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ナメクジの駆除方法が知りたい!家庭被害や発生原因なども解説

セゾンのくらし大研究 編集部

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雨が降ると庭先に顔を出す、ナメクジ。ナメクジを見かけても、あまり気に留めないほうが多いかもしれません。しかし、ナメクジをそのままにしておくと庭の植物がダメージを受けたり、いつの間にか大量に発生していたりする可能性があります。

今回は、ナメクジの駆除方法を紹介します。ナメクジの生態や発生原因などもまとめました。大切に育てている植木や作物を守るためにも、内容を参考に今日からナメクジ対策を始めましょう。

この記事のまとめ

ナメクジは、虫ではなく陸生の貝類です。夜行性で多湿な環境を好む性質があり、植物や虫の死骸などをエサにする雑食の生物です。特に、新芽や花びらといった植物の柔らかい部分を食べるため、ナメクジが発生すると家庭菜園で育てている作物や、ガーデニングの草花を食べられてしまう被害が発生します。
ナメクジを駆除するには、専用の駆除剤や熱湯などを使用するのが有効です。ビールの中に駆除剤を入れ、ナメクジをおびき寄せて退治する方法もあります。また、ナメクジを発生させないよう日ごろから庭や畑の手入れをし、暗くてじめじめした環境を作らないことも大切です。

ナメクジの生態について

ナメクジの駆除方法を知る前に、生態について理解しておきましょう。

ナメクジと聞くと「害虫」というイメージがあるかもしれません。しかし、ナメクジは虫ではなく、カタツムリと同じ陸生の貝類です。ナメクジとカタツムリの違いは、殻があるかどうかです。カタツムリは卵から孵化した時点ですでに殻を持っており、中には心臓や肺といった重要な内臓が入っています。そのため、殻を外すと死んでしまいます。

一方、ナメクジは進化の過程で殻が退化した生物であるため、もともと殻を持っていません。体に呼吸孔や排泄孔、脳があるので、殻がなくとも生きていけるのです。体にネバネバした粘液をまとわせて乾燥や細菌の侵入を防いでいます。ただ、殻がないといえど、背面に甲羅を持っている種類がいます。よく目にする「チャコウラナメクジ」も甲羅を持つナメクジの1種です。

体にメスとオスの生殖機能をあわせ持つ「雌雄同体」であることも、ナメクジの特徴です。ナメクジが2匹いれば交尾して双方ともに産卵します。さらに、ナメクジは1回でおよそ15〜60個もの卵を産みつけるほど、高い繁殖力があるのです。

ナメクジは年間を通して活動していますが、湿気が多い環境を好むため、梅雨時期と秋(9〜10月)に活発に動き出します。また、夜行性であることから、明るいうちは落ち葉の下や鉢底など暗くて湿った場所に身を潜めています。ナメクジがエサにしているのは、新芽や花びらといった植物の柔らかい部分や、野菜などです。他にも、蛾の卵や虫の死骸を捕食します。

参照元:おおきくなあれ|大日本図書

ナメクジによる被害

ナメクジによる被害は、家庭においても発生します。どのような被害が考えられるのか、具体的に見てみましょう。

植物などへの「食害」

前述のとおり、ナメクジは植物や野菜をエサにします。そのため家庭菜園で育てている野菜や、ガーデニングしている草花をナメクジが食べてしまう被害が起こるでしょう。ナスや果物がナメクジに食べられると、穴を掘られたような状態になります。

葉を食べる際も最初に穴を空け、葉脈だけを残して食べ進めていきます。特にナメクジは植物の柔らかい部分を好む傾向があり、新芽や苗そのものを食べられてしまうと植物の生育がストップする事態になりかねません。

家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる方は、ナメクジの被害に遭わないよう対策が必要です。ナメクジの駆除や予防法については、後述します。

人体への「疾病被害」

ナメクジは、刺したり噛んだりして直接人体を傷つけることはありません。しかし「広東住血線虫(かんとんじゅうけつせんちゅう)」と呼ばれる寄生虫が潜んでいる可能性があるため、感染しないよう注意してください。「ナメクジを触った手を洗わずに食事をした」「ナメクジが這った野菜を食べてしまった」など、誤って広東住血線虫を口にしてしまうと、感染する恐れがあります。

体内に侵入した広東住血線虫は、くも膜下腔などに寄生し「好酸球性髄膜脳炎(こうさんきゅうせいずいまくのうえん)」を引き起こすことがあります。好酸球性髄膜脳炎は、強烈な頭痛や発熱、嘔吐、知覚異常といった症状が現れる病気です。ときに知的障害や失明などの後遺症が残るケースもあります。日本では死亡例もあるため、決して油断できません。

広東住血線虫の感染を防ぐには、手や野菜の洗浄が重要です。ナメクジを触った手や、ナメクジが這った可能性のある野菜はしっかり洗うようにしましょう。

ナメクジを駆除するには?

