キャッシングは、返済方法や返済方式を理解して利用しましょう。このコラムではキャッシングの返済方法や滞納時のリスク、利用時のポイントについて解説します。シミュレーション方法も紹介するので、参考にしてみてください。キャッシングは特徴を理解することで、安全に利用できます。
1.キャッシングの2つの返済方法
キャッシングには、大きく分けて2つの返済方法があります。
- 一括返済
- リボ払い
キャッシングを初めて利用する方は、返済方法のイメージができずに不安に感じる方も多いでしょう。
ここからはキャッシングの2つの返済方法について詳しく解説します。返済方法の違いによって総返済額も大きく異なるため、2つの返済方法を理解して計画的に利用しましょう。
1-1.一括返済
一括返済とは借りた金額に金利を加えたものを分割せずに一度で返済する方法です。
一般的に借りた金額を月末で締め、翌月の指定日までにATMで振り込みを行う、もしくは指定日に登録口座から自動引き落としされるといった2パターンがあります。
借入から返済までが短期間となるため、利息も最小限で抑えられるのが特徴です。キャッシングの金利は高い傾向にあるため、なるべく短期間で返済することで費用を抑えられます。
1-1-1.キャッシング一括返済シミュレーション
キャッシングを一括返済することで、どの程度の費用がかかるのかをシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションで用いる計算式は以下のとおりです。
- 借入金額×実質年率÷365日×借入日数
年利15%で15万円をキャッシングし、1ヵ月(30日)後に一括返済する場合の利息シミュレーションは以下のようになります。
- 15万円×15%÷365日×30日=1,849円
- 総返済額:15万円+1,849円=151,849円
計算式に当てはめることで簡単に利息が分かるため、お借入れをする前に返済額を確認しておきましょう。
1-2.リボ払い
リボ払いとは、毎月一定の金額に利息を加えて返済する方法です。
借入残高に応じて返済額が決まる方式や、借入額に一定の割合をかけて返済額を決める方式など複数の返済方法があります。
リボ払いの仕組みを理解しなければ、総返済額が想定よりも大幅に増えてしまうこともあるため注意しましょう。
リボ払いの返済方式については後述します。
1-2-1.キャッシングリボ払い返済シミュレーション
キャッシングをリボ払いにすることで、毎月いくらの返済額になり、完済までどの程度の日数がかかるのかシミュレーションをしてみましょう。
年利15%で15万円をキャッシングした場合のシミュレーションを行います。なお、計算上1ヵ月は30日計算で、リボ払いの毎月返済額は固定で8,000円とします。
【1回目の支払い】
- 15万円×15%÷365日×30日=1,849円(利息)
- 返済元金:8,000円-1,849円=6,151円
- 借入残高:150,000円-6,151円=143,849円
【2回目の支払い】
- 143,849円×15%÷365×30日=1,773円(利息)
- 返済元金:8,000円-1,773円=6,227円
- 借入残高:143,849円-6,227円=137,622円
3回目以降も同様の計算が続きます。
リボ払いでは利息部分が残高に上乗せされるため、残高の減少が少なく感じられます。
今回のシミュレーションでは、完済まで22回払い(総返済額171,986円)となる計算です。借入額が多くなるほど、返済の負担は大きくなるため、借りる前に必ずシミュレーションを行いましょう。
2.リボ払いの3つの返済方式
キャッシングの2つの返済方法について解説しましたが、注意しなければならないのはリボ払いです。
一括払いは計算が単純かつ、一度で支払いが終わりますが、リボ払いの場合は長期間の返済になるケースが多いのが特徴です。
長期間の返済になる分、利息負担が増えてしまうため、借入れをする前に返済方式についても理解しておきましょう。
リボ払いの返済方式は以下の3つです。
- 残高スライド方式
- 定額返済方式
- 定率返済方式
それぞれについて解説します。
2-1.残高スライド方式
