リフォームローンを選ぶ際、「金利の低さ」だけで比較していないでしょうか。実際には手数料や団信(団体信用生命保険)の付帯可否、審査スピード、資金使途の範囲など、確認すべき項目は多岐にわたります。本記事では10社のリフォームローンを複数の軸で比較し、目的に合った商品を絞り込むための判断材料をまとめました。
- 無担保/有担保、変動/固定など、リフォームローンで最初に検討すべき選択肢と比較基準
- 金融機関10社の金利・手数料・団信・借入条件を一覧で比較し、自分の条件に合った商品を見つける方法


リフォームローンを選ぶ際に比較すべき基準

リフォームローンを選ぶ際は、金利の数字だけを見て判断するのは避けたいところです。金利以外にも手数料や団信(団体信用生命保険)の付帯可否、借入上限額など、トータルコストに影響する要素は多岐にわたります。以下の8つの基準を順に確認していくことで、自分に合ったローンを効率よく絞り込めるでしょう。
- 「有担保型」か「無担保型」か
- 「変動金利」か「固定金利」か
- 団信加入の要否や手数料の有無
- 借入可能額と返済期間のバランス
- 資金使途の範囲
- 支払方法
- 居住地・物件所在地の制約
- 審査スピード
各基準について、以下、詳しく見ていきます。
「有担保型」と「無担保型」の違い
リフォームローンには「有担保型」と「無担保型」の2種類があり、借入可能額や返済期間、手続きの手間に違いがあります。以下の表で主な違いを整理しました。
| 項目 | 有担保型 | 無担保型 |
|---|---|---|
| 借入可能額の目安 | 数百万~数千万円程度 | 数十万~1,000万円程度が多い |
| 返済期間の目安 | 最長35年程度 | 最長10~25年程度 |
| 金利水準 | 低めの傾向 | 高めの傾向 |
| 審査 | 仮審査+本審査で期間が長いケースが多い | 仮審査~本審査まで比較的短い傾向 |
| 手続き | 登記関連の書類提出が必要 | 比較的簡素 |
有担保型は不動産を担保に設定するため、金利が低く、高額の借入に対応しやすい一方、登記手続きや不動産鑑定といった手間が発生する傾向にあります。無担保型は金利が高めに設定されるケースが多いものの、審査が早く手続きも簡単に進みやすい点が特徴です。
「変動金利」と「固定金利」の違い
変動金利型は市場金利に連動し、定期的に金利が見直される仕組みのローンです。セゾンのリフォームローンでは年1回の見直しとなっています。商品によって見直し頻度は異なるため、申し込み前に確認しましょう。低金利の局面では利息負担が抑えられる反面、金利上昇時には返済額が増えるリスクがあります。
固定金利型は返済期間中の金利が一定のため、毎月の返済額が変わりません。返済計画を立てやすいのが利点ですが、変動金利と比べて金利は高めに設定される傾向にあります。
なお、「固定金利」といっても「全期間固定」と「当初固定(○年固定)」がある点にも注意が必要です。当初固定型は、一定期間のみ金利が固定され、期間終了後に変動金利へ移行するか、再度固定金利を選択する商品を指します。
選び方の目安として、短期間で完済できる見込みがあるなら変動金利、長期の返済計画で支払額を確定させたいなら固定金利が向いていると考えるとよいでしょう。
団信加入の要否や手数料の有無
団信(団体信用生命保険)とは、借入者に万一のことがあった場合にローン残高が保険金で完済される仕組みのことです。住宅ローンでは原則加入となるケースが多いものの、リフォームローン(特に無担保型)では団信に加入できない商品もあります。「自分に万一のことがあった際、家族にローン返済を残したくない」と考える方は、団信の付帯可否を優先して選ぶことをおすすめします。
事務手数料・保証料・印紙代も確認しておくべき費用です。金利が低くても手数料が高ければ、トータルの支払額では他の商品のほうが有利になる場合もあります。繰上返済の手数料も商品ごとに異なるため、余裕がある時にまとめて返済したいと考えている方は、ネットから繰上返済手数料が無料で手続きできる商品を選ぶとトータルコストを抑えやすくなるでしょう。
借入可能額と返済期間のバランス
借入可能額の上限や最長返済期間は金融機関ごとに異なるため、自分のリフォーム予算と月々の返済能力に合わせて選ぶことが重要です。月々の返済額は手取り収入の20〜25%程度に収めるのが無理のない返済の目安とされています。
返済期間を長く設定すれば月々の返済額は軽くなるものの、元本の減りが遅くなるため利息総額が増え、総支払額が膨らみます。一方、返済期間を短くするために月々の返済額を高く設定すれば、元本の減りが早くなりますが、月々の返済が家計を圧迫する可能性を考慮しなければなりません。
