今年は新盆だから早めに準備を始めておこう、帰省の予約をしておこうなどと、お盆に向けて準備を始めようと思っている方は多いのではないでしょうか。初めて亡くなった親族のお盆を迎えるという方にとっては、何を準備すれば良いのか、またお盆の時期はいつが正しいのかと疑問に思う方もいるかもしれません。
お盆は地域によって行う時期に違いがあり、これには旧暦と新暦が関係しています。7月13〜16日にお盆を迎える地域と8月13〜16日にお盆を迎える地域、もしくは旧暦に沿うために、9月にずれ込む地域もあります。このコラムでは、お盆が作られた経緯や地域ごとで違いがある理由、お盆に必要な準備について説明します。これからお盆を迎える方は参考にしてください。
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1.お盆の由来
お盆は、先祖の霊を偲び、供養するために作られた行事の一つです。お盆は一般的に4日間とされていて、その期間に亡くなった方や先祖が安らかに成仏してくれるようにと願いを込めて供養をします。では、お盆が出来た由来には、どのようなものがあるのでしょうか。
- お盆の正式名称
- お盆の由来になった話
これから、一つひとつ詳しく説明します。
1-1.お盆の正式名称
お盆の正式名称は、「盂蘭盆(うらぼんえ)」といいます。盂蘭盆という言葉は、インドのサンスクリット語からなぞらえており、ウラバンナという逆さ吊りの意味を持つ漢字を音写して作られました。そして、この「逆さ吊り」という意味合いから、逆さまにされて吊り下げられるほどの苦しみにあっている人々を救う法要という意味を持つようになりました。
1-2.お盆の由来になった話
お盆の由来は、お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)の話が元となったといわれています。その昔、目連尊者は、自分の亡くなった母親が餓鬼道に落ち、逆さ吊りにされて苦しんでいることを知ります。そこでどうすれば救えるのかと目連尊者はお釈迦様に尋ねました。
するとお釈迦様はこう答えました。「7月15日の夏の修行が終わった日に僧侶を招きなさい。そして、みんなでたくさんのお供物をして供養すれば母親を救うことが出来るでしょう。」目連尊者は師匠であるお釈迦様の教えのとおり、供養を行いました。その結果、母親は極楽往生、つまり安らかに死ぬことができました。
この目連尊者の話が由来となり、旧暦である7月15日は供養を行う大切な日となりました。先祖の霊がお盆の期間に帰ってくるため、親戚一同で集まり供養します。
2.お盆について
お盆を迎えるにあたり、さまざまな準備が必要となります。何が必要となるのか、お盆の期間には具体的に何をするのか分からない方も多いでしょう。
- お盆前に必要な準備
- お盆期間中は何をするのか
- お盆の片付づをするタイミング
- お盆の行事について
これから一つひとつ詳しく説明します。
2-1.お盆前に必要な準備
お盆前には、法事の予約とお墓用の掃除道具やお飾り、そして迎え火・送り火の準備が必要です。まずお盆前に、お寺へ法要の予約を行います。お盆期間中の法事は混み合う場合が多いため、早めの予約をおすすめします。そして、お墓参りをする際の掃除道具を準備します。掃除をするためのスポンジやほうき以外にも、掃除後のゴミを持ち帰るためのゴミ袋も忘れずに持参しましょう。
次にお飾りの準備です。亡くなった方や先祖をお迎えするために、盆棚や盆堤火、お花、お線香、ろうそく、マッチもしくはライターを準備します。地域や宗派によっては準備するものが異なる場合があるため、他に必要なものについてはしっかりと確認するようにしましょう。
