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光熱費を安くする方法とは?世帯別の平均額や節約方法について解説

セゾンのくらし大研究 編集部

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光熱費は世帯人数や居住地、季節などで異なります。平均値を知って、ご自身の光熱費が高すぎないかチェックしてみましょう。このコラムでは世帯人数ごとの光熱費平均はどのくらいかを確認し、節約方法や光熱費を節約する賃貸物件の選び方をご紹介します。

1.光熱費の平均はどのくらい?

光熱費の平均はどのくらい?

光熱費は毎月必ず必要になる費用ですが、できるだけ支出額は抑えたいものです。節約することで、毎月の光熱費はだいぶ変わります。現在の光熱費が高いと感じている方は、同じ世帯人数の家庭と比較してみると良いでしょう。また、光熱費は居住する地域や季節によっても異なります。それらも考慮して、見直しを検討してみてください。ここでは、光熱費とは何かについて確認し、全国平均などをご紹介します。

1-1.そもそも光熱費とは

光熱費とは電気代、ガス代、水道料金のことで、生活を送るうえで必要なエネルギーを使うのにかかる費用です。灯油などの燃料費も含まれます。家庭に備えた設備により、光熱費の内容やバランスは変わります。例えば、オール電化の家庭であれば、電気代と水道料金が主な光熱費です。光熱費とは文字どおり「光」と「熱」にかかる費用として水道料金を別に扱い、水道光熱費と呼ぶ場合もあります。

1-2.総世帯の全国平均は月約19,000円

2020年に総務省が行った調査によると、総世帯における光熱費の全国平均は月18,307円となっています。総世帯での消費支出の月平均は233,568円であり、そのうち光熱費は7.8%を占めるという結果です。二人以上の世帯では21,836円、 単身世帯で11,686円という数字です。二人以上は単身の倍近く、人数が多いほど一人あたりの光熱費は低くなっています。

参考:総務省「家計調査報告

1-3.居住地や季節で変動する

光熱費の金額は、気温の変化に関連します。暖房器具などの使用が多くなる冬の時期やエアコンを使用する夏場は高くなり、穏やかな気候の時期は低くなるのが一般的です。我が国は地方ごとに寒暖差があり、光熱費に影響しています。寒冷な気候の北海道や東北は全国平均より高く、温暖な気候の九州や沖縄は低いのが一般的です。光熱費を見直すときは、このような居住地や季節で金額が変わることも判断材料にする必要があります。

1-4.オール電化を導入すると光熱費は安くなる?

オール電化にすると光熱費が安くなるといわれています。オール電化とは調理や給湯、冷暖房などに使うエネルギーをすべて電気で賄うことです。総務省の調査による光熱費の全国平均と、オール電化を使用した光熱費の平均を比較してみましょう。

家族構成全国平均オール電化の平均
単身世帯11,686円11,222円
二人世帯以上21,836円・二人世帯:14,049円
・三人世帯:15,588円

単身世帯ではほぼ同じという結果ですが、二人以上になるとかなり安くなる傾向です。二人以上の世帯で光熱費を節約したいと考える方は、オール電化の導入も視野に入れてみると良いでしょう。オール電化にする場合、ガスを利用する場合と比べてどの程度光熱費が変わるのか、エコキュートを例に説明します。

エコキュートは、ガス給湯器に代えて電気でお湯を作るシステムです。大気中の熱を使ってお湯を作るのが特徴で、沸かしたお湯は貯湯ユニットに貯められます。貯湯タンク内に貯まった高温のお湯は設定温度になるよう調整され、お風呂や台所、洗面などに給湯されるという仕組みです。大気の熱を使うため電力の消費は少なく、さらに電気代が安い深夜電力を使うことで光熱費を抑えることができます。ガス給湯器と比べ、お湯を作るランニングコストは1/3〜1/4になり、年間の光熱費を約7割節約できるとされています。

各電力会社はオール電化向けの料金プランを用意しており、夜間など電気の利用が少ない時間帯の料金が安くなるという内容です。導入に費用はかかりますが、長期的には光熱費の大幅な削減につながるため、検討してみると良いでしょう。

