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キャピタルゲインとは?インカムゲインとの違いも解説

キャピタルゲインとは?インカムゲインとの違いも解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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近年、投資を始める方が増えてきました。貯金ではお金が増えないので、投資をして利益を得たいと考える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、投資で得られる2つの利益、キャピタルゲインとインカムゲインについて解説します。どちらの利益を狙うかによって投資スタイルも変わってきますので、ご自身に合った運用計画を立てるためにぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • キャピタルゲインとは、購入時よりも価値が上昇した資産を売却したときに得られる利益
  • インカムゲインとは、資産を保有していることにより継続的に得られる利益
  • キャピタルゲインのメリットは短期間で大きな利益が狙えること、デメリットは損失も大きくなってしまうこと
  • キャピタルゲインには税金がかかるが、NISAやiDeCoを利用すれば非課税にできる

キャピタルゲインとはいったい何?インカムゲインとの違いも解説

キャピタルゲインとはいったい何?インカムゲインとの違いも解説

資産運用によりお金を増やしたいと考える方も多いのではないでしょうか。資産運用で獲得できる利益には、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」があります。それぞれどのような利益なのか、理解しておきましょう。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインは英語で「capital gain」です。キャピタル(capital)とは、資産、資本を意味します。ゲイン(gain)とは、利益の意味です。

キャピタルゲインとは、保有している資産の価値が上昇することによって得られる利益のことです。購入時よりも値上がりしたときに資産を売却すれば、キャピタルゲインを得られます。

なお、資産の価値は必ず上昇するとは限りません。資産の価値が下落することもあります。購入時よりも値下がりしたときに売却すれば、逆に損失が生じることになります。損失が出た場合には、「キャピタルロス」と呼ばれます。

インカムゲインとは

インカムゲインは英語の「income gain」です。インカム(income)とは収入を意味します。資産を保有していることにより得られる利益がインカムゲインです。キャピタルゲインは売却したときにだけ得られますが、インカムゲインは継続的に得られます。

たとえば、株式を保有している場合、株式発行会社から年に何回か配当金を受け取れます。会社によっては、株主優待を受けられることもあるでしょう。配当金や株主優待が、株式投資のインカムゲインです。

インカムゲインの内容は、投資の種類によって変わります。投資信託のインカムゲインは分配金です。不動産投資では、家賃収入がインカムゲインになります。定期預金や債券投資では、利息がインカムゲインです。

キャピタルゲインのメリット・デメリット

キャピタルゲインのメリット・デメリット

キャピタルゲインは保有している資産を売却したときに得られる利益です。キャピタルゲインを狙う場合のメリット、デメリットを確認しておきましょう。

キャピタルゲインのメリット

キャピタルゲインは、短期間で得られるのがメリットです。株式の中には値動きが激しいものもあり、短期間で株価が数十パーセント上昇するケースも珍しくありません。キャピタルゲイン狙いなら、投資してすぐに利益を出せることもあります。

資産の価値は、2倍、3倍に上がることもあります。キャピタルゲインの場合、インカムゲインに比べて大きな利益を期待できるでしょう。

キャピタルゲインのデメリット

キャピタルゲインを狙うデメリットは、失敗した場合、損失も大きくなってしまう点です。大きなキャピタルゲインを狙う場合には、ハイリスク・ハイリターンの投資になります。

多額の税金がかかることがある点もデメリットです。キャピタルゲインには20.315%の税金がかかるため、利益が大きければ税額も大きくなってしまいます。

インカムゲインのメリット・デメリット

インカムゲインのメリット・デメリット

インカムゲインは、資産を保有している期間中の継続収入になります。インカムゲインのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

インカムゲインのメリット

インカムゲインは、資産を保有している限り、継続的に得られます。長期間にわたって安定した収益が得られるため、資金計画が立てやすい点がメリットです。

インカムゲインを得るために、資産の売却は不要です。株価をチェックしたり、売却のタイミングに悩んだりする必要もありません。初心者でも狙いやすい点もメリットです。

インカムゲインのデメリット

インカムゲインでは、大きな利益は得にくくなってしまいます。インカムゲインの場合、キャピタルゲインのように価格変動に影響されません。

たとえば、株式投資の平均的な配当金利回りは2%程度です。100万円を1年間投資しても得られる利益は2万円程度となり、資産を大きく増やせるわけではありません。

キャピタルゲイン狙いの資産運用が向いている人は?

キャピタルゲイン狙いの資産運用が向いている人は?

