【杉原杏璃のHappyMoney】株式投資のファーストステップは「習うより慣れろ」

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【杉原杏璃のHappyMoney】株式投資のファーストステップは「習うより慣れろ」

生まれて初めて水に入ってすぐにスイスイ泳げる方はいません。みんな何度も失敗しながら練習して泳ぎを覚えていきます。私は子どもの頃から数学が苦手で、会社を経営している今でも数字は大の苦手です。それでも、今まで投資を続けて来られたのは、「習うより慣れろ」という言葉もあるように、ひたすら実践で鍛えてきたからです。とはいえ、いきなり足のつかない深い海に入ると溺れてしまいます。今回のコラムでは、株でハッピーになるために知っておきたい基礎知識についてお話しします。

1.そもそも株式投資とは?

株式投資とは、企業が発行した「株式」を買うことです。一株だけでも買ったら株主になりますし、投資家になります。ただし、どんな会社の株でも買えるわけではなく、証券取引所で売買できる資格を与えられた会社だけが対象です。これを「上場企業」といいます。株式を買うと株式の値上がり益(キャピタルゲイン)、株式の配当、株主優待(インカムゲイン)が得られます。私は主にキャピタルゲインを得るのを目的にしていますが、株主優待を重視している方もいれば、配当金を重視している方もいます。

株主優待で生活している元プロ棋士の桐谷広人(きりたにひろと)さんからは、「君は肉食系だね」といわれています。でも、その桐谷さんも元々は信用取引で猛獣狩りをしていて、2008年のリーマンショックで瀕死の重傷を負って、3億円の資産が6分の1に減ったのだそうです。それから農業的な優待株投資に切り替えて、現在に至ります。

実際に始めてみたら、自身にはどのような方法が合うのか分かるかもしれません。キャピタルゲインで度々値動きを気にするのは「大変だな……」と思ったら、優待や配当利回りに切り替えれば良いのではないでしょうか。自身の好みに合う方法を選ぶのがハッピーマネーの基本です。

2.負けてもハッピー?

2.負けてもハッピー?

株の世界は勝ち負けのある勝負の世界です。株は、すべての人が儲かることはありません。誰かが儲けたら、その裏で損をしている方が必ずいます。けれども、性別や年齢、学歴に関係なく、誰でも勝ち組に入れる可能性があります。だからこそ、高卒の私でも1億円以上を稼げるようになりました!

ただし、知っておいていただきたいのは、株式投資の世界には大勢のプロがいるということです。証券会社や投資会社などに所属するトレーダーもプロですし、最近は人間だけではなくAIが取引をするケースも増えてきました。私たち個人がどんなに頑張っても、プロやコンピューターには敵いません。なので、無理して大きく儲けようとは思わずに、自身のルールに当てはまる銘柄を見つけて、ちょこちょこと利益を得ていくのが良いと考えています。

テレビやラジオのニュースは最後に国内だけではなく、海外の株価や為替の値動きを紹介します。それは世界の市場の動きが、日本の株価に直結しているからです。外国人の投資家は自身の国の情勢が悪くなると、すぐに取引をやめてしまうので、株価が急に下がることもあります。ですので、海外の投資家がどう動くのかを見ないと、個人投資家は損してしまうのです。

私はいつも、ウォール街で働く一流証券マンと同じ土俵で戦っているのだと自分自身に言い聞かせています。ちなみに、私はディズニーランドが大好きなので、オリエンタルランドの株は10年以上持っています。一部を売ることはあっても、全部を手放すことはありません。ずっと右肩上がりだったオリエンタルランドの株価も、コロナショックで閉園していた時期は下がりました。私はそれでも、「ディズニーランドだったら、きっとまた復活する」と信じて暴落時はナンピン(難平)買い(保有している銘柄の株価が下がったときに買い増しをして平均購入単価を下げる方法)をして待ち続けていました。

たぶん、プロの投資家だったら、一旦は全て株を手放すのかもしれません。でも、ディズニーファンとして「すぐに開園してくれる」ことを期待するとともに、応援する気持ちで株を持っていたので、業界的に見たら「負け」であっても心はハッピーでした。今は株価も上昇しているので、もっとハッピーです。

3.あなたはどのスタイルを選びますか?

