家を売る5つのステップ | 売却時の流れや注意点を解説

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家を売る5つのステップ | 売却時の流れや注意点を解説

家を売るときには主に5つのステップがあり、不動産会社への査定依頼や契約の締結などが含まれます。売却時にはさまざまな手続きが発生するため、基本的な知識を正しく理解しておくことが大切です。このコラムでは、家を売る際の流れや注意点などを解説します。

1.家を売るべきタイミングはいつ?

家を売るべきタイミングは家の状態によって異なりますが、築年数でいうと10年または19年あたりと考えられます。中古の家の購入を検討している方の多くは、新しさや状態の良さを重視します。築年数を10年以内に絞って探している方も多いため、売りやすさを優先するのであれば、10年を過ぎる前に売却するほうが良いでしょう。

また、法定耐用年数との兼ね合いから、築年数が19年の家も売り時といえます。戸建てに多い木造の建物の法定耐用年数は22年です。22年を過ぎると資産価値がゼロになるといわれているため、できれば余裕をもって築19年ごろに売却することをおすすめします。

なお、現在は新型コロナウイルスの影響が気になるところでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大によって、地価が落ちにくいとされていた三大都市圏(東京・大阪・名古屋)は、住宅地・商業地ともに下落する結果となりました。特に観光スポットや飲食店が多いエリアが大きな影響を受けています。

参照元:国土交通省「令和3年地価公示『07 圏域別・用途別対前年変動率』」

一方で、北海道の倶知安町や北広島市では新型コロナウイルス後の生活を見越して地価が上昇する結果となりました。また、人口の増加と再開発が進む福岡県の博多駅周辺エリアでも地価が上昇しています。

新型コロナウイルスの影響によって住宅の買い控えなどは起きているものの、現状では中古住宅がまったく売れなくなっているというわけではありません。いつ収束するのか分からないからこそ、新型コロナウイルスを気にして売却を控えるのは得策とはいえないでしょう。

家を売るべきタイミングを理解したら、次は家を売る方法を知ることが大切です。家を売る際は、「仲介」か「買取」の2種類から売却方法を選びます。それぞれの特徴について、次項で詳しく見ていきましょう。

1-1.家を売る方法は「仲介」と「買取」の2種類

仲介とは、不動産会社と媒介契約を結び、不動産会社を通して家を売却する方法です。家の購入者は一般の個人のため、売却する際は販売活動を行って購入者を探さなければいけません。不動産会社と媒介契約を結べば、販売活動をサポートしてもらうことができます。

具体的には、不動産会社に来店した方への物件紹介や、不動産ポータルサイトなどの媒体への掲載などが挙げられます。自力で販売活動を行って購入者を募るよりも、効率的に購入者を見つけられるでしょう。

購入を検討する方が現れると、買主との間に不動産会社が入り、契約に関するさまざまな調整を行います。また、無事に契約を締結したあとも、残金決済や引き渡しが終わるまでは継続してサポートしてくれます。

不動産会社が煩雑な手続きを代行してくれることにより、買主と間のトラブルが起きにくく、安心かつ安全に売却できるでしょう。

もう一つの売却方法である買取とは、不動産会社に対して家を売ることです。不動産会社が中古の物件を購入する背景には、リノベーションなどの付加価値をつけて再販売するという目的があります。

買取では不動産会社が買主となるため、購入者を探す手間や仲介手数料がかかりません。家を売る際は不動産会社に相談し、問題がなければ不動産売買契約を結びます。売却の相談から残金決済・引き落としまでの期間が短く、早期に現金化できるのがメリットです。

上記のどちらの方法も利用せずに、個人で家を売却することもできます。個人で購入者を探して売却すれば、不動産会社に仲介手数料を支払う必要がありません。ただし、家の売却には専門知識が求められるため、個人間で取引をするとトラブルに発展する可能性がある点には注意しましょう。

2.家を売るメリット

家を売却すると、以下のようなメリットが得られます。

  • 現金化することでまとまったお金が手に入る
  • 家を維持するコストやローン返済がなくなる
  • 税負担の軽減につながる

家を売却することで、まとまった金額を現金化できます。手に入れたお金は、生活費の補填や住宅ローンの繰上返済、家の住み替えなどに活用することが可能です。

特に遺産相続おいては、売却のメリットが大きいです。家をお金に変えることで、不動産のまま所有するよりも遺産分割の手続きがしやすくなるでしょう。家の売却で得たお金以外にも、加入していた火災保険など、保険会社へ申請すると還付金を受け取れることもあります。

