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円安が米国株に与える影響って?株購入のタイミングや注意するポイントも解説

円安が米国株に与える影響って?株購入のタイミングや注意するポイントも解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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円安が続いている状況で米国株をはじめてみたいけれど、なんだか難しそうだし損失が出そうと感じてあきらめている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、円安や円高が米国株投資に与える影響や、米国株を購入する際の大切なポイントについて解説します。これから米国株をはじめてみたいとお考えの初心者の方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 円安は外貨と比較して日本円の価値が下がっている状態、円高は外貨と比較して日本円の価値が上がっている状態
  • 米国株の購入時点では円高の方が有利、購入後は円安の方が有利
  • 米国株を買うタイミングについては長期投資を前提にするなら気にしすぎる必要はない
  • 円安の時に米国株を購入する際は、資産を全てドル建てにする、長期積立を止めてしまうことに注意

円安と円高の基礎知識

円安と円高の基礎知識

近年、過去最高水準の円安が進んでいますが、円安や円高といわれてもよくわからない方も多いかもしれません。まずは、円安と円高の基礎知識を解説します。

円安

円安とは、外国の通貨と比較して日本円の価値が相対的に下がっている状態です。

例えば、米ドル/日本円の為替相場が「1ドル=100円」から「1ドル=120円」になった場合が円安です。これまで100円で買えていたものが120円に値上がりする状態。米ドルの価値に対して日本円の価値が下がり、米ドルの価値が上がったということです。

円安が起こる主な理由として、まず日本の経済が海外の他の国の経済と比べて低迷していることが挙げられます。経済が低迷すると、その国の通貨が売られて価値が低くなってしまうからです。

また、日本の金利が海外の他の国と比べて低い場合にも円安が起こります。高い金利を持つ通貨で運用した方がより高い利益が見込めるので、低い金利の通貨は売られて価値が低くなってしまうのです。

この他、社会経済の動向や国際情勢、地政学的リスクによっても円安が起こる場合があります。

円安の影響

円安の影響によるメリットとデメリットについて解説します。

円安によるメリットは、日本から海外への輸出品の価格が海外市場で安くなり、輸出企業にとって有利になることです。日本からの輸出品が安くなると海外の人達にとって買いやすくなり、日本製品の需要が高まります。例えば、海外に自動車を輸出する企業などにとって円安は追い風となるでしょう。輸出品が売れて企業の業績が上がれば、国内の景気もよくなります。

円安によるデメリットは、海外から日本への輸入品の価格が日本市場で高くなり、輸入企業や消費者にとって不利になることです。日本は多くの資源や食材を海外から輸入しています。原材料の多くを輸入に頼っているため、輸入コストの増加や原材料費の値上げによって国内の物価が上がり、購買力が下がってしまうのです。

輸出企業の業績が上がったとしても、円安のこうしたデメリットにより、国内の景気がよくならない場合もあります。

円高

円高とは、外国の通貨と比較して日本円の価値が相対的に上がっている状態です。

例えば、米ドル/日本円の為替相場が「1ドル=120円」から「1ドル=100円」になった場合に円高となります。これまで120円で買えていたものが100円に値下がりする状態です。米ドルの価値に対して日本円の価値が上がり、米ドルの価値が下がります。

円高が起こる主な理由として、日本経済の状態が好調になることが挙げられます。日本から海外への輸出が増え、日本製品の海外での売上が増えると、企業が海外で受け取った代金を日本円に替えようとするため、日本円の需要が高まり、その結果円高になる仕組みです。

また、日本の金利が海外の他の国と比べて高い場合にも円高が起こります。外国の投資家が日本の国債を買ったり、高い金利を持つ日本円で運用しようと考えるため、日本円の需要が高まり円高になるのです。

円高の影響

円高の影響によるメリットとデメリットについて解説します。

円高によるメリットは、海外から日本への輸入品の価格が日本市場で安くなり、日本の輸入企業や消費者にとって輸入品を買いやすくなり購買力が上がることです。

一方、円高によるデメリットとして、日本から海外への輸出品の価格が海外市場で高くなることで海外での日本製品の需要が落ち込み、輸出企業にとって不利になる点が挙げられます。

円安は米国株投資にどのような影響を与えるのか

円安は米国株投資にどのような影響を与えるのか

ここでは、円安の状態において米国株投資をするとどうなるのか解説します。

【メリット】ドル資産が増える可能性がある

円安とは、日本円に比べて米ドルの価値が上がっている状態です。そのため、円安が進行している状態だと、保有している米国株の評価額が上昇するためにドル資産が増える可能性があります。

例えば、1株100ドルの米国株を100株購入し、その時点での為替レートが1ドル=100円だった場合、評価額は100万円です。その後円安が進行し、為替レートが1ドル=120円になった場合、購入した米国株の評価額は120万円となり、20万円の利益を得られることになります。

【デメリット】米国株への投資が割高になる可能性がある

ただし、円安の時に米国株に投資をすると割高になります。円安の状態では日本円の価値が低くなっているために1ドルで買えていたものに対し、より多くの日本円が必要です。

例えば、1ドル=100円で買えていたものが、円安が進行している状態だと120円支払わないと同じものを買えなくなってしまいます。

このような円安が進行している状態においては米国株への投資は割高ですが、長期的には国際分散投資としてリスクを分散できると考えることも可能です。

国際分散投資とは、さまざまな資産や国に分散して資産運用を行うことです。日本円以外の他の通貨に投資をしておくことで日本円の価値に左右されることなくリスクを分散し、長期的に渡って資産を安定させながら保持していくことが期待できるでしょう。

米国株を買うタイミングは円安?それとも円高?

