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電気代が高い原因とは? 値上げの背景や見直しポイントを紹介

電気代が高い原因とは? 値上げの背景や見直しポイントを紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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「最近電気代が高過ぎる」と悩んでいる方はいませんか。その背景には、電気代の値上がりがあります。今回の記事では、電気代が決まる仕組みや電気代が高い原因などを解説します。電気代を少しでも安くしたい方に向けて、今後の見直しポイントもお届けするので、ぜひチェックしてみてください。

1.電気代は高くなっている?計算方法や平均料金を解説

1.電気代は高くなっている?計算方法や平均料金を解説

東日本大震災以降、電気料金は値上げ傾向にあります。そのため「電気の使用量が増えたわけではないのに、電気代が高くなった」と感じる方も多いでしょう。

ここでは、電気料金が上がっている背景と電気料金の計算方法や平均料金について説明します。

1-1.電気料金は上がっている?

私たちの生活に欠かせない電気。国内の大手電力会社は、2021年9月に一般家庭向けの電気料金の値上げを実施しました。それ以降、電気料金が徐々に値上がりしています。電気料金の値上げの原因を知るために、まずは電気料金の構成について見ていきましょう。

電気料金は、最低料金である「基本料金」と、使った電気量に応じて加算される「従量料金」、燃料の価格変動を電気料金に反映させる「燃料費調整額」、電気の買い取りに掛かる「再生可能エネルギー発電促進賦課金」から成っています。

電気料金に含まれる、この4つのいずれかが値上がりすると、電気料金も必然的に値上がりしてしまうのです。

1-2.電気代が決まる仕組み

月々の電気料金は、「基本料金(最低料金)+従量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で計算されます。

契約ごとに一定金額が決まった基本料金に、「電力量金単価」×「1ヵ月の電気使用量」と「燃料費調整単価」×「1ヵ月の電気使用量」を加算あるいは差し引きし、さらに「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」×「1ヵ月の電気使用量」を加えることで、1ヵ月の電気代が決まる仕組みです。

1-3.一人暮らしから5人家族まで世帯別電気代の平均料金は? 

1-3.一人暮らしから5人家族まで世帯別電気代の平均料金は? 

電気代が高いと「うちだけこんなに電気代が高いのはなぜ?」と不安になることもあるでしょう。ここでは、一人暮らしから家族世帯まで、世帯別に掛かっている電気代の平均料金について紹介します。

1-4.季節別の電気代の平均料金は? 

以下は、2021年の一人暮らしから、5人暮らしまでの電気代の平均です。

電気代(月額)
1人暮らし5,468円
2人暮らし9,183円
3人暮らし10,655円
4人暮らし11,376円
5人暮らし12,423円

参照元:e-Stat 政府統計の総合窓口

季節にもよりますが、上記の表の平均を超えると、電気代が高いといえます。電気代が平均より高いという方は、電化製品の使用状況や電気料金プランを見直してみる必要があるでしょう。

次に、季節別の電気代を見ていきましょう。2021年シーズン別の月額電気代の平均は、以下のとおりです。

参照元:e-Stat 政府統計の総合窓口

季節別では、1〜3月の冬に電気代が高くなる傾向があります。エアコンを使用する機会の多い夏と冬の季節は、一人暮らしは7,000円、2〜5人暮らしは15,000円を超えると電気代が高いといえるでしょう。

冬に電気代が高くなりやすい原因には、エアコンなどの暖房器具の使用頻度が高くなるほか、日照時間が短くなるため、照明を夏場に比べて長く使うこともあげられるでしょう。

また、寒い冬には厚着をするため、洗濯物の量も増えます。夏にはTシャツや短パンなど薄いものばかりだったものが、冬になるとトレーナーやセーターといった生地の厚いものを洗うことが増えるためです。

また、洗濯物がなかなか乾かないため、乾燥機を使うことも増えるでしょう。乾燥機は電気代を高くしてしまいます。使用する際には、洗濯物を入れ過ぎない、フィルタの掃除をこまめにするなど工夫することで電気代を抑えましょう。

さらに寒い冬には、お湯を沸かす機会が増えるという家庭も多いでしょう。オール電化の場合は、冬にお湯の使用量が増えることや、夏場より高温のお湯を使う機会が増えることから電気代が高くなります。このようなさまざまな要因で、冬の電気代が1年の中で最も高くなりやすいのです。

