宝くじが当たった方は当選金をどのように使っているのでしょうか。今まで我慢していたものを買ったり、老後の資金として蓄えたり、いろいろな使い道が考えられます。
宝くじによって、数千万円から数億円の現金が手に入ったとき、高額当選者はどのようにお金を使うのか気になるところでしょう。 また、宝くじに当選すると多額の現金を手にするため、税金対策などの注意すべきポイントを押さえておく必要があります。
本コラムでは、高額当選者のお金の使い道や税金対策について紹介します。宝くじが当選した方もこれから購入する方も、本コラムの内容をぜひお役立て下さい。
宝くじの当選金の受け取り方
どのように購入したかによって、宝くじの当選金の受け取り方は異なります。
また共同購入の場合は、全員分の当選証明書を受け取り、贈与税がかからないよう注意が必要です。
コンビニまたは宝くじ売り場で購入した場合
コンビニや宝くじ売り場などお店で購入した場合は、宝くじ売り場やみずほ銀行で当選金を受け取れます。当選金額と受け取り場所、持参するものは、以下の表のとおりです。
当選金受け取りの際は、以下の3点に注意しましょう。 本人確認には運転免許証などの、顔写真付きの書類を準備すると手続きがスムーズです。
- 5万円を超えたら宝くじ売り場では受け取れない
- 50~100万円は本人確認書類が必要
- 100万円以上は本人確認書類に加えて印鑑が必要
高額当選の際は、必ず顔写真付きの本人確認書類と実印を持参する必要があります。手続き当日は、みずほ銀行本支店で2時間程度かかる場合がありますので、時間に余裕を持った方が良いでしょう。
宝くじ公式サイトで購入した場合
宝くじ公式サイトで購入し当選した場合は、当選金受取口座へ自動振込みされます。振込みまでにかかる時間は原則1週間程度です。 宝くじをインターネットで購入する際の手続きの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
宝くじが当たった方の高額当選金の賢い使い道
ここでは、1,000万円以上を当てた高額当選者の方の使い道を紹介します。
以下のグラフは当選金の賢い使い道です。
参考:宝くじ公式サイト「宝くじ当せん者レポート:当せんについて」
貯金や借金の返済などの堅実な使い方が人気であることが分かります。また、車や家などの大型消費に回ることもあるようです。
【1位】貯蓄にまわす
人生100年時代といわれる現代、老後の貯蓄を不安視する方は多いでしょう。老後を安心して暮らすためにも、当選金を貯金するという選択が第1位となっています。
60代の1世帯あたりの平均貯蓄額は1,635万円です。しかし、最上位と最下位の真ん中に位置する中央値は650万円です。中央値は平均値を大きく下回っています。 つまり、多くの方は平均値の1,635万円に達しておらず、650万円以下の貯金額であることが分かります。このような日本の現状を考えると、宝くじの当選金を貯金に充てる方が多いことが納得できるでしょう。
【2位】車を購入する
高額当選を機に、車の買い換えを行う方は多いようです。ひとことに車といっても車両タイプによって相場は変わります。
超高級外車でもない限り、ほとんどの車は1,000万円以内で購入できます。高額当選をすれば一括で購入できるため、ローンを組む必要がありません。利息がかからない分お得に購入できるので、宝くじが当たったら車を購入する方が多いと考えられます。
【3位】土地や住宅を購入する
土地や住宅は一生に1度の大きな買い物であり、ローンを利用して購入する方がほとんどです。しかし、数億円規模の当選金があれば、住宅を一括購入できます。
住宅ローンを組まずに一括で購入すれば、金利を負担しなくて済むメリットがあります。高額当選で充分な資金を手に入れた方は、土地や住宅を一括払いで購入するケースが多いようです。
【4位】借金を返済する
借金の返済に充てることで利息の支払いを減らせます。当選金を活用して、利息の支払いを少なくするのは、賢い選択です。 多くの方が抱えている借金として、車や住宅のローンが考えられるでしょう。
ローンは返済が長引けば長引くほど、利息は増えてしまいます。このことからも、宝くじの高額当選者のお金の使い道として「借金の返済」が上位に入るのも納得できるでしょう。
【5位】家族サービス・親孝行をする
身近な方のために、当選金を使う方は多いです。ずっと行きたかったけれど、なかなか行けなかった高級ホテルなどに家族や親を連れて行くのは、素敵なお金の使い道です。
家族サービスや親孝行で使ったお金は、何ものにも代え難い素敵な思い出を残してくれます。 家族との楽しい思い出を作るために、当選金を使うのは幸せなお金の使い方だといえるのではないでしょうか。
