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絶対借りられる不動産担保ローンはない?審査通過率を高める条件とコツ

セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

急な資金需要や大きな資金調達が必要になった時、多くの人が不動産担保ローンを検討します。しかし、「本当に審査に通るのか」「金利はどのくらいになるのか」といった不安はつきものです。

本記事では、そんな不安を解消するため、不動産担保ローンの審査基準や審査通過率を高めるコツ、万が一審査に通らなかった場合の対処法まで詳しく解説していきます。さらに、人気商品のご紹介やよくある質問への回答を通して、より具体的なイメージを持っていただけるよう努めます。

不動産担保ローンを利用して資金調達を考えている方は、ぜひ本記事を参考にして、必要な情報と実践的なアドバイスを得てください。

不動産担保ローン
不動産担保ローン

【結論】絶対に借りられるローンは存在しません

結論として、不動産担保ローンを借りる際は必ず審査があるため、「絶対借りられる」商品は存在しません。

金融機関によって審査基準は異なりますが、不動産担保ローンを借りる際は審査に通る必要があるため、「絶対借りられる」とはいえないでしょう反対に「絶対借りられる」と謳っている場合は、本当にそうなのか、その根拠をしっかりと確認しましょう。次に比較的借りやすい審査基準が緩和されている不動産担保ローンの特徴について解説していきます。

審査が通りやすい不動産担保ローンの特徴

審査が通りやすい不動産担保ローンの特徴

絶対借りられる不動産担保ローンはありませんが、金融機関によって審査基準は異なるため、申し込む金融機関を変更するだけでも、審査通過の可能性は変わってきます。銀行などの金融機関に比べ、審査基準が緩和されている不動産担保ローンには主に2つのタイプがあります。

  1. 銀行以外の金融機関で金利が高めの不動産担保ローン
  2. ノンバンクの不動産担保ローン

それぞれのメリットとデメリットを明確に理解することで、自身の状況に最適な選択ができます。

銀行以外の金融機関で金利が高めの不動産担保ローン

メリット

  • 銀行よりも審査基準が緩やかで、通過しやすい
  • 銀行での審査に通らなかった場合でも借りられる可能性がある
  • 融資額が大きくなる傾向がある

デメリット

  • 一般的に銀行より金利が高いため、返済総額が増える
  • 月々の返済額が大きくなる

具体例

  • A金融機関(低金利):年利2%、1,000万円を10年間借りた場合の金利収入は200万円
  • B金融機関(高金利):年利8%、1,000万円を10年間借りた場合の金利収入は800万円

B金融機関は高い金利収入を得られるため、審査基準を緩和できます。そのため、審査に通過できる可能性が高まりますが、返済額は増加します。

ノンバンクの不動産担保ローン

メリット

  • 銀行より審査基準が緩やか
  • 担保物件を実勢価格で評価するため、より高額の融資を受けられる可能性がある
  • 住宅ローン返済中でも申し込み可能なケースが多い
  • 抵当権の順位を不問にしているケースがある

デメリット

  • 銀行より金利が高くなる傾向がある
  • 金融機関の信頼性や安定性が銀行より劣る場合がある

具体例

  • A銀行:担保物件(実勢価格5,000万円)を路線価格の3,500万円で評価
  • Bノンバンク:同じ物件を実勢価格の5,000万円で評価

Bノンバンクの方が高い評価額を基準とするため、より高額の融資を受けられる可能性があります。

選択のポイント

  • 審査通過の可能性を重視する場合:金利が高めの商品やノンバンク商品を検討
  • 返済額を抑えたい場合:可能な限り低金利の商品を選択
  • 融資額を最大化したい場合:ノンバンク商品を検討

いずれの場合も、複数の金融機関の条件を比較し、自身の状況に最適な商品を選ぶことが重要です。

人気のノンバンク不動産担保ローン6選

ここでは、比較的柔軟な融資条件で知られる6社の不動産担保ローンについて、その特徴と条件をご紹介します。各商品の詳細を参考に、貴社の状況に最適な資金調達方法をご検討ください。

セゾンファンデックス「事業者向け不動産担保ローン」

項目内容
融資範囲100万円から5億円
適用金利・固定:年4.5%~9.9%
・変動:年2.75%~4.55%(実質年率は15.0%以内)
融資実行速度最短1週間程度
特徴・新規創業者も対象
・幅広い用途に対応
公式ページ事業者向け不動産担保ローン
会社所在地東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60 37階

