脱サラに失敗するパターンはある?成功させるための準備と秘訣とは?

URLをコピーしました。
脱サラに失敗するパターンはある?成功させるための準備と秘訣とは?

「今の仕事に不満がある」「収入を増やしたい」などの理由で脱サラを考えている方もいるでしょう。そのような方は、まずどのようなリスクがあるのか理解する必要があります。今回はご自身の将来のために脱サラ起業を考えている方に向けて、どういう方が脱サラ起業に向いているのかなどの特徴や失敗してしまうパターンや注意点を解説します。

1.脱サラとは

脱サラとは「脱サラリーマン」の略で、サラリーマンを辞めて他の就業形態に転換すること。企業で正社員として働いていた方が、パートや派遣などの就業形態に変更することも、結果的には「脱サラ」していることになりますが、脱サラは一般的に会社員から個人事業主やフリーランスなど、起業・開業することを意味することが多いようです

によると、2021年に行われた24,928人(全国の18歳〜69歳までの男女)を対象に日本政策金融公庫総合研究所が行ったアンケートによれば、起業家の割合は全体の0.9%となっています。0.9%は決して多い数字ではないことがわかります。起業した方に起業動機を聞いた質問では「収入を増やしたかった」「自由な働き方が良かった」などの理由が多くありました。

参照元:日本政策金融公庫総合研究所|「2021年度起業と起業意識に関する調査」

2.脱サラにありがちな失敗するパターンとは

「脱サラしてもすぐに失敗して廃業…」などということにならないように、失敗する可能性のあるパターンも理解しておきましょう。脱サラ起業で多く見られる失敗パターンを9つご紹介します。

2-1.初期投資をかけすぎてしまう

初期投資をしすぎて失敗するパターンがあります。事業を始めるときはやる気に満ち溢れていて、ついつい気合いが入りがちになり、事業所の家具や設備にこだわったり、仕入れをしすぎて在庫過多になったりと、過度な初期投資をしてしまう方も多くいます。多額の初期投資をしても、すぐに利益が出れば良いのですが、開業してすぐは事業が軌道に乗るまでに時間がかかる場合も。なるべく初期投資は抑えて、初期投資額の回収計画も立てる必要があるといえるでしょう

2-2.資金の管理ができない

資金計画や管理は、事業を続けていくうえで大切な要素です。お金の管理の甘さが事業を失敗に追い込むケースが多くあります。収入と支出バランス、キャッシュフローなどをコントロールしながら事業を行わなければいけません。融資計画や資金の管理がきちんとできないのであれば、経理担当や税理士の方など、外部に委託する必要があるでしょう。

ご自身の性格やスキルを加味して、お金の管理体制は開業前に整えておきたいところです。

2-3.税金や年金・保険などの知識がない

今までは会社員として企業に所属していたため「税金や保険の知識がほぼない」という方も少なくありません。しかし、ご自身で事業を行うならば税金や保険の知識も必要になります。保険料の支払いや税金の納付には当然期限があります。事業主として納めるものもあれば、個人で支払う必要があるものもあります。

会社員は基本的に、厚生年金や健康保険などの社会保険に加入しますが、加入の手続きや支払いは勤務先の企業が代行してくれている場合がほとんどです。社会保険料はほとんどの場合が給与から引かれているため「支払う」という感覚がない方が多いでしょう。

一方、個人事業主の方は国民年金や国民健康保険の加入手続きを自ら行い、毎月保険料を支払う必要があります。また、所得税や住民税、個人事業税など、事業所得によって金額が変化する税金の支払いも必要です。これらの知識を身に付けておかなければ「税金が高額すぎて支払えない」という事態を招きかねません。前もって個人事業主に関する税金や年金・保険に関する知識を身に付けておくようにしましょう。

2-4.PRやマーケティングの知識や能力が足りない

PRやマーケティングは事業の成功、拡大に必要不可欠です。営業トークが苦手、マーケティングの知識がないなどのスキル不足は、起業家にとって時には致命傷にもなります。技術職の事業を行っている方でも、自己PRは必要になります。

