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シロアリの初期症状とは?駆除方法や対策を知って家を守ろう

シロアリの初期症状とは?駆除方法や対策を知って家を守ろう
セゾンのくらし大研究 編集部

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私たちの住宅を食い荒らすシロアリの被害は、放っておくと住宅が傷付くだけでなく家が倒壊する恐れもある深刻な事態です。そのため、シロアリの初期症状を知って被害を最小限に抑えることが重要といえます。このコラムでは、シロアリが及ぼす被害の初期症状に加え、シロアリの基礎知識やシロアリの駆除方法などをご紹介します。

シロアリの基礎知識

1.シロアリの基礎知識

そもそもシロアリがどのような虫なのかご存じでしょうか。シロアリが及ぼす被害の初期症状を知る前に、シロアリがどのような虫なのかについて知っておく必要があります。ここではシロアリの特徴と、住宅に被害をもたらすシロアリの種類、シロアリが好む場所について解説します。

シロアリの特徴

1-1.シロアリの特徴

シロアリは基本的に木材の中や地中に巣を作って暮らしています。高い繁殖力が特徴で、種類によっては巣に100,000匹以上が潜むこともあります。

私たち人間の世界では住宅を食い荒らす厄介な虫として認識されていますが、自然界では倒木や枯れ木を分解してくれる重要な役目を持っているのです。シロアリはクロアリと同じように、女王アリ・兵隊アリ・働きアリと担当が分かれており、それぞれの業務を遂行しています。

また、気温によって活動量が多少変わりますが、冬眠をせず1年間活動することもシロアリの特徴のひとつです。しかし、最近は地球温暖化の影響や住宅の断熱性が向上したことによって、冬でも活発に活動しています。

住宅に被害をもたらすシロアリの種類

1-2.住宅に被害をもたらすシロアリの種類

世界には2,900以上のシロアリの種類が確認されています。日本にいるのはそのうちの23種類です。さらにそのうちの「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」の3種類が私たちの住宅に深刻な被害を及ぼします。

日本各地で最も多く報告されているのは、ヤマトシロアリの被害です。日本全国に分布しているヤマトシロアリは、乾燥に弱いため人目に付く場所には現れません。

また、日本では四国や九州など暖かい場所にしか生息しないものの、被害の深刻さが高いのがイエシロアリです。イエシロアリは自分で水を運ぶという特徴があり、乾燥した建物を自ら湿らせて食い荒らすことがあります。乾いた木の中に生息するアメリカカンザイシロアリは、小集団で生息しているため駆除が難しい種類として知られています。

シロアリが好む場所

1-3.シロアリが好む場所

シロアリは種類によって好む場所が異なります。ヤマトシロアリは湿度が高く暗い場所を好むため、古い庭木やウッドデッキなどに生息しやすく、イエシロアリは浴室や大木の下など湿気が多くかつ安全な場所を好みます。

アメリカカンザイシロアリは飛んで移動するため、建物のさまざまな場所へ移動し生息します。湿度が高い場所以外にも生息するため、家具などの乾燥した木製品が被害に遭っているようであればアメリカカンザイシロアリの仕業かもしれません。

要注意!シロアリの初期症状

シロアリ被害は滅多に見かける機会がないため、深刻化するまで被害に気が付かないことがありますそのため、シロアリ被害がもたらす初期症状を知っておくことが重要です。以下では、シロアリ被害によって現れる初期症状を10個ご紹介します。これらの初期症状が見られたらシロアリに侵食されている可能性があるため要注意です。

床がきしむ

2-1.床がきしむ

床のきしみは、シロアリ被害の中でもよく見られる初期症状です。シロアリによって家の床下部分を侵食されると床が柔らかくなり、軽く踏み込んだり人が乗ったりした時にきしみます。

特に雨漏りをしている家は湿度が高く被害が深刻になりやすいため注意が必要です。この症状が見られたら手遅れになる前に対処しましょう。

畳がふわふわになる

2-2.畳がふわふわになる

シロアリは木材だけでなく、畳の芯に使用されているワラを食べることもあります。そのため、畳を踏んだ時にふわふわとした柔らかい感触だった場合、シロアリ被害を疑いましょう畳が被害に遭っていると他の部分も被害に遭っている恐れがあるため、さまざまな場所を確認してみてください。

木をかじった跡がある

2-3.木をかじった跡がある

床下の木材などにかじられたような跡を見つけた場合は、シロアリ被害に遭っている可能性があります。そもそも家の木材をなんらかの虫や動物にかじられることは滅多にないからです。床下を確認する場合は、怪我のないように長袖・長ズボンの着用を徹底して行いましょう。