なお、返済期間や借入額の設定は工事の規模によっても変わってきます。水回り交換や内装リフォームなど数十万~数百万円規模であれば、無担保型で十分対応可能なケースが多いでしょう。間取り変更を伴うフルリフォームなど1,000万円超の工事では、借入上限の大きい有担保型ローンや住宅ローンの活用も検討が必要です。
資金使途の範囲
リフォームローンは「自宅のリフォーム」のみを対象とする商品が多く、投資用物件やセカンドハウスへの利用は認められないケースがあります。賃貸物件のオーナーや投資家にとって、この資金使途制限は最初に確認すべきポイントといえるでしょう。
投資用物件にも対応している商品は限られており、今回比較する10社の中でも明確に「投資用物件OK」としているのはセゾンのリフォームローンに限定されます。事業用物件が対象外とされるケースもあるため、申込前に公式サイトで確認しておく必要があります。
支払方法
融資金の支払方法も商品ごとに異なる点に注意が必要です。主に、施工会社へ直接振り込まれるタイプと、借入者本人の口座へ入金されるタイプがあります。
施工会社への直接振込の場合、借入者が資金を受け取らず工事代金がそのまま支払われるため、手続きがシンプルな反面、複数業者への分割払いには対応しにくいケースも考えられます。本人口座への入金タイプは自由度が高い一方、資金使途の証明を求められることがある点に留意しましょう。また、分割での借入に対応している商品もあり、工事を段階的に進める場合には便利です。
居住地・物件所在地の制約
メガバンクやネット銀行のリフォームローンは全国対応が多いのに対し、地方銀行やJAバンクでは申込者の居住地や物件所在地にエリア制約が設けられているケースがあります。
魅力的な金利が提示されていても、対象エリア外では申し込みができないため、事前にエリア条件を確認しておきましょう。
審査スピード
リフォームローンの審査は、一般的に「仮審査(事前審査)」と「本審査」の2段階に分かれています。仮審査は申込内容や信用情報をもとに融資可否の目安を短期間で回答するもので、最短で即日~数営業日で結果がわかるのが一般的です。
本審査は必要書類の提出後に正式な融資判定を行う段階で、仮審査より時間がかかる傾向にあります。なお、仮審査が通過しても、本審査で否決される可能性がある点には注意が必要です。
工事の着工スケジュールが決まっている場合は、審査スピードの速さも重要な要素といえます。Web完結型の商品は来店が不要なため、手続き自体が短縮されやすい傾向があります。
条件別おすすめのリフォームローンの選び方

リフォームローンの比較基準を確認したところで、ここでは「重視する条件」別に選び方のポイントを整理します。
- 総コスト重視の場合
金利が低い商品を選ぶのは基本ですが、金利だけで比較すると手数料の高さを見落とすことがあります。事務手数料や保証料、繰上返済手数料も含めた「トータルコスト」で比較するのが重要です。保証料が金利に含まれている商品や、繰上返済がネットから無料でできる商品を選ぶと、最終的な支払額を抑えやすくなります。 - 安心重視の場合
返済額が変動しない固定金利型と、万一の保障となる団信の付帯が選定のポイントです。リフォームローンでは団信に加入できない商品も多いため、「返済期間中に自身に万が一のことがあっても、家族に返済負担を残したくない」という方は、まず団信付帯の可否で候補を絞り込むとよいでしょう。 - スピード重視の場合
着工日が迫っているなど、早く審査結果を知りたい場合は、Web完結型で仮審査~結果通知が早い商品を選ぶと結論がすぐにわかるので、次の対策が打ちやすくなります。商品によっては事前の確認手続きを設けず、本審査で一括判断するため、申込から結果回答までの期間が短いケースもあります。
金利・条件を踏まえたリフォームローン比較

ここでは、10社のリフォームローンを紹介します。各リフォームローンの主要な条件を以下の表にまとめました。
| 金融機関・商品名 | 金利タイプ | 借入期間 | 借入上限 | 投資用可否 | 団信 | 手数料 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| クレディセゾン (セゾンのリフォームローン) | 変動 | 最長25年 | 500万円 | 可 | 不可 | 33,000円(税込) |
| 三菱UFJ銀行 (ネットDEリフォームローン) | 変動 | 6ヶ月~15年 | 1,000万円 | 不可 | 要確認 | 無料 |
| りそな銀行 (りそなリフォームローン) | 変動 | 1年以上15年以内 | 1,000万円 | 不可 | 団信:金利+年0.3% | 無料 |
