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エアコンの寿命は何年?壊れる前兆や長く使うコツなどを紹介

セゾンのくらし大研究 編集部

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今では生活するうえで必要不可欠となったエアコンの寿命がどのくらいなのか、知っている方は意外にも少ないのではないでしょうか。暑くて眠れない夏の時期にエアコンが故障してしまっては困ります。

急に使えなくなって困るような事態を避けるためにも「エアコンの寿命かも」というポイントをしっかり押さえておく必要があります。この記事では、エアコンの寿命の目安や寿命を迎える前兆について紹介します。

この記事のまとめ

一般的にエアコンの寿命は、購入してから約10年とされています。メーカーごとの補修部品の保有期間や製品の標準使用期間を目安にすると良いでしょう。また、エアコンの寿命が近づくと異音や異臭、エアコンの効きが悪いといったいくつかの前兆があります。
そういった前兆がある場合や10年以上エアコンを使用したタイミングで、修理や買い替えを検討する必要があるでしょう。ただし、本来の使用条件と違う使い方をしているとエアコンの寿命が短くなる場合もあります。エアコンを快適に長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが必要です。ご自身で行うのが難しい時には、プロにエアコンクリーニングを依頼する方法もあります。

エアコンが稼働する仕組み

エアコンというと、部屋の中に設置されている室内機のことをイメージする方も多いでしょう。実際には、室内機と屋外に設置される室外機の2つがセットになり、両方が揃って1つのエアコンとして機能します。

エアコンは、室内機と室外機が部屋の中と外の熱を交換することで、室内に送り込む温度の調整をしているのです。室内機と室外機は、2本のパイプで接続されていて冷媒と呼ばれる液体ガスがパイプの中をグルグルと循環しています。そして、冷房のときは冷たい空気、暖房のときは暖かい空気を放出する仕組みとなっています。

エアコンの寿命の目安

ダイキン工業株式会社が2020年に行ったアンケートによると、購入から7〜10年以内にエアコンを買い替えるケースが多いことがわかっています。エアコンの使い方などにもよりますが、基本的にエアコンの寿命(買い替え時期)は、10年程度とされています。なお、エアコンの寿命を判断するときの目安はいくつかあるので、以下では判断基準について解説していきましょう。

メーカーごとに設けられている補修部品の保有期間

エアコンは各メーカーで補修部品の保有期間が設けられています。補修部品の保有期間が定められているのは、購入してから一定期間が過ぎた場合、直すのに必要な部品が用意できずメーカー側が修理できない可能性があるためです。

実際にパナソニックやダイキンなど大手家電メーカーでは、製造の打ち切り後から10年と定めています。「補修部品の保有期間は何年」と、メーカーごとにWEBサイトで公開されている場合があるので、ご家庭で使用しているエアコンの寿命の目安としてチェックしておくのも良いでしょう。

製品の標準使用期間

エアコンだけでなく家電製品全般で、安全上問題なく使える期間を目安として設定する必要があります。エアコンの場合は、設計上の標準使用期間が10年となっています。

定められている標準使用期間を過ぎると、発火やケガなどのトラブルが発生するリスクが高まるため注意が必要です。また、使用条件と違う使い方をしているとエアコンの寿命が短くなることがありますので覚えておきましょう。

残存率

エアコンの残存率とは、購入後のエアコンが買い替えや撤去をせず家庭に残っている台数の割合を指しています。「購入したあとのエアコンが何年くらい使用されているのか」について内閣府が調査したデータによると、購入後1~8年目くらいまではエアコンの買い替えがほぼ行われていません。

9年目以降くらいから増え始め、12年目になると半数近くがエアコンを買い替え、20年目以降で残る台数はほんのわずかであることがわかっています。また、エアコンの平均使用年数は、2017年度が13.8年であり2018年が13.6年です。

参照元:内閣府|家電製品使用年数調査報告書

こんなサインが出たら要注意!エアコンが寿命を迎える前兆

エアコンは寿命を迎える時に起こりやすい前兆があります。エアコンの使用頻度が多くなる時期に急に故障して困ることがないよう、エアコンの寿命が近づいていることがわかるサインについて紹介していきます。

異音がする

エアコンから異音がし始めた場合、エアコンの寿命が近いサインといえます。エアコンの異音にはさまざまな原因がありますが、キュルキュルという音がしている時は室内機のファンモーターのベアリングが寿命である可能性が高いです。

なお、キュルキュル音は埃や汚れがフィルターに目詰まりしている場合でも起こるため、音がした時点でまずは掃除をしてみましょう。エアコンを掃除したにも関わらず音が止まらないときには、寿命が近づいているサインかもしれません。

また、ガコンガコンやガラガラといった異音もエアコン内で何かしら破損していたり、コンプレッサーやプロペラに異常が起こっていたりするケースが考えられるので注意が必要です。

