大切にしてきたペットとの別れを、「家族の一員」としてきちんと火葬で送り出してあげたいと考える方もいらっしゃいます。しかし、一生に何度も経験することでもないため、いざペットの火葬が必要になると分からないことも多くなります。そこで本記事では、後悔しないペットの火葬の方法や費用、自治体と民間との違いなどをまとめました。「大切なペットを人間と同じように大切に弔いたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ペットの火葬はいつまでに行う?
ペットは亡くなった翌日から3日以内のうちに火葬するのが一般的です。人間だと蘇生の可能性も考慮して、亡くなって一晩経ってから火葬します。ペットの火葬に決まりはありませんが、同じ理由で亡くなってから一晩経ってから、火葬の準備を始めるほうが良いでしょう。また、いつまでに火葬するかも決まりはありません。そのため、亡骸の状態や気温などを考慮しながら、個々の気持ちやスケジュールなどに合わせて選択しましょう。
寒い時期ならペットが亡くなってから3日以降5日以内でも問題ありませんが、夏場の気温が高い時期だと腐敗状態が進むため翌日には火葬することをおすすめします。家族同然のペットの死なので、受け入れ難い気持ちは分かります。しかし、キレイな状態で送り出してあげることを考えるとペットの火葬は亡くなった翌日から3日以内がベストです。
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ペットの火葬を行う方法
ここではペットの火葬を行う方法をまとめました。
- 自治体に依頼する
- 民間会社に依頼する
自治体と民間会社との違いについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。それぞれの違いを理解し、適した火葬方法をお選びください。
自治体に依頼する
自治体でもペットの火葬ができる場合があります。ただ、自治体によって火葬方法や考え方などが異なることも多いため、事前にきちんと公式サイトで確認してから検討しましょう。一般的には電話やネットで連絡をして、ペットを引き取ってもらったり、持ち込んで引き渡したりします。そして、他のペットの亡骸と共に炉で火葬され、合同で埋葬する自治体が多いようです。
自治体に依頼するメリット
- 火葬費用が安い
自治体に依頼するデメリット
- 自治体によって対応が異なる
- 受付が平日のみに限られる
- 一般的に合同火葬のため、遺骨が戻ってこない
自治体に依頼する最大のメリットは、民間会社にお願いした場合より火葬費用が抑えられることです。ただ、他のペットと一緒に火葬するため、ペットの遺骨を引き取ることができない場合があります。そのため、事前に自治体の対応をしっかり確認し、納得してから依頼しましょう。
民間会社に依頼する
民間会社でもペットの火葬を依頼できます。自治体への依頼と異なる点は、さまざまなプランが準備されているため、家族の気持ちに寄り添ったお見送りができるところです。例えば、個別で火葬して遺骨を引き取ったり、お別れの儀式をしてもらったり、自由にカスタマイズできます。遺骨に関しては引き取って手元に置くことはもちろん、合同埋葬をしてもらうことも可能です。
民間会社に依頼するメリット
- さまざまなプランがあるため、自由にお別れの仕方を選べる
- 日時や時間の融通が利きやすい
- 遺骨を引き取れる
- 自宅まで火葬車で来てくれる業者もある
民間会社に依頼するデメリット
- 費用が高額になりやすい
民間会社なら土日祝や深夜、早朝にも受付対応してもらえることが多いため、仕事などで忙しい人でも依頼しやすい点が魅力です。ただ、融通が利く分、費用は高額になるため、事前に電話や公式サイトで確認することをおすすめします。
自治体と民間会社との違い
自治体と民間会社では下記の点が異なります。
- 家族への配慮
- 対応可能なペットの大きさ
- 受付時間
- 費用
自治体と民間会社のどちらが良いかは、ペットに対する想いやかけられる費用、時間などによって個々に違ってきます。違いを理解してから決めましょう。
ご家族への配慮
