夫婦仲が良くなる魔法の言葉

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夫婦仲が良くなる魔法の言葉

こんにちは、心理家の斉藤恵一です。今回は「夫婦仲が良くなる魔法の言葉」というテーマでお伝えしていきたいと思います。 パートナーがいつも笑顔でいてくれるのか、それとも眉間にシワを寄せて、不機嫌な顔をしているのかとでは、当たり前のように常に一緒にいるだけに、あなたの人生への影響度合が格段に違うということは想像に難しくないのではないでしょうか。 

今回はどんな心掛け、どんな言葉掛けをすれば、パートナーがいつも機嫌良く笑顔でいてくれるのかについてお伝えいたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 

1.「活力資産」を高める 

突然ですが、「活力資産」という言葉をご存知でしょうか?「人生100年時代」といわれるようになった中で、この「活力資産」という言葉を耳にされるようになった方も多いのではないでしょうか。この言葉は、リンダ・グラットンの著書「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略」にも出てくる言葉です。 

医療の進歩やその他の要因により驚くほど寿命が延び、日本では2007年に生まれた子どもの50%は107歳まで生きるとされる中、100年時代を生き抜くための必要な資産の一つが「活力資産」とされています。「活力資産」とは肉体的・精神的な健康と幸福のことを指し、友人や家族との良好な関係によって生まれる明日を生きるやる気を掻き立てるものとなります。 

今の時代において、長寿化は個人の人生設計に影響を及ぼし、どう築き上げれば長く幸せに人生を送れるのかが問われているのです。長い人生を生きるために、著者が重要視していたのは資産管理としています。 

この場合の資産管理とは、財産や住宅などの「有形資産」だけではなく、「無形資産」のことも含んでいます。その「無形資産」はおおまかに3つの種類に分けられており、「活力資産」とはその中の1つで、他の2つが「生産性資産」と「変身資産」とされています。 

ちなみに「生産性資産」とはスキルや知識等、仕事の生産性を高め所得とキャリアを向上させる資産のことで、「変身資産」とは変化と新しいステージへの移行を成功させる意識と能力のことを指します。 

明らかに、長らく日本を支えてきた終身雇用はもはや期待できません。既存のロールモデルにはない生き方が求められる時代の中で、前述の「資産」はどれも必要とされるものですが、特に「無形資産」の中で最も重要なものが「活力資産」ではないかと考えます。なぜなら、全てのベースがメンタルにあるからです。どんなに技術や知識があり、どんなに能力が高くても、「やる気」が起きなければ、その資産は無意味なものとなります。この明日へのエネルギーである「活力資産」をいかに高めることができるかが、この人生100年を生き抜いていくために必要不可欠なものとなるといえるでしょう。 

参考文献:Lynda Gratton/Andrew.J.Scott著 池村千秋翻訳(2016). 『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』. 東洋経済新報社. 

2.予測の自己実現 

予測の自己実現

では、その「活力資産」を高める手段は何か?ということですが、それが「魔法の言葉」です。「言葉」とは「言霊」ともいうように、魂が宿る大きなエネルギーで、人は言葉により思い込みを作り、それを現実化するために言葉通りに動き始めます。 

人が何か言葉を発したとします。すると脳は自分が発した言葉の証拠集めを始めて、その結果現実となります。そのことを心理学では「予測の自己実現」といいます。では、実際に家の用事や子育てに関するやり取りで、夫婦が交わす会話。皆さんはそこで使う言葉にどれだけ注意を払っていますか?夫婦に限ったことではありませんが、相手を不快にさせない言葉の使い方こそ、円滑なコミュニケーションを成立させる必要条件となります。たとえ同じニュアンスであっても、ネガティブな言葉を投げかけると相手は否定的に受け止めかねません。逆に、パートナーが気持ち良く感じられる言葉でコミュニケーションすれば、円満な夫婦関係が育まれていくはず。普段の何気ないやり取りでパートナーを笑顔にできる、シンプルだけど効果絶大な「魔法の言葉」をご紹介しましょう。 