異臭がする

エアコンを長く使用していると、放出される空気が臭いと感じる場合があります。エアコンの異臭の原因として考えられるのは、室内の生活臭を吸い込むことやカビの発生です。臭いの原因がフィルターだけであれば、掃除をすることで臭いを取り除けます。

しかし、掃除しにくいフィルターよりも奥の部分の場合は、ご自身での掃除が難しくなります。そのため、専門会社などにクリーニングを依頼して様子をみてみるのもおすすめです。クリーニングを行っても異臭がおさまらなければ、エアコンの寿命が近いと考えましょう。

電源がつかない

エアコンの電源がつかないときは、リモコンの故障かエアコン本体に問題があることが考えられます。リモコンの画面が表示されない時は、電池の交換やリセットボタンを押すなど、動作のチェックを行いましょう。

リモコン自体に問題がないことが確認できたら、エアコンの応急運転スイッチを押して電源を入れます。電源が入れば室内機のリモコン受信部に問題が起きている可能性があります。リモコン受信部の故障原因として挙げられるのは基板の配線のサビつきです。その場合、メーカーに問い合わせして修理をするか、エアコンの買い替えを検討する必要があります。

エアコンの効きが悪い

エアコンを長く使用していると冷房・暖房の効きが徐々に悪くなる場合があります。こういった場合、エアコンの内部の掃除を行うことで改善されることがほとんどですが、中には冷房ガスが漏れたり少なくなったりしているケースも考えられ、修理が必要になります。

しかし、修理の場合は一時的な対処になるため、その後何年も使い続けるのは難しいでしょう。掃除をしても改善されない場合や修理の頻度が多くなりそうなときは、エアコンの寿命が近いと思っておいたほうが良いでしょう。

10年以上のエアコンは買い替えがお得?

寿命が10年程度とされているエアコンは、10年以上使用しているのであれば買い替えをするのがお得といえるでしょう。ここでは、その理由について解説します。

修理費用が高額になる可能性がある

10年以上使い続けているエアコンは、故障した時などの修理費用が高額になるケースが多いです。補修部品の保有期間を考えても、メーカー側に部品があるかわかりません。また、10年以上エアコンを使用していることを考えれば、エアコンの内部は埃や油でドロドロの状態になっている場合があり、冷房と暖房の機能も著しく低下しているでしょう。

ドロドロになったエアコンの内部をエアコンクリーニングなどである程度キレイにすることも可能です。しかし、購入時と同等の機能を取り戻そうとすると、エアコンを全て分解して掃除する必要があります。

ご自身でエアコンの分解清掃をするのは難しく、また高額になる可能性があるエアコンの修理を専門会社に依頼してまで行う方は少ないでしょう。エアコンの使用期間が10年以内であれば問題なく修理できる場合も多いですが、10年以上使い続けているエアコンは修理費用が高額になることも考えると、買い替えの検討をおすすめといえるでしょう。

新型と比べて電気代が高額になる

エアコンがどの程度古いものなのかによって変わりますが、10年前の旧型と新型のエアコンとでは電気代に差がでるのは当然といえるでしょう。例えば、8畳用のエアコンで最新型の場合、消費電力は605W、電気代が1時間約17円です。同じ8畳用で10年前の旧型のエアコンになると、消費電力は755Wに増え、電気代が1時間約21円になります。

また、エアコンは使用し続けると、1年ごとに消費電力が5%ずつ増えるとされており、10年使用したエアコンは50%消費電力が上がります。10年、20年、30年とエアコンが古くなるほど、電気代が高額になるため、10年を過ぎたあたりから買い替えを検討するのが良いでしょう。

保証期間内は買い替えより修理がお得!

エアコン本体の保証期間は1年、室外機に内蔵されている熱交換器や圧縮機などの保証期間は5年であることが一般的です

エアコンの調子が悪くなった場合、基本的に保証期間内であれば無料で修理できますが、保証期間を過ぎているエアコンは修理費用と買い替えの費用を比べて決める必要があるでしょう。

ただし、誤った使い方などで故障した場合は、保証期間内であっても修理が有料となることがあるので注意する必要があります。

エアコンの買い替えがお得な時期

エアコンの寿命を考え、故障する前に買い替えるのも効率的な方法といえます。以下ではエアコンをお得に買い替えるのに適した時期を解説します。

新型の発売前

エアコンは新型が発売される前、いわゆるモデルチェンジのタイミングで旧モデルの価格が下がることがあります。メーカーによって差はありますが、基本的に上位モデルは10〜11月頃、普及モデルであれば2〜3月頃にモデルチェンジを行います。その少し前の時期は型落ちモデルのエアコンが安くなるため、値下げされるタイミングでエアコンの買い替えを検討するのも良いでしょう。

また、家電量販店の決算時期も家電が値引きされやすくなるので、エアコンの買い替えにおすすめの時期といえます。

なるべく夏前の買い替えは避けよう!