家を手放すことによって維持費がかからなくなるのもメリットです。家を所有していると、メンテナンスが必要です。メンテナンスの内容によっては高額な費用が発生することもあるでしょう。しかし、家を売却してしまえば維持費が不要となります。

また、家の売却には税負担の軽減というメリットもあります。家や土地を所有している場合、固定資産税や都市計画税を支払わなければいけません。家を売却するとこれらの税金がかからないため、税負担を抑える効果が期待できるでしょう。

3.家を売る際の注意点

家を売る際に注意しておきたいポイントには以下が挙げられます。

  • 家の売却には費用がかかる
  • 売却までに時間がかかることがある

家の売却を検討する際は、さまざまな費用がかかると理解しておきましょう。主な費用は新居に必要な住居費や仲介手数料、譲渡所得税などです。

費用の負担はあるものの、結果的に得たお金は住宅ローンの返済などに利用できます。入ってくるお金と出ていくお金を把握し、事前に明確なマネープランを立てておきましょう。

また、家の売却は売主と買主がいて成立するため、購入を希望する方が見つかるまでは家を売ることができません。特に仲介を利用する場合、売却までに時間がかかる可能性があります。家を売却することを決意したら、時間にゆとりをもって計画的に準備することを心がけましょう。

4.家を売る際の5つのステップ

家を売却する際の流れは、主に以下5つのステップに分かれます。

  1. 複数の不動産会社に査定を依頼する
  2. 相場を調べて売却価格を決める
  3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  4. 物件情報の掲載・内覧対応を行う
  5. 売買交渉・契約・引き渡し後に確定申告する

上記のステップは、マンションを売却するケースでも一戸建てを売却するケースでも同じです。いずれの場合も、家の売却を決めてから実際に売れるまでには2ヵ月から6ヵ月程度かかると考えておきましょう。一例として、家を売る際のスケジュールは以下を参考にしてください。

  • 不動産会社選び・媒介契約の締結:1〜3週間
  • 家の売出しと買主の募集:1〜3ヵ月
  • 買主との売買契約の締結:1〜2週間
  • 契約締結後の決済の完了:1ヵ月
  • 引き渡し:数日〜数週間

家をスムーズに売却するためには、流れを押さえて計画的に準備することが大切です。家の売却に必要なステップを確認しておきましょう。

4-1.複数の不動産会社に査定を依頼する

家の売却の計画を練るために、まずは家の査定を依頼します。査定を依頼する際のポイントは、複数の不動産会社で見積もりを取ることです。

特に、家をなるべく高く売りたいなら、複数の不動産会社が提示した査定価格を比較する必要があります。査定価格を比較することで、相場よりも極端に高い・低い査定価格を提示する不動産会社が見えてくるでしょう。

家の売却では、あまりに高すぎる価格を設定すると売れにくくなる傾向があります。そのため、相場から大きく外れた査定価格を提示するような不動産会社を選ぶと売却まで時間がかかるかもしれません。複数の見積もりを比較し、相場に見合った査定価格を出す不動産会社を選ぶのが無難です。

なお、家を高く売るためには、以下のようなポイントに気を付けると良いでしょう。

  • 家の特徴を洗い出してアピールポイントを見つける
  • リフォームなどで家の第一印象を良く見せる

なるべく高い金額で家を売却したいなら、第三者の目から見て「買いたい」と思ってもらえるような工夫をしなければいけません。合わせて、売却価格の相場を知ることも不可欠です。次項で2種類の査定方法について理解を深め、ご自身に合う方法で査定を依頼しましょう。

4-2.査定方法は机上査定と訪問査定の2種類

家の査定方法には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。

机上査定とは、家の基本情報や相場、過去の取引事例をもとに査定を行う方法です。家を訪問せずに査定するため、査定結果が早くわかるのが特徴です。正確な査定価格は分からないものの、メールや電話で気軽に査定してもらいたい場合には適しています。

訪問査定では、不動産会社の担当者が現地を訪れ、家や周辺の環境を調査して査定します。実際に物件の情報を確認するため、机上査定に比べて正確な査定価格を算出することが可能です。ただし、査定が完了するまでに時間がかかることが多いです。

