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汚部屋に住む人の心理状態は?ゴミ屋敷になる原因や汚れた部屋が与えるデメリットを解説

汚部屋に住む人の心理状態は?ゴミ屋敷になる原因や汚れた部屋が与えるデメリットを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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部屋がどうしても片づけられない、気がついたら部屋が散らかっていたという方の中には、部屋が汚いままでも気にならない方もいるかもしれません。しかし、心のどこかには「部屋をきれいにしたい」という気持ちがあるのではないでしょうか。

この記事では、部屋が汚い人の心理について考えるとともに、部屋をきれいにするための方法をご紹介します。汚部屋をどうにかしたいと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
(本記事は2023年12月25日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 部屋が汚い人は、ストレスの蓄積や生活に対する不満、分離不安、自己嫌悪、損をしたくないなどの心理状態にある
  • うつ病や認知症、ADHD、溜め込み症などの病気が原因で片づけられない人もいる
  • 部屋が汚いと、ストレスが溜まったり自己嫌悪感が高まったりするだけでなく、ハウスダストによるアレルギー性鼻炎や害虫による食中毒を発症する可能性もある
  • 汚部屋から脱するためには、小さな掃除を積み重ねて達成感を得ながら心の余裕を持つことが大切
遺品整理・生前整理

部屋が汚い人の心理状態

部屋が汚い人の心理状態

部屋が汚い人の中には、きれいな部屋よりもむしろ散らかっている部屋の方が落ち着く方もいます。「部屋の状態=心の状態」といわれることもありますが、汚部屋の住人になってしまっている方は、具体的にどんな心理状態にあるのでしょうか。

ストレスが溜まっている

日常生活の中でストレスが溜まっていて、心身ともに疲れ切っていると部屋を片づける気持ちになれません。心身ともに疲れて片づけをする余裕もなくなると、どんどん散らかっていってしまいます。

また、ストレスのせいで部屋が散らかっている方の中には、ものを買うことでストレスを発散している方も少なくありません。ストレスの発散は大切ですが、衝動買いしたものは実は必要なかったという場合も多いでしょう。不要なものが溜まっていくと、余計に部屋は散らかってしまいます。

生活に対して不満がある

部屋が散らかっている人は、生活に対してなんらかの不満を抱えている場合もあります。ひとりでいることに寂しさを感じているケースもあるでしょう。ものが溜まり居住スペースが狭くなった状態に居心地の良さを感じ、そこへ現実逃避している方もいるかもしれません。

また、経済的・精神的に満たされていない場合、その欲求不満を埋めるためにものを溜め込んでしまう方もいます。

分離不安がある

分離不安とは、愛着があるものや人と離れることに対して大きな不安を感じることです。ゴミやものに対しても、片づけたり捨てたりしてものと離れることに不安や恐怖を感じるため、部屋が片づかず散らかってしまいます。

むしろ、ものに囲まれていると安心感があるため、片づけしようという気が起きない方もいるでしょう。

自己嫌悪に陥っている

片づけられないことに対して「自分は片づけさえもできないんだ」と自分を責めてしまうケースもあります。自己嫌悪に陥ると、さらに片づけられない状態になってしまいかねません。

特に、自己肯定感が低い方は、片づけられない自分を責めてしまうだけでなく、「片づけができない自分なんて、ずっと汚部屋で過ごせばいいんだ」という考え方になりがちです。マイナス思考に陥ると、余計に片づけができなくなってしまうでしょう。

捨てることで損をしたくないと感じている

汚部屋の住人の中には、「捨てることで損したくない」という気持ちを持っている方もいます。何年も使用していない服や一時的に使用していた便利器具、自分で買ったのかも思い出せないものなどに対しても「せっかく買ったのにもったいない」という気持ちで取っておくケースも多いです。

また、「タダなら貰わなきゃ損」「セール品は買わなきゃ損」などと考えてしまう方も、ものが増える一方です。損をしたくないという気持ちが強いと、部屋はなかなか片付きません。