米国株を買うタイミングは円安?それとも円高?

では、米国株を買うタイミングは円安の時と円高の時のどちらがよいのでしょうか。タイミングよく米国株を購入できたとしても、その後に損失が出てしまうケースもあるため、注意が必要です。

米国株を買うなら円高のほうが有利

円高の時は日本円の価値が相対的に上がっている状態なので、米国株を買う際に同じ金額でもより多くの株数を購入することができます。

例えば、1ドル=100円の為替レート時に日本円100万円をドルに交換すると10,000ドルになります。ここから円安が進行した状態の1ドル=125円の時に日本円100万円をドルに交換すると8,000ドルです。そして、円高が進行した状態の1ドル=80円の時に日本円100万円をドルに交換すると12,500ドルになります。

このように、円高の時には日本円では同じ金額でも米国株を購入する際には資金が多くなります。円高時は米国株の買い時といえるでしょう。

ただし、米国株を円安で買うメリットもあります。円安時には貿易関連企業の需要が高まり、こうした企業の株価が上昇しやすい傾向にあるので、円安時だとしても米国株への投資を考えてみても良いかもしれません。

購入後は円安に振れると利益が増大?

米国株を購入した後は円安の状態の方がドル資産の上昇が見込めます。既にドルを持っている状態なので、ドルの価値が相対的に上昇する円安の方が資産価値の上昇を見込めるからです。

米国株を買うタイミングは気にしすぎない

為替の動向を予想することは誰にもできず、これから円安に向かうのか円高に向かうのかという転換点を判断するのは非常に難しいのが実情です。為替の動向には様々な要因が関係しており、一概に判断はできません。

円安でも円高でも、米国株を買うタイミングを気にせずに長期保有を前提とした積立投資をしていくと、価格変動のリスクをある程度回避しながら、投資をしていくことが可能です。配当を再投資したり、買い増したりすることで、長期的に見て安定した資産運用につながるでしょう。

米国株を始める際の流れとは

米国株を始める際の流れとは

ここでは、米国株を始める際の流れについて解説します。

外国株式取引口座を開設

米国株取引を始めるためには、まず米国株を購入するための外国株式取引口座を開設する必要があります。

多くの口座は無料で開設することが可能です。また、ネット証券であれば、全ての手続きがオンラインで完結します。

既に証券口座を持っている方は、追加申請しましょう。

初めて証券口座を開設する方や米国株式の取り扱いがない証券会社を利用中の方は、米国株式を取り扱っている証券会社で総合口座・外国株式取引口座の開設が必要です。

米国株を購入するための資金を用意

米国株を購入するためには資金としてドルが必要です。ただし、ドルを直接用意する必要はなく、証券会社のサイトから日本円とドルを両替(円貨決済)することができます。

まず、既にお持ちの銀行口座等から証券口座に入金してください。次に、証券口座から外国株式取引口座に資金を移動させます。最後に、移動させた資金を円からドルへ両替して完了です。

購入する銘柄を選んで購入

外国株式取引口座に資金の準備ができたら、米国株を購入することが可能です。操作方法や取引できる時間帯は証券会社によって異なるので、あらかじめ確認してください。

株式を識別するためにつけられるティッカーコードや株数、価格、期間などの入力を証券会社のサイトに従いながら銘柄を選んで購入していきます。

円安の時の投資で注意したいポイント

円安の時の投資で注意したいポイント

米国株を購入するタイミングについて、長期投資を前提にする場合は気にしすぎる必要はありませんが、円安の時には注意した方がよいポイントがあります。

持っている資産をすべてドル建て資産に変更する

まず、持っている資産をすべて米国株のようなドル建て資産に変更することが挙げられます。

円安の場合、ドル建て資産の方が価値の上昇を見込めるため、できるだけ多くドル建て資産を持っていた方がより多くの利益を得られる可能性が高くなります。ただし、為替相場の変動を予想することは大変難しいため、購入後に急激な円高が進行する可能性も否定できません。その場合、ドル建てで保有している資産の価値が下落したり、あるいは価値がなくなってしまうこともあり得ます。

投資した資産の価値が下がり、損失を被るリスクを避けるためには、持っている資産のすべてをドル建て資産に変更するのではなく、異なる金融商品に振り分けてリスクを適切に分散させることが重要です。

具体的には、異なる金融商品や同じ金融商品でも複数の銘柄や異なる地域や国への投資を組み合わせることでリスクを分散させましょう。リスク分散によって、ひとつの資産の価値が下落しても他の資産の価値が上昇する可能性があるので、長期的に安定した資産運用を続けていくことが可能です。

長期の積立投資をしている米国株をやめてしまう

次に、長期の積立投資をしている米国株をやめてしまうことが挙げられます。

長期の積立投資は、積立期間が長いほどリスク分散が可能です。そのため、急激な円安が進行するなど為替相場の変動やその他のリスクなどに左右されて投資方針を変更し、長期積立投資をやめてしまうことは得策ではありません。

短期的な市場の動向や為替相場の変動に左右されることなく、長期的な視点に基づいて積立投資を続けていきましょう。安定したリターンを得られる可能性が高くなり、長期的な資産運用を続けていくことが可能になります。

おわりに

米国株への投資をする際に円安や円高は大きな影響を与えます。為替相場の変動や様々な変動リスクを予想して米国株を購入することは非常に難しいため、リスク分散を考えながら長期にわたって積立投資を続けること、ドルの価値が相対的に上昇する円安の状態が有利になる企業への投資を検討していくことが大切です。為替相場の変動に短絡的に左右されるのではなく、長期的な視点を持って米国株の投資に取り組みましょう。

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