訪問査定を依頼する際は、高く評価してもらうためのポイントを押さえておきましょう。

  • 築年数
  • 間取り
  • 水回り
  • シロアリ被害
  • 雨漏り
  • 日当たり・通気性
  • 土地の面積・形状
  • 立地・周辺環境

築年数や立地、周辺環境などはどうすることもできませんが、外観や内観は工夫次第で評価を上げやすいポイントです。具体的には、査定の前に水回りを掃除したり、メンテナンスをしたりしておくだけでも、不動産会社の担当者に良い印象を持ってもらえます。

スピーディーにおおよその査定価格を知りたい場合は机上査定を、正確な査定価格を知りたい場合は訪問査定を選ぶと良いでしょう。

4-3.相場を調べて売却価格を決める

不動産会社から査定価格の見積もりをもらったら、家の売却価格を決める段階に進みます。ポイントとして、不動産会社が提示した査定価格を鵜呑みにするのではなく、ご自身でも相場を調べることです。

不動産会社によって査定価格は異なるため、実際は相場よりも安い価格だったということも珍しくありません。ケースによっては、売却価格に数百万円ほどの差が出ることもあります。

あるいは、相場よりも高すぎる査定価格のまま売り出してしまうと、いつまでも買主が見つからない可能性もあるでしょう。適切な売却価格を設定することが大切です。

売却価格を設定するためには、まずご自身が売りたいと考える希望売却価格を決めましょう。例えば、ローン残高を完済できるような金額を設定するのも1つの手です。いくらで売りたいかを決めておくことで、売却価格を決定する際の目安となります。

次に、自身の家と似ている物件の売却価格を調べて、希望売却価格と実際の相場を比較します。相場からかけ離れすぎていなければ問題ありません。相場よりも希望売却価格が高すぎる場合などは、一度価格設定の見直しを行うのが賢明でしょう。

物件情報WEBサイトや土地総合情報システムを利用すれば、近隣の物件の相場価格や地価情報を調べられます。土地総合情報システムは、国土交通省が公開している公的なデータです。売買取引を行った方へのアンケートをもとにした各地域の取引の情報を閲覧できます。

査定価格や希望売却価格、実際の相場といった情報を集め、比較検討しながら適切な売却価格を決めましょう。

4-4.不動産会社と媒介契約を結ぶ

仲介で売却する際は、不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には3つの種類があります。それぞれ特徴が異なるため、3つの中からご自身に合うタイプを選びましょう。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

主な違いは、複数の不動産会社に依頼できるか・自己発見取引ができるかどうかです。自己発見取引とは、依頼した不動産会社を通さずに自ら取引相手を探すことです。

一般媒介契約は、複数の不動産会社への依頼も自己発見取引も可能です。並行して複数の不動産会社に仲介を任せられるため、依頼する会社を一つに絞り込めない場合に適しているでしょう。なお、契約の有効期間に指定はありません。

専任媒介契約は1社だけに仲介を依頼するタイプで、自己発見取引も認められています。専属専任媒介契約も1社のみに依頼する点は同じですが、自己発見取引はできません。専任媒介契約・専属専任媒介契約ともに、契約の有効期間は3ヵ月以内となっています。

4-5.物件情報の掲載・内覧対応を行う

売却価格の決定と媒介契約の締結が完了したら、売却活動を始めます。主な売却活動は、チラシやポータルサイトなどへの物件情報の掲載、購入を希望する方への内覧対応などです。特に内覧対応は、家が売れるかどうかを左右するポイントであるため、準備を怠らないようにしましょう。

例えば、生活感にあふれた家よりも整理整頓や掃除が行き届いた家のほうが、購入希望者は良い印象を抱くでしょう。特に水回りのきれいさを重視する方は多いため、浴室やキッチンのお手入れを重点的に行うのがおすすめです。

外観・内観の両方を整えることに加え、家の魅力が伝わるような情報を準備しておくことも大切です。風通しの良さや日当たりの良さ、リフォームした箇所など、実際に住んでいた方しか分からない利便性や住みやすさを伝えると、購入希望者の「買いたい」という気持ちを刺激できるでしょう。

