海外旅行保険の申し込み期限は、当日までが一般的です。また多くの商品で、補償期間は3ヵ月までとしています。海外旅行保険の加入を検討している方は、補償内容や加入方法について知り、安心して旅行をしたいとお考えではないでしょうか。
このコラムでは、海外旅行保険の補償内容や申し込み期限、加入方法を解説します。海外旅行保険の選び方も紹介しますので、ぜひお役立てください。
海外旅行保険の補償内容は?補償期間はいつまで?
海外旅行保険は万が一の死亡やケガ、携行品の盗難、他人にケガを負わせることなど、旅行中のさまざまなトラブルに備える保険です。
以下で、海外旅行保険の補償内容を解説します。
補償内容
海外旅行保険の補償期間は「自宅を出発したときから帰宅まで」です。商品によって保険金額や適用期間などは異なるため、加入前にパンフレットやWEBサイトで確認することをおすすめします。
傷害死亡・後遺障害補償
海外旅行中の偶然な事故によるケガが原因で補償の対象者が死亡した場合には、遺族に保険金が支払われます。後遺障害を負った際には障害の程度に応じた補償を受けられます。「事故発生から180日以内の死亡・後遺障害」など給付条件があるため、注意が必要です。
病気やケガの治療費の補償
海外旅行保険では、旅行中の病気やケガによる入院費や手術費、診察費、薬剤費、検査費などの補償を受けられます。「気候の変化で風邪を引いた」「観光先で転倒し骨折した」といったトラブルが対象です。
個人賠償責任
個人賠償責任は他人にケガをさせたり、他人の所有物を誤って壊したりして、法律上の損害賠償を負った際の補償です。「通行人にケガをさせた」「美術品を壊してしまった」場合などに保険金額を限度に補償を受けられます。
携行品損害
携行品の盗難・破損などの損害にあった際には保険金額の範囲内で補償を受けられます。具体的には「観光地でカメラを盗まれた」「搭乗前に預けたスーツケースの車輪が壊れて戻ってきた」場合などが対象です。携行品1点あたりの支払い限度額や免責金額(自己負担額)をあらかじめチェックしましょう。
救援者費用
旅行中に病気やケガで入院をした場合ご家族等が現地に向かう際にかかった交通費やホテル代なども補償されます。山や海での遭難時の救助費用も対象です。
補償期間
一般的な海外旅行保険の補償期間は最長3ヵ月です。
なお1日のみの旅行でも海外旅行保険に加入できます。
海外旅行保険はいつまでに申し込むべき?
海外旅行保険の申し込みは当日まで可能なものが一般的です。申し込みを先延ばししてしまうと、慌てることになるため、できるだけ早めに加入することが大切です。次に海外旅行保険の申し込み期限について解説します。
当日までの申し込みがほとんど
海外旅行保険の申し込み期限は「出発の当日まで」がほとんどです。例えば成田空港や羽田空港には「海外旅行保険カウンター」があり、主要な保険会社の窓口や自販機があります。またインターネット経由でも搭乗するまでに加入できるものがほとんどです。
ただし当日加入の場合、オプションが選べなかったり、自宅から空港までの補償を受けられなかったりするため、注意してください。
前日を申し込み期限としているケース
海外旅行保険をインターネットから申し込む場合、保険料の支払いをクレジットカード払いにする方が多いかもしれません。クレジットカードではなくATMやコンビニで払う際には、前日までの申し込みが必要です。
前日で時間がなく、焦ってプランを選んでしまい、補償が足りなくなることも考えられます。前日までであっても、余裕を持って手続きしてください。
2日前を申し込み期限としているケース
「航空機遅延費用等補償特約」の申し込み期限は2日前が基本です。「航空機遅延費用等補償特約」では、搭乗予定の飛行機が遅延・運休した場合などに、食事代やホテル代、交通費などが補償されます。
海外旅行では、天候不順で飛行機の欠航が決まり、乗り継ぎの便に搭乗できないことも想定されます。特約を検討している方は、できるだけ早めに申し込みましょう。
海外旅行保険の加入方法
海外旅行保険は旅行代理店や保険代理店、空港で加入することが可能です。クレジットカードをお持ちであれば、海外旅行保険が付帯されていることもあります。それぞれのメリットを見ていきましょう。
旅行代理店で加入
旅行代理店で旅行プランを申し込んだ際に、一緒に海外旅行保険に加入することが可能です。手続きを一度で終わらせることができ、忙しい方やまとめて準備を終わらせたい方に向いています。対面で直接わからないことを聞けるため、ネットの扱いが苦手な方にもおすすめです。
保険代理店で加入
保険代理店でも海外旅行保険に加入できます。海外旅行保険の知識があり、お客さまに合った補償を選択することを専門としているため、滞在先や日数、旅行経験など、よりご自身にマッチしたプランを提案してくれるでしょう。対面でじっくり時間をかけて選びたい方に向いています。
一方で、保険代理店の中には海外旅行保険の取り扱い実績が少ないケースもあります。ご自身で海外旅行保険について調べていけば、よりぴったりのプランを選ぶことが可能です。
インターネットで加入
スマートフォンやパソコンから海外旅行保険に加入する方法もあります。インターネットからの加入は対面よりも保険料が安くなることが多く、少しでも保険料を節約したい方にぴったりです。またクレジットカード払いができるため、ポイントを貯めたい方にもおすすめします。
インターネット経由で加入する際には、必要な補償を自ら調べる必要があります。おすすめプランなどを参考に、補償内容を決めましょう。
空港で加入
国際線のある空港には保険会社の代理店のカウンターや自動販売機があり、搭乗前に加入できます。代理店のカウンターでは担当者に直接聞きながら保険を選ぶことができ、自動販売機では案内に従うことで簡単に手続きが完了します。
空港が混雑する可能性もあるため、早めに到着できるよう、計画的に行動しましょう。
クレジットカード付帯の保険を利用
クレジットカードには海外旅行保険が付帯されているものもあります。クレジットカードを作成した翌日の旅行から補償対象になり、特別な手続きは必要ありません。クレジットカード付帯の海外旅行保険でも基本的な補償はついています。
一方、クレジットカード付帯の海外旅行保険は自動付帯と利用付帯があり、自動付帯は自動で補償が受けられますが、利用付帯では「旅費をカードで支払う」などの条件をクリアしないと補償を受けられません。
そもそも海外旅行保険は必要?