高額当選後の注意点と生活設計
高額当選の喜びで気持ちが高ぶりがちですが、軽率な行動は避けたいものです。突然、多額のお金を手に入れてしまうと、気持ちが舞い上がってしまうのは仕方ないことでしょう。しかし、ここで軽はずみな言動をとってしまうと、後悔する可能性があります。
過去に高額当選者が金品要求や脅迫を受けた事例もあり、当選の事実を知られる範囲には十分気をつける必要があります。また、突然の大金で買物・遊興に夢中になり、疲れ果ててしまったケースも存在します。大人しく地に足をつけた行動が賢明です。
宝くじが当たったときこそ、落ち着いて行動するための参考にしてみてください。
当選直後の注意点
多くの人には知らせない
宝くじで高額当選したことを多くの方に知られると、無用なトラブルに巻き込まれる可能性があります。実際に宝くじの当選がきっかけで、金銭に関わる問題を抱えてしまう例は少なくありません。
多くの方に宝くじを当選したことが広まってしまうと、お金を貸して欲しいと頼まれたり、詐欺に遭ったりするリスクが高くなります。高額当選したことは、信頼できる方だけに知らせるようにしましょう。
当選金の使い道は慎重に計画する
数億円単位のお金が手元にあれば、少しくらい衝動買いをしても問題ないように思えます。しかし、たくさんのお金を手にしたからこそ、使い道は慎重に考える必要があるのです。
お金に対する価値観が大きく変わり、無計画に散財してしまうと、いくら貯金があっても足りません。しかも、金銭感覚が戻らないままお金を使ってしまうため、借金地獄に陥ってしまう可能性が考えられます。
また、派手にお金を使いすぎると周囲の方からも明らかにお金を持っていることが分かるため、当選したことを知らせていない方にまで噂が広がってしまいます。 宝くじで億万長者になったとしても、金銭感覚を変えすぎないことが大切です。
共同購入した場合は全員で受け取り手続きを行う
共同購入した宝くじの当選金を1人で受け取ってしまうと、一緒に宝くじを購入した方たちと分配する際に税金がかかってしまいます。
対策としては、共同購入した方全員で受け取りに行くことです。当選金の受け取りを皆で行うことで贈与税の課税を免れます。 当選金を受け取るときは、1人ずつ「宝くじ当選証明書」をもらいましょう。証明書があることで、贈与ではないことを証明できます。
長期的な資産管理
資産運用計画の重要性
宝くじで高額当選した場合、その喜びに浮かれることなく、冷静に計画的な資産運用を行うことが何よりも重要です。
計画なしに、これまでの生活とは打って変わった贅沢な生活に耽ってしまうと、豪邸の購入、高級車の乗り回し、高価な旅行など、浪費を重ねてしまい、いつの間にか資産を使い果たしてしまうケースも少なくありません。一時的な富裕体験はできても、長続きしません。
専門家への相談
専門家のアドバイスを仰ぎ、長期的な視点に立った資産運用計画を立てることが賢明です。まずは、半分の資金を確定拠出年金や投資信託などに投資して老後資金を作り、残りを別枠とするのがおすすめです。
バランスの取れた支出と投資
子供がいる場合は、相続対策として生命保険や教育資金の準備も検討しましょう。
このように、長期的な視点に立った計画的な資産運用を行うことで、高額当選後の生活を安定させることができます。高額当選の醍醐味を十分に味わいながらも、常に先を見据えた賢明な判断が求められます。
宝くじが当たったら納める税金・納めない税金
宝くじを買った段階で、販売元の自治体に収益金の40%が支払われています。300円の宝くじを1枚購入した場合、120円分は自治体に納められているのです。つまり、既に税金を支払っている状況になるため、当選金に対して原則税金はかかりません。
しかし、当選金を他者に譲るときは税金がかかってしまうので注意が必要です。 納める税金と納めない税金は以下のとおりです。
ここでは、宝くじに高額当選した際の税金について紹介します。
納める税金
当選金を他の方に譲る際に発生する税金は、贈与税と相続税の2つです。支払義務があるのは、お金を渡す側ではなく受け取る側である点を押さえておきましょう。
贈与税
贈与税の計算式は以下のとおりです。
参考:国税庁Webサイト
基礎控除額110万円となっており、贈与税率や控除額は基礎控除後の金額によって決まります。お得に贈与するためのポイントは、年間110万円以内であれば贈与税の対象にならない点です。
例えば、1年でまとめて300万円を贈与すると税がかかるのに対し、1年に100万円ずつ、3年かけて300万円であれば税金をとられません。贈与する際は、税金の計算を理解したうえで行いましょう。
相続税