4-6.売買交渉・契約・引き渡し後に確定申告する

家を買いたいという方が見つかったら、不動産会社を通して購入申込書を受け取ります。内容に不備がなければ、売主・買主・不動産会社が立ち会って売買契約を交わします。主な流れは、契約書への記名押印や、手付金の受領などです。

契約の締結後は、決済と引き渡しのステップに進みます。代金の残りを受け取り、売却の際に生じる金銭の精算を行いましょう。固定資産税や、マンションの管理費・修繕費などが挙げられます。

売却によって譲渡所得(利益)を得た場合は確定申告を行い、譲渡所得税と復興特別所得税を納付しなければいけません。申告漏れがあると延滞税が課せられるため注意しましょう。確定申告ができる期間は、家を売却した翌年の2月16日〜3月15日の間です。

譲渡所得が発生せずに売却損となった場合でも、確定申告によって税負担を軽減できたり、税金が還付されたりすることがあります。また、家の売却に伴う税金の控除を受けるためにも確定申告は必要です。譲渡所得の有無にかかわらず、確定申告はしなければいけないものと考えておきましょう。

5.家を売る際に依頼すべき不動産会社の特徴

家を売る際は、不動産会社の選び方を押さえておくことが大切です。依頼すべきと考えられる不動産会社の特徴は以下の4つです。

  • 売却を専門としている
  • サービス内容が充実している
  • 囲い込みをしようとしない
  • 信頼できる営業担当者がいる

家の売却を依頼するなら、売却を専門としているかどうかをWEBサイトなどで確認しましょう。不動産の売却は専門性が高いため、売却の実績が豊富な会社に依頼するのが無難です。

できれば、売りたい物件と類似する物件の販売実績を担当者にたずねておくと良いでしょう。売却を専門としている会社でも得意分野はそれぞれ異なります。売却を希望する物件と似ている物件を得意としていれば、売却に関するノウハウがあるほか、すでに顧客を抱えていることもあります。

また、会社の規模よりもサービス内容の充実度に注目するのも大切なポイントです。不動産業界には「不動産流通標準情報システム<通称:REINS(レインズ)>」があり、どのような不動産会社も同じ物件情報にアクセスできます。つまり、会社の規模が変わっても取り扱う情報の量は同じといえます。

その点、売却に際して提供されるサービスは会社ごとにさまざまです。例えば、一定期間の間に家が売れなかった場合に不動産会社が買い取る「買取保証」や、プロカメラマンによる広告媒体用の写真撮影などがあります。

自身のニーズに合うサービスを提供する不動産会社に依頼すれば、売却時の満足度がさらに高まるでしょう。不動産会社を選ぶ際は、規模の大小ではなく、どんなサービスがあるかを確認しておくのがおすすめです。

また、依頼すべき不動産会社の特徴として囲い込みをしないことも挙げられます。囲い込みとは、不動産業者が物件を囲い込んで、両手仲介(=売主と買主の両方から仲介手数料をもらうこと)を目論む行為のことです。

囲い込みをされると、別の会社から高値での購入の申し出があっても断り、1社のみで購入希望者を探すことになります。結果として売却までに時間がかかったり、事情が分からないまま売れ残ったりするリスクがあるのです。

媒介契約を結ぶ前に、囲い込みをしないか口頭で確認するようにしましょう。知らないうちに不利益を被らないためにも、囲い込みについてきちんとチェックしておくことが重要です。

専門分野やサービス内容に加えて、営業担当者のスキルも重視すべきポイントです。家の売却に関する取引は、営業担当者の知識量や交渉力に左右されるといっても過言ではありません。信頼できる営業担当者がいる不動産会社を選べば、売却の手続きを有利に進められるでしょう。

営業担当者の専門性を確認するための目安として、宅建士の資格を保有していることが挙げられます。宅建士の資格を保有していれば、一定の基準以上の知識があると判断できます。また、仲介業務に携わっている経験が長ければ、実践的なアドバイスをしてもらえる可能性が高いでしょう。

なお、専門知識やスキルがあるかどうかだけではなく、営業担当者の人柄もチェックしておくのがおすすめです。こちらの相談に対して親身になってくれるかなど、人として信頼がおけるかどうかを確認しておきましょう。

6.家を早く売るにはどうすれば良い?