最後に迎え火・送り火の準備です。原則としては、おがらにマッチ等で火をつけ、玄関前で燃やしますが、住宅地に住んでいるなど、防火上の観点から迎え火・送り火が出来ない方もいることでしょう。その場合はおがらではなく、電球式の盆堤火で代用することが可能です。迎え火・送り火に関しては、住まいの状況や、防火的な観点を考慮しつつ、準備するようにしましょう。
2-2.お盆期間中は何をするのか
お盆期間中に行うことは、日ごとで異なります。お盆初日の12日、俗にお盆始めといわれる日には、亡くなった方や先祖の霊をお迎えするために、お飾りの準備をします。翌日、迎え盆である13日には迎え火を行います。迎え火に関しては、防火的な観点から原則どおりおがらを使うことが難しい場合があるため、電球式の盆堤火を使うのかを事前に確認しておきましょう。
13日から15日の間に法事をしたり、お墓参りに行ったりします。そして最終日の送り盆である16日に送り火をして、亡くなった方や先祖の霊をお見送りします。
2-3.お盆の片付けをするタイミング
お盆の片付けは、送り火が終わった16日の夜、もしくは翌日17日までに行います。供物の食べ物は、食べられるものは可能な限りいただきます。残してしまった分や、生花はお焚き上げを依頼するか庭に埋めるようにします。どちらも難しければ、塩で清めた白紙に包んで燃えるゴミとして出しても良いです。
2-4.お盆の行事について
お盆の時期には、親族で行う法要やお墓参り以外に、全国でお盆にまつわる行事が開催されます。
- 北海盆踊り
- 百八灯流し(ひゃくはっとうながし)
- 五山の送り火
これから一つひとつ詳しく説明します。
・北海盆踊り
北海盆踊りは、北海道のさまざまな地域で開催される盆踊りのことを指します。小規模なものから大規模な盆踊りまで、開催される地域や自治体によってさまざまです。有名な北海盆踊りに、三笠市の三笠北海盆踊り、札幌市大通公園のさっぽろ夏まつり北海盆踊りなどがあります。
・百八灯流し(ひゃくはっとうながし)
百八灯流し(ひゃくはっとうながし)は、栃木県栃木市で行われるイベントのことを指し、巴波川に、煩悩をイメージした108本の蝋燭が灯された舟を流します。煩悩を水に流すという意味に加え、安産祈願にもなるといわれています。
・五山の送り火(ござんのおくりび)
五山の送り火は、京都府の如意ヶ嶽(にょいがたけ)など五山で開催される全国的に有名なかがり火の行事です。学生時代、「大」のかがり火を教科書で見たことがあるという方も多いでのはないでしょうか。別名大文字の送り火と呼ばれ、冥府に再び帰る精霊を見送るという意味があります。
3.お盆はいつ?
お盆と聞くと、8月15日頃を連想する方が多いかもしれません。実際、イメージどおり8月15日頃とする地域もあれば、もっと広い日数をお盆の期間とする地域もあったりとまちまちです。では、一般的なお盆の期間とはどの程度なのでしょうか。
- お盆の期間に意味はあるのか?
- 2023年のお盆休みは長期休暇に出来るかも?
2つの項目について、詳しく説明します。
3-1.お盆の期間に意味はあるのか?
お盆の期間が最初に広まったとされるのは、はるか昔江戸時代からといわれています。庶民を筆頭に、月の満ち欠けを利用して、満月の日となる7月15日をお盆の最終日とみなし、7月13日から15日頃まで法要を行っていました。
その後、明治時代からは新暦の導入により、お盆の期間の考え方が全国的に以下の3つに分かれました。
- ほぼ全国(関西・東北・北海道):8月13〜15日もしくは16日
- 都心部(東京・横浜など):7月13〜15日
- 南西諸島(沖縄・奄美地方など):8月8〜9月6日あたり
ほぼ全国の地域で共通している8月13〜15日もしくは16日は、旧暦の7月13〜15日を新暦に適応させたものです。一方、都心部の7月13〜15日は、単純に旧暦のお盆期間をそのまま新暦に当てはめています。
南西諸島は、最初の由来となった江戸時代の月の満ち欠けを重視し、8〜9月にかけての満月日をお盆の期間としています。
3-2.2023年のお盆休みは長期休暇にできるかも?