孤独感があり人との交流が少ない

孤独感が強い方は、人との交流が少ない傾向にあります。人と話す機会が少なく、自分の部屋に誰かが訪ねてくることがない方も汚部屋になりやすい傾向があるでしょう。

部屋に誰も来ないと、片づけをする機会もありません。また、人に会わないことで孤独感が増し、精神的に落ち込んで余計に片づけや掃除をする気持ちが生じにくいです。

部屋が片付けられない理由

部屋が片付けられない理由

部屋が片づけられない原因として、「忙しくて掃除する時間を確保できない」「そもそも整理整頓が嫌い」などが挙げられます。しかし、汚部屋といわれるまで部屋を散らかしてしまう場合は、他にも原因があることも多いです。前述した心理的な問題の他、以下のような可能性もあります。

散らかっていても気にならない性格

片づけができない人は、部屋が散らかることを全く気にしない性格の持ち主である場合があります。

ものの量と収納スペースのバランスが悪くなったとき、収納場所に合わせてものを減らせれば、ものが増えても足の踏み場がなくなる状態は続きません。

しかし、ルーズな方だと、収納しきれずにものが散らかっていても片づける気持ちが起きなかったり、あれこれと理由をつけたりして、散らかしていってしまいます。

うつ病やADHDなどの病気が原因で片づけられない

片づけられない人の心理的特徴や精神疾患との関係については、論文のテーマとしても取り上げられてきました。

あまりに部屋が片づけられない場合は、うつ病やセルフネグレクト、ADHD、強迫性障害などの病気が潜んでいる可能性もあります。若い方の場合は、ADHDや統合失調症、高齢者であれば認知症の可能性も考えられるでしょう。

また、「ものを所有していたい」「捨てることが苦痛」といった症状を持つ溜め込み症のケースもあります。片づけられないことに対して強いストレスを抱えている場合には、精神科や心療内科でチェックしてもらい、適切な治療を受けることも必要です。

部屋の汚さが精神状態や健康面などに与える影響

部屋の汚さが精神状態や健康面などに与える影響

ここからは、部屋が片づかないことによる、精神面や健康面への影響について見ていきましょう。

自己嫌悪感が高まる

部屋を片づけられないと、自己嫌悪感が高まってしまうケースがあります。特に、真面目な性格の方に多いです。「自分は片づけができない」と自らを責めてしまってさらにストレスを溜めてしまったり、自己肯定感を下げてしまったりします。

このような精神状態になってしまうとさらにマイナス思考に陥り、ますます片づけへのモチベーションが下がってしまうでしょう。

さらにストレスが溜まる

「片づかない部屋にいることが気にならない」と思っている方でも、散らかった部屋で過ごしていると気がつかないうちにストレスを受けていることもあります。

ストレスが蓄積していくと、疲れやすくなり、気力が低下してさらに片づけられなくなりかねません。そしてまた部屋が散らかっていくという悪循環が生まれてしまうのです。

ハウスダストや害虫の発生による健康へのダメージ

部屋が汚れた状態だと、ハウスダストや害虫が発生し健康状態にも悪影響を与えることがあります。

ハウスダストとはダニの死骸やほこりなどであり、吸い込むと喘息やアレルギー性鼻炎を発症する可能性があるため注意が必要です。

また、薄暗く湿った場所が多い汚部屋は、害虫が住みつきやすい環境です。コバエやゴキブリが生息しやすいため、食中毒や感染症などの病気を発症する可能性もあるでしょう。

対人関係が上手に築けない

一緒に生活をしている方がいる場合は、部屋が汚いと同居している家族やパートナーとの関係が悪くなってしまう可能性も否定できません。同居人に負担をかけてしまうだけでなく、片づけてほしい人と片づけられない人との間でお互いにストレスが溜まり、ケンカになったり愛想をつかされたりすることも考えられます。

また、部屋が散らかっていると人を家に呼べず、そもそも信頼関係を築きにくいため対人関係も上手く築けないでしょう。

汚い部屋から卒業するための方法は?

