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投資信託の出口戦略とは?計画の立て方や重要性・おすすめの戦略も

投資信託の出口戦略とは?計画の立て方や重要性・おすすめの戦略も
セゾンのくらし大研究 編集部

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株式会社クレディセゾン提供(運営会社セゾンファンデックス)
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老後の資産形成を考えるうえで、最近注目されている方法の一つが投資信託です。ただし、ご自身のライフプランに合った出口戦略を考えておかなければなりません。

この記事では、投資信託で資産運用をする際に重要な出口戦略とはどのようなものか、どのように立てれば良いのか解説します。これから投資信託を始めようと検討している方はもちろん、そもそも投資信託とは何か良くわからないという方もぜひ参考にしてください。

(本記事は2023年12月25日時点の情報です)

この記事を読んでわかること

  • 投資信託は保有するだけでなく「いつ、どれだけ売るか」という出口戦略が重要
  • ライフステージに応じて資産寿命を延ばすためにも、的確な出口戦略が必要
  • 投資信託の売却方法は一括売却と定期売却の2種類あるが、老後資金の形成が目的なら定期売却がおすすめ
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投資信託と出口戦略の関係性

投資信託と出口戦略の関係性

「投資信託の出口戦略」といわれても、どのように検討するべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、投資信託とその出口戦略、出口戦略の具体的な方法について解説します。

そもそも投資信託とは

投資信託とは、投資家から集めたお金を、ファンドマネージャーと言われる投資のプロが株式や債券などに投資して運用し、その利益を投資した額に合わせて投資家に還元する仕組みの金融商品です。

プロに運用を任せるため、金融についての知識があまりない初心者でも始めやすいです。少額から始められ、値動きの異なる複数の投資対象資産を組み合わせる分散投資により値動きが低減される分散効果があります。

投資信託にはいくつか種類がありますが、ここでは、代表的なものとして「インデックス型」「アクティブ型」の2種類をご紹介します。

インデックス投資は、複数の銘柄に広く投資し、日経平均株価など市場全体の動きを示す指標(インデックス)と同じような値動きを目指す方法です。市場全体に投資することになるので、株式単体に投資することに比べ価格変動リスクを抑えて運用できます。

アクティブ型とは、株価指数や債券指数といった特定の指数を上回るリターンをめざす投資信託のことを言います。アクティブ型の場合、投資のプロ(ファンドマネージャー)が自らの判断によって銘柄・投資商品を選んで投資家の資産を運用し、一定のリターン獲得を目指します。

インデックス型と比較してコストが高いことが多いですが、上手くいけばインデックス型より多くの利益を期待することもできます。投資家はファンドマネージャーの運用実績や運用方針を評価し、自己の判断でファンドを選ぶ必要があります。

投資における出口戦略とは

投資における出口戦略とは

次に「出口戦略」ですが、積み上げた資産に対して、どのように取り崩していくのかも重要です。

出口戦略は売却する時になってから考え始めるのでは遅く、投資信託を始めた初期、あるいは始める前から考えておく必要があります。理由は、以下の通りです。

売却のタイミングを見極められる

金融商品は、売却して初めて利益が確定します。

最も多く利益を得られるタイミングで売却したいなら、適切なタイミングを見極めるためにも出口戦略を練っておくことが欠かせません。ただし、価格が上がったりする中ではそのタイミングを判断することは難しいです。まだまだ上がるかもしれない、もっと下がるかもしれないといった心理に負けてしまう可能性があるからです。そのためにも前もって目標額などを定めておくことは有効と言えるでしょう。

投資成績に影響する

「このくらいの利益が得られたら売却しよう」「これだけの損失が出てしまったら損切りしよう」となど、売却を行うための一定のラインを設定することも出口戦略です。このことは、投資の運用成績を上げられるか否かに大きく影響してきます。

例えば、利益確定のラインを考えていない場合、利益が発生してもいつが売り時なのか分からず、結果的に良いタイミングを逃してしまいかねません。あらかじめ出口戦略を立てておくことで、効率的な資産運用が実現できるでしょう。

投資目標を達成させる

投資信託で老後資金を確保するなど、特定の使い道を想定したうえで投資を行う場合は、目標達成のためにどのくらいの利益が必要か、何年で利益を得たいのかなどについて、投資を始めたての初期から考えておく必要があります。

計画的かつ具体的に出口戦略を立てて投資を行うことで、具体的な投資目標が達成される可能性を高められるでしょう。

具体的な出口戦略の方法

投資信託の出口戦略を立てる際には、売却を行うタイミング、つまり「いつ売るか」の他、売却する量、すなわち「どれだけ売るか」を考える必要があります。想定される具体的な出口戦略の方法は、以下の2つです。

①一括売却

一括売却は、保有する投資信託を一度にすべて売却することです。この方法では、運用している資本がすべて現金化されるため、まとまったお金を得ることができます。

②定期売却

定期売却は、保有資産の運用を継続しつつ、それを定期的に少しずつ取り崩していく方法です。投資の方法のひとつに、定期的に一定の額を投資する「積立投資」がありますが、その逆だと考えるとイメージしやすいかもしれません。定期売却では、保有資産の一部を長期間にわたって取崩していいきます。