「そもそも海外旅行保険は必要なのか?」「数日しか滞在しないからいらないのではないか?」と思われる方もいるのではないでしょうか。保険料を支払わなければならないため、加入をためらうこともあるかもしれません。
しかし、日本と海外では宗教や文化、気候、食事など、あらゆるものが異なります。「食事が合わずに体調をくずし治療を受け、医療費が高額になる」事態も十分に考えられます。慣れない土地でスリにあったり、お店の商品を誤って壊してしまったりするかもしれません。1,000万円単位での出費もあり得ることから、海外旅行保険は快適な旅のために必要と言えるでしょう。
海外旅行保険の選び方
海外旅行保険を選ぶ際には、加入する人や補償金額、サポート体制などをチェックすることが大切です。保険選びにぜひお役立てください。
加入する人を確認
はじめに海外旅行保険に加入する人(人数や年齢、学生か、高齢者かなど)を確認しましょう。商品によって補償の対象者は異なり、「本人しか加入できない」「子どもも加入できる」など、さまざまあります。また家族プランであれば、保険料が抑えられることもあるため、加入者をチェックすることは大切です。
例えばお手持ちのクレジットカードに付帯されている海外旅行保険で「本人のみ補償される」のであれば、他のご家族分の保険を任意で契約することも選択肢のひとつです。
補償額を確認
次に「病気やケガの補償」「携行品の補償」「個人賠償責任」など項目ごとの保険金額をチェックしましょう。
例えば海外旅行保険付きのクレジットカードをお持ちであれば、保険金額を調べ、足りない部分を任意加入の海外旅行保険に加入するといった方法もあります。保険金額が足りるかわからないときには渡航先の治安(盗難やスリの発生状況)や医療情報を調べてみてください。
補償内容を確認
基本的な死亡・後遺障害補償や治療費用補償以外に、携行品損害、個人賠償責任補償、救援者費用などがついているか、また必要か確認しましょう。過度な補償があると保険料が高くなってしまうため、必要な補償を選択することが大切です。
商品によっては補償を自由に組み合わせられるものがあります。補償の対象者の年齢などに合わせて補償を設定してください。
サポート体制を確認
海外旅行保険では保険金を受け取ること以外のサポート体制が充実しているものもあります。急な病気やケガで旅行が中断になったり、病院にかかったりすることも考えられるため、サポート体制を確認することは重要です。
サポート体制は商品によってさまざまありますが、主に以下のようなものがあります。
- 24時間対応の日本語サービス
- キャッシュレスのメディカルサービス
- メッセージの伝達サービス
- 通訳サービス
- 空港・ホテル間の送迎サービス など
特に24時間対応の日本語サービスは慣れない土地で、時差ボケもある中では重宝するでしょう。
海外旅行保険の注意点
海外旅行保険では補償されない病気やケガがあります。具体的には以下のとおりです。
- スカイダイビング・山岳登はん(ピッケルやハンマーなどを使用するもの)などによるケガ
- 妊娠・出産・流産に関わる治療
- 持病や既往症の悪化
- 歯の治療 など
ただし商品によっては「歯科治療補償」など、特約を付加することで補償を受けられる場合があります。心配な方は検討してみてください。
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JI2023-713(2024年3月作成)
おわりに
海外旅行保険の申し込み期限は基本的に出発の当日までです。空港のカウンターや自販機でも加入できることから、申し込みを後回しにしてしまう方もいるかもしれません。しかし、直前になると搭乗手続きやパッキングなどで忙しくなり、タイミングを逃してしまうことも考えられます。
必要な補償を選択し、無駄な保険料を支払わなくて済むよう、思い立ったらすぐに加入することをおすすめします。