大手クレジットカード会社「クレディセゾン」グループのセゾンファンデックスが提供する事業者向け不動産担保ローンです。運転資金から設備投資まで多様な使途に対応しています。

MRF「長期間元金据置プラン」

項目内容
融資範囲100万円から3億円
適用金利年4.0%から9.9%
融資実行速度最短3日
特徴・最長15年の元金据置が可能
・専門知識を持つスタッフによるサポート
公式ページ長期間元金据置プラン
会社所在地福岡市中央区渡辺通5丁目23番8号 サンライトビル6階

アクト・ウィル「不動産担保融資」

項目内容
融資範囲5000万円(5000万円以上は要相談)
適用金利年8.00%から15.00%
サービスの特色・審査は最短60分
・来店不要のリモート対応
公式ページアクト・ウィル株式会社
会社所在地東京都豊島区東池袋3-11-9

ファンドワン「不動産担保融資」

項目内容
融資範囲300万円から1億円
適用金利年2.5%から15.0%の幅
融資期間要相談
特徴銀行融資で否決されたケースでも柔軟に対応
公式ページ事業者向けビジネスローン
会社所在地東京都豊島区南大塚二丁目39-11 ヒサビル6階

日本保証「不動産担保ローン」

項目内容
融資範囲50万円から10億円
適用金利実質年率3.0%から18.0%
融資実行スピード最短3日
特徴・第三者による担保提供も可能
・不動産担保力を重視
・競売による不動産購入資金にも利用可能
・借地権の場合でも相談可能
公式ページ不動産担保ローン
会社所在地東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー

AGビジネスサポート「不動産担保ビジネスローン」

項目内容
融資限度額100万円から5億円まで
適用金利固定・変動とも2.49%〜8.99%(実質年率は15.0%以下)
融資実行速度最短で3日
特徴・赤字企業でも相談可能
・親族所有の不動産も担保として検討
公式ページ不動産担保ビジネスローン
会社所在地東京都港区芝2丁目31-19

不動産担保ローンの審査基準を理解しよう

不動産担保ローンの審査基準を知っておこう

不動産担保ローンの審査では、返済能力(問題なく返済できるかどうか)が様々な観点からチェックされます。個人の場合は年齢・収入・勤続年数、法人の場合は経営状況・将来性などが考慮されます。さらに加えて担保物件の価値も重要です。

不動産担保ローンの一般的な審査基準を以下にまとめました。

  • 申込者の属性
  • 他社の借り入れの状況
  • 個人信用情報
  • 返済負担率
  • 担保価値

審査基準の詳細について解説していきます。

申込者の属性

不動産担保ローンの審査では、申込者の年齢、職業、年収、勤続年数などの属性が重視されます。例えば、高齢で勤続年数が浅い申込者は、返済能力に不安があると見なされ、審査に通りにくくなる可能性があります。安定した年収と長期の勤続歴があれば、その分審査を通りやすくなります。法人の場合は経営年数や業績、将来性なども考慮されます。

他社の借り入れの状況

他社からの借入状況も審査のポイントです。複数のローンを組んでいたり、過去に延滞の経験があると、返済能力に懸念が持たれ、不動産担保ローンの審査を通過しづらくなります。借入総額に対する年収の割合である「返済比率」も重要視され、一般的に35%を超えると審査に通りにくいとされています。

個人信用情報

個人信用情報機関に登録された債務の延滞状況や、自己破産・個人再生の有無なども確認されます。延滞が複数回あったり、過去に債務整理を行った経歴があると、信用力が低いと判断され、不動産担保ローンは審査落ちになる公算が高くなります。

返済負担率

これらの要素に加え返済負担率なども考慮され、借入希望額と返済負担のバランスが取れているかどうかが審査されます。返済負担率とは、収入に対して返済額が占める割合を表したものです。また、他の金融機関からの借入状況や返済実績なども審査時に確認されます。

担保価値

返済能力以外では、担保にする不動産に価値があるかどうかも重視されるポイントです。金融機関が融資可能額を決める際は、不動産にどれくらいの価値があるのかを目安にしています。そのため、不動産の評価額が高くなるほど、借入可能額も高くなる傾向があります。