最近はブログやSNSを使ったインバウンドマーケティングが主流になってきている職種も多いため、まずはブログやSNSを始めてみる、というのもひとつの方法かもしれません。基本的なPRやマーケティングの知識は、開業するまでの事前準備段階でに身に付けるようにしましょう。

2-5.スケジュール管理が甘い

脱サラして起業すると、スケジュールの管理もすべてご自身で行うことになるでしょう。個人事業主やフリーランスとして働くとき、自宅の一室で仕事をする方も多く、私生活とのメリハリをつけるのが難しい場合もあります。「ダラダラ過ごしてしまって、納期に間に合わなかった」このようなことがあっては、クライアントの信頼を失ってしまいます。事業に充てる時間や日数、納期などのスケジュール管理は正確にできるようにならなければいけません。

2-6.仕事の取り方を知らない

仕事がなければ、もちろん収入も得ることができません。営業力がなく、仕事の取り方が分からないというのは、失敗につながるパターンのひとつです。会社員のときは与えられた仕事をこなすだけだったという場合は特に注意しましょう。

受注に繋げるにはクライアントのニーズを汲み取って、自身ができることの提案をしなければいけません。「パターンをいくつか用意しておく」「実績を示して受注に繋げるように工夫する」など、仕事の獲得に向けた対策も行うようにしましょう。

2-7.すぐに法人化に踏み切る

法人とは株式会社や合同会社といった、法律によって「権利」や「義務」を人と同じように認められた組織のことです。法人化とは法人として登録手続きをすること。法人化すると、事業の信頼を高めて新しい受注に繋がったり、事業拡大をしやすかったりといったメリットはありますが、すぐに法人化することはリスクを伴います。

なぜなら、税金や保険料の負担や会計の複雑化など、知識がなければとても難しい手続きが多いためです。税務申告書類の作成などは税理士に任せるのが一番ですが、それにはコストもかかります。信頼のため、節税対策のためといきなり法人化するのではなく、計画的に実施するようにしましょう。

2-8.リスクに対する準備不足

資金や税金など、お金に関するリスクはもちろんですが、個人で事業を行うということは自身の病気やケガのリスクも念頭に置いておかなければいけません。病気やケガで入院や休養を余儀なくされたとき、その間の生活費や事業の運営費、またクライアントへの対応などすべてご自身で行う必要があります。そのようなリスクに備えておくことが重要です。

また、会社員と違って失業手当や育児休業制度などもありません。個人の場合は民間の保険に加入してリスクに備えたり、貯金をしておいたりと準備を万全にしておく必要があるでしょう。

2-9.頼れる人がいない

事業の進捗状況によっては悩むこともあるでしょう。また、これまで失敗パターンとして挙げた、資金計画やPRの方法などの悩みを気軽に相談できる人がいないことも失敗に繋がってしまう一つの原因です。共同経営であれば助け合えるパートナー、会社員であれば同僚や先輩の存在があります。

完全に個人で事業を行うときは「悩んだときに相談できる人」や「体調不良のときに頼れる人」がいなければ辛いでしょう。一人で思い悩んでしまって、心身ともに追い込まれてしまうこともあるので、頼れる存在が一人でも多くいると良いですね。

3.脱サラで失敗しないための準備とは

脱サラの失敗パターンを確認したところで、次は脱サラで失敗しないためにするべき準備を考えていきましょう。

3-1.自分自身が起業したい分野の情報を集める

まず脱サラする前の準備として、ご自身が起業する分野の情報をたくさん集めましょう。

今まで経験のある分野での起業だったとしても、さまざまなパターンを知っておくことが大切です。同じ分野で成功している企業の事業内容などを調べたり、失敗例を調べたりしましょう。とにかく最初は片っ端から情報を集めてインプットを増やしましょう。

3-2.必要なスキルを身に付けておく

事業で必要なスキルを身に付けておくことも大切です。もともと持っているスキルを活かして起業する場合であっても、その分野で他社や他の個人事業主との差別化を図らなければなりません。「これは自分自身にしかできない」「これだけの経験がある」と胸を張ってアピールできるポイントを作りましょう。

