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トイレのドアを引き戸にするメリットデメリットとは?およその費用やサービス選びのコツまで

トイレのドアを引き戸にするメリットデメリットとは?およその費用やサービス選びのコツまで
セゾンのくらし大研究 編集部

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トイレのドアを開き戸から引き戸にできたらな。そう考えたことはないでしょうか?介護動線を考えたときや小さなお子さんのいらっしゃるご家庭なら、トイレのドアが引き戸だと便利ですよね。本コラムでは、引き戸にするメリットやデメリット、工事費用の相場についてもご紹介します。これからバリアフリー工事を検討する方やトイレのドアを開き戸にするか引き戸にするかで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

このコラムのまとめ

トイレのドアは一般的に「開き戸」が多いのですが、実は「引き戸」には魅力がたくさんあります。特に介護の必要な高齢者や車いすを利用するご家族がいる場合は、ドアの開閉から便座に座るまでの動作が少ない引き戸がおすすめ。ただし、間取り上引き戸に変えられないケースもあるので注意が必要です。開き戸に比べて工事費は高めですが、メリットはたくさんあるので引き戸へのリフォームを検討してみませんか?

くらしのセゾンが提供する「介護・バリアフリーリフォーム」は、専門スタッフが介護に必要な住宅改修だけではなく必要な福祉用具をセットで提案します。高齢者、要介護者が安全に、安心して暮らせるよう、引き戸への交換や手すりの取り付けなどの小規模なリフォームから、間取り変更や浴室のまるごと取り替えなどの大規模な工事まで対応します。「どのような生活を実現したいか」ぜひその思いをお聞かせください。丁寧にヒアリングし、ご家族の「できる」と「したい」を支援できる環境を整えます。

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トイレのドアを引き戸にするメリット

1.トイレのドアを引き戸にするメリット

家の間取りを考えるとき、トイレの配置や仕様を優先して決めるという方は少数派でしょう。しかし毎日使うトイレだからこそ、快適に使えるよう取り入れておきたいのがドアを「引き戸」にすることです。

トイレのドアといえば、だいたい開き戸か引き戸の二択となりますが、なぜ開き戸より引き戸の方が使いやすいのでしょうか?トイレのドアを引き戸にするメリットを4つご紹介します。

動作が少なくて済む

引き戸は開き戸に比べ、無駄な動作の少ないのが特徴です。まずトイレに入るとき、開き戸の場合は数歩下がって手前にドアを開く必要がありますが、引き戸なら立ち位置はそのままで横にスライドさせるだけでドアを開けられます。

またトイレに入ったあとも、開き戸の場合は正面にあるトイレに座るために、180度体を回転させて座らなければなりません。しかし、引き戸は便座が横向きになっているパターンが多いため、90度体を動かすだけで座れます。

日常的な動作は慣れてしまえば何ということはないものの、ケガをしたときや体調が悪いときなどに、ドアの開閉がスムーズで無駄な動きをしなくて良い引き戸は、きっとありがたいものになるでしょう。開き戸にありがちな、ドアにスリッパが引っかかってしまうといったちょっとしたストレスも、引き戸なら軽減できます。

広く感じやすい 

ドアを開けたとき、正面に便座がないと空間が広く見えます。引き戸の場合はドアを開けるとおそらく便座は横向きになっているため、広く見えやすいでしょう。また、引き戸はレール内に扉が収まる設計になっているので入口を広く取れます。

一方、開き戸の場合はドアを開けたとき、正面に便座があるため、奥行きを感じにくく圧迫感があるのです。さらに廊下側にも開閉スペースが必要なため、引き戸であれば使えていた空間が開き戸の場合にはデッドスペースになってしまいます。

子育てや介護がしやすい

1-3.子育てや介護がしやすい

引き戸を選ぶ理由として多いのが「介護のしやすさ」です。特に車いすを利用する方にとって、ドアを開けて狭いトイレへ入るのは困難なこと。開閉しやすく入口の広い引き戸のほうがスムーズに入れます。また、開き戸を引き戸にすることで段差が解消できるため、介護施設や優先トイレなどで採用されているドアは引き戸がほとんどなのです。

入口が広い点や動作が少なくて済む点がメリットの引き戸は、子育て中にも活躍します。開き戸は子どもをトイレへ入れ、180度回転させて便座に座らせるという行為だけで一苦労することも多いでしょう。このように、バリアフリーや子育てのことまでを考えると、引き戸にするメリットはとても大きく感じられます。

インテリアの配置や収納スペースの確保ができる

引き戸は、便座が横向きになっているパターンが多いので、便座に座ったとき、正面が壁になっているため、アートやオブジェなどを飾って来客者にインテリアを楽しんでもらえます。また、便座の正面に洗面台や収納棚を付けるのもおすすめです。