ここからは、ナメクジの駆除方法を6つ紹介します。いずれも簡単なナメクジ対策なので、ぜひ試してみてください。

駆除剤を使う

ナメクジを効果的に退治したい場合、駆除剤を使いましょう。ここで注意したいのが、ナメクジ専用の駆除剤であるか確認しましょう。前述のとおりナメクジは虫ではないため、害虫を駆除する殺虫剤では効果が期待できません。

ナメクジ専用の駆除剤には、直接吹きかけるスプレータイプやおびき寄せて毒餌を食べさせるタイプなどが販売されています。ただし、植物の上を這っているナメクジにスプレーをかけると、野菜や花が枯れてしまう恐れがあります。家庭菜園やガーデニングで駆除剤を使用する際は、植物の近くで使えるかどうかチェックしておきましょう。

塩をかける

カタツムリの駆除方法として「塩をかけると良い」と聞いたことがあるかもしれません。ナメクジも同様に、塩をかけると駆除できます。その理由は、塩の浸透圧によってナメクジの体内から水分が抜け、脱水状態を起こすためです。ナメクジの体重の約85%は水分であるとされているほど、水分はナメクジにとって無くてはならない存在です。その水分が失われて脱水状態が続くと、やがて死んでしまうでしょう。

塩でナメクジを駆除する場合、大量にかけなければならないのが難点です。塩をかけて縮こまっても、雨が降ったり、近くに水が溜まっている場所があったりすると復活してしまいます。さらに、土に塩がかかると植物が弱ってしまうため、畑や花壇で行うのは控えたほうが良さそうです。

重曹をかける

ナメクジの駆除に、重曹をかける方法もあります。ナメクジが重曹粉末で覆いかぶさるくらいの量を直接かけましょう。しばらくすると動かなくなり、駆除できます。

また、重曹のpH(水素イオン指数)は弱アルカリ性です。ナメクジはアルカリ性に敏感なため、重曹によってアルカリ性になった部分には近づかなくなる効果も見込めます。

熱湯をかける

ナメクジに熱湯をかけると、駆除が簡単です。ナメクジの体内にあるタンパク質が熱湯によって固まることで、死滅するのです。熱湯を扱う際は、火傷に注意しましょう。加えて、植物に熱湯がかかると枯れてしまうので、十分気をつけてください。

ビールでおびき寄せる

ナメクジはビールのニオイが好みだとされています。この特徴を利用し、ビールを使って周囲に潜んでいるナメクジをおびき寄せてみましょう。ただし、ビール自体にはナメクジを死滅させる効果はありません。駆除剤と組み合わせて対策します。

ここでは、ビールを使ったナメクジトラップの作り方を紹介します。

【準備するもの】

  • ビール
  • ビールを入れる容器(プラスチック容器や空のペットボトルなど)
  • ナメクジ専用の駆除剤

【トラップの作り方】

  1. プラスチック容器や切り分けたペットボトルなどにビールを注ぐ
  2. ビールの中にナメクジ専用の駆除剤を入れる
  3. ナメクジが発生しやすい場所(庭や畑など)に設置する

ビールはどの種類でも構いません。ビールに駆除剤を混ぜておくと手間が省けるうえに駆除効果がアップします。

コーヒーを活用する

コーヒーをナメクジ除けとして活用するのもおすすめです。というのも、コーヒーに含まれているカフェインはナメクジにとって有害な物質のため、忌避剤として有効なのです。

コーヒーを活用する方法は、液体を吹きつける、またはドリップ後のカスを撒くやり方もあります。液体のコーヒーを使う場合は、スプレーボトルに入れてナメクジを寄りつかなくさせたいエリアに吹きかけましょう。コーヒーのカスも液体と同様に、ナメクジの発生を防ぎたい場所に撒きます。コーヒーを散布しておけば、ナメクジが近づかないようになるため、植物の食害予防になるでしょう。

ナメクジが発生する原因とは?