参考:関西電力「オール電化住宅の光熱費はいくらくらい?オール電化住宅の光熱費はいくらくらい?」

2.光熱費の平均額と特徴【一人暮らし】

現在の光熱費が高いかどうかを判断するには、同じ世帯人数の平均と比べてみるのがおすすめです。光熱費の平均額を確認して、それよりも高くなってないか確認しましょう。一人暮らしの場合は年齢や性別、ライフスタイルなどで金額に幅があり、平均だけを見て直ちに我が家の料金が高いかどうかは判断できません。自宅にいる時間が多いかどうかだけでも、金額は違ってきます。そのような事情も加味しながら、見直しを検討するのが良いでしょう。

ここでは、一人暮らしの光熱費についてご紹介します。

2-1.各光熱費の平均

一人暮らしの世帯が1ヵ月あたりに支払っている光熱費の平均は、次のような数字となっています。

光熱費の内容1ヵ月平均
電気5,791円
ガス3,021円
水道2,172円
その他702円
合計11,686円

電気代が光熱費の約半分を占めているという結果です。地域別に見ると、暖房費用のかかる北海道・東北地方でも電気・ガス料金は全国平均よりやや高いという程度で、それほどの違いはありません。しかし、「その他」の光熱費は全国平均702円に対し、北海道・東北は2,999円と大きく上回っています。寒い時期は部屋全体を温める灯油を使う家庭が多いためとされています。

2-2.年齢や性別で異なる

一人暮らしの光熱費は年齢や性別、生活のスタイルなどでも異なるのが特徴です。若い世代ほど平日の夜や休日に外出して不在にする場合が多く、それだけ光熱費がかからない傾向があります。性別で見れば女性の平均が高いのが特徴で、在宅の時間が長い、家で自炊をすることが多いなどのライフスタイルが関係しているといえます。

3.光熱費の平均額と特徴【二人暮らし以上】

二人以上の世帯における光熱費についても見てみましょう。二人以上世帯の平均は一人暮らしに比べて倍近くの金額になります。ただし二人世帯以上すべてを含めた数字であるため、二人だけの世帯はもう少し低めの金額です。二人以上になると電気やガスを共有する部分も多く、一人あたりの金額では一人暮らしの金額より低くなります。世帯人数が増えるほど一人あたりの金額は低くなります。

二人暮らし以上の光熱費について、平均額と特徴をご紹介します。

3-1.各光熱費の平均

二人暮らし以上の光熱費は、以下のとおりです。

光熱費の内容1ヵ月平均
電気10,671円
ガス4,729円
水道(上下)5,255円
その他1,181円
合計21,836円

三人以上も含めた平均であるため、二人暮らしの場合はもう少し低い数字になります。一人暮らしと同じく電気代が光熱費のほぼ半分を占めています。ですので、光熱費を節約する際は電気代をいかに抑えるかがポイントになります。

3-2.一人暮らしのおよそ倍になる

二人以上の光熱費は一人暮らしのおよそ倍となります。光熱費は共有する部分が多いものの、家事の量が増える、在宅の時間がずれて電気やガス、水道を使う時間が長くなるといったことが、光熱費が増える理由として考えられています。しかし、同じ部屋で暖房を共有する、人数分をまとめて料理をするといったことで光熱費は抑えられるため、二人暮らし以上のほうが節約しやすいともいえます。

4.光熱費を節約するコツ

光熱費は節約することで下げることができます。毎日少しずつ節約を心掛けることで、毎月の支払いを大幅に抑えることも可能です。平均金額と比較して明らかに高いと感じる場合は、節約できる部分はないか検討してみると良いでしょう。電気、ガス、水道それぞれに適した節約の方法があるため、それぞれ詳しくご紹介します。

