年末が近づき「大掃除の準備をしなければ」と思っていませんか。しかし、気力も体力も必要となる大掃除に、毎年頭を悩ませている方も多いでしょう。
そこで今回は「大掃除を少しでもラクに進めたい」と考えている方に向けて、各場所における大掃除のコツをご紹介します。掃除の手順、あると便利なアイテム、注意事項などをまとめました。大掃除の準備を始める方に、ぜひチェックしてほしいお役立ち情報が満載です。
この記事を読んでわかること
- 大掃除を始める時には完璧を目指さず、計画を立てるといった事前準備が大切
- 「上から下に」を意識して掃除したり、汚れの種類により洗剤を変えたりするなど、順番やコツを把握すると効率が良くなる
- メラミンスポンジやスクイージーなどの掃除アイテムを揃えておくと便利
- カビ取り剤など塩素系漂白剤を使用する際は、必ず換気をして単独で使用すること
- 大掃除は無理しない範囲で行い、不安に思う方は家族やプロに任せるのもひとつの手
大掃除の際に意識したいコツとは?
ちょっとしたコツを知ることで、効率良く大掃除が進められるようになります。ここでは、掃除を始める前に意識したいマインド面でのポイントをお伝えします。
大掃除は完璧を目指さない
大掃除は完璧を目指さず、限られた時間で全体を掃除することを意識しましょう。家全体を掃除するため、部屋の数が多ければ多いほど時間や手間がかかります。
そのため、細かい部分までこだわって掃除をしていくと、途中で気持ちが折れてしまうこともあるでしょう。「やれるところまでやる」と決めて、気持ちをラクにして掃除を進めていきましょう。
計画を立てる
掃除する場所を書き出し、どの場所をいつどのくらいの時間でやるか、事前に計画を立てておくと効率が良くなります。
大掃除にどの程度の時間を割くかによって、数日なら日ごと、1日だけなら時間ごとにどこを掃除するか、計画を立てておくのがおすすめです。また、無駄な時間をつくらないためにも、掃除の手順を決めておくと良いでしょう。
事前に不用品を処分しておく
使わなくなった不用品を処分することから始めるのも、大掃除のコツです。50代以上の方がもつ悩みのひとつに、「物がなかなか捨てられないこと」が挙げられます。
掃除をする時、物が少ないほうがラクに片づけが進められるため、思い切って手放してみるのもおすすめです。無理のない範囲で、断捨離してみましょう。
事前に必要なものを用意しておく
大掃除当日までに、掃除に使う道具を準備しておくとスムーズに掃除がスタートできます。ここでは、あると便利な道具をご紹介しましょう。
【大掃除の際に、あると便利なアイテム】
- ゴム手袋
- 掃除機
- マスク
- 雑巾・古布(マイクロファイバータオル)
- フロアワイパー
- ハンディモップ
- ブラシ(使い古しの歯ブラシ)
- 粘着クリーナー
- ウエットティッシュ
- スポンジ(メラミンスポンジ)
参照元: ESSE online |50代からの片づけは「順番」が大事。無理に捨てなくたっていい
くらしのマーケットマガジン|大掃除で自分の部屋をキレイにするコツ!スムーズに進めるには手順が重要
くらしのマーケットマガジン|大掃除に最低限必要な掃除道具一式!場所別のオススメ掃除グッズも
大掃除を効率良く済ませるための順番やコツとは?
ここからは、より具体的な掃除方法やコツをご紹介します。キッチン、水回り、リビング、玄関、外構・庭掃除の5つに分けて、説明していきましょう。
キッチンの大掃除のコツ
はじめに、調理のときについてしまった油汚れが蓄積されているキッチンの大掃除のコツです。
換気扇・レンジフード掃除
換気扇・レンジフードの掃除で最も気になるのは、油汚れではないでしょうか。油汚れには、中性洗剤を使用しましょう。なかなか取れない汚れがある時には、ファンやレンジフードのフィルターを外し、中性洗剤を混ぜたぬるま湯につけ置きしてください。油汚れが浮き、簡単に落とせるようになるでしょう。
シンク掃除
水垢やカビが気になるシンク周り。シンクの掃除は汚れの種類によって、洗剤を使い分けましょう。汚れの種類別に、使用すべき洗剤とアイテムについて以下にまとめましたので参考にしてください。
【汚れの種類ごとの使用する洗剤・掃除アイテム】
汚れの種類 | 使用する洗剤や掃除アイテム |
水垢 | クエン酸 |
カビ | キッチン用のハイター |
排水口のヌメリやニオイ | パイプクリーナー |
石鹸カス | アルカリ性の洗剤、重曹 |
サビ | クリームクレンザー、メラミンスポンジ |
シンク周りは、毎日のお手入れが大切になります。一日の終わりに、キッチン用ハイターを使って除菌したり、タオルで拭きあげたりしておくと、大掃除の際にそれほど時間を要しません。