ナメクジは屋外にいるイメージが強いかもしれませんが、実は家の中に侵入するケースがあります。また、気づいたら大量に発生していることも珍しくありません。ナメクジはどこから家の中に入ってくるのか、なぜ大量に発生するのかを紐解いていきましょう。

隙間から家の中へ侵入してきた

わずかでも隙間があると、ナメクジは家の中に侵入してきます。ナメクジは殻がない分、頭部さえとおれば狭い場所にも難なく入りこめるのです。たとえドアや窓が閉まっていても油断できません。網戸や換気扇の隙間を狙って侵入してきます。エアコンの排水をしているドレンホースや水道の排水口などを這いあがって、入ってくることもあります。

「マンションの2階以上に住んでいるから大丈夫」と思いこむのは早計です。ナメクジは外壁を容易に這い上がるため、2階以上のアパートやマンションでも気が抜けません。戸建てに限らず、ベランダに鉢植えや観葉植物を置いている方は、特にご注意ください。

ナメクジの侵入を防ぐには、コーヒーや駆除剤を使って寄せつけないようにする他、窓とサッシの間に隙間があったら「隙間テープ」を貼って密閉度を高めましょう。

野菜や果物に卵がついていた

野菜や果物にナメクジの卵が付着しており、家の中で孵化するケースがあります。ナメクジが付着していれば目に見えてわかりやすいですが、ナメクジの卵は長径2mmほどと小さいうえに半透明なので、見落として知らぬ間に室内に持ち込んでしまうことも考えられるでしょう。

ナメクジの卵は気温によって孵化までの日数が異なりますが、室内の場合およそ2〜3週間で孵化します。家の中で生まれたナメクジがさらに産卵し、繁殖してしまう可能性も否定できません。

大量発生する原因

ナメクジが大量発生するのは、卵の一斉孵化によるものです。ナメクジは、一度に15〜60個ほど産卵するとお伝えしました。

その卵が一気に孵れば、大量発生するのも納得でしょう。さらに、ナメクジは雌雄同体であることから、オス・メス関係なく産卵します。2匹いれば産卵を繰り返し、あっという間におびただしい数のナメクジが発生することになります。

ナメクジが好まない環境づくりを

ナメクジを極力発生させないためには、日ごろの予防が大切です。ナメクジを駆除したり、コーヒーを使って寄せつけないようにしたりするのも有効ですが、そもそもナメクジが発生しない環境づくりを意識しましょう。

暗くじめじめした環境を作らない

夜行性で多湿な環境を好むナメクジにとって、暗くじめじめした場所は格好の住みかや産卵場所となります。そのため、ナメクジが好まない明るく風とおしの良い環境を整えましょう。

最大のポイントは、湿気対策です。ナメクジはカタツムリのように殻に閉じこもれないため、乾燥に弱いです。そこで、ナメクジが発生しやすいプランターや鉢植えはメッシュ素材の台に置き、湿度がこもらないような対策を講じましょう。畑や庭の土を掘り返して、乾燥を促すのもおすすめです。

雑草を処理する

雑草はこまめに処理してください。雑草の周囲は湿度が高くなりやすく、ナメクジの発生につながります。雑草を処理し、ナメクジが生息しにくい環境にしておきましょう。また、落ち葉や石の下もナメクジが発生しやすいため、雑草だけでなく畑や庭全体をきれいにしておくことが大切です。

害虫駆除のプロに相談する

害虫駆除を行っている専門会社では、ナメクジの退治が可能な場合があります。「ナメクジが大量に発生している」「ナメクジ対策をしたいけれど時間に余裕がない」といったケースでは、専門会社に駆除を依頼するのもひとつの手です。

くらしのセゾンでは、害虫や害獣の駆除を承っています。「防除作業監督者」などの資格を保有した専門スタッフが、駆除だけでなく防止策も提案します。見積もりや出張費が無料ですので、ナメクジにお困りの際はお気軽にご連絡ください。

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おわりに

ナメクジはよく目にする生物であるがゆえに、普段あまり意識しないかもしれません。しかし、大切に育てている植物を食べてしまったり、重篤な症状を引き起こす寄生虫が潜んでいたりと、ナメクジによって思わぬ被害を受ける可能性があるのです。

これを機に、ご家庭の畑や庭の状況をチェックしてみてはいかがでしょう。雑草や落ち葉を処理し、鉢植えを移動させてナメクジが発生しない環境を整えてください。もしナメクジを発見したら、紹介した駆除方法を試すとともに、状況に応じて専門会社に駆除の依頼を検討しましょう。

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