蟻土を見つけた

2-4.蟻土を見つけた

蟻土(ぎど)を見つけた場合、シロアリが生息している可能性があります。蟻土とは、シロアリが暗い場所を好んで柱や壁の隙間を土で埋めたものです。柱や壁の隙間を確認し、明らかに材質の異なる部分があれば蟻土である可能性が高いでしょう。

蟻道を見つけた

2-5.蟻道を見つけた

蟻道(ぎどう)とは、シロアリが排泄物や土を使って作る道です。この蟻道は床下の柱などに作られることが多く、蟻道を使って地面や外から侵入してきます。蟻道は明らかに他の部分と違うため、見つけやすいでしょう。

庭でシロアリを見つけた

2-6.庭でシロアリを見つけた

庭でシロアリを見つけた場合は、家の中が被害に遭っている可能性があります。シロアリは家の中だけでなく、家の外に食料があると庭でも見かける場合があるのです。庭に木材などを放置していると、シロアリが寄ってきて家まで侵食される恐れもあるため注意しましょう。

羽アリが大量発生した

2-7.羽アリが大量発生した

羽アリが大量発生した場合も、シロアリ被害がもたらす初期症状のひとつです。シロアリは新しい巣を作るために4~6月頃になると飛び立ちます。その時期に大量発生した羽アリを見かけた場合は、家の中で巣を作っている恐れがあります。

玄関や風呂場が変色している

2-8.玄関や風呂場が変色している

前述したように、シロアリは暗くて湿気のある場所を好みます。そのため、外と近い玄関や水をよく使い湿度が高くなる風呂場を好んで侵入してくる可能性があります。もし、玄関や風呂場が変色している場合はシロアリの被害を疑いましょう。

近所でシロアリを駆除した家がある

2-9.近所でシロアリを駆除した家がある

近所の家でシロアリ駆除をしていた場合、自身の家にシロアリが逃げ込んでくる可能性があります。近所から逃げ込んできたシロアリを寄せつけないためには、定期的な予防策が必要です。

柱や壁から空洞音がする

2-10.柱や壁から空洞音がする

柱や壁を叩いた時にポコポコと空洞音がした場合、その中でシロアリ被害が進んでいる恐れがあります。

シロアリは風や光を嫌い、安全かつ暗い場所で木材を食べる傾向にあるからです。特にイエシロアリに関しては大きな集団で生活しているため、空洞音が気になったら早急に対処しないと被害が拡大してしまうでしょう。

シロアリ被害に遭いやすい家の特徴

3.シロアリ被害に遭いやすい家の特徴

シロアリ被害に遭いやすい家の特徴は以下のとおりです。

  • 家の近くに池や川がある
  • 押し入れの湿度が高い
  • 雨漏りしている
  • 床下の風通しが悪い
  • 庭に植木がある
  • 庭に落ち葉や切り株などがある
  • 庭にウッドデッキがある

前述したシロアリ被害における初期症状が見られなくても、庭に落ち葉や切り株を置いてあったり雨漏りしたりしている場合はシロアリを誘き寄せてしまう恐れがあります。できるだけシロアリをおびき寄せないような家作りが大切です。

シロアリの調査はいつから行う?

4.シロアリの調査はいつから行う?

シロアリは古い家に出るイメージが強く、新しい家の場合はいつからシロアリを警戒して調査をしたら良いのか分からないという方もいるでしょう。

新築の家の場合は家を建てた際にシロアリの対策を行っている場合があります。ただし、それらは5年ほどで効果がなくなってくるのです。そのため、新築の家でも5年ほど経過したらシロアリを警戒して調査や予防の再施行を行った方が良いでしょう。

シロアリの駆除方法

シロアリの駆除方法はいくつかありますが、以下では「薬剤」と「毒エサ」それぞれを使用した方法とプロに依頼する方法についてご紹介します。

薬剤をまく

5-1.薬剤をまく

シロアリ用の薬剤はWEBサイトやホームセンターなどで手軽に手に入るため、薬剤散布は最も簡単なシロアリの駆除方法といえるでしょう。シロアリ用の薬剤は即効性があり、基本的に見えているシロアリに対して効果が期待できます。