冷蔵庫掃除
冷蔵庫全体を掃除したい時には、手順・掃除のポイントを理解すると効率的に進められます。
【冷蔵庫掃除の手順】
- 冷蔵後の電源を切り、保冷バッグ・クーラーボックスに食材を一時的に取り出します。
- 取り出せるパーツは全て外し、食器用洗剤で洗いましょう。
- 冷蔵庫内の汚れを薄めた中性洗剤で拭き取った後、2~3回水拭きします。
- ゴムパッキンや細かい部分は綿棒や歯ブラシで掃除しましょう。
食品を保管する冷蔵庫内や、表面の除菌はとても大切です。カビや雑菌の繁殖を防ぐために、除菌用アルコールスプレーを使い、冷蔵庫の全体を拭きあげるのも良いでしょう。
水回り掃除のコツ
次に、お風呂やトイレなどの水回り掃除のコツをご紹介します。
お風呂掃除
掃除手順の把握と、使用する洗剤の選び方がお風呂掃除のコツになります。お風呂掃除は、汚れが床に残らないように「上から下に」行いましょう。おすすめの掃除手順は下記のとおりです。
【おすすめのお風呂掃除手順】
- 桶・イス
- 天井・壁・ドア
- 鏡・シャワー・蛇口
- 浴槽
- 床・排水口
天井や排水口のカビには、塩素系漂白剤(お風呂用のカビ取りハイターなど)を使うのが有効です。鏡につく白い水垢には、酸性タイプの洗剤を使いましょう。上からラップを被せ、しばらく放置してから洗い流すと汚れがきれいに取れます。
塩素系漂白剤(カビ取りハイター類)と酸性タイプの洗剤が混ざり合うと、有毒ガスが発生してしまうため、必ず別々に使用しましょう。
トイレ掃除
トイレは、見落としがちなお掃除ポイントが多くなっています。念入りに掃除する場合には、便器や便座だけでなく天井(換気扇)、壁、フタ、タンク、床、ドアノブも清掃しましょう。トイレの壁は、中性洗剤で拭きあげてください。便座周辺の尿石や水垢などの汚れには、酸性洗剤が効果的です。
また、タンクのなかのカビ掃除も忘れないようにしましょう。タンク掃除の際には、まず止水栓を閉めてからタンク内を掃除します。トイレタンクのカビ予防には、重曹や洗浄剤、漂白剤を使うのもおすすめです。
洗面所掃除
洗面所掃除では、洗面ボウルと蛇口の汚れを、メラミンスポンジとクリームクレンザーで落としていきます。水で湿らせたメラミンスポンジでこすり、汚れを取っていきましょう。最後に水をかけて洗い流し、乾拭きしてください。洗面ボウルや蛇口の素材によっては、こすりキズが残ってしまう場合があるため、事前に使用可能な掃除用具について確認しておきましょう。
リビング掃除のコツ
続いて、リビングにおける掃除のコツをご紹介します。
カーテンの洗濯
まずはカーテンのタグにある表示をチェックし、家庭用洗濯機で洗濯できるか確認しましょう。ここでは、家でできるカーテンの洗い方と干し方について、手順とポイントを解説します。
【カーテンの洗い方と干し方】
- 黒ずんでいるところがある場合には、前処理として洗剤を染み込ませておきましょう。
- 汚れている面を外側にして、カーテンをジャバラ状に折ります。洗濯ネットに入れてから、洗濯機に入れましょう。
- 洗濯機の弱水流コース(おしゃれ着コースやクリーニングコースなど)で洗います。静電気の発生や花粉・ホコリの付着を防ぎたいなら、柔軟剤を入れるのがおすすめです。洗濯ジワができるため、脱水時間は短めに設定します。
- 型くずれを防ぐため、すぐに取り出して縫い目を伸ばし、薄い素材ならカーテンレールに干しましょう。カーテンの重さによってシワが伸び、きれいな仕上がりが期待できます。厚手のカーテンの場合は、カーテンレールではなく竿に干すようにしましょう。
窓・網戸・サッシの掃除
網戸、サッシ、窓の順で進めると、効率良く掃除が進められます。網戸は、2枚の雑巾で網を挟み拭きあげると掃除しやすいでしょう。サッシは、割りばしやキッチンペーパーを使い、溜まった泥やホコリを取りましょう。窓周辺の掃除には、下記のアイテムが役立ちます。
【窓掃除のおすすめアイテム】
- 雑巾もしくはタオル
- アルカリ電解水
- マイクロファイバータオル
- スクイージー
念入りな窓掃除には、スクイージーの使用がおすすめです。雑巾にアルカリ電解水を含ませて、窓をコの字型に拭いていきましょう。コの字型に拭いていくと、拭きムラがなくきれいに仕上がります。
その後、スクイージーで角から順に、上から下へ水を切っていきます。最後に、マイクロファイバータオルで拭きあげて完了です。
参考記事:窓掃除が簡単にできる! 窓ガラスがピカピカに輝くオススメの時短技
床(フローリング)や棚、テレビ周りの掃除