また、電気代は地域によっても変わってきます。下記の表より、北陸など冬が長く寒さが厳しい地域ほど、電気料金が高くなることが分かります。

電気代が高い地域 TOP52019年~2021年 年間電気代平均
福井市174,009円
富山市168,299円
金沢市163,717円
山形市160,320円
福島市152,639円

参照元:統計局ホームページ/家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2019年(令和元年)~2021年(令和3年)平均

2.電気料金が高くなっている背景とは 

電気代が高くなっているのは、どのような背景があるからでしょうか。ここでは、電気料金が高騰し続けている理由について解説します。

2-1.再生可能エネルギーの拡大を推進しているから

2-1.再生可能エネルギーの拡大を推進しているから

電気料金の値上げの原因のひとつに、再生可能エネルギーの拡大があげられます。再生可能エネルギーとは、半永久的に利用できる自然エネルギーのことです。石油や天然ガスなどの化石エネルギーは、今後枯渇する可能性が高いため、太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電といった再生可能エネルギーの普及が拡大しているのです。

再生可能エネルギーで発電した電力は、電力会社が買い取ります。一般家庭や事業者は「再エネ賦課金」として、電力会社が買い取る費用の一部を負担しなければなりません。電気料金に上乗せされた再エネ賦課金は、電気会社が国に納付しています。

再生可能エネルギーにより発電される電気が増えるほど、国が買い取る金額も上がり、国民が負担する電気代も上がるのです。

2-2.燃料価格が高騰しているから

電気代が高い原因には、海外から輸入している天然ガスや石炭、石油などの価格が高騰していることもあげられます。天然ガスは2021年、石炭は2010年、石油は2016年と比べ燃料価格が高騰していて、電気料金に大きな影響を与えています。

日本で行われている発電は約75%が火力発電。2019年度の日本における発電量の電源別の割合は、天然ガス37.1%、石炭31.9%、石油等6.8%、水力7.8%、水力以外の再生可能エネルギー10.3%となっています。また、再生可能エネルギーの内訳は、太陽光6.7%、バイオ2.6%、風力0.7%、地熱0.3%です。

火力発電の割合のほとんどが液化天然ガスと石炭で、再生可能エネルギーの発電量が少ないことが分かります。日本の火力発電の燃料は、ほとんどが輸入のため、液化天然ガスや石炭の高騰と比例して、電気料金も値上がりしているのです。

電力会社は、燃料の価格変動を電気料金に燃料費調整額として反映することで、安定した電気供給をしています。「そんなに電気を使っていないのにどうして?」と疑問に思うかもしれませんが、燃料価格が高騰する現在では、電気代は以前より高くなっているのです。

参照元:令和2年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2021)PDF版|資源エネルギー庁

2-3.世界情勢の影響があるから

火力発電の燃料を海外に依存する日本は、世界情勢の影響もダイレクトに受けてしまいます。新型コロナウイルスの影響や、ロシアとウクライナの関係悪化で、燃料価格が高騰しているのです。

新型コロナウイルスが拡大し始めたときには、経済活動の停滞により、原油価格の高騰と化石燃料への投資撤退が加速。石油や液化天然ガスの供給不足に陥りました。その結果、火力発電に必要な燃料の輸入価格が上昇し、燃料費調整額が高騰して、電気代も高くなったといわれています。

また、ロシアとウクライナの関係悪化も電気代高騰に影響しています。化石燃料を保有するロシアからの輸入を止める経済制裁をしているため、火力発電の燃料である液化天然ガスや原油の価格が大幅に上昇しているのです。そのため、燃料費調整額を含む電気代も高くなっています。

3.電気代が高くなる理由は?

3.電気代が高くなる理由は?

ここでは、電気料金が高騰している背景以外にも、電気代が急に上がった場合に考えられる原因について解説します。

3-1.ライフスタイルが変わったから

結婚する、子どもが生まれる、両親と同居を始めるなど、世帯人数が増えると電気代が高くなる傾向があります。今までよりも広い家や部屋数の多いマンションなどに引っ越しをして、電気の契約アンペア数が上がった場合にも電気代が上がるでしょう。

オール電化に変えた場合は、ガス代がいらなくなる分、電気代が高くなります。また、ペットを飼い始めると、留守中にもエアコンをつけておかなければならないなど、電気使用量が増えることがあります。

3-2.昼間の電気使用量が増えたから 

多くの人が活動する日中は、夜間に比べ電気料金が高くなります。「最近、電気代が異常に高い」という方の中には、テレワークやリモート学習などで、自宅で過ごす時間が増えていませんか。また、長期休暇や大型連休で自宅にいる時間が長いときにも、電気代が高くなる傾向にあります。