具体的な審査基準の例を紹介

不動産担保ローンの審査では、様々な要素が考慮されます。以下に、先に挙げた一般的な審査基準の具体例を示します。ただし、これらの基準は金融機関によって異なる場合があるため、あくまで目安としてお考えください。

年収条件

  • 個人の場合:年収400万円以上が一般的
  • 法人の場合:安定した業績(黒字)が3年以上継続していることが望ましい

勤続年数・事業継続年数

  • 会社員の場合:正社員として2年以上の勤続
  • 自営業の場合:3年以上の事業継続

年齢条件

  • 申込時:20歳以上
  • 完済時:80歳以下が多い(完済時の年齢上限は金融機関により65歳~80歳と幅がある)

返済比率(年間返済額÷年収)

  • 35%以下が望ましい
  • 例:年収600万円の場合、年間返済額210万円(月々17.5万円)以下

担保物件の評価額

  • 融資希望額の150%以上が一般的
  • 例:3,000万円の融資を希望する場合、担保物件の評価額4,500万円以上が必要

信用情報

  • 過去2年以内に延滞がないこと
  • 債務整理(自己破産、個人再生等)の経歴がないこと

他の借入状況

  • 総借入額が年収の10倍以下であること
  • 例:年収600万円の場合、総借入額6,000万円以下

担保物件の条件

  • 築年数:木造の場合は30年以内、鉄筋コンクリートの場合は50年以内が望ましい
  • 立地:最寄り駅から徒歩20分以内が理想的

これらの条件をすべて満たす必要はありませんが、多くの項目を満たしているほど審査に通過しやすくなります。自身の状況と照らし合わせて、審査通過の可能性を事前に把握しておくことをおすすめします。

不動産担保ローンの審査に通らない理由やその原因

不動産担保ローンの審査に通らない理由やその原因

不動産担保ローンを利用したくても、審査を通過できずに借り入れができないケースは少なくありません。審査に通過できない原因として、以下の3つが考えられます。

  1. 書類の不備や虚偽の申告があった
  2. 担保価格や信用情報に問題がある
  3. 固定資産税の未納・滞納がある

書類の不備や虚偽の申告があった

不動産担保ローンの審査を申し込む際は、さまざまな書類を提出しなければいけません。提出書類が不足していたり、記入内容に誤りがあったりすると、審査に通過できない可能性があります。書類を準備する際は、不足や誤りがないかをよく確認し、不備のない状態で提出することを心掛けましょう。

また、虚偽の内容を申告して嘘が発覚すると、審査に通過できなくなります。審査に通過したい気持ちが強くても、申告内容を偽ることは控えましょう。

担保価格や信用情報に問題がある

借入希望額に対して不動産の担保価格が低い場合は、審査の通過が困難です。不動産の担保価格を決める要素はさまざまですが、売却が難しいと判断されると評価が低くなる傾向があります。また、審査は他の借入状況や過去の返済履歴なども考慮のうえ実施されます。その他の原因として、収入や勤続年数なども考えられます。

固定資産税の未納・滞納がある

審査に通過できない場合にありがちな理由として、担保不動産にかかる固定資産税の未納・滞納が挙げられます。住宅や土地を所有する際は、固定資産税を支払わなければいけません。

不動産担保ローンの申込者が返済不能に陥ると、金融機関は担保不動産を売却して貸付金の回収を図ります。しかし、担保不動産の固定資産税が支払われていない場合は、売却価格から未納分の税金や延滞税が差し引かれ、金融機関の取り分が少なくなります。

金融機関にとっては貸付金を回収できないリスクが高まるため、固定資産税を未納・滞納している場合はローンの利用を認められないことが多いです。

不動産担保ローンの審査に通過するためには、審査の妨げとなりうる要素を解消することが重要です。審査の通過が難しくなる原因を理解し、通過するための対策を講じましょう。

不動産担保ローンで審査落ちした際の対処法

不動産担保ローンの審査に落ちてしまった場合でも、諦める必要はありません。対処法には大きく分けて3つの方法があります。

担保にする不動産を変更して再度申し込む

複数の不動産を所有している場合、別の物件を担保として再申請することをご検討ください。最初の物件で不承認となった理由が、評価額や立地条件にある可能性があります。異なる物件を提示することで、審査結果が好転する可能性があります。