技術面でのスキルだけではなく、起業に必要な知識なども身に付けておく必要があります。税金や保険に関する知識や営業力など「自分には足りない」と思うところを重点的に向上させる努力をしておきましょう。

3-3.現実的な事業計画を立てる

綿密な事業計画を立てることも必要です。曖昧で漠然とした計画ではなく、現実的かつ具体的にしっかりと芯の通った事業計画を立てましょう。資金繰りに問題はないか、数ヵ月間は業績が悪くても大丈夫なのかという観点も必要です。専門職や販売職は、繁忙期や閑散期のスケジュールや仕入れの計画など、時期によって波があることも念頭に置いて計画していきましょう。

3-4.開業届や青色申告承認申請をしておく 

事業計画が完成したら、開業届(正式:個人事業の開業・廃業等届出書)を出して、いよいよ開業の手続きをします。税務署に開業届を提出し、事業開始の申請を行うことで「オフィスとして賃貸物件を借りる」「事業融資を受けること」などが可能となります。

また、個人事業主は確定申告をする必要があります。確定申告の方法は青色申告と白色申告の2種類あり、青色申告をするには事前に手続きが必要です。前述の開業届を出したのちに、青色申告承認申請書(正式:所得税の青色申告承認申請書)を提出しますが、青色申告で確定申告をすると、要件を満たすことで青色申告控除や純損失の繰越し・繰戻しなどの措置が適用されます。

個人事業主は節税メリットのある青色申告を行うほうが多いです。それに比べて白色申告は事前申請が不要・提出書類が少なく帳簿を付けるのが簡単というメリットがあります。どちらの確定申告方法にするかよく考えて、申請の必要がある場合は事前に準備しておくと良いでしょう。

関連記事:青色申告するには開業届も必要になる?提出方法や注意点をチェック

3-5.個人事業主用の銀行口座、クレジットカードを持つ 

最後に資金面で必要となる銀行口座の開設や、備品などを購入するためのクレジットカードを作成します。

銀行口座は、必ず作らなければいけないというわけではありませんが、プライベートの支出と混同すると、管理の手間がかかってしまいます。そのためプライベートの支出と区別するためにも専用口座を開設するのがおすすめです。

クレジットカードは1ヵ月ごとの利用明細を確認できるので、事業用の支出はクレジットカードで決済すると、経費管理が楽になります。都度現金の収支を出納帳などに記録する手間も省けるだけでなく、インターネット通販での注文も簡単になる点もメリットでしょう。

個人事業主向けのクレジットカードとしておすすめなのが「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」です。本人確認書類のみで申し込みができるため、面倒な書類の準備が不要です。また、最大9名分まで追加カードを作成できます。社員が増えてクレジットカードを追加したい場合も便利です。

セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの詳細はこちら

4.脱サラに向いている人とは

脱サラして起業することはスキルを活かして自分の可能性を広げる手段であると同時に、リスクも伴います。では実際にどのような人が脱サラ起業に向いているのでしょうか。

4-1.フリーランスでも働けるスキルを持っている人

まず、脱サラして独立するのに向いているといえるのは、フリーランスとして働いていくにふさわしい「スキル」を持っている人です。クリエイティブな仕事の経験やスキルがあると強いでしょう。具体的には、WebデザイナーやエンジニアなどIT系のスキルや、美容師やエステティシャンなどの専門技術職などです。「企業に所属してではなく直接クライアントにサービスを提供したい」「自分の店を構えて直接お客様の対応をしたい」という人がフリーランスに向いているといえます。

4-2.自己管理能力が高い人

個人事業主は「自由」な働き方ができるのと同時に、徹底した「自己管理」が必要です。始業時間や休日、休憩時間などの管理、資金管理など、なんでもご自身で管理できる人は脱サラ起業に向いているといえるでしょう。シフト管理や資金管理などの経験がある人は、前職で磨いたスキルを活かせるかもしれません。