また、薬剤の種類によっては予防効果を兼ね備えているものもあるため、そういったものを選ぶと効果が長続きするでしょう。

毒エサを設置する

5-2.毒エサを設置する

シロアリを巣から駆除したい場合は毒エサを使用する方法がおすすめです。毒エサを使用する方法は薬剤を使用する方法に比べると即効性はありません。しかし、エサを巣まで運ぶシロアリの習性を活用し毒エサを持ち帰らせることで、巣も一緒に駆除できるでしょう。

プロに依頼する

5-3.プロに依頼する
専門 会社

シロアリを完全に駆除したい場合は、プロに依頼するのが最も効果的です。前述した方法で駆除することもできますが、完全に取り除けない、もしくは再発してしまう可能性があります。

くらしのセゾンが提供する「害虫駆除」は、ご家庭のシロアリ、ゴキブリ、ハチ、ムカデ、ヤスデなどの害虫、ネズミやハトをはじめとした害獣の駆除サービスです。施工場所は「床下」、「天井裏」など、日常で目にしない箇所が多いため「わかりやすい説明」を心掛けております。また、使用する薬剤は人と環境に配慮した安全性の高い低臭性の製品を使用するため安心してご利用いただけます。ご要望に合わせて防止策もご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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シロアリ被害の予防策

6.シロアリ被害の予防策

シロアリ被害が大きくなると住宅に大きな傷をもたらすだけでなく、修復するために多額の費用が掛かる場合があります。このような状態にならないようにするには日頃からの予防が大切です。以下ではシロアリ被害の予防策をご紹介していくので、手遅れにならないようにぜひ試してみてください。

庭などに木材や段ボールを置かない

シロアリ被害を予防するには、庭などに木材や段ボールを放置しないことが重要です。シロアリは木材を食べる他、木材でできているダンボールも食材として食べます。

そのため、木材や不要なダンボールは放置せず、処分するのがおすすめです。もし木製のプランターやウッドデッキが庭にある場合は、防腐剤などを使用してシロアリ被害を予防しましょう。

水漏れ・雨漏れなどを定期的にチェックする

6-2.水漏れ・雨漏れなどを定期的にチェックする

家の中に水漏れや雨漏れなどがないか定期的にチェックすることも、シロアリ被害の予防策となります。水漏れや雨漏りしている場所はシロアリが寄ってきやすいからです。水漏れや雨漏りをしている場所を見つけたら、シロアリが寄ってくる前に早めの対処を行いましょう。

日当たりと風通しを良くする

6-3.日当たりと風通しを良くする

前述したように、シロアリは湿気が多い場所が大好きです。そのため家の中や床下などシロアリが生息しやすい場所の日当たりと風通しを良くしましょう。床下は、通気口を設けたり調湿効果のあるものを置いたりすると効果的です。

木材防腐剤や防除剤を使う 

まだ発生していないシロアリ被害を予防するには、木材防腐剤や防除剤の使用がおすすめです。床下や庭、柱、ウッドデッキ周辺などに散布すると効果的にシロアリを予防できるでしょう。

シロアリに関するQ&A

ここではシロアリに関するQ&Aをご紹介します。

シロアリはアリの仲間?

7-1.シロアリはアリの仲間?

シロアリは名前に「アリ」が入っているためアリの仲間と思われる方が多いでしょう。しかし、実はアリの仲間ではなくゴキブリ目シロアリ科に属するゴキブリの仲間です。

一方でアリはハチの仲間であり、シロアリよりも胴体にくびれがあります。シロアリはアリよりも寸胴で、羽の形や触角の形も良く見ると全然違うことがわかります。

放置しておけばシロアリはいなくなる?

シロアリは基本的に嫌いなものが少なくコンクリートでも食べる場合があるので、放置し勝手にいなくなるということはないでしょう。そのため、シロアリや初期症状を見つけたら放っておかずに早めの対処が必要です。

シロアリが来ない家はある?

「絶対にシロアリが来ない家」はありません。どのような家でもシロアリ被害に遭う可能性は潜んでいます。そのため、シロアリを寄せにくくする家作りを目指し、定期的に調査や点検、予防などをしてシロアリ被害から家を守りましょう。

おわりに 

シロアリの初期症状10個をご紹介しました。このような症状が見られたら放置せず、薬剤や毒エサなどを使用して早めに対処しましょう。

シロアリは放っておくと住まいに大きな被害をもたらす恐れがあり危険です。ご自身で対処するのが不安な方やシロアリを完全に駆除したい場合はプロに依頼するのもおすすめです。今回ご紹介したシロアリ被害がもたらす初期症状を頭に入れておき、シロアリ被害の拡大を防ぎましょう。

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