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【杉原杏璃のハッピーマネー】 30万円を5年で1,000万円に増やした私のコツコツ投資

【杉原杏璃のハッピーマネー】 30万円を5年で1,000万円に増やした私のコツコツ投資
杉原 杏璃 投資家タレント 

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杉原 杏璃 投資家タレント 

タレントとして活動しながら、2005年から行っている株式投資経験を綴った著書「株は夢をかなえる道具 女子のための株式投資入門」(祥伝社/2019/6)は、重版を重ねロングセラー。「マンガでよくわかる 株1年生~億り人 杉原杏璃と一緒に」(かんき出版/2021/12)も出版直後から連続増刷でアマゾンランキング証券・金融部門で第1位を獲得。 現在は、投資セミナーや講演などさまざまな地域で出演しながら、2022年3月には自身の投資アカデミーも開講。また、2015年に立ち上げたソフト補正下着のブランド「Andijur」が大手通販専門チャンネルで7年以上大ヒット中。多くの女性に喜んで頂ける商品を目指し、商品開発にも熱心に取り組み仕事の幅を広げている。

私は今までグラビアやバラエティ番組、ドラマや映画などでお仕事をしてきました。芸能人はお金を持っているというイメージで見られがちですが、実はいつ仕事がゼロになるか分からない、不安定な業界です。それでも私がいつでも自分らしく生きて来られたのは、上手にお金と付き合ってきたからかもしれません。

このコラムでは、私が今までしてきた資産運用やお金にまつわるエピソードをご紹介していきます。お金は毎日を幸せに暮らすための道具。皆さんが毎日楽しく生きるための参考にしていただけると幸いです。初回は私が株式投資を始めたきっかけについてお話しします。

1.お金は減らさないこと、増やすことの両方が大切

私は実は、節約が大好きな倹約家タイプです。

今でもコーヒーはドトールやスタバで買わずに、家でマイボトルにコーヒーを淹れて仕事場に持参しています。お茶を飲む時も同じです。外食はお誘いがあればするぐらいで、仕事が終わったらスーパーで買い物をして帰って夕食を作るような、いたって地味な生活を送っています。仕事柄ファッションにはお金をかけますが、それもよくよく考えて必要なものだけを買うようにしています。

私の実家は代々自営業をしていることもあり、子どもの頃から商品をどれだけ安く仕入れて、どれぐらいで売って利益を出すかという会話を聞いていたので、自然と「お金をムダに使わない」感覚が身に付いたのかもしれません。

母と買い物に行っても、「この服、今買うより、2週間後のセールで50%オフになったら、これぐらい安くなるよ」と教えていたぐらいです。

学校帰りに友達とコンビニに寄った時、みんながポテトチップスを買っているのを見て、「あのスーパーだったら30円安く売っていたな」と思い出し、買うのをやめていました。そして、30円安く買うため、すぐに自転車でスーパーに走りました。

私は高校生で芸能事務所に入っていたので、お小遣いが不足していたわけではありません。友達からは「お金があるのに、なんでそんなことをしているの?」と不思議がられることもありました。けれども、母は「30円も安く買ったなんて、すごいわね」と褒めてくれたので、それが節約のモチベーションになっていたのかもしれません。

ただ、節約するだけではお金を貯めるのには限界も感じていました。そこで、ヤフーオークションで古くなった服を出品してみると、数千円や数万円で売れました。これが、自身で働く以外にもお金を増やせる方法があると実感したきっかけです。

この頃から、「お金を減らさない努力」だけではなく、「お金を増やす方法」を知っておくと、効率よくお金を増やせるのだと考えるようになりました。

2.投資とは、お金に働いてもらうこと

私が株を始めたのは23歳の時で、理由としては、芸能界のお仕事だけでは食べていけなかったからです。19歳で上京したものの、オーディションを受けてもほとんど仕事に結びつきませんでした。

自身でマンションを借りて住んでいたので、何もしなくても毎月の家賃や水道光熱費で貯金はどんどん減っていきます。親に仕送りを頼むと心配させてしまうし、いつオーディションが入るか分からないのでバイトもできません。

このままだといずれは貯蓄もなくなってしまう…… 。「もう地元に戻るしかないのかな」と心が折れそうになっていた時、ある人から「それなら株をやってみたら?」とすすめられました。

「株なんて、頭が良くてお金のある人がするもの」と思っていましたが、少額でもできること、ネットで簡単に取引できることなどを教えてもらい、心が動きました。

決定打は、「自分が動けない時は、お金に働いてもらえばいいんだ」という一言です。株や不動産などに投資をしてお金を増やすことを「お金に働いてもらう」というのだと知り、「それって最高!」と、すぐに証券会社で口座を開きました。

3.元手30万円を5年で1000万円に!

  3. 元手30万円を5年で1000万円に!

