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ガスコンロの掃除方法は?各パーツのお手入れと必要なアイテムを紹介

ガスコンロの掃除方法は?各パーツのお手入れと必要なアイテムを紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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毎日の料理で使用するガスコンロは、油や水分などが付きやすく、こまめに掃除しているつもりでも汚れやすい場所です。普段のお手入れでは落としきれない、頑固な汚れにお困りの方は多いのではないでしょうか。このコラムでは、ガスコンロの効果的な掃除方法をパーツごとにご紹介します。

ガスコンロに付く汚れの種類

1.ガスコンロに付く汚れの種類

ガスコンロは、料理で使用するたびにさまざまな汚れが発生します。ここではまず、ガスコンロが汚れる原因について見ていきましょう。

油汚れ

コンロの汚れと聞くと、ベタベタした油汚れを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。炒め物や揚げ物などといった調理のあとに、コンロ回りに油が飛び散っているのは珍しくない光景です。汚れた直後に拭き取れば簡単にキレイになる油汚れですが、時間が経つと固まり、落としにくい頑固な汚れに変化してしまいます。

焦げ付き

火力で調理を行うガスコンロでは、焦げなどのこびり付きにも注意が必要です。食品が鍋から吹きこぼれたり、油に熱が加わって炭化したりといった汚れを長い間放っておくと、焦げがこびり付いた頑固な汚れになります。焦げ付きは簡単には落ちず、落とすのに手間の掛かる場合が多いため、汚れが定着してしまう前に拭き取ることが大切です。

食品汚れ

食品が飛び散ったり、調味料の汁がこぼれたりして発生するのが食品汚れです。油だけでなく、醤油や砂糖は、時間の経過とともに酸化して頑固な汚れになります。また、水分を含んだ食品カスがコンロに放置されていると、ガスコンロの受け皿自体の酸化にもつながります。付着していた部分が錆びたり変色したりするリスクがあるため、汚れが付いたときにすぐ拭き取るようにしましょう。

ガスコンロの汚れを放置すると大変!

ガスコンロの汚れは、放置することでさまざまなリスクにつながります。汚れや水分がカビを繁殖させ、不衛生な環境になるだけでなく、油汚れに火が燃え移れば火事の原因にもなります。飛び散った調味料や油、食品カスなどは放っておけば料理のたびにどんどん蓄積していく汚れです。

調理場にカビが発生していると、不快な上に食中毒など健康被害のリスクも考えられるため、安全と健康のためにも、ガスコンロはきれいに保つよう心掛けましょう。

ガスコンロの汚れを取るアイテム

水分や油汚れなど、さまざまな種類の汚れが付きやすいガスコンロは、日々のお手入れ方法も多様です。ここでは、ガスコンロの掃除におすすめの便利グッズをご紹介しましょう。

重曹

3-1.重曹

自然由来の素材でできた重曹は、人体に害がなく環境にも優しい洗剤として知られ、ガスコンロの油汚れや焦げ付きに効果的なアイテムです。炭酸水素ナトリウムとも呼ばれる重曹は弱アルカリ性の性質を持つ粉で、油や焦げなどといった酸性の汚れを中和させて水に溶けやすくします。

重曹は、温めることで二酸化炭素を発生させ、しつこい焦げ付きを浮かせて落としやすくするほか、ペーストにして使えば研磨効果も期待できます。クレンザーやたわしが使えないデリケートな素材のコンロでも、傷を付けずにきれいにできるのが重曹の魅力です。詳しくは「重曹掃除はキッチンだけじゃもったいない!家中使える活用方法から注意点まで解説」をどうぞ。

セスキ炭酸ソーダ

重曹と炭酸ナトリウムで作られているセスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の性質を持つ素材です。水に溶けやすく洗浄力が高い反面、洗剤と比べて刺激が少なく肌に優しいのが特徴です。重曹と同じで油やたんぱく質の汚れに効果を発揮し、焦げ付き汚れを落としたいときにも役立ちます。

重曹との違いは水に溶けやすい点と研磨効果がないところなので、日々のお手入れにはセスキ炭酸ソーダ、念入りの掃除には重曹といった使い分けをするのがおすすめです。

中性洗剤

中性洗剤は、一般的な台所用洗剤を指します。酸性とアルカリ性両方の汚れに効果があり、家にある身近なアイテムなので手軽に使いやすいのが魅力です。重曹やセスキ炭酸ソーダと比べると洗浄力が弱いため、念入りの掃除というよりは軽い汚れを落とすときに活躍するアイテムといえるでしょう。

クリームクレンザー

クリームクレンザーは、汚れを削り落とす研磨効果と、汚れを浮かせる界面活性剤の魅力を合わせ持った弱アルカリ性の洗剤です。五徳の焦げ付きや、天板の汚れなどを落とすのに役立ちますが、傷が付きやすいデリケートな素材には使わないようにしましょう。

クエン酸

クエン酸は、レモンや梅などといった柑橘類に含まれている成分です。殺菌効果があるため、ガスコンロの臭いや雑菌対策に使用できます。酸性の性質を持つクエン酸は、重曹や中性洗剤とは違って油汚れや焦げ付きを落とす効果は期待できません。