4-1.電気代

電気代は光熱費のなかで一番大きい割合を占めるため、重点的に節約を考えましょう。電気代で節約できるのは、主に次の3点です。

  • エアコンを節電する
  • 待機電力を減らす
  • 電気の契約やプランを見直す

夏と冬はエアコンの利用で電気代が大幅に上がりますが、工夫をすることで電気代を抑えることが可能です。エアコンの設定温度は1度違うだけで電力消費量が変わるため、こまめに調整するようにしましょう。夏は設定を1度高くすると消費電力が13%削減でき、冬は1度下げることで10%削減できるとされています。できるだけ着るもので調整し、ほかの器具も併用しながら設定温度を適切に調整しましょう。

自動運転モードにする、サーキュレーターなどを使い室内の空気を循環させるという方法もおすすめです。遮光や断熱効果のあるカーテンをつけることも、エアコン温度の調節に効果があります。また、エアコンの電気効率を高めるため、フィルターをこまめに洗浄することも大切です。エアコン内部が汚れている場合も稼働の効率が悪くなるため、定期的にエアコンクリーニングをしましょう。

エアコンは古くなると動きが悪くなり、電気代がかかる傾向があります。工夫しても電気代が下がらない場合、省エネ効果の高い最新式に買い換えることも検討してみてください。

使わない電気機器のコンセントを抜いて待機電力を減らすことも、電気代の節約につながります。一つひとつの待機電力は微量でも、家電製品が多い場合はまとまった消費電力量の節約が可能です。家庭の全待機電力量を100%とした場合、ガス温水器は19%、テレビは10%を占めるとされています。こまめに電源を切ることで、節約ができます。リモコンで操作する製品は主電源を切る、主電源が切れない場合は節電モードにすることで、待機電力を減らすことができます。エアコンなど使わない期間が長い製品は、コンセントから抜いておくようにしましょう。

電気の契約を見直すことで料金を下げることもできます。2016年の電力自由化により、誰でも電力会社や料金メニューを選べるようになりました。競争原理によってコストの削減が進み、基本料金が無料になるなどさまざまなプランが提供されています。現在の電気代より安くなるプランはないか、比較検討してみてください。

4-2.ガス代

ガスの多くは入浴で消費され、特に冬の時期はガス代が高くなります。そのため、入浴方法を一工夫することで節約が可能です。次のことを心掛けてみてください。

  • 湯船の湯をこれまでの7割程度にする
  • お湯が冷める前に続けて入浴する
  • 入浴間隔が空くときは蓋をし、追い炊きをできるだけ使わない

また、ガスコンロの使用でも節電ができます。調理中の火力は強火にせず、中火にするよう意識してください。ほかにも圧力鍋で効率よく調理する、電子レンジを使うなどの方法でガス代が節約できます。電気に続き2017年には都市ガスも自由化されており、自由に会社を選べるようになりました。電気とガスをまとめるプランを各社が提供しており、電気と同じ会社で契約することでガス代を安くすることも可能です。電気代とガス代の支払いがひとつになれば、家計の管理もしやすくなります。

4-3.水道代

水道代は使用料が増えるほど単価が高くなる従量制であり、節水することで節約できます。主な節水の方法は次のとおりです。

  • 節水シャワーヘッドに取り替える
  • シャワーや蛇口は流しっぱなしにせずこまめに止める
  • お風呂の残り湯は洗濯や掃除、庭木への水やりなどに使う

毎日の生活で節水を心掛けることで、料金を抑えられます。

4-4.支払い面

光熱費の支払い方法によっても節約が可能です。支払いをクレジットカードに変更すれば毎月口座から引き落としされるため、支払いの手間がありません。またセゾンカードの利用には永久不滅ポイントが付き、毎月必ず発生する光熱費の支払いでもポイントを着実に貯めることができます。ポイントは1,000円につき1ポイント貯まり、有効期限がないため失効する心配がありません。貯まったポイントは商品やギフト券との交換や、ふるさと納税などに使えます。