引き戸×横向きトイレで得られるメリットを活かせば、収納に困ることなくインテリアを楽しむ余裕まで生まれます。

トイレのドアを引き戸にするデメリット

では、トイレのドアを引き戸にするのはメリットしかないのでしょうか。ここでは引き戸にした場合に考えられるデメリットを考えます。後悔しないように、受け入れられるデメリットかどうか見てみましょう。

においや音が漏れやすい

2-1.においや音が漏れやすい

引き戸の構造上ドアと壁の間にすき間ができやすいため、においや音が漏れやすいというデメリットがあります。引き戸は上下どちらかにレールがあり、そこを伝って開け閉めするので空気が逃げやすく気密性や防音性が落ちてしまうのです。また、引き込む側の壁は薄くなっていることが多く、こちらも音漏れの原因になる可能性があります。

対して開き戸の場合、気密性が高いため引き戸に比べるとにおいや音が気になりにくいです。注文住宅などで引き戸にするなら、キッチンやダイニングなどの近くを避け廊下を挟むといった工夫をすると良いでしょう。

間取りによっては設置できない場合もある

トイレは階段下の空間を利用して配置されることが多いのをご存じでしょうか。無駄な空間を作らないために収納庫やトイレが階段下に配置されやすいですが、それゆえに天井の高さが充分ではないことも。引き戸を設置するにはレールの幅だけドアの高さを確保しなければならないため、天井高が低いとそもそも引き戸を選べません。

この他にも、引き込む壁が薄いと耐震構造上NGとなる場合や、間取り上そもそも引き込む壁がないといった理由で引き戸を断念せざるを得ないケースがあります。それに比べると開き戸はほとんどの場合に採用できるため、ハードルは低いです。

費用が高い傾向

ドアのデザインや機能性などによって価格は変わりますが、引き戸は開き戸に比べて価格が高い傾向にあります。トイレの仕様やランクを下げてでも引き戸にするべきなのか、後悔しないように優先順位を考えながら決めていきましょう。

トイレのドアを引き戸にする際の費用目安

3.トイレのドアを引き戸にする際の費用目安

トイレドアのリフォーム費用は、工事費込みで約40,000〜180,000円程度といわれています。この価格差は「ドアのみ交換」か「ドア枠込みで交換」といった工事の範囲や、ドア自体のグレードなどによるものです。

例えば「開き戸→開き戸」でドアのみ交換する場合、シンプルタイプのドアなら工事費込みで約40,000〜60,000円、高機能なハイグレードドアでは約80,000〜100,000円が相場です。

しかし、ドアに加えドア枠も含めて交換となると、必要に応じて壁を壊したりクロスを貼り替えたりする必要があります。従って工事にかかる費用はシンプルなドアで約90,000〜140,000円、ハイグレードドアは約130,000〜180,000円が相場です。

また「開き戸→引き戸」にリフォームする場合、ドア本体の価格はそれほど変わりませんが、取り付け方によって費用が前後します。

例えばリフォーム向きに作られたアウトセット方式引き戸の場合、レールの取り付けや調整程度で終わるため短時間で交換可能で、引き戸本体と合わせて工事費用の相場は約150,000円です。

なお、既存ドアの撤去費用はどちらの場合も約10,000円が相場といわれています。バリアフリー住宅や子育て世帯向けにリフォームをしたい方は、多少費用が高くても引き戸にするメリットは大きいかもしれません。

引き戸の代表的な種類

引き戸にはいくつか種類があり、それぞれ取り付け方法が異なります。ドア本体の価格差はあまりありませんが、取り付け方法によって施工費が変わるため、特徴や注意点を確認して選択しましょう。

引き込みタイプ

壁の中(戸袋)にドアを引き込んで収める「引き込み戸」。デッドスペースが生まれず、空間を広く確保できる利点があり、開放時にはドアが見えなくなるためすっきりした印象になります。戸袋にはコンセントやスイッチの設置も可能です。一方で戸袋の中にホコリやゴミが溜まりやすいため掃除に工夫が必要です。また、戸袋となる壁が薄い場合は施工できない場合があります。

アウトセットタイプ

開口があれば簡単に取り付けられる「アウトセットタイプ」。その名のとおり、ドアを収める枠を壁に設けず、壁外面にレールを取り付けて上吊りするため、基本的に壁を壊すことなく開き戸から引き戸へ変更できます。

リフォームに対応しやすいだけではなく、足元にレールがなくフラットな床であるため、掃除がしやすく、つまづいてケガをするリスクもないバリアフリー向けです。ペットの毛がレール内に溜まるといった問題点も解消できます。