しかし、アルカリ性の性質を持つ重曹と組み合わせれば、炭酸泡を発生させて高い洗浄力が期待できるようになります。しつこい汚れや焦げ付きを落としたいときには、重曹と一緒に使用するのがおすすめです。詳しくは「クエン酸掃除はどんな汚れに効果的?クエン酸の使い方や注意点なども紹介」をどうぞ。

ガスコンロ掃除に適さないアイテム

ご家庭の掃除でよく使われていても、ガスコンロの掃除には向いていない道具もあります。ここでは、ガスコンロのお手入れには使えない掃除アイテムをご紹介しましょう。

金属たわし

4-1.金属たわし

キッチン回りの掃除に金属たわしを使っている方は多いのではないでしょうか。頑固な汚れをゴシゴシ落とせる金属たわしですが、天板を傷付けてしまう可能性があるため、ガスコンロの掃除には不向きです。

酸性・アルカリ性洗剤

酸性やアルカリ性の洗剤は、使い方次第でガスコンロの素材を痛める原因になります。ガスコンロの掃除を行う際には、汚れに対してアイテムが効果的であるかどうかと同時に、使用する場所の素材に適しているかどうかもよく確認しましょう。

ガスコンロ回りの掃除の仕方

ガスコンロは、パーツごとにそれぞれ効果的な掃除のやり方があります。ここでは、ガスコンロ回りの掃除方法を部品別にご紹介しましょう。

五徳

五徳は、鍋やフライパンを直接乗せるパーツであり、火元が近く、吹きこぼれの影響も受けやすいため、焦げ付きが発生しやすいのが特徴です。五徳は持ち上げて簡単に外すことができるので、重曹とぬるま湯を使用したつけ置き洗いを行いましょう。掃除の手順は以下のとおりです。

  1. バケツまたは大きめのビニール袋を用意する
  2. 40℃以上のお湯100mlに対し重曹を小さじ1杯の割合で混ぜて重曹水を作る
  3. 五徳をバケツに入れ五徳が充分につかる量の重曹水を入れる
  4. 30分放置する
  5. 五徳を水でよく洗い流す
  6. 残った汚れをスポンジや歯ブラシで軽くこすり落とす
  7. 五徳をよく乾かしてから元の位置に戻す

つけ置き洗いは1〜2週間に1回くらいの頻度で行うのがおすすめです。

天板

ガスコンロの天板は、ガラスやホーロー、フッ素コートなどご家庭によって素材が違います。コーティング剥がれなどのトラブルが起こる可能性もあるため、掃除の際は取扱説明書をよく読んで適切な洗剤や道具を選びましょう。

使用後に汚れを拭き取るだけの簡単なお手入れは毎日行い、月に1回は念入りの掃除できれいにするのがおすすめです。ここでは、素材別の掃除方法をお伝えしましょう。

ガラストップ

ガラストップの掃除方法は以下のとおりです。

  1. 水か薄めた中性洗剤をスポンジや柔らかい布に含ませて汚れを拭き取る
  2. 落ちない汚れがある場合は、クリームクレンザーを丸めたラップに付けてこする
  3. 乾いた布で水分と洗剤をしっかり拭き取る

クリームクレンザーは塗装剥がれや色落ちの原因になるため、常用せずガラス部分以外には使用しないことが大切です。

アルミトップ・フッ素コートトップ

アルミトップやフッ素コートトップの掃除方法をご紹介します。

  1. 水か薄めた中性洗剤をスポンジや柔らかい布に含ませて汚れを拭き取る
  2. 乾いた布で水分と洗剤をしっかり拭き取る

天板を傷付けないために、スポンジや布は固い物を使用しないことが重要です。汚れを落とした後は水分が残らないようにしっかりと拭き取るようにしましょう。

ホーロートップ

ホーロートップの掃除方法は以下のとおりです。

  1. クリームクレンザーをスポンジに含ませる
  2. 軽くこすりながら汚れを落とす
  3. 水気を拭き取る

ホーロートップは汚れがこびり付きやすいため、早めのお手入れを心掛けましょう。

ステンレストップ

ステンレストップの掃除方法は以下のとおりです。

  1. クリームクレンザーを含ませたスポンジや柔らかい布で、磨き上げるように汚れを拭き取る
  2. ヘアライン仕様の場合は、ヘアラインの向きに沿って磨き上げる
  3. 水気を拭き取る

固いスポンジを使ったり強くこすったりすると傷が付きやすいので、柔らかい素材のスポンジか布で優しくこするのがポイントです。

グリル

5-3.グリル

焼き魚などの調理で使用するグリルの受け皿は、使うたびに中性洗剤で洗うのが基本です。汚れが気になったとき、グリル全体を念入りに掃除する方法は以下のとおりです。

  1. グリル皿や焼き網などのパーツを取り外す
  2. バケツか大きめの袋にぬるま湯と重曹を入れ(100mlに対し小さじ1杯)重曹水を作る
  3. 取り外したパーツを入れ、30分程度つけ置きする
  4. つけ置きしている間、薄めた中性洗剤を含ませた柔らかい布でグリル庫内を拭き掃除する
  5. つけ置き後、グリル皿や焼き網に残った汚れをメラミンスポンジでこすり落とす
  6. パーツをよく水洗いする
  7. よく乾かしてから元の位置に戻す