家族への配慮という点では、ペットの供養を目的とした火葬をしてくれる民間会社のほうが良いといえます。民間会社なら遺骨の個別返却やさまざまなプランが用意されているため、家族の気持ちに寄り添ったお別れが可能です。一方、自治体の方はペットの供養としての火葬ではなく、一般廃棄物として処理するので家族への配慮はほとんど期待できません。
自治体 | 民間会社 | |
考え方 | 一般廃棄物 | ペットの供養 |
火葬方法 | 他の動物の亡骸と一緒に合同焼却 | 個別火葬 ・合同火葬 |
遺骨の取り扱い | 合同埋葬 | 家族へ返却 ・合同埋葬 |
また、火葬方法も自治体と民間会社で大きく異なるため「ペットの遺骨を返却してほしい」という方は、民間会社を選択することをおすすめします。
対応可能なペットの大きさ
自治体と民間会社では対応可能なペットの大きさも違います。自治体の場合は、大きすぎるペットや60kg以上の重さがあると断られる場合があります。一方で、民間会社なら費用は高くなりますが、重さや大きさに制限なく受け付けてもらえます。とくに大型犬を飼っている方は、自治体では難しい場合が多いため、民間会社で火葬することを前提に考えておくと良いでしょう。
受付時間
一般的に自治体の受付時間は役所と同じ平日の夕方までです。そのため、土日祝日や年末年始はペットの火葬を受け付けていないところがほとんどです。一方、民間会社は基本的に365日24時間、ペットの火葬を受け付けてくれます。
自治体 | 民間会社 | |
受付時間 | 平日のみ(17時までの場合が多い) | 365日24時間体制の会社が多い |
ペットの火葬を土日祝日や年末年始などに依頼したい場合や、仕事の都合で平日が無理な方は、民間会社を検討すると良いでしょう。
費用
ペットの火葬にかかる費用は、自治体と民間会社で大きく異なります。
自治体 | 民間会社 | |
費用の相場 | 1,000円~3,000円程度 | 20,000円~50,000円程度 |
自治体のペットの火葬は一般廃棄物と同様な扱いのため、民間会社のペットの供養に比べてかなり安く済みます。また、民間業者は選択するプランによっても大きく異なるため、事前に電話で問い合わせる方が安心です。
ペットが亡くなってから火葬までの流れ
自治体と民間会社でペットの火葬までの流れが多少異なります。それぞれのペットの火葬までの流れをまとめているので、参考にしてみてください。
自治体で行う場合
自治体で行うペットの火葬までの流れは以下のとおりです。
- 住んでいる地域の「環境事業センター」へ電話やメールで連絡する
- ペットの亡骸を布や段ボール箱に入れて引き渡すか、直接持ち込む
- 合同火葬を行う
自治体によって多少異なりますが、一般的には自治体に連絡をしてペットの亡骸を引き取ってもらうだけです。地域によっては希望すれば個別で火葬できる場合がありますが、基本的には遺骨は返却されないものと考えたほうが良いでしょう。
民間会社で行う場合
民間会社で行うペットの火葬までの流れは以下のとおりです。
- 民間会社を調べて電話やメールで連絡をする
- プランや時間を決めて契約する
- ペットの亡骸を段ボール箱などに入れて引き渡す
- 火葬をする
- 遺骨を引き取る
民間会社はプランによってはお別れの儀式を設けたり、自宅まで火葬車で来てもらえたりします。個別火葬の場合は、ペットの遺骨を骨壺に入れて返却してくれるので、自宅で供養したい方におすすめです。
基本的なペットの火葬プラン
基本的なペットの火葬プランは下記の3つです。
- 合同火葬
- 個別一任火葬
- 個別立会火葬
ここでは、それぞれの火葬プランについて解説します。どの火葬プランが良いのかわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。
合同火葬
合同火葬とは、たくさんのペットの亡骸とまとめて火葬する方法です。遺骨は混ざり合ってしまうため、返却を希望することはできませんが、火葬費用は安い傾向があります。
個別一任火葬
一体ずつペットの火葬をすることを個別火葬といいます。ペットの亡骸の引き渡しを行い、火葬してもらってから遺骨を引き取るのが一般的です。遺骨は合同埋葬することもできるため、家族の気持ちや環境に合わせた選択ができます。
