開業資金は平均1,000万円!業種ごとの違いや資金調達方法をご紹介

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開業資金は平均1,000万円!業種ごとの違いや資金調達方法をご紹介

「これから独立し、開業しようと思っているが、開業資金はいくら必要なのか」疑問にお持ちの方も多いのではないでしょうか。あるアンケート結果では、業種によって異なりますが、開業資金は平均1,000万円ほどかかるといわれています。このコラムでは、業種の違いや内訳、それぞれの費用目安、自己資金が不足するときの資金調達方法についても解説します。ぜひ参考にしてください。

1.開業資金は平均1,000万円かかっている

日本政策金融公庫が2019年4月から9月の間に融資を実施した企業のうち、開業後1年以内の企業を対象に実施した「2020年度新規開業実態調査」によれば、開業資金は平均989万円でした。開業資金の平均額は年々下がっており、1991年の調査開始以来もっとも低い金額となっています。もっとも平均額が高額だった1994年は1,775万円でありましたが、そのピーク時から約半分程度まで下がっています。

また、開業資金の中央値は560万円でした。中央値とは低い数値、あるいは高い数値から順に並べて真ん中に位置する企業のデータを指します。中央値が平均額よりも大幅に低いことから、実際には開業資金として560万円前後を使用している企業が多く、高額な開業資金をかけた一部の企業によって平均額が引き上げられているという側面もみえます。

参照:日本政策金融公庫|2020年度新規開業実態調査

1-1.約半数は開業資金500万円未満で起業

開業資金の分布データによれば、開業した企業のうち、43.7%が500万円未満で開業しています。次いで500万円以上1,000万円未満で開業した企業が多く、全体の27.3%を占め、合計すると71%が1,000万円未満で開業している企業が多いということが分かります。開業資金の平均値や中央値が年々下がってきていることから、開業資金を多く用意しないといけなかった昔に比べ、現在は開業しやすい環境にあるといえるでしょう。

1-2.開業資金として調達した金額は約1,200万円

また開業資金として調達した金額は平均1,194万円です。調達額も年々下がってきており、調査開始後もっとも低い金額となっています。なお調達した開業資金の内訳は、約7割に相当する825万円が金融機関からの借入です。また、2割強に相当する266万円が自己資金です。その他は家族や親族、知人友人からの借入です。

2.開業資金の内訳

かつては株式会社を設立するときは最低1,000万円の資本金が必要でした。しかし、2006年に会社法が改正され、最低資本金の規定がなくなり、以前よりは開業資金として準備する金額は少なくて済むようになっています。とはいえ、資金なしで開業するのは難しいといえるでしょう。開業してすぐに収益が得られるとは限らないため、ある程度の運転資金は用意しておく必要もあるでしょう。

実際の開業資金にはどのような費用が必要なのか、内訳について解説します。

2-1.設備資金

業種によっては設備を用意する必要があります。飲食店であれば、店舗の敷金や礼金、不動産会社に支払う仲介手数料などが必要になるでしょう。調理設備や器具、食器、椅子やテーブル、カトラリーなども必要です。また、店舗を持たない業種であっても、パソコン代やサーバー代、ホームページ作成費などがかかることもあります。開業前に必要な設備や備品を書き出してみれば、意外と多いと感じるでしょう。

2-2.運転資金

開業するために必要な設備や備品にかかる資金だけでなく、運転資金も必要です。運転資金とは事業を運営していくために必要な資金のことで、例えば飲食店や小売店ならば仕入れにかかる費用や店舗の家賃、従業員の給料などが含まれます。また、インターネット回線費用や光熱費などの固定費は運営していくうえで必要な資金です。

事業が軌道に乗れば、利益から運転資金を支払えるようになりますが、それまでは事業を継続すればするほど運転資金がかさみ、支出も増えます。数ヵ月は利益がなくても事業を継続できるように、運転資金を準備しておきましょう。

2-3.予備資金

運営にかかる予備資金もあったほうが良いでしょう。予想以上に売れ行きが良く、仕入れを増やす必要が生じることもあります。運転資金だけで不足する分に関しても、予備資金として準備しておく必要があるでしょう。その他にも、設備の故障などにより、設備資金が追加で必要になる可能性もあります。

2-4.開業費として認められる費用・認められない費用

開業にかかった費用は「開業費」の勘定科目で会計処理を行います。しかし、開業にかかった費用のすべてが開業費として計上できるわけではありません。

開業費として扱うことができるのは、開業前にかかった費用で、なおかつ開業に必要な費用です。例えば、事業がうまくいくのか調査する費用や許認可取得費用、取引予定の企業や一緒に働くスタッフたちとの打ち合わせにかかった費用、事業の広告宣伝費用などは開業費に含めることができます。

一方、仕入れにかかった費用は、開業のために必要な費用ではなく事業のために必要な費用です。そのため、開業費とはなりません。また、店舗の敷金や礼金も開業費には含めないことが一般的です。