別の金融機関の不動産担保ローンに申し込む

金融機関によって審査基準は異なります。ある金融機関で不承認となっても、別の金融機関では承認される可能性があります。特に、銀行とノンバンクでは審査の重点項目が異なる傾向にあるため、双方への申請を検討することをお勧めします。

不動産担保ローン以外の資金調達方法を検討する

不動産担保ローン以外の選択肢も視野に入れることが重要です。事業者向け無担保ローン、制度融資、あるいは不動産の一部売却など、状況に応じた最適な資金調達方法を検討することをお勧めします。

これらの対応策を適切に活用することで、必要な資金を調達できる可能性が高まります。一度の不承認で諦めることなく、様々な選択肢を検討することが重要です。

不動産担保ローンの申し込み手順と審査通過率がUPするポイント

事前準備

まず、自身の財務状況を把握しましょう。年収、他の借入金の残高、月々の支出などを整理します。例えば、年収700万円、住宅ローン残高2,000万円、クレジットカード利用額が月10万円程度の場合、これらの情報を一覧にしておきます。

担保物件の評価

専門家に依頼して、担保物件の現在の市場価値を評価してもらいます。例えば、10年前に4,000万円で購入した物件が、現在3,500万円と評価されたとします。

複数の金融機関に相談

少なくとも3社以上の金融機関に相談し、条件を比較しましょう。各社の提示内容を以下の表にまとめると、比較しやすくなります。

金融機関融資可能額金利返済期間審査期間
A銀行2,000万円2.5%20年2週間
Bノンバンク2,500万円3.8%15年1週間
C信用金庫1,800万円2.2%25年3週間
上記はあくまで一例です。

審査書類の準備

一般的に必要な書類は以下の通りです。事前に準備しておくと審査がスムーズです。

  • 本人確認書類(運転免許証のコピーなど)
  • 所得証明書(源泉徴収票、確定申告書など)
  • 資産証明書(預金通帳のコピー、有価証券残高証明書など)
  • 不動産の権利証書(登記簿謄本など)
  • 実印と印鑑証明書

契約時の注意点

契約書にサインする前に、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 金利の種類と変動条件(固定金利か変動金利か、変動金利の場合はその変動条件)
  • 繰上返済の可否と手数料
  • デフォルト(返済不能)時の処理方法
  • 担保物件の処分条件

返済計画の立案

承認された融資額と条件に基づいて、具体的な返済計画を立てます。例えば、2,000万円を金利2.5%、20年返済で借りた場合、毎月の返済額は約10.6万円となります。この返済額が現在の収支状況で無理なく支払えるか、家計簿などを用いて綿密に確認しましょう。

定期的な見直し

融資を受けた後も、年に1回は返済状況と物件価値を見直します。物件価値が上がっていれば、条件の改善交渉や追加融資の検討ができる可能性があります。

これらのステップを踏むことで、より安全かつ有利な条件で不動産担保ローンを利用することができます。

よくある質問(Q&A)

よくある質問(Q&A)

不動産担保ローンについて、お客様から多く寄せられる質問と回答をまとめました。

不動産担保ローンの審査に通過するには、どんな点に注意すればいいですか?

不動産担保ローンの審査は、いくつかのポイントを総合的に判断して行われます。
まず、担保となる不動産の価値が重要です。一般的に、融資希望額の120%以上の評価額があることが望ましいとされています。例えば、1,000万円の融資を希望する場合、担保不動産の評価額は1,200万円以上が目安となります。
次に、借入される方の返済能力も重要な要素です。年収に対する返済額の割合を示す返済比率は、一般的に35%以下が目安となります。例えば、年収600万円の場合、月々の返済額は17.5万円以下に抑えることが重要です。また、安定した収入を得ていることを証明するために、勤続年数も考慮されます。一般的に、正社員の場合は2年以上、自営業の場合は3年以上の事業継続が求められます。
さらに、過去のクレジットカードやローンの利用履歴、返済状況から判断される信用情報も審査の対象となります。過去に返済遅延がないか、他の借入状況は健全かなどが確認されます。
その他にも、担保不動産の所在地や築年数も審査に影響を与えます。都市部や交通の便が良い地域にある物件は、評価が高くなりやすい傾向があります。築年数が古いほど評価額は低くなる傾向にありますが、適切なメンテナンスがされていれば、築年数が古くても問題ありません。
これらのポイントを総合的に判断し、審査が行われます。

    二番抵当の不動産担保ローンってどんなものですか?注意点はありますか?