個別立会火葬
ペットの火葬だけでなく、お別れの儀式全体に関わることを個別立会火葬といいます。人間の火葬と変わらない流れで行うため、最後までペットをお見送りをしたい方におすすめです。
- お別れ
- 出棺
- 火葬
- お骨拾い
- 納骨
ペットの火葬にかかる費用【施設・体重別】
ここではペットの火葬費用について詳しく解説します。施設別や体重別でも異なるため、参考にしてみてください。
火葬施設別の火葬費用
火葬費用は施設や体重、プランによって異なります。
- 訪問ペット火葬
- ペット霊園での火葬
- 体重別の火葬費用
ここでは、施設の種類や体重別で費用相場をまとめました。「ペットの火葬を依頼したい」という方は、参考にしてみてください。
訪問ペット火葬
訪問ペット火葬の平均相場は下記のとおりです。
火葬プラン | 費用 |
合同火葬 | 15,000円(体重10㎏未満) |
個別一任火葬 | 23,000円(体重10㎏未満) |
個別立会火葬 | 29,000円(体重10㎏未満) |
訪問ペット火葬は、自宅まで火葬設備が付いた訪問火葬車で来てくれます。そして、自宅周辺の適した場所に移動して、ペットの火葬を済ませ、自宅まで遺骨を届けてくれるのが一般的です。費用は安くはありませんが、出向く必要がないため、時間をあまり取れない方におすすめの火葬方法です。
ペット霊園での火葬
ペット霊園での火葬はプラン別に費用が異なります。平均相場は下記の表を参考にしてみてください。
火葬プラン | 費用 |
合同火葬 | 27,500円(体重10㎏未満) |
個別一任火葬 | 30,800円(体重10㎏未満) |
個別立会火葬 | 33,000円(体重10㎏未満) |
ペット霊園での火葬は、設備が整っていることもあり、訪問ペット火葬より割高になる傾向があります。「大切な家族の一員として、きちんと供養して見送りたい」という方は、ペット霊園での火葬がおすすめです。
体重別の火葬費用
ペットの体重別の火葬費用を下記にまとめました。
ペットの体重 | 火葬費用の相場 |
2㎏未満 | 15,400円~20,900円 |
5㎏未満 | 18,700円~24,200円 |
10㎏未満 | 22,200円~27,500円 |
15㎏未満 | 27,500円~33,000円 |
20㎏未満 | 33,000円~38,500円 |
25㎏未満 | 37,400円~42,900円 |
30㎏未満 | 42,900円~48,400円 |
35kg未満 | 49,500円~55,000円 |
40㎏未満 | 56,100円~61,600円 |
40㎏以上 | 62,700円~68,200円 |
民間会社はそれぞれで費用設定は違いますが、ひとつの目安にしてみてください。正確な料金を知りたい方は、一度電話やメールで問い合わせてみてください。
ペットと一緒に火葬できるもの
ペットは段ボール箱に入れて、そのまま火葬場に送り出します。段ボール箱に入れられるものは、基本的には燃える物のみです。例えば、ペットが生前好きだったおやつやエサ、お花、家族との写真などは段ボール箱に入れたまま火葬できます。ただし、金具のついた首輪や缶詰などは、燃えない物なのでお断りされる可能性が高いです。入れて大丈夫かわからない場合は、事前に電話で会社に確認しておくと良いでしょう。
おわりに
家族同然のペットを見送る悲しみは、何度経験しても慣れることはありません。しかし、きちんと火葬して見送ってあげることは、自分の気持ちを整理するためにも大切です。ペットの火葬には主に自治体と民間の2種類があり、特徴ごとに以下のように適しています。
- ペットの火葬を安くしたい場合は自治体がおすすめ
- ペットを手厚く弔いたい場合は民間会社がおすすめ
施設別でさまざまなプランも用意されているため、費用や流れなどは事前に問い合わせると安心です。また、ペットも長生きする時代なので、日頃から健康面のケアには気を使ってあげたいものです。最後まで後悔のないケアをしてあげるためにも、ペット保険を検討してみましょう。保険@SAISON CARDにはペット保険もあります。入院・通院・手術までカバーできるので、大切なペットの万が一に備えられます。