残高スライド方式とは、借入残高により月々の返済額が変動する返済方式です。
具体的な金額はカードローン会社によって異なりますが、例えば以下のとおりに設定されることがあります。
- 10万円までは月々4,000円
- 20万円までは月々8,000円
- 30万円までは月々12,000円
毎月しっかりと返済することで、返済額は減少していきますが、追加で借入した際には再度返済額が増加します。
返済額が会社によって異なるため、いくらから返済額が変動するのかを確認しましょう。
2-2.定額返済方式
定額返済方式とは借入残高にかかわらず、毎月一定の金額を返済する方式です。
定額返済方式は、さらに以下の2つの返済方法に分けられます。
- 元利均等返済
- 元金均等返済
元利均等返済とは、返済の元金と利息を合わせた金額が一定となる返済方法です。毎月1万円を返済する場合、1万円の内訳は「元金+利息」です。
返済当初は利息の割合が多いため、元金が減るスピードは遅くなってしまいますが、毎月一定額を返済できるため返済計画が立てやすくなります。
一方で、元金均等返済とは、毎月の元金の返済額が一定となる返済方法です。毎月1万円を返済する場合「1万円+利息」を支払うことになります。
返済当初は返済額が多くなりますが、元利均等返済よりも元金の減りが早いため、同条件で借入した場合の総返済額は元金均等返済のほうが少なくなります。
2-3.定率返済方式
定率返済方式とは、借入残高に一定割合をかけた金額を返済する方式です。
毎月3%の定率返済の場合は以下のような計算となります。
- 借入残高1万円の場合「1万円×3%=300円」
- 借入残高5万円の場合「50万円×3%=1,500円」
- 借入残高10万円の場合「10万円×3%=3,000円」
定率返済方式も以下の2つの方法に分けられます。
- 元利定率返済
- 元金定率返済
元利定率返済では、借入残高に一定割合をかけた金額を返済しますが、一定割合の中に利息も含まれています。一方で元金定率返済は、一定割合をかけた金額を元金とし、そこに利息が加わる返済方法です。
3.キャッシングを返済できない場合の5つのリスク
キャッシングは便利なサービスですが、返済できない場合には以下のようなリスクがあります。
- 遅延損害金が発生する
- 利用を停止される
- 信用情報に傷がつく
- 一括返済を求められる
- 差し押さえを受ける
金銭面や生活に直結するリスクであるため、キャッシングは計画的に利用しなければなりません。
それぞれのリスクについて解説します。
3-1.遅延損害金が発生する
キャッシングで借りたお金を返済できない場合、遅延損害金が発生します。
遅延損害金は利息制限法で金利の1.46倍と定められています。つまり、年利18%の場合は26.28%もの金利がかかってしまうのです。
遅延損害金は通常の利息と同じく、遅延した日数分かかるため、返済が遅れるほど遅延損害金は高額になってしまいます。
3-2.利用を停止される
キャッシングの返済が遅れることで、キャッシングサービスを提供している会社は、新規の利用を停止する処理を行います。お金を借りたくても借りられない状態となるため、返済は遅れないようにしましょう。
まだ返済日は先だと勘違いして滞納してしまうケースも多いため、スケジュール帳に記載したり、スマートフォンでリマインダーを設定したりと工夫する必要があります。
3-3.信用情報に傷がつく
日本では個人の支払い能力を正確かつ迅速に判断するために、指定信用情報機関が信用情報を取りまとめ、各金融機関などと情報共有を行っています。
キャッシングの返済が遅れることで、その情報が信用情報として記録され、信用情報に傷がついてしまうのです。
その結果、新たにローンの契約を行ったり、クレジットカードを作ったりする際の審査に通りにくくなります。
3-4.一括返済を求められる
キャッシングの滞納期間が長くなることで、リボ払いではなく一括返済を求められるケースがあります。
借入をしている金額にもよりますが、毎月の返済が滞っている場合、一括返済には対応できないケースが多いでしょう。
なお、滞納後すぐに一括返済を求められる訳ではありません。一括返済を求められる前に、なるべく早いタイミングで滞納分を返済しましょう。