    二番抵当とは、既に抵当権が設定されている不動産に、新たに設定する抵当権のことです。
    二番抵当の不動産担保ローンは、融資額、金利、融資期間などが一番抵当の場合と異なります。
    融資額は、一般的に「(担保不動産の評価額) – (一番抵当の残債) – (一定のバッファー) = (融資可能額)」という計算式で算出されます。例えば、担保不動産の評価額が5,000万円、一番抵当の残債が3,000万円の場合、融資可能額は1,500万円程度(バッファー500万円と仮定)となります。
    金利は、一番抵当よりも高めに設定されることが一般的です。例えば、一番抵当が年利1.5%の場合、二番抵当は年利3%〜5%程度になることがあります。
    融資期間も、一番抵当よりも短く設定されることが多いです。例えば、一番抵当が35年の場合、二番抵当は5年〜20年程度になることが多いでしょう。
    また、二番抵当の不動産担保ローンは、一番抵当よりも審査基準が厳しくなる傾向があります。年収や職業、勤続年数などでより高いハードルが設定される場合があり、一番抵当権者の承諾が必要となる場合もあります。
    さらに、二番抵当は優先順位が低いため、返済が滞った場合のリスクが高くなる点にも注意が必要です。返済計画は慎重に立てなければなりません。
    二番抵当の不動産担保ローンは、取り扱っている金融機関も限られています。セゾンファンデックスなどノンバンクや一部の地方銀行などが主な取り扱い金融機関となります。

      不動産担保ローンの審査で、特に重視される点は?審査に通るコツはありますか?

      不動産担保ローンの審査では、「担保不動産の価値」「借入者の返済能力」「信用情報」の3点が特に重視されます。
      担保不動産の価値は、融資希望額に対して担保となる不動産の価値が十分かどうかを評価されます。可能な範囲でリフォームを行う、周辺環境を整備するなどして、不動産の価値を高める努力をすることが有効です。
      借入者の返済能力は、年収、勤続年数、雇用形態などを基に、安定した返済が見込めるか判断されます。安定した収入を証明できる書類を提出したり、他の借入を減らすなどして、返済能力の向上に努めましょう。
      信用情報は、過去のクレジットカードやローンの利用履歴、返済状況から判断されます。クレジットカードやローンの支払いを延滞しないように心がけ、良好な信用情報を得られるようにしましょう。
      例えば、東京都内の築10年、70㎡のマンション(評価額5,000万円)を担保に3,000万円の融資を希望する場合、LTV(Loan to Value)は60%(3,000万円 ÷ 5,000万円)となり、一般的な上限70%以内です。
      また、年収700万円の場合、仮に金利2%、返済期間30年とすると、月々の返済額は約11.1万円、返済比率は19%(11.1万円 ÷ (700万円 ÷ 12ヶ月))となり、目安の35%以内です。
      これらの条件を満たしていれば、審査通過の可能性は高まります。

      不動産担保ローンの審査に落ちてしまったら、どうすればいいですか?

      不動産担保ローンの審査に落ちた場合でも、諦めずにできることがあります。
      まずは、金融機関に審査落ちの理由を具体的に確認しましょう。担保不動産の評価額不足、返済能力不足、信用情報の問題など、具体的な理由を把握することが重要です。
      その上で、状況に応じて以下の対策を検討してみましょう。

      • より評価額の高い物件を担保として再申請する。

      • 借入額を減額する。返済期間を延長する。

      • 副業などで収入を増やす。

      • 他の借入を返済して負債を減らす。

      • 配偶者など、信用力のある人と共同名義で申請する。

      • 審査基準の異なる別の金融機関に申請する。

      • 延滞を解消するなどして信用情報を改善する。

      • ファイナンシャルプランナーや不動産専門家に相談する。
      例えば、年収600万円、借入希望額3,000万円で審査に落ちた場合、借入額を2,500万円に減額したり、配偶者(年収400万円)との共同申請に変更したりするなどの対策が考えられます。また、返済期間を25年から30年に延長したり、他の借入100万円を事前に返済したりすることで、審査通過の可能性を高めることができるかもしれません。諦めずに、できることから取り組んでみましょう。

      二番抵当でもOK!セゾンファンデックスの不動産担保ローン

      二番抵当設定済みでも借り入れできる可能性がある、セゾンファンデックスの「事業者向け不動産担保ローン」。 審査の際に抵当権の順位は問われないため、二番抵当の場合でも融資を受けられるチャンスがあります。 独自の審査基準を設けているため、他社で審査が通らなかった方も、ご利用いただける場合があります。

      審査に不安な方、二番抵当での融資をお考えの方は、ぜひご検討ください!