| 三井住友銀行 (フリーローン(リフォーム)) | 変動 | 1年以上10年以内 | 800万円 | 不可 | 不可 | 無料 |
| みずほ銀行 (リフォームローン) | 変動・固定 | 6ヶ月~15年 | 500万円 | 不可 | 団信:金利+年0.3% | 保証料は無料だが諸費用は別途負担 |
| 住信SBIネット銀行 (リフォームローン) | 変動 | 1年以上10年以内 | 1,000万円 | 不可 | 要確認 | 融資金額×2.2%(税込) |
| きらぼし銀行 (リフォームローン) | 変動 | 1年以上15年以内 | 1,000万円 | 不可 | 要確認 | 要確認 |
| JAバンク (リフォームローン)※JAバンク千葉のケース | 変動・固定・固定変動選択型 | 1年以上20年以内 | 1,500万円 | 不可 | 可能(地域ごとに異なるため要確認) | 要確認 |
| 千葉銀行 (リフォームローン) | 変動 | 1年以上20年以内 | 1,500万円 | 不可 | 原則加入 | 要確認 |
| 横浜銀行 (リフォームローン) | 変動 | 1年以上15年以内 | 1,000万円 | 不可 | 不可 | 取扱手数料3,300円 |
クレディセゾン「セゾンのリフォームローン」の特徴
セゾンのリフォームローンは、銀行系の商品とは特徴が異なり、「使途の柔軟性」「返済期間の長さ」「審査のスピード」に強みを持っています。
最大の特徴は、投資用物件に利用できる点です。銀行系リフォームローンの多くが「自宅のみ」を対象とする中、賃貸物件のバリューアップ目的で申し込めます。
返済期間も最長25年と、無担保型リフォームローンの中では長い部類に入ります。そのため、仮に500万円を借り入れた場合でも、返済期間を長く設定することで月々の返済負担を抑えることが可能です。
審査にも特徴があり、仮審査を設けず、本審査で判断する仕組みを採用しています。そのため、審査結果が早く出るケースがあり、最短1日で回答が得られることもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利(年率) | 変動 5.25% |
| 借入可能額 | 30万円〜500万円 |
| 借入期間 | 最長25年 |
| 担保・保証人 | 原則不要 |
| 団信 | 加入不可 |
| 事務手数料 | 33,000円(税込) |
| 申込方法 | Web完結 |


三菱UFJ銀行「ネットDEリフォームローン」の特徴
三菱UFJ銀行のネットDEリフォームローンは、メガバンクが提供する無担保型の商品で、Webで申込から契約まで完結できるのが特徴です。電子契約のため印紙代がかかりません。保証会社はジャックスで、保証料は金利に含まれています。
同行の住宅ローンを利用中の場合やバリアフリーリフォームの場合に、金利の引き下げが適用されることがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 6ヶ月~15年 |
| 借入上限 | 1,000万円 |
| 団信・手数料 | 団信:要確認 手数料:無料 |
| 申込方法 | Web完結 |
りそな銀行「りそなリフォームローン」の特徴
りそなリフォームローンは、りそな銀行が提供する無担保型の商品です。りそな銀行で住宅ローンを利用中の方や太陽光発電設備の設置を目的とするリフォームの場合、金利の引き下げが適用される場合があります。
団信の付帯が可能(年+0.3%)なうえ、分割借入(3ヶ月以内に最大3回)にも対応しており、工事を段階的に進める場合に活用しやすいという特徴があります。ただし、賃貸物件の利用はできません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1 年以上 15 年以内 |
| 借入上限 | 1,000万円 |
| 団信・手数料 | 団信:金利+年0.3% 手数料:無料 |
| 申込方法 | Web完結 |
三井住友銀行「フリーローン(リフォーム)」の特徴
三井住友銀行では、リフォーム資金をフリーローン(無担保型)の枠組みで借り入れる形式を採用しています。リフォーム専用のローン商品ではなく、フリーローンの使途の一種としてリフォームを選択する仕組みです。
リフォーム資金に限り借入上限が800万円(通常のフリーローンは300万円)に拡大されるほか、金利引き下げが適用されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1年以上10年以内 |