事情によって家を早く売りたい場合は、仲介ではなく買取を選ぶのが得策です。買取は不動産会社が買主となるため、購入希望者を探す期間を短縮できます。スピーディーに手続きが進めば、早くて1週間〜1ヵ月程度で売却が可能です。

買取による売却は瑕疵担保責任が発生しないため、売却した家の欠陥について責任を問われないのが特徴です。従って、あとから不備が発覚しても賠償金の支払いを命じられることはありません。

注意点として、買取は仲介に比べて売却価格が下がりやすく、相場のおよそ7〜8割程度となるケースが多いです。これは、買取後に再販に際してリフォームなどの費用がかかることが理由です。

また、買取は再販可能な家を対象としているため、家の状態などによっては受け付けてもらえない可能性がある点に注意しましょう。

7.家を売る前にしておくべきこと3つ

家を売却することが決まったら、査定依頼などを始める前に以下の3つを済ませておくのが賢明です。

  1. 必要な書類を揃えておく
  2. 住宅ローンの残債額を把握しておく
  3. 家の売却相場について理解しておく

必要書類の準備やローンの残債額の確認などをしておくことで、家の売却がスムーズに進むでしょう。ここでは、家を売る前にしておくべきことについて解説します。

7-1.必要な書類を揃えておく

家を売却することになったら、必要な書類を早めに揃えておくことが大切です。売却の際に提出が求められる主な書類を以下にまとめました。

  • 登記済権利証
  • 身分証明書
  • 実印・印鑑証明
  • 固定資産税納税通知書
  • 間取り図・測量図
  • 建築確認済証・検査済証
  • 地積測量図・境界確認書

書類の準備と併せて、登記済権利証に誤りがないかも確認しておきましょう。相続や離婚などで家の所有者が変わったにもかかわらず、登記に以前の情報が記載されていると、売買契約を交わすことが難しくなります。 

家の売却を決めたらすぐに登記を取得して、誤った情報や認識の相違がないかを確認しましょう。不動産登記の所有権の変更が必要な場合は、役所や役場にて変更手続きが可能です。自分で手続きを行うのが不安であれば、司法書士に相談するのがおすすめです。

7-2.住宅ローンの残債額を把握しておく

住宅ローンを返済中の家を売却したい場合は、住宅ローンの残債額を把握しておく必要があります。住宅ローンが残っていると、ローンを完済して抵当権を外さない限りは自由に売却できません。抵当権とは、金融機関が融資を行う際に不動産を担保として扱う権利のことです。

不動産会社に査定をしてもらう前に、まずは住宅ローンの残債額がいくらなのかを調べておきましょう。金融機関から届く年末残高証明書を見れば、ローンの借入額や残債額を確認できます。もしくは、銀行に出向いて借入金の残高証明書を確認する方法もあります。

家を売却できるのは、住宅ローンを完済していること、もしくは売却によって得たお金で住宅ローンを完済できることが前提です。査定価格で残債額をまかなえない場合は、住宅ローンを完済するために自己資金を準備するなどの対策を講じなければいけません。

家をスムーズに売却できるかどうかの確認として、家を売る前に住宅ローンの残債額をチェックしておきましょう。

7-3.家の売却相場について理解しておく

家の売却を始める前に、家の売却相場について理解を深めておくことも大切です。家の売却価格を購入した当時の金額でイメージしていると、実際の売却価格と想定する価格が大きくかけ離れる可能性があります。

物件の価格は流動的であるため、購入時より価格が上がることも下がることも考えられます。家の売却相場は変わっていくものと捉え、現在の相場を把握しておきましょう。

不動産会社が提示する査定価格も目安の1つですが、査定された金額が必ずしも正確とはいえません。相場をきちんと理解していないと、本来は高く売れるのに安売りしてしまう可能性があります。

家を売却すると決めたら、物件情報サイトや土地総合情報システムなどを活用し、相場に関する情報を集めておきましょう。

7-4.家の売却価格が決まるポイント

家の売却価格を決める主なポイントは「家の状態が良好であるか」「土地に価値があるか」の2点です。家の状態に関しては、以下の4つが重視されます。

  1. 築年数
  2. 外観や内観の劣化状態
  3. 設備の機能・グレード
  4. リフォームの有無

築年数が経つほど家の資産価値は低くなり、売却価格も下がる傾向にあります。ただし、外壁にヒビが入っている・設備が故障しているなどの劣化がなければ、築年数が古くても価格の低下を抑えられる可能性があります。

