります。

普段、野菜をたくさん食べているつもりでも、不足している方は多いようですが、その点、フルーツなら、生のまま食べられるので、栄養素を丸ごと無駄なく摂ることができます。

遅めに夕食を食べる方は翌朝も食べ物が胃に残っていることが多いので、朝にフルーツを食べることで胃腸への負担が減り、身体の不調が解消することも期待できます。

運動後にフルーツを摂ることは、水分やエネルギー源の補給ビタミンやミネラルで疲労回復効果も期待できます。生鮮果物のほか、果汁100%ジュースなどを利用しましょう。

フルーツを食事代わりにたくさん食べるのもよくありません。そればかり食べていては栄養バランスが偏ってしまいます。

2-5.フルーツを食べるメリットとは

フルーツは、水分・ビタミン・ミネラル・食物繊維などを含み、気軽に食べることができます。水分や食物繊維が豊富なので、低カロリーでも十分に満腹感が得られます。また、野菜サラダのようにドレッシングをかける必要もないので、脂質の摂取を控えられますし、塩などの味付けも必要ありません。煮たり焼いたり、加熱せずに、そのまま手軽に食べられるので、栄養成分の損失も少ないのが特徴です。

2-6.フルーツを食べると太りそう

フルーツはほとんどが水分でビタミンCやカリウム、食物繊維などが豊富です。高カロリーの脂質はほとんど含まれていないヘルシーフードです。フルーツが美味しいと感じたら、毎日食べて正解です。

ただし、以下の注意点に気をつけましょう。

・フルーツは朝か昼に、1日200g程度までに。。

・小さめのオレンジは1個あたり50kcalに過ぎません。

・果汁100%のジュースは食物繊維が期待できません。

・ドライフルーツや缶詰などのシロップ漬けになっている果物は、糖分が多く、高エネルギーです。ドライフルーツならば、1日20〜30gを目安に。

3.フルーツを美味しく食べるために

3-1.フルーツを食べる適温とは

果糖の甘みは、温度が上がると急速に低下してしまいます。本来の甘みを味わうには、冷やして食べると良いでしょう。目安は10℃くらいが、一番甘みを味わうことができるといわれています。食べる1〜2時間前に冷蔵庫で冷やしましょう。

3-2.カットフルーツ

フルーツをあまり食べない理由に、皮むきや切るのが面倒、という声をよく聞きます。スーパーやコンビニに並んでいる「カットフルーツ」は、そのまま食べられますし、一度に食べきれる量を買えるので便利です。食卓にカラフルなフルーツが一品増えると食欲もアップしてくれますし、栄養成分も多くの種類を摂取できます。

最近はフルーツサンドイッチが人気で、専門店も増えました。断面は見た目にも美しく、手軽に食べることができます。

3-3.冷凍フルーツ

カットした状態で冷凍保存したり、冷凍フルーツを購入すれば、そのまま食べたり、シャーベットやジャムにしたり、手軽にジュースやスムージーにも使うことができます。

3-4.フルーツの保存

フルーツを買うときに、このフルーツは日持ちしにくいなど、購入時に留意しましょう。ってきたら、早めに、新鮮な美味しいうちに食べ切りましょう。食べきれないときは冷凍保存もおすすめです。カットした状態で保存すれば、スムージーなどに手早く使えます。

また、未熟なものや追熟したいもの、バナナのように低温障害を起こすものは、常温で風通しの良い冷暗所で保存しましょう。

4.フルーツの栄養

フルーツには、日ごろの食事で不足しがちな栄養がたくさん含まれています。また、がんをはじめとした生活習慣病に対して高い予防効果があることが明らかになってきています。

4-1.フルーツの主な効果

  • エネルギー補給。果糖が即エネルギーになる。
  • 代謝アップ。栄養を効率よくエネルギーに変える
  • 心身のリラックス。香り成分が気持ちを落ち着かせる
  • アンチエイジング。身体を酸化から守る

4-2.主な栄養分

ビタミン類として、肌ケアや抗ストレスに働くビタミンCや抗酸化力を持つビタミンE、ビタミンA。代謝に働くビタミンB6や葉酸も豊富。身体の機能を調整、維持するミネラル、エネルギー源となる炭水化物、腸内環境を整える食物繊維も含まれています。

他にも、強い抗酸化力で血液の健康を守ったり、脂肪燃焼を促してくれるポリフェノール、身体を酸化から守ってくれる色素成分のカロテノイド。心身をリラックスさせてくれる香り成分や疲労回復が期待できる酸味成分など、数えあげたらキリがないほどの個性豊かな栄養成分が含まれています。