相続税は、資産の所有者が亡くなってからお金を配分する際にかかる税金です。相続額や法定相続人の数によっても納税額が変動します。 相続税を小さく抑えるためには、生前贈与を活用することがおすすめです。生前贈与をする際は、贈与税の基礎控除(年間110万円)を活用し、年間110万円以内で受け渡すようにしましょう。
納めない税金
所得税と住民税は宝くじの当選金から支払義務はありません。なぜなら、宝くじの当選金は課税所得にならないからです。
所得税
宝くじの当選金は所得税の課税対象ではありません。宝くじの当選金は所得に該当しない旨が「当選金付証票法13条」に明示されています。株式投資の場合は税率が20.315%かかることを考慮すると、宝くじは税制面で有利であることが分かります。
住民税
宝くじの当選金は住民税とも関係ありません。住民税は、前年の課税所得をもとに算出されます。当選金は所得にならないため、課税所得にも影響を与えないのです。宝くじの当選金は、所得税と住民税の両方において、課税対象ではないことを抑えておきましょう。
1億円以上の高額当選を狙える宝くじ3選
最後に高額当選を狙える3つの宝くじを紹介します。それは、ロト6、ロト7、ジャンボ宝くじの3つです。それぞれの1等の当選金額は以下のとおりです。
ジャンボ宝くじ1等の当選金額は7億円です。1万円札を縦に積み上げると、7mの高さになります。このことからも7億円は、途方もない金額であることが分かります。 また、3つの宝くじにおける1等の当たりやすさを棒グラフに表しました。
3つの商品の中で最も当たりやすいロト6においても、当選確率は約610万分の1です。60万人が10枚ずつロト6を購入したとして、1人当たるかどうかの確率です。いかに高額当選することが難しいかが分かります。
宝くじの当選確率については「【徹底解説】宝くじが当たる確率は?他の事象との比較と当選率の高いくじを紹介」にて詳しく解説しています。
ジャンボ宝くじ
ジャンボ宝くじは、組や番号が決められた宝くじで、抽選によって決まる当選番号と一致すると当選金を受け取れます。当選金は以下のとおりです。
当選金額や当たりくじの本数は回によって異なります。 購入代金は、1口300円です。発売期間は年間を通して5回あり、それぞれの期間内で発売と抽選が行われています。
ジャンボ宝くじの種類と期間は以下のとおりです。 ジャンボ宝くじは、1月・6月・9月以外、ほぼ1年を通して購入できます。
ロト7
ロト7は1から37までの数字から、7つの数字をマークする数字選択式の宝くじです。 当選金は以下のとおりです。
キャリーオーバーが発生すると、最高で1等が10億円になることがあります。数字を自身で選ぶ宝くじであるため、誰も当選しない可能性があるくじです。
当選金として支払われなかったお金は、次回に持ち越されます。 ロト7の購入代金は1口300円で、一年中、購入できるのが魅力的です。抽選は年末年始を除く毎週金曜日に行われています。
ロト6
ロト6は1から43までの数字から、6つの数字をマークする数字選択式の宝くじです。 当選金は以下のとおりです。
ロト7と同様、キャリーオーバーが発生すると1等当選金に繰り越されます。ロト6では、最大6億円にまで1等の当選金額が膨れ上がる可能性があります。
ロト6は1口200円で購入でき、1年中購入可能です。抽選は年末年始を除く毎週月曜日と木曜日に行われています。
セゾンカードが宝くじのネット購入に便利な理由
宝くじをインターネットで購入する際は、セゾンカードがおすすめです。
理由は、以下の3点です。
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また、カード番号を覚える必要もなく、スマートフォンに表示されますので便利です。クレジットカードの利用が初めての方でも、簡単に扱うことができるでしょう。セゾンカードを新たに作成されたい場合は、セゾンカードデジタルがおすすめです。
SAISON CARD Digital(セゾンカードデジタル)について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
おわりに
宝くじの高額当選者は、賞金を堅実に活用していることが分かります。突然まとまった現金を手にすることは、今後の人生について考える良いきっかけになるでしょう。
万が一、宝くじが当たっても舞い上がることなく落ち着いて行動することが大切です。「誰に伝えるべきか」「どのようにお金を使うか」「税金はどうなるのか」など、気を付けるべき点はたくさんあります。
もし、宝くじで高額当選を引き当てたら、過去の当選者のお金の使い方を参考にすると良いでしょう。