| 借入上限 | 800万円 |
| 団信・手数料 | 団信:不可 手数料:無料 |
| 申込方法 | Web・ローン契約機・電話 |
みずほ銀行「リフォームローン」の特徴
みずほ銀行のリフォームローンは、変動金利と固定金利を選択できる点が特徴です。環境配慮型リフォーム(省エネ設備導入など)やバリアフリーリフォームの場合、金利の引き下げが適用される場合があります。また、同行で証書貸付ローンを利用中の場合にも追加の優遇があります。
契約は来店または郵送での手続きとなり、Web完結には対応していません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動・固定 |
| 借入期間 | 6ヶ月~15年 |
| 借入上限 | 500万円 |
| 団信・手数料 | 団信:金利+年0.3% 手数料:保証料は無料だが諸費用は別途負担 |
| 申込方法 | パソコン・スマホ・店頭 |
住信SBIネット銀行「リフォームローン」の特徴
住信SBIネット銀行のリフォームローンは、Web完結型のネット銀行ならではの商品です。同行で住宅ローン残高がある場合や、SBI証券の口座を保有・登録している場合に金利の引き下げが適用されるケースがあります。
繰上返済は1円から可能で手数料無料、100万円までは年収証明が不要とされるなど、手続き面での利便性が高いローンです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1年以上10年以内 |
| 借入上限 | 1,000万円 |
| 団信・手数料 | 団信: 要確認 融資金額×2.2%(税込) |
| 申込方法 | Web完結 |
きらぼし銀行「リフォームローン」の特徴
きらぼし銀行のリフォームローンは、東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県を中心としたエリアの方が対象の商品です。Web完結が可能で、24時間365日申込を受け付けています。
対象エリアの方にとって選択肢のひとつとなり得る商品ですが、エリア外にお住まいの方は申し込みが難しいため、事前に確認が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1年以上15年以内 |
| 借入上限 | 1,000万円 |
| 団信・手数料 | 要確認 |
| 申込方法 | Web完結 |
JAバンク「リフォームローン」の特徴
JAバンクのリフォームローンは、各地域のJA(農業協同組合)がそれぞれ独自の内容で提供しています。金利や借入条件はJAごとに異なるため、ここではJAバンク千葉の例を紹介します。
JAバンク千葉では、変動・固定・固定変動選択型の3つの金利タイプから選択でき、借入上限は1,500万円、借入期間は最長20年と、銀行系リフォームローンと比較しても条件の幅が広い商品です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動・固定・固定変動選択型 |
| 借入期間 | 1年以上 20 年以内 |
| 借入上限 | 1,500万円 |
| 団信・手数料 | 団信:可能(地域ごとに異なるため要確認) 手数料:要確認 |
| 申込方法 | Web完結※来店が必要なケースもある |
千葉銀行「リフォームローン」の特徴
千葉銀行のリフォームローンは、借入上限が1,500万円、返済期間が最長20年と、無担保型としては比較的ゆとりのある条件設定が特徴です。住宅ローン利用者向けの金利引き下げや、マイナンバーカードが用意できる方に対する優遇も用意されています。
Web完結での申込にも対応しています。ただし対象エリアは千葉県・東京都・茨城県・埼玉県・神奈川県に限定されるため、エリア外の方は利用できません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1年以上 20年以内 |
| 借入上限 | 1,500万円 |
| 団信・手数料 | 団信:原則加入 手数料:要確認 |
| 申込方法 | Web完結可能 |
横浜銀行「リフォームローン」の特徴
横浜銀行のリフォームローンは、変動金利のみの取り扱いで、借入上限は1,000万円、借入期間は最長15年の商品です。住宅ローン利用者や給与振込口座の指定がある場合、店頭表示金利から所定の引き下げが適用されます。
対象エリアは神奈川県・東京都(一部地域除く)・群馬県(前橋市・高崎市・桐生市・みどり市)に居住または勤務の方に限定されるため、エリア外の方は利用できません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利タイプ | 変動 |