2023年のお盆休みは、最大で12連休の長期休暇にすることが可能です。お盆の期間は、大きく3つに分かれると先ほど説明しましたが、全国的に通例となるお盆休みは8月13日〜16日です。
2023年は、8月13日が日曜日、16日が水曜日となりますが、8月11日金曜日に祝日である山の日があります。そのため、この期間だけで6日間の休暇が取れることになります。
加えて、8月17日木曜日と18日金曜日の2日間有給を取得すると、19日と20日の土日分を含め、4日間の休みを取得することができます。つまり、有給分で2日間、お盆と土日祝日を合わせて8日間取得することで、最大10連休の長期休暇を楽しめるかもしれません。
8月7日月曜日から8月10日木曜日までの4日間連続で有給を取得できれば、8月5日土曜日から8月16日水曜日までの最大12連休の休暇を楽しめる方もいらっしゃるでしょう。
4.新盆と旧盆の違いについて
お盆には、新盆と旧盆がありますが、そもそも何が違うのでしょうか。呼び方が違うだけで、準備するものは同じではないのかと考えている方も多いことでしょう。
- 新盆
- 旧盆
それぞれの期間や呼び方の意味、必要な準備について詳しく説明します。
4-1.新盆
新盆(あらぼん)は、亡くなった方が四十九日後に初めて迎えるお盆のことを指します。地域によっては初盆(はつぼん)と呼ぶこともありますが、新盆・初盆ともに意味合いは同じです。
新盆は、亡くなった方にとって初めて迎えるお盆のため、普段のお盆よりも盛大に法要を行います。自宅に僧侶を呼ぶ、もしくはお寺に行って供養をし、法要の後は親戚一同で会食を行います。
・新盆を迎えるのに必要な準備
新盆を迎えるために必要な準備は、法要の予約と法要と会食に参加する方の確認、盆返しの準備です。法要する日程の候補を事前にいくつか決め、僧侶の手配をしておく必要があります。法要日が決まった時点で、忘れないように僧侶へのお布施の準備もしておきましょう。お盆時期はこみやすくバタバタしがちなため、早めの準備を行うことでスムーズに進みます。
法要の日程が決まったら、法要と会食に参加する方の確認を行います。法要に参加できる人数が分かったら、案内状を準備し、送付します。会食は会食先の予約か、自宅で行う場合は自身で料理を作るのか、オードブルを頼むのかを忘れずに決めましょう。そして最後は盆返しの準備です。法要日の2週間前までには注文をし、準備をしておくのが良いでしょう。
4-2.旧盆
旧盆は、新盆以外の一般的なお盆のことを指します。そのため、新盆と違い、盛大に法要することはありません。毎年自宅で法要する方や、会食をする方もいるかもしれませんが、新盆ほど盛大に行わないのが特徴です。
5.地域ごとのお盆の期間について
お盆は地域によって時期が異なり、地域によって7月がお盆の地域と8月がお盆の地域とに分かれます。分かれた理由は明治時代の新暦の開始に始まります。これまでの江戸時代から続いていた旧暦でのお盆が、新暦の導入により、旧暦のままお盆を迎える地域と新暦を取り入れたお盆を迎える地域とに別れました。
- お盆の期間が7月の地域
- お盆の期間が8月の地域
それぞれのお盆期間について詳しく説明します。
5-1.お盆の期間が7月の地域
お盆の期間が7月の地域は、明治時代から導入された新暦の考え方を取り入れています。期間は7月13〜16日、旧暦のお盆期間を新暦にそのまま当てはめています。7月をお盆として取り入れている地域は、都心部や静岡県の都市部、石川県金沢市などが当てはまります。
この7月13〜16日にお盆休みを取る方は、久しぶりに遠方の実家に帰省する、もしくは旅行に行く予定がある方も多いかもしれません。飛行機や新幹線の往復の予約、到着先でのレンタカーやバスの時間を把握する場合もあるでしょう。大勢の親族で帰省する場合は、実家に泊まれないからと、ホテルや民宿の予約を取る必要があるかもしれません。
帰省するまでに行わなければならない準備・予約は数多くあります。そのため、できる限り楽に時短で準備や予約をすすめたいことでしょう。そのような方におすすめなのが、予約や準備を全てクレジットカード決済にすることです。
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5-2.お盆の期間が8月の地域
お盆の期間が8月の地域は、旧暦のお盆の期間を新暦に対応させた考え方を取り入れています。期間は8月13〜16日、政府のお膝元であった都心部とは違い、旧暦のお盆の期間をいきなり変えることが難しかった地域がこの期間を取り入れました。いい換えれば、都心部や一部の地域以外のほとんどの地域がこの旧暦のお盆期間を取り入れ続けたわけです。
8月13〜16日にお盆休みを取る方は、2023年は最大で12連休のお盆休みを取得できます。12連休を取得できると、実家への帰省以外に他県へ旅行がてら遊びに行くという方もいるかもしれません。そうなると、通常の帰省よりも交通費や宿泊費などにお金がかかります。
そのような方におすすめなのが、カードローンの利用です。マネーカードは入会金・年会費無料で、帰省や旅行先での急な出費にもカードローンを利用することで安心してすごすことができるでしょう。
まとめ
お盆は、亡くなった方や先祖の霊を偲び、供養する目的で作られた行事です。お盆期間は通常4日間、その期間に亡くなった方や先祖が安らかに成仏するようにと願いを込めて供養します。お盆の期間は地域ごとで大きく3つに分かれますが、期間中に行うことは同じです。法要やお墓参り、迎え火・送り火を行います。
2023年は、有給を上手に使うことで最大12連休ものお盆休みを取得することができます。せっかくのお盆休みなので、実家への帰省だけでなく旅行もしたいという方もいるのではないでしょうか。その際におすすめなのがカードローンの利用です。急な出費にも慌てずに対応できます。カードローンを利用して、金銭的に余裕のある楽しい帰省・旅行を過ごしませんか?