汚い部屋から卒業するための方法は?

汚部屋が落ち着くと感じていても、実は心の奥では汚部屋を卒業したいと思っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、汚部屋から脱するために、自分でできる掃除方法や心構えをご紹介します。

要らないものを捨てる

当然のことではありますが、まずは不要なものを捨てることから始めましょう。ものが多くて片づけられない場合や、ものの分別ができないことが原因で部屋が散らかっている場合に特に有効です。

一気に部屋を掃除しようと思っても難しいので、「2週間に1回掃除する」「月曜日はリビングを片づける」など、自分ができるルールを決めると継続しやすくなります。

ものの定位置を決める

ものの定位置を決めることも大切です。定位置を決めることは、自分の生活に合った収納場所を決めることでもあります。リモコンや雑誌などを片づける場所まで、細かく場所を定めましょう。

使用頻度が高いものは、取り出しやすい場所に収納すると生活しやすくなり、部屋も散らかりにくくなります。使いにくさを感じるときは、再度収納場所を検討し直してみると良いでしょう。

「捨てる」ことによるメリットを考える

捨てることに対して損をしたような気持ちになったり、後ろめたい気持ちになったりする方は、捨てることで生じるメリットについて考えてみましょう。

例えば、「ものを捨てればその分収納場所ができる」「収納場所ができれば新しいものを買える」といった喜びがあることを思い浮かべると、それまでできなかった片づけが進みやすくなります。

小さな掃除の積み重ねで心に余裕をつくる

汚部屋から脱するためには、定期的な掃除が大切です。掃除の習慣を身につけると、部屋がきれいになり安心感を得られます。初めから高い目標を掲げるのではなく、最初は5~10分程度の掃除から始めてみるのがおすすめです。

「1ヵ所だけ掃除する」「ゴミの日にゴミを出す」など低めのハードルをクリアしていくことで、「自分はできる」という心の余裕も生まれます。

また片づけができたときに、ご褒美を用意するのも良い方法です。掃除ができれば達成感も得られるうえ、ご褒美のために掃除を頑張れるでしょう。

買い物をするときは本当に必要か一度考える

新しくものを買うときは、使用シーンを思い浮かべ、本当に必要かよく考えてみましょう。衝動買いをせず、本当に必要なものだけを買えば、片づけられない不安を抱える必要もなくなります。

また、買う前に収納場所を検討するのもポイントです。収納場所を想像してみることで、まだストックがあったかどうか、本当に必要かどうかを見極められます。あらかじめ収納場所を用意しておけば、買った後そのまま置きっぱなしにすることなく、その後の片づけもしやすくなるでしょう。

関連記事:汚部屋の片付け方とは?コツや順番、ポイントなどを詳しく解説

自分で片づけられないときはプロに依頼するのもおすすめ

自分で片づけられないときはプロに依頼するのもおすすめ

片づけをしたい気持ちはあるけれど、なかなか自分ひとりではできないときは、専門家に依頼するのもおすすめです。片づけのプロに依頼すれば、自分でやるよりも短時間で片づけられるので、忙しい方やどこから手をつけたら良いのかわからない方にもぴったりです。また手間のかかる不用品の処分まで行ってくれるのもメリットといえるでしょう。

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おわりに 

汚部屋といわれるほど部屋が片づかない場合の心理状態はさまざまです。どうしても片づけられない方の中には、精神疾患などを抱えているケースもあります。片づかない部屋にいることで落ち着く方もいますが、心のどこかで片づけたいと思っている方も多いでしょう。汚部屋は精神的にも身体的にも悪影響を与えかねません。まずはものをひとつだけ処分してみたり、5分片づけをしてみたりと小さなことから始め、片づけられる自信をつけていきましょう。

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