      事業者向け不動産担保ローンの詳細はこちら

      不動産担保ローン
      不動産担保ローン

      また、個人向けには、「セゾンファンデックスのフリーローン(不動産担保)」という商品も用意しています。あわせて参考にしてください。

      フリーローン(不動産担保)の詳細はこちら

      不動産担保ローンの専門用語をわかりやすく解説

      不動産担保ローンについて、より深い理解を得るために、いくつかの専門的な概念や用語を詳しく解説します。これらの知識は、融資を検討する際や金融機関との交渉時に役立つでしょう。

      担保評価額(LTV:Loan to Value ratio)

      融資実行の可否や融資条件を決定する重要な指標です。一般的に、LTVは70%以下が望ましいとされています。例えば、物件評価額が1億円の場合、融資上限額は7,000万円(1億円 × 70%)となります。

      ただし、担保物件に係る諸費用や、物件の将来的な価値下落リスクを考慮し、実際の融資額はさらに低く設定されることが多いです。この追加的な安全マージンは、一般的にヘアカット(Haircut)と呼ばれ、物件の種類や立地条件によって10%から30%程度が適用されます。

      抵当権と根抵当権

      担保設定の際には、抵当権設定契約が締結され、登記簿に記載されます。この際、債権額を明示する場合は「抵当権」、将来発生する債権を担保する場合は「根抵当権」が設定されます。根抵当権の場合、極度額(担保する債権の最高限度額)が設定され、この範囲内で反復して債権を担保することが可能となります。

      元利均等返済と元金均等返済

      不動産担保ローンの返済方式には、元利均等返済と元金均等返済があります。元利均等返済は毎月の返済額が一定ですが、返済初期は利息の割合が高くなります。一方、元金均等返済は毎月の元金返済額が一定で、返済額は徐々に減少しますが、トータルの返済額は元利均等返済より少なくなる傾向があります。

      債務者の返済能力(DSR:Debt Service Ratio)

      金融機関は、これらの要素に加え、債務者の返済能力(DSR:Debt Service Ratio)も考慮します。DSRは年間の借入金返済額を年収で割った比率で、一般的に35%以下が望ましいとされています。例えば、年収1,000万円の場合、年間の借入金返済額が350万円以下であれば、この基準を満たすことになります。

      なお、不動産担保ローンは、金融商品取引法上の有価証券には該当しないため、金融商品取引業の登録は不要です。ただし、貸金業法の規制対象となるため、貸金業者は同法に基づく登録が必要となります。

      これらの専門的な概念を理解することで、不動産担保ローンの仕組みやリスクをより深く把握することができます。ただし、実際の融資条件は金融機関によって異なる場合があるため、詳細は各機関に直接確認することをお勧めします。