設備の機能やグレードもチェックされるポイントです。設備が充実していれば、高値での売却が期待できるでしょう。リフォームをしているかどうかも売却価格に影響しやすく、特に水回りのリフォームをしている場合は相場以上の価格で売れることがあります。

なお、買主によっては家の耐震強度を聞かれることがあるため、事前に耐震診断を受けておきましょう。診断の結果次第では、売却価格を見直したり、耐震補強工事を行ったりするなどの対策を考える必要があります。

もう1つのポイントである土地の価値は、以下の項目などから決定されます。

  • 広さ・形状
  • 接道状態
  • 利便性・周辺環境

長方形または正方形で適度な広さがある土地は、活用しやすさが評価されて高額で売れる可能性が高いです。土地の接道状態も重視されるポイントで、主に土地に面する道路の幅や間口の長さなどがチェックされます。

近隣にスーパーや病院がある・交通網が充実しているなど、利便性の高さも評価が上がりやすいポイントです。反対に、近隣に墓地などがあると売却価格が下がる傾向にあります。

8.家を売る際に必要なお金

家を売却する際には諸費用の支払いが必要です。一般的な目安として、諸費用の総額は家を売却した金額の5〜7%とされています。

例えば、家の売却時にかかる費用として、不動産会社に対する仲介手数料や司法書士への報酬などが挙げられます。家を売却して利益が出た場合は、譲渡所得税などの税金も支払わなければいけません。

このように、家を売却して得たお金がそのまま手元に残るわけではないと理解しておきましょう。ここでは、家を売る際に必要なお金について詳しく解説します。

8-1.家の売却時にかかる費用

家の売却時には、主に以下の費用が発生します。

  • 仲介手数料
  • 司法書士の報酬
  • ローン返済手数料
  • 抵当権抹消費用     
  • 引っ越し費用など

仲介手数料は、売却を依頼した不動産会社に支払う費用です。目安は「(売却価格×3%)+6万円×消費税」という計算式で求めますが、上限額は法律で定められています。登記を依頼した司法書士に対しても報酬が発生し、目安は調査費・登録免許税を合わせて4万円前後です。

住宅ローンを繰上返済する際は、ローン返済手数料がかかります。金融機関によって異なりますが、一般的に2万円程度とされています。なお、抵当権を抹消する際の費用も2万円程度です。そのほかの費用として、引っ越し費用や印紙税などがかかります。

8-2.売却益にかかる譲渡所得税

売却益は家の売却によって得た利益のことで、譲渡所得ともいいます。家を売却した際に譲渡所得が発生すると、譲渡所得税や住民税がかかります。それぞれの計算式を確認しておきましょう。

【売却益(譲渡所得)の計算式】

売却益(譲渡所得)=家の売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除

取得費は不動産購入にかかった費用、譲渡費用は売却する際にかかった費用を指します。また、特別控除は家を売却する際に控除される金額のことです。

例として「売却価格3,000万円・取得費2,000万円・譲渡費用400万円」と仮定します。この場合の譲渡所得は「3,000万円-2,000万円-400万円=600万円」です。

譲渡所得税の税率は、家を所有する期間に応じて以下のように設定されています。上記の計算式で求めた譲渡所得に、所有期間に応じた税率を乗じることで税額を算出できます。

【短期譲渡所得】

  • 所有期間:5年以下
  • 所得税:30%
  • 住民税:9%
  • 復興特別所得税:0.63%
  • 合計:39.63%

【長期譲渡所得】

  • 所有期間:5年以上
  • 所得税:15%
  • 住民税:5%
  • 復興特別所得税:0.315%
  • 合計:20.315%

先ほど仮定した譲渡所得で考えると、短期譲渡所得の場合の税額は「600万円×39.63%=237.8万円」となります。長期譲渡所得の場合の税額は「600万円×20.315%=121.9万円」です。

なお、家を売却した際に売却益が発生しないことを売却損といい、売却損の場合は譲渡所得税・住民税・復興特別所得税はかかりません。

相続時売却の場合は「取得時加算の特例」が適用され、相続税の一部を取得費に加算できます。特例が受けられるのは、相続税の申告期限から3年以内に売却した場合に限られます。相続時売却における売却益の計算式は以下を参考にしてください。