株式は長期、中期、短期の3つの投資のスタイルがあります。

・長期:数ヵ月〜数年で成長が見込めそうな銘柄に投資するスタイルで、数十年間同じ銘柄をずっと持ち続けている方もいます。

・中期:数ヵ月間の期間をかけて投資するスタイル。資金効率が良く、少ない投資で多くの利益を得る可能性があります。

・短期:1日~数週間で売買するスタイル。1日で取引を終わらせる「デイトレード(デイトレ)」と、2〜3日から数週間の短期間で取引を完結させる「スイングトレード」があります。

これらのスタイルは厳密に決まっているわけではないので、ざっくり理解いただければ大丈夫です。株式投資の初心者におすすめは中長期です。短期はあまり知識がないまま始めると、値動きが激しい銘柄が多く、リスクが大きいため注意が必要です。

中長期は短期間の株価の上下は気にしなくて良いので、気楽に始められます。投資の成果が出るまでに時間はかかりますが、業績などを見て応援できると思った銘柄で、より確実に利益を積み重ねていくハッピーマネーには最適です。

知っておきたいのは、売買の期間によって銘柄の選び方も変わるということです。たとえば、トヨタ自動車の株を1日で売買するのは、現実的ではありません。こういった大企業は1日で大きく値動きすることはあまりないので、短期では利益をそれほど得られないことが多いのです。数ヵ月単位で売買を考える方が適当だと思います。

対して、新興系のベンチャー企業などは分刻みで大きく上昇することもあれば、その逆もあるので、取引画面から目を離せません。一日に数十万円の利益が出る可能性もある一方で、数十万円失うかもしれないので、ジェットコースターに乗っているような気分になります。

実は、私は投資を始めて9年目でデイトレにチャレンジしました。「いろんな投資を体験してみたい」という思いがあって実践してみたのですが、仕事との両立が難しいし、相場に振り回されて一喜一憂したので、長くは続きませんでした。スリルが好きな方には向いているかもしれませんが、短期にチャレンジしたいのなら、中長期で慣れてからのほうが賢明でしょう。

4.株に向いている人・向いていない人

4.株に向いている人・向いていない人

株には向き、不向きがあると思います。ゲーム感覚で楽しめる人は向いている、慎重すぎる人は向いてないなど、専門家によってさまざまな意見がありますが、私は自身や周りの人を見ていて、次のように考えています。

4-1.株に向いている人

・慎重な人

皆さんも、家電など高額な買い物をする際には、どこのメーカーのが良いのか、どんな性能があるのか、どこで買うと安くなるのかなどをリサーチするでしょう。それと同じで、株投資にもリサーチが必要です。株投資に派手なイメージを持っている方もいるかもしれませんが、多くの投資家は、毎日市場の調査をして気になる銘柄の下調べをし、さまざまなメディアから情報を集めたりして地道な情報収集をしています。私も平日は毎日リサーチの時間を取っています。地道な情報収集をいとわない、石橋を叩いて渡るタイプは株に向いています。

・意志が強い人

株に大事なのは耐える力です。瞬発力より、買いたいと思う瞬間、売りたいと思う瞬間に踏みとどまれる強さが自身を守ってくれます。知り合いから、「これからこの株が上がるよ」といわれても飛びつかずに、「手持ちの株だけで運用していこう」と判断できる冷静さがある人は、長く続けられるでしょう。そうはいっても、私も何度も意志の弱さに負けて失敗してきました(笑)。普段は冷静でも、目の前で値動きしているのを見ると悪魔が囁く瞬間があるのですね。私もまだまだ修行中です。

4-2.株に向いていない人

・自身の考えを持たない人

私は知り合いから「株をやりたいから教えて」と頼まれることがあります。ところが、「今おすすめの株はどれ?」「どれぐらい買えば良い?」「この株、もう売ったほうが良い?」と、自身で考えることなく質問してくる方がいます。人からいわれた株を売り買いするだけでは、投資の楽しさを味わえません。それなら、投資信託でプロに運営してもらっても変わらないでしょう。

・ギャンブル好きな人

日本人は世界的に見ても貯金好きですが、同時にギャンブルも好きだという話を聞いたことがあります。仮想通貨のビットコインが注目されていた時、日本の取引量は世界でトップクラスだったそうです。おそらく、多くの人は目新しさに飛びついて、よく分からないまま投資していたのではないでしょうか。

もちろん、デイトレードや仮想通貨投資も、それで儲けている人はいるので、チャレンジしたい人を止める気はありません。ただ、ほんの一握りの人しか成功していないのに、初心者が夢見て大金をつぎ込んだりしたら、全財産を失いかねません。少なくとも、ハッピーマネー流の投資にギャンブル好きな人は向かないと思います。

おわりに  

株で成功して大富豪になっているウォーレン・バフェットのような方も、最初の第一歩を踏み出したから今の成功があります。株のファーストステップは、インターネットの証券会社で口座を開いてみることです。口座の開設は無料ですし、お金を口座に入金しても、取引を始めない限りは引き落とされたりしません。まずはそれぞれの銘柄がどのように値動きしているのかを見るだけでも、充分勉強になります。

実際に始めてみると、「何をどう勉強すれば良いのか」も分かります。一株だけでも試しに買ってみて、「習うより慣れろ」の精神で、ゆるく始めてみてはいかがでしょうか。注意すべきことは、少なくとも最初のうちは自分の所持金内で投資すること。先物取引やFX(外国為替証拠金取引)のように自己資金以上の取引をする投資に手を出すと、アンハッピーへの道まっしぐらになる可能性があるので気を付けましょう。