      【貸付条件一覧】セゾンファンデックス

      【不動産担保ローン(フリーコース)】
      ご融資額:100~3,000万円
      ご融資年率:6.8%~9.9%(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:60回~180回/5年~15年
      ご返済方式:毎月元利均等払いまたはボーナス併用払いのいずれか
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      保証:原則不要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【住宅ローン】【親族間売買ローン】【遺産分割ローン】
      ご融資額:100万円~5億円
      ご融資年率:変動金利 3.75%~5.15%※2023年7月時点(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:60回~360回/5年~30年
      ご返済方式:毎月元利均等払いまたはボーナス併用払いのいずれか
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      保証:原則不要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【不動産投資ローン】
      ご融資額:100万円~5億円
      ご融資年率:変動金利 3.75%~5.15%※2023年7月時点(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:60回~360回/5年~30年
      ご返済方式:毎月元利均等払いまたはボーナス併用払いのいずれか
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      保証:原則不要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【不動産担保ローン(リフォームコース)】
      ご融資額:100万~1億円
      ご融資年率:変動金利 3.75%~4.55%※2023年4月時点(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:60回~360回/5年~30年
      ご返済方式:毎月元利均等払い(個人の場合ボーナス併用払い可)
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      保証:法人の場合原則代表者の保証要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【事業者用不動産担保ローン】
      ご融資額:100万円~5億円
      ご融資年率:変動金利 2.75%~4.55%※2023年4月時点・固定金利4.5%~9.9%(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:60回~300回/5年~25年
      ご返済方式:毎月元利均等払い
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      保証:原則不要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【不動産売却前提ローン】
      ご融資額:100万円~5億円
      ご融資年率:固定金利 3.65%~9.9%(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:1回~24回/最長2年
      ご返済方式:期日一括返済方式(最終返済期日までは毎月利息払い)
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:不動産
      連帯保証人:原則不要
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の1.65%以内(税込)、調査料 融資額の0.55%以内(税込)、収入印紙代相当額、登記費用(実費)、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【かんたん安心カードローン】
      ご融資額:1~500万円
      ご融資利率:実質年率6.5%~17.8%
      ご返済回数・期間:1~60回/1~60ヵ月
      ご返済方式:定額リボルビング方式、1回払い
      遅延損害金:年率 9.49%~20.00%
      担保・保証人:不要
      ***************************************************************
      【かんたん安心フリーローン】
      ご融資額:10~300万円
      ご融資利率:実質年率8.8%~17.4%
      ご返済回数・期間:6~96回/6~96ヵ月
      ご返済方式:元利均等返済方式
      1) 毎月1回返済(ボーナス併用あり)
      2) 2ヶ月に1回返済(60歳以上の方限定)
      遅延損害金:年率 12.84%~20.00%
      担保・保証人:不要
      ***************************************************************
      【個人事業主専用カードローン】
      ご融資額:1~500万円
      ご融資利率:実質年率6.5%~17.8%
      ご返済回数・期間:1回~60回・1ヵ月~60ヵ月
      ご返済方式:定額リボルビング方式、 1回払い
      遅延損害金:年率9.49%~20.00%
      担保・保証人:不要
      ***************************************************************
      【リフォームローン】
      ご融資額:30~500万円
      ご融資利率:実質年率3.8%~10.9%
      ご返済回数・期間:6回~96回・6ヵ月~96ヵ月
      ご返済方式:毎月元利均等払いまたはボーナス併用払いのいずれか
      遅延損害金:年率5.54%~15.91%
      担保・保証人:不要
      ***************************************************************
      【POファイナンス】
      ご融資額:原則300万円~5億円・電子記録債権金額の範囲内(受注金額が上限)
      ご融資利率:固定金利 3.65%~9.9%(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:36回以内・3年以内
      ご返済方式:期日一括返済方式
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:原則電子記録債権※ほかに担保として動産もしくは不動産を提供していただく場合があります。
      連帯保証人:原則代表者個人の連帯保証
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の2.2%以内(税込)収入印紙代相当額、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【POファイナンス(補助金対応)】
      ご融資額:原則300万円~5億円・電子記録債権金額の範囲内(補助金交付金額が上限)
      ご融資利率:固定金利 3.65%~9.9%(実質年率15.0%以内)
      ご返済回数・期間:36回以内・3年以内
      ご返済方式:期日一括返済方式
      遅延損害金:年率 20.00%
      担保:原則電子記録債権※ほかに担保として動産もしくは不動産を提供していただく場合があります。
      連帯保証人:原則代表者個人の連帯保証
      契約時の諸費用:事務手数料 融資額の2.2%以内(税込)収入印紙代相当額、振込手数料(実費)
      ***************************************************************
      【マンション管理組合ローン】
      ご融資額:100万円~5億円
      ご融資年率:変動金利:短期プライムレート[みずほ銀行]+1.175%~2.175%・固定金利:3.80~6.65%(15.0%以内) ※金利タイプは、当社にて決定
      ご返済回数・期間:12回~240回/1年~20年(1年単位)
      ご返済方式:毎月元利均等払い
      遅延損害金:年率 15.00%
      担保:不要
      連帯保証人:不要
      契約時の諸費用:収入印紙代相当額、振込手数料(実費)

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