| 借入期間 | 1年以上15年以内 |
| 借入上限 | 1,000万円 |
| 団信・手数料 | 団信:不可 手数料:取扱手数料3,300円 |
| 申込方法 | Web完結 |
リフォームローンの審査基準と通過のポイント

リフォームローンの審査では、年齢や収入、他の借入状況などが総合的に判断されます。ここでは一般的な審査基準と、スムーズに通過するための対策を解説します。
年齢や勤続年数などの申し込み要件
リフォームローンの申込年齢は一般的に20歳以上で、完済時年齢が70歳~80歳未満に設定されている商品が多い傾向があります。たとえばセゾンのリフォームローンは「申込時の年齢が満70歳未満、約定完済時年齢が満80歳未満」です。
勤続年数は1~2年以上が目安とされるケースが多いものの、商品によっては転職直後でも申込が可能な場合があります。年収要件は200万円~300万円以上を設定している金融機関が一般的ですが、これも商品や金融機関によって異なるでしょう。
また、住宅ローンと比較すると、リフォームローンは借入額が小さいため、審査のハードルは相対的に低い傾向があります。
その他、申込要件で差が出やすい項目としては、完済時年齢の上限、勤続年数の下限、年収の下限、雇用形態(正社員のみか、パート・契約社員も可か)などが挙げられます。金融機関ごとに条件が異なるため、事前に確認しておくとスムーズです。
投資用物件のリフォームローンを検討している場合は、物件の収益性や運用実績も審査要素に含まれる可能性がある点を考慮しておきましょう。
他の借入状況が審査に与える影響
マイカーローンやカードローンなど、他の借入がある場合は「返済負担率」が審査に影響します。返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合のことです。
住宅ローンを返済中の方がリフォームローンを申し込む場合、両方の年間返済額を合計した返済負担率が金融機関の基準内に収まる必要があります。この基準は金融機関ごとに設定されていますが、具体的な数値は公表されていません。
また、過去に延滞履歴がある場合、信用情報機関(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターなど)に記録が残っている可能性があり、審査に通らないこともあります。心当たりのある方は、申込前に本人開示で信用情報を確認しておくのが有効でしょう。
投資用物件のリフォームを検討している方は、既存の投資用ローンとの合計返済額も考慮されるため、事前に返済計画を整理しておくことが重要です。
審査をスムーズに進めるための対策
審査を円滑に進めるためには、事前の準備が欠かせません。まず、既存ローンの返済状況を確認し、可能であれば一部返済して返済負担率を下げておくと審査に有利に働く場合があります。
また必要書類を事前に揃えておくことで、審査期間の短縮につながります。以下に主な必要書類を無担保型・有担保型に分けて整理しました。
【主な必要書類】
| 書類 | 無担保型 | 有担保型 |
|---|---|---|
| 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど) | ○ | ○ |
| 収入確認書類(源泉徴収票、確定申告書など) | ○ | ○ |
| 工事見積書 | ○ | ○ |
| 工事請負契約書 | △(金融機関による) | ○ |
| 登記事項証明書(土地・建物) | ― | ○ |
| 不動産評価に関する資料 | ― | ○ |
書類に不備があると再提出を求められ、審査が長引く原因になります。必要書類は金融機関によって異なるため、公式サイトの案内を事前に確認しましょう。
投資用物件の場合は、賃貸借契約書や収支計画書の提出を求められることもあるため、あわせて準備しておくとよいでしょう。
目的に合わせたリフォームローンの活用事例

リフォームの目的や規模によって、向きやすいローンの条件は異なります。ここでは代表的な工事内容ごとに、ローン選びのポイントを解説します。
水回りや内装などの小規模リフォーム
キッチン、トイレ、浴室の水回り交換や壁紙の張り替えなどの内装工事は、費用が数十万~200万円程度に収まるケースが多い工事です。
この規模であれば無担保型リフォームローンで十分対応可能でしょう。工期も短く、着工までの時間を確保しにくい場合が多いため、審査スピードの速い商品や、Web完結で手続きが簡素な商品が向いています。借入額が比較的小さいため、返済期間を短めに設定することで利息負担を抑えやすくなります。