【売却益(譲渡所得)の計算式 ※相続時売却】

売却益(譲渡所得)=家の売却価格-(取得費+相続税の一部+譲渡費用)-特別控除

9.【売却理由別】家を売る際のポイント

家を売る際は、売却する理由ごとに知っておきたいポイントがあります。

  • 住み替えは売却先行を検討する
  • 古い家は解体せず、土地と一緒に売却する
  • 相続した家を売る際は「相続登記」を行う
  • 離婚時の売却は財産分与について話し合う
  • 借金返済のための売却は任意売却を検討する

自身の売却理由における注意点を押さえておくことで、家の売却を有利に進められるでしょう。ここでは、家を売る際のポイントを売却理由別に解説します。

9-1.住み替えは売却先行を検討する

住み替えのために家を売却する際は、売却先行か購入先行のいずれかの方法を選びます。特に初めて住み替えを行うなら、売却先行を検討しましょう。

売却先行とは、先に家を売却し、売却によって得たお金を新居の購入資金に充てる方法です。新居の資金を確保できることと、ゆとりをもって家の売却を進められることがメリットです。注意点としては、現在の家・仮住まい・新居の順番に引っ越すため、引っ越しの回数が多くなることでしょう。

購入先行とは、家を売却する前に新居を購入する方法です。売却で得たお金を新居の購入資金に利用しないため、家を売却しなくても新居を購入できるほど資金にゆとりがある方には向いています。

現在の家から新居に引っ越せるため、引っ越しが1回で済みます。また、売却予定の家を保有しながら新居を探せるため、新居をじっくりと選べるのもメリットです。住宅ローンが残っている場合は、新居の住宅ローンとのダブルローン状態となり、返済する額が膨らみやすい点には注意が必要です。

両者の特徴を踏まえたうえで、特に初めての住み替えでは売却先行がおすすめと考えられます。あらかじめ家の売却価格を知っておくと、新居購入のマネープランを立てやすくなり、結果として住み替え先を選ぶ際に失敗しにくくなるでしょう。

購入先行にもメリットはありますが、家が売れない可能性はゼロではありません。新居を購入したものの、売却予定の家が売れずに残ってしまうと、2つの家のローンを支払うリスクが発生します。二重ローンのリスクを回避するためにも、家の売却が確定したうえで新居を購入する売却先行の方がおすすめといえるでしょう。

9-2.古い家は解体せず、土地と一緒に売却する

木造物件は築年数が30年以上になると資産価値が大きく下がりますが、土地には値段がつくのが一般的です。その際、家は解体せずに家付きの土地として売るのが得策です。住宅ローンの融資では、更地よりも家付きの土地のほうが有利になる可能性があるため、買主に高額で購入してもらいやすくなります

さらに、家を解体して更地にすると、家付きの土地の6倍の固定資産税が発生します。税金に加えて解体費用もかかるため、古い家を売却する際は解体せずに売り出すほうがメリットが大きいといえるでしょう。これらの要素から、古い家を売却する際は、土地とセットにして売り出すのが基本です。

売却したい家が古い家に当てはまるかどうかは、以下2つの基準が目安となります。

  • 築年数が20年以上である
  • 旧耐震基準である

家の価値は、たとえ新築でも人が住んだ時点で下がるのが基本です。築年数が20年以上にもなれば古い家とみなされ、価値は半分以下に下がります。

また、旧耐震基準が適用された家も古い家の対象です。家を建築する際は、建築基準法で決められた耐震性の基準が考慮されます。耐震性の基準には新旧があり、旧式の基準が適用された家は古い家とみなされます。

旧耐震基準にもとづいて建築された家は、築年数が古くて現在よりも耐震性が劣ると判断され、価値が下がりやすいです。

9-3.相続した家を売る際は「相続登記」を行う

相続した家を売る際は、相続登記を行わなければいけません。相続登記とは、家の名義を前の所有者から相続人に変更することを指します。相続登記を省略して名義を新たな買主に変更することはできないため、相続登記をしない限りは家を売却できません

相続した家を売らずに空き家のままにしておくと、家の維持や管理の手間がかかります。さらに固定資産税の支払いが毎年発生するため、相続した家が不要なのであれば早急に売却するのが無難です。