ただし、栄養成分は熱に弱いものが多いですが、生のまま食べられるので、栄養を無駄なく摂ることができます。フルーツには野菜では十分に補えないファイトケミカルが豊富です。果皮や種子に多く含まれているので、丸ごと食べると良いでしょう。

5.本日のフルーツ・美味レシピ

★本日のフルーツ

〇イチゴ

春を代表する、かわいい真っ赤な見た目と甘酸っぱい味、丸ごと食べられる手軽さで人気です。様々な品種が開発され、大粒のものから、ネーミングまでバラエティ豊かです。ビタミンCの宝庫で、数粒ずつ食べるだけで、美肌やストレス対策、風邪予防にもなるといわれています。

虫歯予防で知られるキシリトールやフラボノイドなどの抗酸化成分が豊富でアンチエイジング、貧血予防の葉酸に加え、食物繊維も多く、生活習慣病の改善なども期待できます。洗わずに冷蔵庫で保存し、ビタミンCが流れ出ないように、ヘタは、洗ってから取りましょう。鮮度が落ちやすいので早めに食べましょう。

〇パイナップル

トロピカルフルーツの定番といえばパイナップル。酸味のある甘さ、たっぷりの果汁、独特の香りが人気です。生食のほか、ジュースやサラダ、ドライフルーツ、酢豚にしたりして食べられます。全体が黄色になり、甘い香りがしてきたら食べ頃です。食べやすい大きさに切り、冷蔵や冷凍保存しておくと便利です。

またお尻から熟していくのでお尻のほうが甘みが強いので、葉を切って逆さまにしておくと甘みが全体に広がります(常温)。最近はカットして販売されることが増え、手軽に手にすることができるようになりました。

糖質、特に果糖が豊富に含まれているので、速効性エネルギー源として、朝食や運動前後に食べるのがおすすめです。肉をやわらかくするタンパク質分解酵素が含まれ、胃もたれを予防、消化を良くする効果があるとされています。

ただし、熱に弱いので、炒め物などにする場合は、火を止める直前に加えるとよいでしょう。他に、ビタミンB1、B2、C、クエン酸も含まれているので、疲労回復や老化予防、美肌作りにも有効です。

〇美味レシピ 

★MICHIKO’s COOKING

★いちごとほたてのイタリアンマリネ

・いちごの甘酸っぱさとほたての旨みがベストマッチ♪

・粒マスタードがマリネの味を引き締めます♪

【材料】(2人分)

いちご(大) 4個、ほたて 4個、玉ねぎ 1/4個、ルッコラ 適量、

マリネ液(A):酢 大さじ2、塩 小さじ1╱3、こしょう 少々、粒マスタード 小さじ1、オリーブ油 大さじ1、はちみつ 適量、

【作り方】

1.いちごとほたては縦半分に切る。玉ねぎは薄切り、ルッコラは3cm長さに切る。

2.ボウルに(A)をすべて入れて、混ぜ合わせる。

3.②に①を入れて、混ぜ合わせ、器に盛る。

*冷蔵庫で冷やしても美味しい。

★パイナップルと牛肉のエスニックサラダ

・パイナップルの酸味と甘みが牛肉によく合う。

・エスニックドレッシングがカリッと焼いた牛肉とフルーツによく合う♪

【材料】(2人分)

パイナップル 150g、牛こま切れ肉 100g、セロリ 7cm(20g)、香菜 適量、オリーブ油 小さじ1、

ドレッシング(A):ナンプラー レモン汁 各小さじ2、にんにく 小さじ1╱4、はちみつ 適量、

【作り方】

1.パイナップルはざく切り、セロリは斜めに薄切り、香菜は3cm長さに切る。

2.フライパンにオリーブ油を入れ、牛肉を入れてカリッとするように炒める。

3.容器に(A)をすべて入れて、混ぜ合わせる。

4.器に、①と②を加えて合わせ、③のドレッシングを加えてよくあえる。

 おわりに

フルーツは、ビタミンCや食物繊維、カリウムなどの供給源であり、毎日食べたい食品です。特にビタミンCは、肉や魚などには含まれていないため、フルーツや野菜で補う必要があります。

フルーツはどんな組み合わせでも相性は良いので、好きなフルーツを数種類食べるのもおすすめです。また、そのまま食べるだけでなく、いつもの肉や魚のおかず、煮物、パスタ、デザートなどにフルーツをプラスして、日々の食生活にどんどん取り入れましょう。

ただし、食べ過ぎたり、偏った食べ方をしたりすると、体脂肪を増やしてしまったり、体調を壊すこともあるので、気をつけましょう。

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