外壁塗装や屋根修理などの外装工事
外壁塗装や屋根の葺き替え、防水工事などの外装メンテナンスは、費用が100万~300万円程度となるケースが一般的です。
外装工事は建物の劣化進行を防ぐために計画的に行う必要があるため、工事時期を自分で選びやすい反面、天候による工期延長の可能性もあります。借入額が200万円を超える場合は、返済期間と月々の負担額のバランスを意識して商品を選びましょう。少額の繰上返済に対応している商品であれば、余裕のある月に返済を進めてトータルコストを抑えることも可能です。
省エネ化やバリアフリー化による金利優遇
断熱窓の設置、太陽光発電システムの導入、バリアフリー化工事などの省エネ・バリアフリーリフォームでは、金融機関によっては金利の引き下げが適用される場合があります。
また、省エネリフォームでは国や自治体の補助金が活用できるため、確認しておきましょう。補助金は工事完了後に支給される後払い方式が多いため、工事代金の支払いには先にローンで資金を確保し、補助金が入ったら繰上返済に充てるという使い方も有効です。
収益物件のリフォーム
投資用物件のリフォームは、空室対策や物件の資産価値向上を目的に行われることが多い工事です。しかし、銀行系リフォームローンの多くは「自宅のリフォーム」のみを対象としており、投資用物件には利用できないケースが大半です。
投資用物件に対応したリフォームローンとしては、セゾンのリフォームローンが選択肢の1つとなります。最長25年の返済期間を活用すれば、月々のキャッシュフローへの影響を抑えながら物件の価値向上を図ることが可能です。全国対応で物件の所在地を問わず利用できるため、投資家にとっては利便性が高いローンといえるでしょう。
住宅ローン借り換えと一体型ローンの検討

リフォーム費用の調達方法は、リフォームローン単体だけではありません。住宅ローンと組み合わせた資金計画を立てることで、金利や税制面でのメリットを得られる場合があります。
リフォーム一体型住宅ローンのメリット
中古住宅の購入と同時にリフォームを行う場合、住宅ローンとリフォーム費用を一本化できる「リフォーム一体型住宅ローン」が利用できる場合があります。
一体型ローンの主な利点は以下の通りです。
- リフォームローン単体よりも住宅ローンの低い金利が適用される可能性があること
- 返済期間が最長35年程度まで設定でき、月々の返済負担を抑えやすいこと
- 住宅ローン控除の対象となる場合があり、税制面での優遇を受けられる可能性があること
- 手続きを一本化できるため、管理がシンプルになること
一方で、一体型ローンは住宅ローンの審査基準が適用されるため、リフォームローン単体よりも審査が厳しくなる傾向にあります。また、登記費用や事務手数料などの諸費用が別途かかる点にも注意が必要です。
既存住宅ローンの借り換えによる資金捻出
現在返済中の住宅ローンを低金利のローンに借り換える際、リフォーム費用を上乗せして借り入れる方法もあります。借り換えによって月々の返済額が減少し、その差額分でリフォーム資金を確保できる可能性があります。
ただし、借り換えには手数料、登記費用、保証料などの諸費用が発生する点に注意が必要です。これらを含めた「総支払額」で試算し、借り換えによるメリットがコストを上回るかどうかを事前に確認することが必要です。
試算のポイントとしては、「借り換え前後の総支払額の差」「諸費用を回収するまでの期間(回収期間)」の2つを確認しましょう。一般的に、残期間が10年以上、借入残高が1,000万円以上、金利差が1.0%以上ある場合に借り換えメリットが出やすいとされていますが、個別の条件によって異なるため、金融機関のシミュレーションツールなどを活用するのが確実です。
おわりに
リフォームローンを選ぶ際は、金利だけでなく手数料・団信・借入条件・審査スピードなどを総合的に比較することが重要です。「トータルコスト」「金利タイプ」「利用条件」の3つの軸で各商品を見比べることで、自分に合った選択がしやすくなります。
迷った場合の目安として、小~中規模のリフォームであれば無担保型のローンで手軽に対応でき、1,000万円を超える大規模工事では有担保型や住宅ローンとの一体型も検討するとよいでしょう。
投資用物件のリフォームを予定している方は、使途制限のないセゾンのリフォームローンなど、対応商品を事前に確認しておくと候補を絞り込みやすくなります。
なお、各金融機関の金利や条件は随時変更される可能性があります。申込前には必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。