床や棚、テレビ周りの掃除で意識したいポイントは、掃除の手順です。ホコリが下に落ちることを考えて「上から下へ」の順で進めていきましょう。また、柔軟剤を使うと静電気の防止に効果的です。柔軟剤を4~5倍程度の水で薄め、拭き掃除に使ってみましょう。
エアコンのお手入れ
エアコンのお手入れは、フィルター掃除と本体の拭き掃除を行ってください。エアコン内部の掃除は故障の原因になる危険性もあるため、プロに任せたほうが良いでしょう。
フィルターについているホコリを掃除機で吸い取り、水洗いしましょう。エアコンのカバーや吹き出し口など、見える場所は水拭きしてください。プラスチック部分のみを拭きあげ、熱交換器は濡らさないように注意する必要があります。
玄関掃除のコツ
場所ごとに拭き掃除と掃き掃除をしていきましょう。デッキブラシの使用前に、ほうきや掃除機で掃き掃除を行うのがコツです。床に砂や土がついている状態で掃除を始めてしまうと、全体に汚れが広がってしまいます。下記の手順を参考に進めてみてください。
【玄関掃除の進め方】
- 掃除の邪魔にならないように、玄関にある物を全て撤去します。
- 砂などの汚れをほうきで掃き出しましょう。細かいホコリは掃除機で吸い取ります。
- デッキブラシと少量の水で、床についた汚れを落としましょう。
- しつこい汚れは、メラミンスポンジでこすります。最後に雑巾で水分を拭き取ってください。
外構・庭掃除のコツ
外構・庭掃除のコツは、寒くなる前に終わらせておくことです。大掃除の時期は年末ですが、12月の寒い時期に屋外で長時間掃除するのは、体力的にも厳しくなります。秋頃から本格的に寒くなる前に完了するのが理想的でしょう。
また、外構・庭は掃除する場所が多いのも特徴です。一戸建てに住んでいる場合、庭・ベランダ・屋上・物置・車庫・自転車置き場・雨どいなど、かなりの掃除場所があります。できる範囲で優先順位をつけて掃除していきましょう。
参照元:macaroni|掃除のプロに聞く。「シンク」は洗剤を使い分けて悩みを解消
株式会社エース|ステンレスシンクの水アカや石鹸カスをとる方法
ライフアドバンスジャパン|ステンレスシンクのサビを落とす簡単な方法5選【赤錆も対応】
SCジョンソンカタログ|冷蔵庫のお掃除
小田急くらしサポート|年末大掃除!トイレの大掃除で便座やタンクの汚れをしっかり落とそう
くらしのマーケットマガジン|トイレタンクはカビだらけ|簡単掃除はタンクを開けずに入れるだけ
柔軟剤のソフラン(ライオン)|大掃除でカーテンを洗濯する人は60%!羽毛布団・毛布も一緒に年末の大物洗濯特集
大掃除で注意したいこと
最後に、大掃除するうえで注意すべき点をまとめていきます。
カビ取り洗剤を使用する時は換気する
ハイターなどのカビ取り剤を使う時には、必ず換気を行いましょう。窓や扉がある場合は開け、換気扇を回して換気を良くしてください。また、塩素系のニオイがきついので、掃除中にはマスクを着用しましょう。
塩素系と酸性タイプの洗剤を混ぜない
掃除の最中、用途に応じてさまざまなタイプの洗剤を使うでしょう。使用時に気をつけたいのが、カビ取り剤などの塩素系と、酸性タイプの洗剤を混ぜないようにすることです。
塩素系と酸性タイプの洗剤が混ざると有害ガスが発生してしまうので、必ず単独で使用しましょう。どちらかを使用したら、よく水で洗い流した後に次の洗剤を使用してください。
ケガや転倒を避け無理しない範囲で行う
大掃除はケガや転倒に注意し、無理せず行いましょう。掃除中の事故で、病院に救急車で運ばれる60~70代が増加しています。
たかが掃除とあなどらず、椅子や脚立を使う高所の掃除は無理してはいけません。自分で大掃除をするのが難しいと感じた場合には、家族やプロに依頼することも検討してください。
参照元: zakzakby夕刊フジ|シニアの大掃除はケガに注意、転落や呼吸困難も 危険な場所は業者に頼もう
おわりに
場所ごとの大掃除のコツをご紹介しました。大掃除により「一年の汚れを落とす」と、清々しい気持ちで新しい年を迎えられるものです。しかし、いざ作業するには気力も体力も必要となる作業でもあります。掃除場所ごとの手順やコツを把握し、大掃除をラクに効率良く進めていきましょう。
大掃除をすべて自力でやるのは、時間も手間もかかります。仕事で疲れているのに大掃除をするなんてイヤだと憂鬱な気持ちになる方もいるでしょう。
そんなときは掃除のプロに依頼するのもひとつの手段です。家中の掃除を頼むこともできますし、掃除が難しい部分だけ依頼しても良いでしょう。
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