本を出版するという夢をお持ちの方は多いのではないでしょうか?個人で本を出版すると聞くと、自費出版による紙の本を思い浮かべませんか?自費出版は100万円以上かかるイメージではないでしょうか。このコラムでは、誰でも簡単に無料で出版できる電子書籍「Amazon kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)」について詳しく解説します。あなたのブログや、自分史、趣味やビジネスの本などを出版し、印税収入を得てみませんか?
1.誰でも出版できるって本当?
AmazonのKindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)であれば誰でも出版できるというのは、本当です。本の中身は簡単に審査されますが、どこかのサイトや記事の内容をコピーしていないかチェックされる程度で、オリジナル文章であれば審査は通ります(ご自身のブログを本にされる際は引用元などの確認を慎重にする必要がありますのでよく注意しましょう)。文章を綴った本でも良いですし、写真集でも、オリジナルの漫画でも出すことができます。
2.電子書籍は無料で出せるの?
Amazonのkindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)は誰でも無料で出版することができます。サイトにメールアドレスとパスワードを登録し、本の内容を記入し、アップロードするだけで出版できます。とても簡単です。
3.特別な端末を買わなくても読めるの?
電子書籍がタブレットで読まれているイメージがあり、特別な端末が必要と思っていませんか?電子書籍Amazon kindleを読む方法は、Amazonが出している端末以外にもあります。
【Amazon kindleを読む方法】
・kindle paperwhiteやkindle fireHD(amazonが出している端末)を使用する
・スマートフォンのKindle無料アプリ(android版、iOS版)をダウンロードして読む
・パソコンに「Kindle for PC」か「Kindle Cloud Reader」をダウンロードして読む
4.本の価格はいくらで出せるの?
電子書籍は印刷代が必要ないため、ご自身で自由に設定できるのが魅力です。個人出版の方は99円から1,000円が多いでしょう。5日間だけでしたら0円に設定することも可能です。0円にしたい場合は、キャンペーンにして、6日目には元の金額に戻りますと、SNSなどで宣伝すると良いでしょう。
5.印税ってどのくらいもらえるの?
印税には35%と70%の2種類あります。紙の出版の印税が10%前後といわれていますので、どれほど多くもらえるかが分かります。
・35%
通常の印税の設定です。他の電子書籍プラットフォームでも出版できます。価格設定を99円から20,000円にできます。
・70%
アマゾンとの独占契約、(つまり他のプラットフォームでは出版しないという約束)です。価格設定を※99円から1,250円にできます。
※250円未満に設定すると印税率は35%になります。
例えば1,000円(税抜)の電子書籍を出版したとします。印税70%であれば、1冊につき700円の印税がもらえます。ひと月100冊売れれば、印税が70,000円入ることになります。これが紙の書籍(印税平均10%)と比べてどれくらいすごいのかといいますと、7,000円分の本が売れた時と同等の印税率なのです。約5〜10冊の紙の本を出版している作家と同じ印税率が手に入る計算です。
6.印税は70%を選ぶのがおすすめ
特別な理由がない限り、70%の印税を選ぶことをおすすめします。理由は、70%を選んでおくと、kindle unlimitedに登録されるからです。
kindle unlimitedとは、amazonで月額980円(税込)支払うと、登録されている本が読み放題になるサービスです。kindle unlimitedの会員数は年々伸びていて、巨大産業になっています。悩みがあったらGoogleで検索するのではなく、Amazon kindleで検索する方もいます。会員はつまらなかったら、違うのを読めば良いという気軽な気持ちでダウンロードしていますので、無名なあなたの本も読まれるチャンスなのです。なお、読まれたページ数で印税が入る仕組みです。
7.何冊売れたか確認する方法
Amazonのkindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)にログインし、「レポート」をクリックしますと、何月何日に何冊売れているか、kindle unlimitedで何ページ読まれているかを確認することができます。なお印税の振り込みは、売上が10,000円からになります。
8.電子書籍の作り方
では、どうやってAmazonのkindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)の電子書籍を作っていけばいいのでしょうか。解説していきます。
8-1.原稿(中身)の作り方
以下の形式でファイルを保存すれば、出版が可能です。
・Microsoft word(doc,docx)(一般的に使用されている文章を書くためのソフトウェア)
・プレーンテキスト(txt)(装飾が一切ない文字データ。PCのメモ帳で作成できる)
・リッチテキスト(rtf)(Microsoftが策定した文書ファイル形式で、文字装飾情報がある)
・html(WEBページを作成するために開発された言語)
・ePub(国際電子フォーラムが策定したオープンフォーマットの電子書籍ファイルフォーマット)
・KPF(kindle Createを使って作成。日本語の文は作れない)
・PDF(レイアウトが崩れてほしくないような画像が多い本の場合に最適)
・MOBI(kindle comic createrを使って作成。漫画作成に最適)
8-2.表紙の作り方
表紙はJPEG形式で作成することができます。Photoshop、Illustratorといった画像作成ソフトだけでなく、パワーポイントで作ってJPEGに変換することもできます。
上記ソフトが無い方は、無料でおしゃれな表紙を作るのに、おすすめのサイトCanvaをご紹介します。Canvaのサイトで、「電子書籍の表紙」と検索するとたくさんのおしゃれな表紙がたくさん出てきます。ただし、無料会員のままではサイズ変更ができません。サイズ変更のアプリを使うなどしてkindleに最適なサイズに変更しましょう。
Canva
https://www.canva.com/ja_jp/
・表紙の寸法
縦と横の寸法比が 1.6:1 です。
表紙ファイルの理想的な寸法は高2,560 ×幅1,600 ピクセルです。
・表紙のサイズ
50 MB以内で、画像の最低解像度は 300 PPI (1インチあたりのピクセル数)
※600dpiでも可、データ容量と要相談
9.何文字くらい書けば良いの?
本の中身は自由ですので、1文字でも出版できることになります。しかしながら、レビューを見ていると「短すぎた」「中身がない」と書かれている本があります。あくまでも、価格との兼ね合いにはなりますが、少なくとも1万文字以上で、2万文字以上を目指すのが良いのではないでしょうか。参考までに1,000円以上の紙の書籍は、10万文字が平均です。
10.紙の本も出版できる
Amazonのkindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)では、紙の本も出版できます。1冊注文が入るごとに印刷して注文者に届ける仕組みですので、在庫を持たず、無料で出版できるというありがたいサービスです。印刷代がページ数によって変わり、価格を電子書籍より高く設定する必要があります。しかしながら、電子書籍に抵抗があったり、使いこなせない読者にも届けられるので、うれしいですよね。まず試しにご自身の作品を出版し、1冊購入してみてはいかがでしょうか。
11.出版は難しそうだと感じる方へ
それでも設定が難しそう、うまく文章が書けない、表紙が作れないと思う方も大丈夫です。インターネットで探してみれば、出版を代行してくれたり、文章を代わりに書いてくれたり、文章校正をしっかりしてくれたり、表紙デザインのみを作ってくれる方が見つかります。このコラムに出会ったことがチャンスです。ぜひ、この機会に本の構想を練り始めてはいかがでしょうか。
おわりに
誰でも簡単に無料で出版できる時代がやってきました。ブログをやっていても、YouTuberでも、インフルエンサーだとしても、「作家」という肩書きには負けてしまうと思いませんか?さらには、あなたの経験が本になり、誰かの役に立ち喜ばれるのです。趣味の本を出された方は、新たな出会いが広がるかもしれません。ビジネスや副業をやられている方は、新たなビジネスチャンスが舞い込んでくるかもしれません。ぜひ、こちらの記事を参考に、あなたの想いを本にしてみてください。一度本を出版してしまえば、印税は不労所得となって入ってきます。あなたの作家人生を応援しています。