受け皿を調理前に熱し、薄くサラダ油を塗っておくと食材がくっつきにくくなり掃除が楽になります。「魚焼きグリルの頑固な汚れを徹底掃除!きれいに保つ裏ワザや臭いを取る方法を紹介」でも詳しくご紹介しています。

バーナー

バーナーとは、ガスコンロの火元にあたる部分です。バーナーリングやバーナーキャップなどのパーツは取り外すことができるので、月に1回程度を目安に掃除を行いましょう。バーナーの掃除方法をお伝えします。

  1. バーナーキャップを取り外し、歯ブラシや竹串を使って目詰まりを除去する
  2. 取り外せるパーツは重曹水でつけ置きする
  3. 取り外せない部分は、薄めた中性洗剤や重曹を含ませた柔らかいクロスを使って汚れを拭き取る
  4. しつこい汚れがある場合、柔らかい歯ブラシで優しくこすり洗いする
  5. 水洗いや乾拭きで洗剤をしっかり取り除き、よく乾かす

バーナーの目詰まりは不完全燃焼や点火不良を起こす可能性があるため注意が必要です。

排気口カバー

排気口カバーは、週に1回くらいの頻度で掃除しましょう。排気口カバーと同じタイミングで排気口の掃除も行うのがおすすめです。排気口回りの掃除方法は以下のとおりです。

  1. 排気口カバーを取り外してスポンジと中性洗剤で丸洗いする
  2. 汚れがひどい場合は、重曹水につけ置きしてから洗う
  3. 排気口の中に落ちている食品カスがあれば取り除く
  4. 割り箸に水や重曹水を染み込ませたキッチンペーパーを巻き付けて、お手入れ棒を作る
  5. お手入れ棒で排水口の中の汚れを拭き取る
  6. お手入れ棒に汚れが付かなくなるまで、キッチンペーパーを取り替えながら掃除を繰り返す
  7. カバーと排水口をよく乾かしてから元の位置に戻す

排気口カバーのお手入れは、ガス栓を閉じ、機器がしっかりと冷めたことを確認してから手袋をして行いましょう。

ガスコンロの頑固な汚れには?

6.ガスコンロの頑固な汚れには?

長期間蓄積したガスコンロの汚れは、簡単なお手入れだけでは落としにくいのが特徴です。ご自身で無理にきれいにしようとすると、ガスコンロを傷付けたり壊したりしてしまう可能性もあります。

長い間ガスコンロの掃除を行っていない場合や、今回ご紹介した方法で落ちない頑固な汚れにお困りの場合は、レンジフード・キッチンクリーニングサービスを依頼するのもおすすめです。

プロならではの技術や、洗剤、道具で、ひどい汚れもまとめてピカピカにしてもらうことが可能です。くらしのセゾンでは、事前にお見積もり金額をご提示し、当日の追加料金はないため、安心してご利用いただけます。ぜひ一度お試しください。

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ガスコンロをきれいに保つために

ガスコンロの掃除を行ったあとは、きれいになった状態をできるだけキープしたいとお考えの方も多いでしょう。ここでは、ガスコンロを汚さないために日常的に実践したいポイントを2つご紹介します。

使い終わったら簡単に掃除をする

汚れやすいガスコンロは、使用するたびに簡単に拭き掃除をすることが大切です。料理中に発生する油はねや吹きこぼれなどの汚れを予防するのは難しいですが、汚れが付いてすぐに拭き取れば楽にきれいすることができます。

長い間放置して頑固な汚れになると、掃除の手間やハードルが上がってしまうので、きれいなガスコンロを保つためにも、毎日五徳や天板を拭き掃除することを習慣付けると良いでしょう。

汚れの種類に合った洗剤を使う

ガスコンロを掃除するときは、汚れの種類や性質、掃除する場所の素材などをしっかり理解して効果的な洗剤や道具を選ぶことが重要です。

相性が悪い道具を使ってしまうと、せっかく掃除しても効果が得られなかったり、ガスコンロを傷付けたりといったトラブルにもつながりかねません。ガスコンロを安全に効率良く掃除できるよう、素材や性質に合った洗剤を選ぶことがきれいさを保つポイントのひとつです。

おわりに 

汚れやすいガスコンロは、こまめな掃除と定期的な念入り掃除できれいな状態をキープすることが可能です。ガスコンロの汚れの種類や程度、素材に合わせて最適な洗剤や道具を選べば、効率良く掃除を行えます。

お伝えした掃除頻度などはあくまでも一般的な目安なので、ご家庭の状況に合わせて無理のない範囲で日々のお手入れを行い、清潔で気持ちの良いキッチンにしましょう。

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