9-4.離婚時の売却は財産分与について話し合う

離婚が理由で家を売却する際は、財産分与に関する話し合いが必要です。離婚によって家を売却した際の利益は夫婦で精算するのが基本です。例えば、家を売却して得たお金が1,500万円の場合は、夫婦で750万円ずつを分割します。

ただし、住宅ローンを完済していない場合は家を売却できないため、財産分与が困難になるでしょう。夫婦の財産を平等に分けるためには、住宅ローンの残債額の支払いはどちらが負担するのか、売却して得たお金でローンを完済できるのかなどを話し合わなければいけません。

なお、事情によって家を売却できなければ、一方が家を引き取り、もう一方が家の価値の半分に相当するお金を支払う方法もあります。

また、話し合いで決定した財産分与は離婚後に行うことが大切です。離婚前に財産分与を行った場合は贈与とみなされ、贈与税の課税対象になる可能性があります。

例えば、離婚前に売却した家が夫名義だった場合、売却したお金を受け取った妻には贈与税の支払いが発生します。しかし離婚をしてから売却した場合は、離婚後の財産の分配は財産分与とみなされ、控除の適用対象となるため税金はかからないのです。

ただし、家が夫婦共有名義の場合は、既に財産分与されている状態であるため、離婚前に売却をしても問題ありません。

9-5.借金返済のための売却は任意売却を検討する

住宅ローンの返済など、借金返済を目的として家を売却する場合は、任意売却を検討しましょう。任意売却とは、住宅ローンの滞納が半年以上続いたのち、債権回収会社や保証会社に権利が移行してから売却する方法です。

任意売却のメリットは、住宅ローンが残っている場合でも家を売却できることです。任意売却を行わないまま住宅ローンの滞納が6ヵ月以上続くと、住宅ローンの担保である家が差し押さえられ、競売にかけられます。強制的に競売にかけられた場合、相場よりも売却価格が低くなることが多いです。

また、任意売却をせずに滞納状態を放置すると、信用情報に傷がつくなどの問題も生じます。住宅ローンの返済が困難な場合は、なるべく早く任意売却の手続きを進めるのが得策です。

10.クレディセゾングループであるセゾンファンデックスの「リースバック」なら売却後も家に住める!

家の売却を考えているならクレディセゾングループであるセゾンファンデックスの「リースバック」を検討してみましょう。リースバックの大きなメリットは、家を売却したあとも住み慣れた家に住み続けられることです。

仕組みとしては、セゾンファンデックスに家を買い取ってもらい、買取代金を一括で受け取ります。売却しても引っ越す必要はなく、賃貸としてそのまま居住できます。なお、一度売却した家でも、将来的に再度購入することが可能です。

家に住み続けられる以外のメリットは、固定資産税がかからないことです。家を所有している状態では固定資産税の支払いが発生しますが、セゾンファンデックスに売却したあとは家の使用者となるため、税金がかかりません。

また、引っ越し費用が発生しないため、通常の家の売却時にかかる諸費用が軽減されるのもメリットです。そのほかセゾンファンデックスの「リースバック」では以下の費用が無料となっています。

  • 調査費用
  • 事務手数料
  • 礼金
  • 家財保険費用
  • 賃貸借契約の更新手数料

充実した無料サービスに加えて、以下5つの特典から1つを無料で利用することが可能です。

  1. セコムのホームセキュリティ
  2. HOME ALSOK みまもりサポート
  3. くらしのセゾン ハウスクリーニング
  4. 象印のみまもりホットライン
  5. ホームネットのハローライト

手続きのシンプルさも特徴でクレディセゾングループであるセゾンファンデックスの「リースバック」を利用する際は「簡易査定・面談・現地調査・契約」の流れで進みます。提出を求められる書類は必要最低限となっているため、スムーズに売却の準備ができるでしょう。申し込みをしてから最短2週間で契約できるスピーディーさも魅力です。

売却した代金を一括で受け取れるうえに、売却後も住み続けられるなど、セゾンファンデックスの「リースバック」は家を売却したい人にとってたくさんのメリットがあるサービスです。家の売却を検討しているなら、ぜひセゾンファンデックスの「リースバック」を選択肢の一つに入れてみてください。

セゾンのリースバックの詳細はこちら

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