このように、夜間より料金が高い日中の電気使用量が増える場合には、電気代が上がりやすくなるでしょう。昼間に自宅で過ごすことが多い場合には、時間帯割引のある電気料金プランに変更してみると良いでしょう。

3-3.使っている電化製品が増えたから

3-3.使っている電化製品が増えたから

エアコンや暖房器具のほか、毎日使う電化製品が増えると電気代が上がりやすくなります。おうち時間を充実させるために、美容家電や調理家電など、自宅に新しい電化製品を購入したという方もいるでしょう。

在宅ワークに使用するパソコンやプリンター、子どものゲーム機なども電気を使用します。また、テレビのインチを大きくした場合にも、電気代が高くなります。最近電気代が高くなったという方は、使う電化製品が増えていないかチェックしてみましょう。

3-4.季節が変わって電気の使用量が増えたから

一般的に冬場は電気代が高くなります。また、近年は猛暑の影響などで夏場の電気代が上がることもあります。外気温と室内の気温差が大きい季節は、室内で快適に過ごすため、より多くのエネルギーを消費するからです。

とくに、夏と冬の電気代が平均より高いという方は、エアコンの温度設定が高過ぎたり低過ぎたりしているのかもしれません。エアコンの温度は、夏場は28度に、冬場は20度を目安にすることで、電気代を抑えることにつながるでしょう。

電気代の請求が異常に高いという場合は、使用月を確認してみましょう。クレジットカード支払いの場合は、請求が2ヵ月遅れの場合もあります。

4.電気代が高くなったときの見直しポイント

さまざまな要因で高騰する電気代。最後に普段の生活で、電気代を抑えるためのポイントについて説明しましょう。

4-1.電力会社を変えてみる 

電気代が高くて困っているという場合には、電力会社を変えてみるのもひとつの方法です。電力自由化により、自由に電力会社を選んで契約ができるようになりました。多くの電力会社の中から、値段や発電方法など、ご自身に合った電力会社を自由に選ぶことができます。

4-2.時間帯割引のある電気料金プランに変える

電気代を抑えるためには、電気料金プランの見直しも有効です。「そんなに電気を使ってないのに電気代が高い」という場合には、電気料金プランが生活スタイルに合っていないのかもしれません。

時間帯により料金が違うプランをご自身の生活スタイルに合わせて選ぶと、電気代を安く抑えられるでしょう。電気料金プランを変更する場合には、今ご自身が契約している電力会社のホームページをチェックしてみましょう。それぞれの会社で時間帯割引のあるプランがあるはずです。

4-3.節電を心掛ける 

電気代の高騰が気になる場合には、電化製品の使用状況をチェックして、使いっぱなしになっていないかチェックすることも大切です。

照明はこまめに消し、使ってない電化製品のコンセントは抜いておくようにしましょう。電化製品の使用回数を減らしたり、早寝早起きをしたりするなど、少しずつ消費電力を減らすことで電気代を安くすることができます。

4-4.季節ごとの暖房器具やエアコンの使い方を見直す

4-4.季節ごとの暖房器具やエアコンの使い方を見直す

夏場はすだれや日よけシェードを使ったり、冬場は断熱シートや断熱効果のあるカーテンなどを活用したりと、季節ごとに工夫をすることで電気代を抑えることができます。エアコンを使用する際には扇風機やサーキュレーターを併用すると、夏は風が体にあたることで涼しく感じ、冬は暖まった空気を循環させることが可能です。

エアコンのフィルタが汚れていると、冷暖房の効果が下がるだけでなく無駄な電力を消費しやすくなります。「エアコンクリーニング」をすることで、見えない汚れやカビもすっきりするでしょう。冷暖房効率が向上し、省エネや電気代節約にもつながります。

また、電気代の高騰が気になるという方は「電気料金診断」を行うと、電力会社を比較して電気料金を見直すことが可能です。ガスやインターネット、携帯会社などとのセット割引や、ライフスタイルに合ったプランなどを比較検討することができます。

おわりに 

電気代を少しでも安くしたい方に向けて、電気代が決まる仕組みや、電気代が高くなる原因などを解説しました。電気料金は、燃料価格の高騰や世界情勢の影響などで、徐々に値上がりしています。また、ライフスタイルの変化や季節によっても電気代が上がることもあるでしょう。

電気代が高くて困っている方は、電力会社や電気料金プランを変えることで、電気代を安く抑えられることもあります。待機電力はないか、消費電力が高い電化製品を使ってないか見直すなど、節電を心掛けることも大切です。

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