3.ヤマアラシのジレンマ 

今回のテーマは「夫婦仲が良くなる魔法の言葉」ですが、それを考える場合、逆に夫婦仲が悪くなる原因は何か?を考えるとそのヒントが見えてくるかもしれません。意外かもしれませんが、夫婦仲が悪くなる原因のほとんどのケースが、心の距離が遠すぎるのではなくて、「近すぎる」ということなのです。心理学ではこれを「ヤマアラシのジレンマ」というのですが、2匹のヤマアラシが恋に落ちてラブラブになるのは良いのだけれど、あまりに近付きすぎるとお互いのトゲが刺さって相手を傷つけてしまうという例えです。 

男女の関係もそれと同じで、最初はソワソワしながら、だんだんとラブラブになり、想いが高まり、近付きすぎるとギクシャクして、最後はイザコザになる。これが、「ヤマアラシのジレンマ」です。他の人には言えないような愚痴や文句をついつい平気で言ってしまったり、それが慣れてくると、「なんでそんなこともできないの」とか「お前もっと痩せろよ」とか、相手が傷つくことまでズケズケと言ってしまうようになり、そんなことが積もり積もって、「あなたとはもうやっていけません」なんてことも珍しくありません。 

4.ちょうど良い距離感を保つ

ちょうど良い距離感を保つ

良い夫婦関係を長続きさせるにはちょうど良い距離を保つのがコツで、遠すぎても近すぎてもダメです。では、夫婦の距離をうまく保つにはどうしたら良いのかいうと、それが「あいさつ」なんです。たかが「あいさつ」ですが、されど「あいさつ」。馬鹿にしちゃいけないんです。「おはよう」「おやすみ」「行ってきます」「行ってらっしゃい」「ただいま」「お帰り」「いただきます」「ご馳走様」という子どもでもできる挨拶をすることで、相手からもあいさつが返ってきてコミュニケーションが成立します。 

遠すぎず近すぎずのちょうど良い距離を保てるようになることで、なぜか不満が減ってくるわけです。その結果、相手に優しくなれるようになり、思いやりも持てるようになり、許してあげられるようになります。 昔から、親しき仲にも礼儀ありといいますが、距離が近すぎることでついつい怠りがちな「あいさつ」は良い距離を保つツールになるんです。 

5.人と人とのトラブルを回避する「あいさつ」 

「あいさつ」があるのとないのとでは、人と人との関係性に大きな違いが生じます。柔道や空手、高校野球でもそうですが、敵とも最初と最後に「あいさつ」をするからトラブルは起こらず、相互理解、相互尊重ができるようになります。夫婦もそれと同じで、「あいさつ」を習慣にすると驚くほどトラブルが少なくなります。ちなみに、「sirabee編集部」が行った生活満足度調査では、家族で挨拶する派は「とても満足」と答えた人が80.3%以上なのに対し、家族で挨拶しない派のうち「とても満足」と答えた人はたったの19.7%という結果でした。挨拶ひとつで生活満足度にこれほどの差が生まれてくるということですね。 

参考:Sirabeeリサーチより|【驚きの効果も判明】〇割いる「家族にあいさつはしない」派の理由とは? 

ちなみに家族で挨拶しない派の挨拶しない理由は、「なんとなく」とか「照れくさいから」だそうです。それから「家族だからついわがままを言ってしまう」というのもあると思うのですが、よく考えてみると、自分に対して一番良くしてくれる人というのは一番身近な人です。 

数万円のお小遣いで30万円稼いできてくれるのは旦那さんだけ。逆に自分の都合に合わせて3度の食事を作ってくれるのも奥さんだけです。そんな大切な人を大切にする秘訣、それが毎日の「あいさつ」というわけです。 車の運転は、車間距離がないとぶつかってしまいます。夫婦生活は「あいさつ」がないとぶつかってしまいます。 

「あいさつ」は夫婦仲を良くする「魔法の言葉」です。毎日の「あいさつ」さえ忘れなければ良い距離を保てるようになりずっと仲良しでいられるようになります。夫婦仲を良くするため何かプレゼントを用意したり、海外旅行に行く必要もありません。 

一番大切なのは、「あいさつ」です。「あいさつ」には1円もかかりません。必要なのは、最初のちょっとした勇気だけです。家庭の中に良い空気感が生まれることで、明日へのエネルギーもチャージされます。その結果仕事もうまくいき、楽しくなるし、休日はもっと楽しくなると思いますよ。誰でもできるちょっとした行動の変化。ぜひ、実践してみてください。