投資信託における出口戦略の立て方

投資信託における出口戦略の立て方

次に、ライフステージに合わせて出口戦略をどのように立てていけば良いのか解説します。

人生のステージで考える

出口戦略を立てる際には、まずはライフステージに応じた資産の保有方法を検討しましょう。

運用している金融商品の組み合わせを「ポートフォリオ」と呼びますが、ライフステージに基づいてポートフォリオを組んでいくことで、段階に応じてどのように資産と付き合っていくか明確にできるでしょう。

ここでいうライフステージは、一般的に以下の3段階に分けられ、それぞれの期間で意識すべきことは大きく変わってきます。

①積極運用期

現役で働き収入を得ている期間は、一般的に資産を積極的に運用して増やしていくことを意識する「積極運用期」といわれています。仕事からの引退を迎えるようになる60歳頃までだと考えてください。

この期間の終盤、具体的には退職・引退の10年ほど前ごろから出口戦略を考える必要があります。退職・引退するまでに目標資産に到達できそうなのかを計算し、余裕があれば収入がある間に積立を継続してどんどん資産を増やしていくと良いでしょう。

②運用継続期

本業から退職・引退する60~65歳は一般的に「運用継続期」と呼ばれます。最近では仕事の引退年齢が上がっているため、おおむね70歳ごろまでは運用継続期ともいえるでしょう。

収入が大きく減少するこの時期に必要なのは、ポートフォリオの検討です。投資の元本を新しく得ることが難しくなるため、ハイリスクの投資を減らしてローリスクの投資に移行していくことで、思わぬ資産の減少リスクを軽減できるでしょう。

5~10年と長期間で順次資産の入れ替えを行い、長い老後の準備をすることが重要です。

③取り崩し期

運用継続期を過ぎた「取り崩し期」は、これまでの運用で増やしてきた資産を少しずつ取り崩しながら生活しつつ、資産の減少を緩やかにするのが目的です。

運用によって逆に資産を減らすことがないよう、ローリスクの投資を心がけましょう。

積立投資の出口戦略には「定期売却」がおすすめ

積立投資の出口戦略には「定期売却」がおすすめ

投資信託の出口戦略には、一括売却と定期売却の2種類がありますが、よりおすすめなのが定期売却です。ここでは、なぜ定期売却が優れているのか、定期売却の具体的な方法についても解説します。

定期売却のメリット

定期売却の大きなメリットは、市場の流れに左右されることなく、継続して運用できることです。

投資信託を現金化する際に相場が下落していた場合、一括売却だと得られる利益が減ってしまい、損をしてしまうおそれもあります。

一方、定期売却では投資信託の一部のみを売却し、残りで運用を続けるため、運用によっては資産の成長が引き続き期待できます。

平均寿命が延びている昨今、「資産寿命」を延ばすために、定期売却を選択するのも一案でしょう。

定期売却の種類

一般的に、定期売却には以下の3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

  • 定額法
  • 定率法
  • 定口法

定額法は、一度に売却する金額を設定し、毎回一定の金額を取り崩していく方法です。毎回の売却で得られるお金の額は安定しますが、何口売却することになるのかは基準価額によって毎回変わるため、受け取り期間は明確になりません。

定率法は、保有口数から一定の割合を売却していく方法です。毎回受け取る金額が変動し、売却するたびに取り崩せる額がだんだん少なくなっていきます。

定口法は、毎回指定した口数を売却する方法です。一定の口数を売却していくので、いつすべての資産を売却し終わるかが明確だといえるでしょう。

3種類のうちどれが適しているのかは、必要なお金や取り崩しを始める際の資産額などによって異なります。ご自身に合った方法を考えるためにも、どのくらいの期間取り崩しができるか試算可能なシミュレーションを活用すると良いでしょう。

定期売却するなら「定期換金サービス」が便利

定期売却を行う際には、一部の金融機関が行っている「定期換金サービス」の活用がおすすめです。

これは、口座に入っている資産を一定の設定したペースで取り崩し、売却金額が自動的に振り込まれるサービスです。毎月特定の日に、定期収入のように扱えるほか、「売り忘れ」が起きる心配がありません。

3種類の売却方法のうちどれが使えるかは金融機関によって異なるため、ご自身に合ったサービスを選んでください。

投資信託の出口戦略に迷ったらまずは専門家に相談を

投資信託の出口戦略に迷ったらまずは専門家に相談を

投資信託も投資である以上、必ず利益を得られると約束されているわけではありません。的確に出口計画を立て、目標をにらみつつ、必要に応じて売却を進めていくことが大切です。

セゾン投信」なら、困ったときにいつでも専門家に相談し、ライフプランに合った出口戦略などについてアドバイスを受けることが可能です。取り扱う商品のうち、2本は世界中で分散投資を行っているので、リスクを抑えつつ利益を出すことが期待できます。定期換金サービスも行っておりますので、ぜひご検討ください。

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おわりに

投資信託は、「人生100年時代」といわれる今の時代に老後資金を形成するために非常に有効な手段です。投資のプロに運用を任せられるので、投資初心者でもリスクを分散し、資産運用ができるでしょう。ただし、運用は専門家に任せられても、売却についての決定はご自身で行わなければなりません。売却のタイミングやどれだけ売却するか的確に決めるためには、ご自身のライフプランに合わせて出口戦略を立てる必要があります。資産寿命を延ばすためにも、出口戦略を念頭に起きつつ投資信託を運用してください。

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