クレジットカードのおすすめはクレディセゾンが発行する国内初の完全ナンバーレスカード「SAISON CARD Digital」です。「SAISON CARD Digital」は、デジタルカードならではの特徴として、スマホ会員向けアプリ「セゾンPortal」に表示されるカードデザインを気分に合わせて変えることができます。また、カードナンバーはアプリから確認できますし、ご利用明細書もペーパーレス対応です。ほかの公共料金とまとめれば、家計の管理が楽になるのもメリットです。光熱費の節約を考えている方は、ぜひ支払い方法の変更も検討してみてください。

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5.ファイナンシャルプランナーに相談もできる

光熱費の節約を含め、家計の見直しをしたいと考えている方には、オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」の利用もおすすめです。

相談内容は光熱費などの家計管理をはじめとして、老後資金や年金のことなど、幅広く対応しています。将来についての漠然とした不安でもかまいません。相談内容に応じて、その分野に強いファイナンシャルプランナーの指名もできます。

自身の家計の状況を客観的に確認してもらうこともできるので、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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6.光熱費を抑える賃貸物件の選び方

引越しなどで新しく賃貸物件を探す場合、光熱費を抑える観点からも物件選びをしてください。ガスには都市ガスとプロパンガスがあり、どちらを選ぶかで光熱費に差が出てきます。日当たりは光熱費にも影響するため、建物の向きをチェックするのも重要です。また、光熱費は地域による違いもあります。ここでは、光熱費を抑える賃貸物件の選び方についてご紹介します。

6-1.都市ガスを選ぶ

賃貸物件を探す際は、契約するガスが都市ガスかプロパンガスかをチェックしてください。都市ガスは、地下の導管から供給されています。一方、プロパンガスは各戸まで届けて設置し、利用するガス器具へ配管するものです。ボンベが空になる前に、定期的に補充するという方法で供給されます。都市ガスは地下のガス導管が必要になり、供給されているのは人口の多い都市部です。これに対し、プロパンガスはボンベと取り付けのための装置があればどこでも供給できるため、全国で利用されています。

都市ガスは多くの利用者がいるのでコストを安くすることができますが、プロパンガスは一軒ずつ配達するため配送費や人件費、管理などの費用がかかります。そのため、料金は都市ガスの1.8~2倍ほど高い傾向があります。都市ガスとプロパンガスのどちらも供給されている地域であれば、できるだけ都市ガスの契約ができる物件を選ぶと良いでしょう。

6-2.日当たりを考える

光熱費は物件の日当たりにも左右されます。日当たりが良ければ日中に電気をつける必要がなく、温かくなって暖房の利用を減らすことも可能です。日当たりは窓の位置や大きさによっても左右されるため、部屋に日光を取り入れやすい構造となっているかを確認することも大切です。ただし、日当たりの良い物件は相対的に家賃が高く、夏は暑くなりやすいなどの問題もあるため、総合的に検討する必要があります。

6-3.基本料金などの地域差をチェックする

ガスの種類以外でも、光熱費には地域差があります。都心部と地方では基本料金に差があり、都心部の方が高い傾向です。電気料金を節約するには契約している電気のアンペアを下げる方法もありますが、できるだけ基本料金の安い地域を選ぶことが電気代を安くするポイントといえます。水道代は特に地域差が大きく、人口が多くて一人当たりの負担が小さくなる都心部の方が安くなる傾向です。また、川や湖などの水源が近くにある地域は水道料金が安くなります。反対に、水源がない自治体は水源のある自治体に利用料を支払っているため、料金は高くなります。

おわりに

毎月の光熱費が高いと感じている方は、同じ世帯人数の平均額と比較し、節約できる部分がないか検討してみましょう。節約方法は電気、ガス、水道ごとにコツがあります。わずかな節約でも月単位、年単位と積み重なればまとまった額になります。

引っ越しを考えている場合は、光熱費が安くなるかどうかも考慮しながら地域や物件を選ぶと良いでしょう。光熱費の支払いをセゾンカード払いにすれば、永久不滅ポイントが貯まってお得です。セゾンカードはさまざまな種類があり、最短当日発行も可能なため、ぜひ検討してみてください。

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