4-3.地道にコツコツ続けられる人

個人で事業を行う場合は、急激に売り上げや業績が伸びることは少ないと考えても良いでしょう。少しずつスキルアップしてできる仕事を増やし、同時に時間をかけてクライアントも増やしていくといった地道な道のりになるかもしれません。「本当にその分野が好きで、努力をし続けられる」という人は脱サラ起業に向いています。逆に、すぐに諦めて違う分野に手を出したり、中途半端で投げ出してしまったりする人は注意が必要です。

例えば、研究職のような成果が得られるまでに時間がかかる仕事に従事していた人は、コツコツ続けるスキルが高く、脱サラ起業に向いているでしょう。

4-4.コミュニケーション能力が高い人

前項でもお伝えしたように、仕事を獲得するためにも営業力が必要です。また、クライアントとの打ち合わせやイメージの共有など、直接コミュニケーションを取る場面も多くあります。コミュニケーション能力が高い人は、ご自身で仕事を獲得しやすかったり、人脈が広がりやすかったりするため、開業しても仕事に困らないかもしれません。反対にコミュニケーションが苦手な人は、仕事獲得に苦労する可能性もあります。ある程度のコミュニケーション能力は、脱サラ起業に必要なスキルといえます。

接客業や講師業などをしていた人は、前職で培ったコミュニケーションスキルは、フリーランスになっても役立つでしょう。

4-5.目標を持っている人

個人で事業を行うには、目標をもつことも大切です。自身の事業において目標を持って進んでいける人は、壁を乗り越える力があります。反対に、目標を持たずなんとなく仕事をしていると壁にぶつかったときに越えるのが難しく苦労する可能性も。

事業を展開するのは楽しいこと、利益になることばかりではありません。しっかりとした目標がある人は多少の壁にぶつかっても、目標に向かって突き進むことができるので、起業向きだといえます。例えば、目標を設定し、そこに向かって業務を進める役目であるチームリーダーなどの経験がある人は、脱サラ後も目標を設定するスキルを活かせそうです。

5.脱サラして何するべき?成功しやすい職種とは

では最後に脱サラして成功しやすい職種や仕事はどのようなものがあるのか、具体例を挙げながらご紹介します。

5-1.在庫を必要としない仕事

在庫を必要としない仕事は、初期投資額を抑えることができます。高額な初期投資をして、いきなりたくさんの在庫を抱えるような仕事は、在庫を管理する設備も必要になるので避けたほうが無難です。さらに、現在は自宅でもパソコンさえあれば始められる、クリエイティブな職種を選択する方が増えてきています。例えば、Webライターやプログラマーなどです。IT人材が不足しているといわれているこの時代に、これらのスキルがある方は独立のチャンスかもしれません。

5-2.初期費用が少額な仕事

上記でも少し触れましたが、初期費用が少なければさまざまなリスクを抑制できます。在庫が必要ないIT系の職種もこれに該当します。また、家事代行やハウスクリーニングなどもある程度の道具の購入費用があれば始められるのでおすすめです。専門的なスキルがある人は、講師の仕事なども良いかもしれません。

5-3.利益率が高い仕事

利益率の高い仕事を選んで成功する方もいます。コンビニのフランチャイズ営業などがその例です。

コンビニのフランチャイズ営業とは本部・本社から経営のノウハウを得る代わりに、本部に対して対価を支払うシステムです。コンビニのブランド名を使えるため、売上が安定しやすいのが特徴です。コンビニ弁当や惣菜などは決して原価が低いとはいえませんが、レジ横で購入するドリンク類やファストフード類の原価は比較的低く、利益率が高いです。

おわりに

脱サラして起業をしたいと考える方は少なくありません。将来的に脱サラを視野に入れている人は、今回紹介した失敗リスクをしっかり理解し、事前の準備を入念に行いましょう。まずはご自身の目標や事業計画を立てることから始めてみてくださいね。

この記事をチェックした人にはこちらもおすすめ!