資産運用でキャピタルゲインを狙うべきか、インカムゲインを狙うべきかは、投資の目的やライフスタイルなどによって変わります。キャピタルゲインに向いている人、インカムゲインに向いている人を把握しておきましょう。

キャピタルゲイン狙いの資産運用が向いているのはこんな人

キャピタルゲインを狙う場合、大きな値上がりが期待できる成長株や割安株に投資することになります。以下のような人は、キャピタルゲイン狙いの資産運用を考えてみましょう。

  • リスクが多少あっても、投資で大きなリターンを得たい人

大きなキャピタルゲインを狙うと、リスクも大きくなります。ハイリスク・ハイリターンの投資をしたいなら、キャピタルゲイン獲得を目指すと良いでしょう。

  • 株価をこまめにチェックする時間がある人

キャピタルゲインを得るためには、株価が上昇したタイミングで売却しなければなりません。株価は常に変動しているため、こまめにチェックしておかないと売却のタイミングを逃してしまいます。平日の日中に株価の動向をチェックする時間がある人は、うまくキャピタルゲインを得られるでしょう。

  • 短期間でお金を増やしたい人

投資により短期間で資産を増やしてみたいという人は、キャピタルゲインで目標を達成できる可能性があります。

インカムゲイン狙いの資産運用が向いているのはこんな人

インカムゲインを狙う場合、配当利回りの高い高配当株に投資することになります。インカムゲイン狙いの資産運用が向いているのは、以下のような人です。

  • 長期的な資産運用を考えている人

インカムゲインはキャピタルゲインのように大きな利益は期待できませんが、長期的に継続した利益が得られます。将来必要なお金を用意するために長期投資を考えている人は、インカムゲインを狙うのがおすすめです。

  • リスクを抑えた投資をしたい人

キャピタルゲインを狙う場合には、資産価値の下落というリスクがあります。一方、インカムゲインを狙うだけなら、リスクをあまり気にする必要はありません。配当金等は短期的な値動きによって変わることはないからです。

  • 株主優待を受けたい人

株主優待とは、株式発行会社から株主に提供される特典です。会社の商品・サービスをプレゼントしてもらえたり、割引券をもらえたりします。お得感を味わいたい人は、株主優待というインカムゲインを狙うと良いでしょう。

キャピタルゲインにかかる税金は?節税方法はある?

キャピタルゲインにかかる税金は?節税方法はある?

資産運用で利益が出た場合、その利益には税金が課されます。ここからは、キャピタルゲインにかかる税金について見ていきましょう。

キャピタルゲインに発生する税金

キャピタルゲイン、すなわち資産を売却した利益は譲渡所得となり、譲渡所得税の課税対象となります。譲渡所得税とは、譲渡所得にかかる所得税と住民税を合わせたものです。

税率は20.315%で、内訳は所得税(復興特別所得税含む)が15.315%、住民税5%となっています。

キャピタルゲインの節税方法

キャピタルゲインに対して課税が行われるのは、資産が売却されたときです。計算上得られる未実現の利益(含み益)に対しては課税されません。含み益が出ている場合には、売却を翌年以降に繰り越すことで、節税対策になることがあります。

キャピタルゲインは損益通算が可能です。複数の証券口座を保有しており、キャピタルゲインとキャピタルロスが発生している場合には、損益通算により税金を抑えられます。

なお、NISAやiDeCoを利用すれば、キャピタルゲインを非課税にできます。NISA、iDeCoは、どちらも投資で得られた利益を非課税にできる制度です。NISAやiDeCoで投資すれば、税金として払う分も再投資して運用できるため、資産をより効率的に増やせるメリットがあります。

キャピタルゲインを得たら確定申告が必要

キャピタルゲインは譲渡所得に該当します。譲渡所得は他の所得と合算せず、分けて課税されるため、原則として確定申告を行わなければなりません。

ただし、特定口座で「源泉徴収あり」を選択している場合には、確定した利益から源泉徴収されるため、確定申告は不要です。

おわりに 

キャピタルゲインとは、株式などの資産の売却益のことです。キャピタルゲインは、インカムゲインのように継続的に得られるものではなく、売却したときだけ得られます。しかし、キャピタルゲインなら短期間でもお金を大きく増やせる可能性があるでしょう。

キャピタルゲインが発生したら税金がかかりますが、NISAやiDeCoを活用すれば非課税にできます。将来の目標のために、節税もしながら計画的に資産運用を行ってみてください。

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