3.業種ごとの開業資金の目安

業種によって開業に必要な設備や備品が異なるため、開業資金の目安も異なります。いくつか例を挙げて見ていきましょう。

3-1.飲食店

飲食店を開店するときには、調理器具や調理設備、テーブル、椅子などが必要です。店舗は借りるとしても、内装や外装などは自身で用意する必要があるでしょう。カフェや喫茶店などの小規模な飲食店であれば1,000万円程度、小規模の居酒屋などの飲食店でも1,500万円程度かかることがあります。規模が大きいときや内装、食器などにこだわるときは、さらに高額な開業資金がかかるでしょう。

3-2.美容院

美容院を開業するときには、理容台やドライヤーなどの設備・備品以外にも内装や外装工事が必要です。規模や内装などにもよりますが、店舗を借りても1,000万〜1,200万円ほどかかるとされています。

3-3.小売店(フランチャイズ、直営店舗)

小売店の開業資金は、フランチャイズかどうかにも左右されます。例えばコンビニなどはフランチャイズとして出店できるため、独立した形態で店舗を開業するよりも最初に必要な資金額が少なくて済むことが多いです。

フランチャイズの母体にもよりますが、加盟金として100万〜300万円ほど、開店時の仕入れに必要な金額や当面の生活費などを加えても500万円程度あれば開業できるでしょう

一方、フランチャイズではなく独立した形態で開業するときは、物件を借りる資金や改装費、許認可、人件費などを合わせて1,000万円ほどは見ておくほうが良いでしょう。物件を取得する場合であれば、都市部になればなるほど土地代がかさむため注意が必要です。

3-4.クリニックや歯科医院、動物病院などの医療機関

クリニックや歯科医院などの医療機関は、医療機器が高額なため、開業費用も高額になりがちです。導入する設備やクリニックの規模にもよりますが、総額1億〜1億5,000万円ほどかかるでしょう。

また、動物病院も医療器具の購入費に2,500万円ほどかかるため、人間の医療機関よりは低くなりますが、高額な開業資金が必要です。設備代に物件を借りるときの資金や内装・外装費用、広告宣伝費などを合計すると3,000万円ほどは見積もっておきましょう。

3-5.士業などの事務所

税理士や社会労務士などの士業の事務所として開業する場合は、特別な設備などを購入する必要がないため、多額の開業資金はかからない傾向にあります。事務所などは自宅等を活用することで、事務用品にかかる費用、宣伝費、弁護士会などの登録費を合算しても50万〜100万円程度で開業できるでしょう。

4.開業資金の調達方法

自己資金で開業資金の全額を用意できないときは、調達方法を考えなくてはいけません。主な資金調達方法を4つ紹介します。

  • 日本政策金融公庫の新創業融資
  • 国や自治体の補助金制度
  • 民間の金融機関
  • クラウドファンディング

それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

4-1.日本政策金融公庫の新創業融資

日本政策金融公庫とは、国の政策に基づいて民間金融機関による貸付を補完する目的で創立された金融機関です。そのため、金利が低めで、経営実績のない企業や個人事業主でも借りやすいとされています。日本政策金融公庫の新創業融資とは、新たに創業するときや創業後2期を終えていない企業などが利用できる融資制度です。原則として無担保・無保証人で最大3,000万円まで借りられます。

新創業融資制度の詳細はこちら

4-2.国や自治体の補助金制度

国や自治体では、開業資金に向けた補助金制度を実施していることがあります。返済の義務がないため、条件に該当するときは申請してみましょう。申し込み期間などが限定されているため、こまめに経済産業省や厚生労働省、自治体などのホームページなどで調べることができます。

4-3.民間の金融機関

銀行や信用金庫などの民間の金融機関の融資も検討してみましょう。ただし、今まで取引がない金融機関の場合は、審査が厳しくなる傾向があります。信用保証協会に依頼して保証を付ける、保証人や担保を用意するなどが必要になるかもしれません。

4-3-1.不動産担保ローン

取引実績のない民間の金融機関から融資を受ける場合、審査が厳しくなる可能性があります。融資を受けることが難しいときは、不動産を担保にする方法も検討してみましょう。

セゾンファンデックスの不動産担保ローンは不動産の価値により融資を決定するため、事業実績とは関係なく利用できるローンです。また、不動産を担保にすることで高額融資が可能になるだけでなく、無担保ローンに比べ比較的低金利で借りられます。なお貸付は、100万円から最大5億円の融資に対応しています。また、仮審査の結果は最短即日でわかるので、借りられるかどうか早く知ることができる点も特徴です。詳しくは以下をご覧ください。

不動産担保ローンの詳細こちら

事業者向け不動産担保ローンの詳細はこちら

4-4.クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネットで支援者を募る資金調達方法です。事業目的やビジネスモデルなどを紹介して賛同を得、寄付を募る方法や、商品やサービスを提供することで資金を集める方法などがあります。

5.開業資金の計画を立ててから開業しよう

開業するときは、資金計画を立てておくことが大切です。設備や店舗にかかる費用以外にも、運転資金や生活費、予備資金なども用意しておくと、すぐに収益が得られないときでも事業を継続できるでしょう。

開業資金が足りないときは、資金調達方法についても考えておくことが必要です。融資を受ける場合には、返済計画も事前に立てておくと、無理なく事業を続けていくことができます。

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