3-5.差し押さえを受ける
キャッシングの返済を滞納すると、電話連絡が入ったり、督促状が送付されてきたりします。
しかし、その後も滞納を続けると内容証明郵便が送られてきます。内容証明郵便は「いつ、誰が、誰宛に、どのような内容を送ったか」を日本郵便が証明するものです。
一般的には裁判の前段階と考えるといいでしょう。内容証明郵便による支払い督促にも応じない場合、裁判所によって財産を差し押さえられてしまいます。
給与なども差し押さえの対象となるため、生活の立て直しが困難になるでしょう。差し押さえを受けるような段階になる前に、必ず返済しましょう。
4.キャッシング利用時に押さえておくべき4つのポイント
キャッシングを返済できない場合のリスクについて解説しましたが、返済できないような状態にならないためにも、キャッシング利用時には以下のポイントを押さえましょう。
- 事前に金利を確認する
- 返済計画を立てる
- 繰上げ返済を心掛ける
- 利用するのは一社に絞る
ポイントを理解することで、安全にキャッシングを利用できるでしょう。
それぞれのポイントについて解説します。
4-1.事前に金利を確認する
キャッシングを利用する際には、事前に各キャッシングサービスの金利を確認しましょう。
キャッシングサービスを提供している会社や、借入をする金額によっても金利は異なりますが、キャッシング金利の目安は15〜18%程度です。
金利の差は返済期間が長くなるほど差が大きくなるため、借入期間も踏まえて検討する必要があります。
4-2.返済計画を立てる
キャッシングを利用する際には必ず返済計画を立てましょう。
特にリボ払いで返済する場合には、利息が上乗せされているため、計算も複雑になります。毎月の返済額は一定であるため、それほど大きな負担にはならないと思われがちですが、長期的に見ると多くの返済額を支払っている計算になります。
借入希望額をもとに、一度シミュレーションをしてみましょう。
4-3.繰上げ返済を心掛ける
キャッシングで借りたあとは、繰り上げ返済を心掛けましょう。
繰り上げ返済をすることで月々の返済額が減り、返済総額が少なくなります。ボーナスなどが入り、生活資金に余裕がある場合は、繰り上げ返済に回すことを意識しましょう。
繰り上げ返済を行うためにも、キャッシングをする前にどのような返済方法があるか確認するのが重要です。なかには繰り上げ返済に別途手数料がかかるケースもあるため、返済時にかかる手数料なども比較検討しましょう。
4-4.利用するのは一社に絞る
キャッシングを利用するのは一社に絞りましょう。
複数の会社から借入をしてしまうと、資金管理が難しくなり、返済遅延を発生させてしまうこともあります。
資金管理をしっかりと行うためにも、一社に絞るのがおすすめです。キャッシングは金利もさまざまであるため、なるべく金利の低いキャッシングを選びましょう。
おすすめのキャッシングは「SAISON CARD Digital」の「ONLINEキャッシング」です。
「SAISON CARD Digital」はクレディセゾンが発行する、国内初の完全ナンバーレスカードです。カード番号やセキュリティコードが記載されていないため、紛失時でも不正利用やスキミングの不安が軽減されます。
審査内容次第ですが、最短5分で発行されるため、お店でもインターネットでもすぐに利用できます。キャッシング機能が付いているため、急にお金が必要になった場合にも対応できるでしょう。
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おわりに
キャッシングには一括返済とリボ払いの2つの返済方法があります。一括払いの計算は比較的簡単ですが、リボ払いは毎月一定の金額に利息を加えて返済するため、計算が複雑になります。リボ払いを選択する際には、総返済額はいくらになるのか必ずシミュレーションを行いましょう。
キャッシングは返済が滞ってしまうと、遅延損害金の発生から始まり、最後には財産を差し押さえられてしまいます。
しかし、キャッシングは本来便利なサービスです。返済できない状態に陥らないためにも、事前に計画を立てたうえで利用しましょう。