ただし、アウトセットタイプの引き戸は他のタイプに比べて壊れやすい一面もあります。床にレールのない上吊りタイプは吊り下げ部分に余分な力が加わりやすく、故障の原因になります。また、床にレールがないため足元に隙間風を感じやすいという点も寒い冬場は気になるかもしれません。

レールタイプ

室内引き戸として一般的な「レールタイプ」です。床にレールを設置し、引き戸をレール上でスライドして開閉します。難しい工事ではなく、比較的施工費は安いのですが、高齢者や子どもはレールにつまずきやすいため注意が必要です。なお、最近はレールと床の段差が小さいフラットなタイプもあります。

上吊りタイプ

4-4.上吊りタイプ

ドアを天井から吊るしてスライドさせる「上吊りタイプ」は、動きが軽やかで静かに開閉できるため、引き戸の中でも人気のタイプです。床にレールがないため、掃除がしやすく見た目はすっきりしており、つまずく心配もありません。車いすの出入りがスムーズなのでバリアフリー住宅にもおすすめです。

上吊りタイプはアウトセットタイプと似ていますが、こちらは壁の工事が必要になり、その分、費用も高くなります。

トイレのドアを引き戸に変えるならプロにお任せ!失敗しないサービスを選ぶコツ 

トイレのドアを開き戸から引き戸に変える際は、レールの取り付けや戸袋工事など本格的な技術が必要なため、DIYではなく専門のプロにお願いするのが好ましいでしょう。しかし、施工業者はメーカー公認のリフォームショップから、WEBサイトで依頼できる専門会社までさまざまです。適正価格もいまひとつわからず、悩んでしまう方も多いでしょう。

失敗しないために覚えておきたいサービスの選び方

ここからは、正しいリフォーム会社の選び方やアフターサービスについてご紹介します。

複数サービスに見積もりを依頼する

施工費の適正価格や相場を知るためには、サービスを提供する複数の会社に見積もりを依頼するのが良い方法です。見積もり依頼は3社程度であれば、多過ぎず少な過ぎず、施主側も混乱しません。見積書に記載されている材料費や施工費、人件費、諸経費などをチェックして比較しながら検討しましょう。

使いたいメーカーや商品があらかじめ決まっている場合は、見積もり依頼のタイミングで伝えます。逆にメーカーにこだわらない場合は、割引率の高いメーカーの引き戸で見積もり依頼をすると良いでしょう。

保証期間をチェックする

リフォーム後に万が一不具合があった場合、一般的には「保証期間」であれば無料で対応してもらえます。ひとつは引き戸の生産メーカーによる「メーカー保証」。こちらは、基本的にどこで工事をしても同じ保証内容となります。もうひとつは、引き戸の設置工事をしたサービスが期間内に生じた不具合を無料修理してくれる「工事保証」。この保証期間は、長ければ長いほど安心です。

また、メーカーによっては追加料金で保証期間を5年〜10年まで延ばせる「延長保証」が設定されている場合もあります。利用する際は延長保証の料金も確認しておきましょう。

くらしのセゾンの「介護・バリアフリーリフォーム」がおすすめ

5-2.くらしのセゾンの「介護・バリアフリーリフォーム」がおすすめ

介護に必要なバリアフリー住宅にするのであれば、トイレドアは引き戸に変えることがおすすめです。要介護認定されているご家族がいる場合、引き戸へのリフォームは介護保険から補助金が支給されます。内容を確認しておくと、リフォーム工事や申請手続きがスムーズに行えるでしょう。

くらしのセゾンが提供する「介護・バリアフリーリフォーム」は、専門スタッフが介護に必要な住宅改修だけではなく必要な福祉用具をセットで提案します。高齢者、要介護者が安全に、安心して暮らせるよう、引き戸への交換や手すりの取り付けなどの小規模なリフォームから、間取り変更や浴室のまるごと取り替えなどの大規模な工事まで対応します。「どのような生活を実現したいか」ぜひその思いをお聞かせください。丁寧にヒアリングし、ご家族の「できる」と「したい」を支援できる環境を整えます。

介護・バリアフリーリフォームの詳細はこちら

おわりに 

トイレのドアを引き戸にするメリットやデメリットをご紹介しました。バリアフリーに向いていて、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭にも使いやすく、魅力の多い引き戸は新築の時点で採用する方も多いようです。開き戸から引き戸に変える場合は間取りによって採用できないケースがあるため、専門のプロに見てもらうと良いでしょう。また、バリアフリーリフォームをする場合は、自治体から補助金を受け取れることもあります。予定している工事が補助金対象かどうかは、詳しい担当者に調べてもらうようにしましょう。

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