最初は30万円の元手でスタートしました。当時の私には、それが精いっぱいの投資額でした。株投資の初心者はそれぐらいから始めるのがちょうど良いと思います。

最初から数百万円も投資して、みるみる減っていくのを見たら、「スリルありすぎ。自分には株は向いてない」とすぐにやめてしまうかもしれません。もしくは、慌てて追加で投資して、さらに傷を深くしてしまうかもしれません。

「投資は余剰資金で」とよくいわれますが、余っているお金を全額投資するのは、それはそれでリスクが高くなります。「5年ぐらいは使わなくても困らない金額」と考えるといいのではないでしょうか。

投資を始めた最初の 一ヵ月間は、何もしませんでした。知り合いから「最初は一ヵ月ぐらい経ってからサイトを見てみるといいよ」といわれていたので、その通りにしました。そして、 一ヵ月後に口座を見てみたら、嬉しいことに増えていたのです。何もしないでお金が増えているので、「お金に働いてもらうとはこういうことなんだ」と感じました。

その後、銘柄を少しずつ増やして、5年間で1,000万円貯めることができました。5年で1000万円は月で換算すると16万円ぐらいの利益を出す計算になります。家や車のローンを組んでいる人は返済に充てられますし、子どもがいる家庭なら教育費に充てられます。親や自身の介護費用も確保しておきたいところです。月に16万円も自由にできるお金があれば、できることが増えますよね。

そして、投資を始めて10年ぐらいで、トータルで1億円の利益を出せました。世の中には、「秒速で億稼ぐ」をウリにしている投資家さんもいるので、それに比べたら、10年で1億円は地味かもしれません。

ですが、私たちはトレーダーになるのが目的ではないはずです。家族や仕事が大事で、それらを守るためにお金に余裕があれば良いので、身の丈に合った投資をコツコツ長く続けることが大事だと思います。

4.自分の「好き」を基準にして銘柄を選ぶ

私が最初に買ったのは、東京ドームの株です。野球が好きで、広島カープのファンなので、「東京ドームならカープの試合を見られるかな」という単純な理由で選びました。その時は知らなかったのですが、東京ドームは「日経225」という日経平均株価を割り出すもとになっている銘柄の一つです。手堅い銘柄なので、最初から利益が出たのでしょう。

どんな株を買えば良いのか、最初は迷うでしょうが、私は今も昔も自分の「好き」を基準にしています。株を買う前にはリサーチが大事ですが、好きなことや興味のあることは調べていて楽しくなります。好きな会社があるなら、応援するつもりで買ってみるのも良いと思います。

野球の他に、私はゲームが好きなので、ゲーム関連銘柄もよく買っています。ゲームで遊んでみて面白かったら、「このゲームはどの会社が作っているのだろう」と調べます。その会社の株を買ってみると、ゲームがヒットして株価が上がったこともありました。

例えば、ガーデニングが趣味ならタネの会社や資材を売っているホームセンターなど、ユニークな銘柄がたくさんあります。最初から「儲かる銘柄は何か」などと色気を出さずに、楽しく投資できる銘柄を選ぶと、長く続けられるのではないでしょうか。

5.モットーは「大きく儲ける」のではなく、「大きく損しない」

私は株投資をする時、大きく儲けようとするのではなく、大きく損しないことが大事だと考えています。そのためにはまず、現物取引にするのが基本です。

株は現物取引と信用取引の2つがあります。現物取引は自分が今持っているお金で株を買うこと。信用取引は現金や株式を担保として証券会社に預けて、金銭もしくは株式を借りて取引をすることです。担保を差し入れることで、手持ちの資金以上の取引ができますが、株価が下がったら借金が残る可能性があります。これは、初心者の方には絶対におすすめしません。

現物取引はゼロにはなってもマイナスにはならないので、私は現物取引以外はしないようにしています。

そして、慣れるまでは基本的には長期的にできる投資を考えた方が良いと思います。1日で売買する(デイトレード)のような短期の投資の対象となる銘柄は、株価が急上昇する時もあれば、急激に下落する時もあります。素人がうまく売り抜けるのはそんなに簡単ではありません。

しかも、デイトレードは一日中パソコンに張り付いていなければならないので、自身の生活を犠牲にすることになるでしょう。ご自身の生活や家族を守るために投資をするのに、自身がボロボロになってしまったら本末転倒です。

特に男性は投資になるとギャンブルスイッチが入るのか、危ない橋を渡りたがります。私の身近でも、デイトレードから始めた男性がいます。20万円の利益が出たと思ったら、5分後にはマイナスになっているような世界なので、結局疲れて普通の取引に落ち着いたそうです。

おわりに

投資と聞くと、「失敗してお金が減ってしまうのは怖い」と思うかもしれませんが、何もしなければ、それこそお金は減るばかりです。お金を銀行で眠らせていても、自然に増えてくれるわけではありません。

私は、50代は投資を始めるのに良い機会なのではないかと思います。もちろん、何歳からでも始められますが、老後の資金で50代から投資を始めるのは不安も多いのではないでしょうか。現金収入があるうちに始めて慣れておいた方が、老後は投資のリターンだけで生活できるかもしれません。年金はいざというときのために手を付けずに取っておいたら安心できますよね。

節約も良いのですが、視点を変えてみて、お金を増やす方法も取り入れながら、これからの人生を楽しんでみてはいかがでしょうか。

「なりたい自分」に近付けるような、人生を自由にデザインできるようになる方法を発信しています。

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