夏の時期になりエアコンの使用頻度が高くなってくると、エアコンの調子が悪いことに気づき、買い替える方が多くなります。夏はエアコンの取りつけ工事が混むので、取りつけまでに時間がかかる可能性もあり、夏の買い替えはすぐにエアコンを使用したい方には適した時期とはいえません。

エアコンの取りつけに時間がかかってしまうと暑い部屋で過ごすことになり、熱中症など健康的な被害をもたらすケースもありえます。スムーズなエアコンの取りつけ工事を行うためにも、6〜7月はエアコンの買い替えを避け、冬〜春の時期に検討することをおすすめします。

古いエアコンはどう処分する?

エアコンはテレビや冷蔵庫同様、家電リサイクル法の対象となる電化製品のため、粗大ゴミとして出すことができません。エアコンを買い替える際、古いエアコンはどのように処分すれば良いのか、以下で解説していきましょう。

家電量販店で処分してもらう

古いエアコンを処分するのに一番早く簡単にできるのが、家電量販店に処分の依頼をすることです。新しくエアコンを購入した店舗に、古いエアコンの処分を一緒に依頼することができます。

メリットとしては、エアコンが故障していても引き取ってくれる点が挙げられます。エアコンの処分は2,000円前後でしてもらえるため、新しく購入したエアコンの代金に加えて支払いをすれば、それほど大きな負担になることはないでしょう。

買取専門店で買い取ってもらう

買取専門店で古くなったエアコンを買い取ってもらう方法もあります。専門会社であれば、エアコンの取り外しからしてもらえるためとても便利です。処分にかかる手間を考えると楽に行えるのがメリットといえます。ただし、故障しているエアコンは買い取り不可の場合もありますので事前にチェックしておきましょう。

一般廃棄物処理業者に処分してもらう

家庭用のエアコンを処分する際、一般廃棄物処理業者に依頼して処分してもらうことが可能です。依頼する時は、違法業者ではないかという点に注意しましょう。一般家庭の家電などを回収する際、一般廃棄物処理業者は自治体から一般廃棄物収集運搬の許可を得る必要があります。

この許可を得ていない場合は違法業者になるため、利用する時はWEBサイトに一般廃棄物収集運搬の許可の記載があるかどうかの確認をしっかり行いましょう。

エアコンを長く使うコツは?

ここからは、エアコンを長く使うためのコツについて紹介していきます。

エアコンクリーニングを依頼する

長くエアコンを使うためには、エアコンクリーニングをプロに依頼するのもひとつの方法です。プロの手にかかれば、普段の掃除ではなかなか届きにくいエアコンの内部まで徹底的に掃除してくれます。

くらしのセゾンの「エアコンクリーニング」では、高い技術を持った専門スタッフがエアコンの掃除を行ってくれます。プロのエアコンクリーニングが気になる方はチェックしてみてください。

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フィルターをこまめに掃除する

フィルターが埃やゴミなどで目詰まりすると、機械に過度な負担がかかってしまうためエアコンのフィルターはこまめに掃除するようにしましょう。簡単な掃除であれば2週間に1回、使用頻度の高くなる夏と冬は1ヵ月に1回が目安です。フィルターは掃除機で吸い取るだけでもキレイになりますが、汚れがひどいときには中性洗剤を使って水洗いするのが良いでしょう。

定期的にエアコンを稼働させる

エアコンは使用頻度が少なくなると、埃が内部に溜まりやすくなるので故障する可能性が高まります。エアコンを使わない時期であっても1ヵ月に1回は試運転させるようにしましょう。

試運転は16〜18度に設定した冷房で10分程度を目安に行い、冷風がしっかり出ていれば、さらに30分ほど運転させエアコンに不具合がないか確認しましょう。

室外機を劣化しにくい位置に置く

エアコンの寿命は、室内機だけでなく室外機をケアすることで延ばすことが可能です。室外機の劣化を防ぐポイントは「熱がこもらないように室外機の周りにものを置かない」「直射日光の当たる場所に室外機を置かない」ことです。

室外機のケアによってエアコンの故障を防ぎ、さらに冷暖房効率を上げることにも繋がります。

おわりに 

エアコンの寿命は一般的に10年程度です。そのため、購入してから10年経つようであれば、エアコンの買い替えを視野に入れるのも良いでしょう。さらに、エアコンを使用していて異臭や異音がする場合は、エアコンの寿命が近づいている兆候でもあるので、早急な修理または買い替えを考える必要があります。

エアコンの寿命は定期的なメンテナンスによって延ばすことが可能です。今回紹介したエアコンの寿命を延ばすコツやクリーニングをプロに依頼する方法を参考にしながら、なるべく長くエアコンを使用できるようにしてください。

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