パスポートの申請にあたり、必要書類を準備することを負担に感じている方は少なくないでしょう。しかし、2025年3月24日以降はマイナンバーカードがあればオンライン申請が可能になり、提出する書類もありません。窓口で申請する場合とでは大きく異なるため、混乱する方も増えそうです。
この記事では、最新の変更点を踏まえ、パスポート申請を効率的に進めたい方のために以下の内容をお伝えします。
- パスポート申請の基礎知識
- 2025年3月からの変更点
- 申請する際の必要書類
- 特殊ケースでの必要書類
- 申請時・受取時の注意点
- オンライン申請のやり方
この記事を読めば、必要書類でつまずくことなくスムーズに渡航準備を進められます。パスポートの申請手続きはオンラインでサクッと済ませ、余裕をもって出発の日を迎えましょう。

パスポート申請の基礎知識!必要書類で失敗したくない方は要チェック

ここでは、パスポートの申請手続きをする際に押さえておきたい以下2つのポイントについて解説します。
- パスポートは10年用と5年用の2種類がある
- パスポート申請の種類
順に解説します。
パスポートは10年用と5年用の2種類がある
日本で発行されるパスポートには、10年用と5年用が存在します。18歳以上の方はどちらでも選べますが、18歳未満の方は5年用しか取得できません。その他さまざまな違いについて、下記の表をご覧ください。
10年用 | 5年用 | |
---|---|---|
取得可能な年齢 | 申請日に18歳以上 | 全年齢 |
有効期限 | 10年 | 5年 |
発行手数料 (オンライン申請の場合) ※2025年3月24日以降の金額 | 15,900円 | 12歳以上:10,900円 12歳未満:5,900円 |
発行手数料 (窓口申請の場合) ※2025年3月24日以降の金額 | 16,300円 | 12歳以上:11,300円 12歳未満:6,300円 |
表紙の色 | 赤 | 紺 |
参照元:外務省:こんな時、パスポートQ&A、外務省:パスポートの申請から受領まで、外務省:旅券法施行令(政令)の一部改正について
18歳未満の未成年者は5年用を選ぶことになりますが、成人であれば、ご自分の海外に行く頻度やライフプランに合わせて10年用か5年用を選択しましょう。
例えば、結婚による氏名変更の可能性がある場合には5年用、海外旅行に行く頻度が高い方や、海外で長期滞在を予定している方は、10年用のパスポートを取得しておくと便利です。
申請の種類
パスポートの申請には、以下の4つの種類があります。
- 切替申請(更新):有効期限が1年未満になって更新する方、査証欄の余白が見開き3ページ以下の方
- 新規申請:初めて申請する方、有効期限が切れている方
- 記載事項変更:氏名や本籍地(都道府県)に変更があった方
- 紛失届出:紛失、焼失、または盗難にあった方
特に、1の切替申請(更新)と、2~4のその他の申請では手続き方法が異なるため、この点にご注意ください。
2025年3月からのパスポート申請は必要書類と交付までの日数が変更に

ここでは、2025年3月24日からの変更点について以下の内容を解説します。
- 新規申請もオンラインで可能に
- その他の変更点
この変更で必要書類も変わるため、これからパスポート申請をされる方は要チェックです。
新規申請もオンラインで可能に
2025年3月23日以前はパスポートのオンライン申請は、更新時に限り行政手続きWEBサイト「マイナポータル」を通じて利用可能でした。一部の都道府県では、新規申請のオンライン対応も試験的に導入されていましたが、全国対応ではありませんでした。2025年3月24日以降は、パスポートのオンライン申請が全国の全都道府県で利用可能となり、更新に加えて新規申請もオンラインで手続きできるようになりました。
オンライン申請が可能になると、従来の窓口申請に比べて以下のメリットがあります。
- 24時間いつでも申請が可能
- 申請のためにかかる往復の時間や交通費が不要
- 申請窓口で順番待ちをする必要がなくなる
なお、オンライン申請の申請先は、マイナンバーカードに記載されている住所を管轄する窓口であり、国が一括して処理するわけではありません。
また、パスポートの受け取り時には申請先の窓口へ直接出向く必要があります。そのため、オンライン申請を利用しても、窓口に行く手間が全くなくなるわけではない点にはご注意ください。
その他の変更点
2025年3月24日以降、オンライン申請以外の主な変更点は以下の4つです。
- 顔写真や氏名のページがプラスチック製に:偽造防止のため、ICチップやレーザー印字が採用され、安全性が向上
- 戸籍謄本の原本提出が不要に:オンライン申請時のみ、戸籍謄本の原本提出が不要
- 手数料の変更:オンライン申請の手数料が窓口申請より400円安くなる
- 申請から交付までの期間延長:パスポート交付までの期間が、現状の1週間程度から、2週間~1ヵ月に延長
戸籍謄本を提出する必要がなくなる点は、申請者にとって大きなメリットだといえるでしょう。これにより、申請手続きが簡略化され、安全性も強化されます。一方、パスポートの申請から交付までの期間は従来よりも延長されるため、必要な日までに入手できるよう早めに手続きを済ませましょう。
パスポートのオンライン申請に必要な書類

オンラインでパスポートを申請する場合はどのような書類が必要になるのか解説します。
2025年3月24日以降、オンライン申請においては戸籍謄本が不要になるため、必要書類は特にありません。マイナンバーカードとスマホがあれば、自宅で申請手続きが完了します。
窓口での申請手続きと比べると、本籍地の役場で戸籍謄本を取得する手間や窓口への訪問が不要になるため、大幅に手続きが簡略化されます。ただし、パスポート受け取り時には窓口へ行く必要があるので、ご注意ください。
窓口でパスポートを申請する際に必要な書類
直接窓口に行って手続きする場合、必要になる書類は以下の6つです。
- 一般旅券発給申請書(10年用または5年用)
- 戸籍謄本
- 住民票の写し
- 申請者本人の写真
- 本人確認書類
- 期限切れのパスポート(お持ちの方のみ)
「初めてパスポートを申請する方」だけでなく「現在所有しているパスポートの有効期限が切れている方」や「パスポート紛失届を出して新たに申請する方、氏名や本籍地に変更がある方」についても同様の書類が必要なので、ぜひ参考にしてみてください。
一般旅券発給申請書(10年用または5年用)
一般旅券発給申請書はパスポート申請窓口にあるため、事前に準備する必要はありません。あらかじめ自宅で記入してから申請したい方は、外務省WEBサイトの「パスポート申請書ダウンロード」より入手可能です。
記入ミスを防ぐため、マニュアルをよく読んで記入しましょう。
戸籍謄本
パスポートを新たに申請される方や記載事項に変更があった方、紛失された方などは戸籍謄本が必要です。切替申請(更新)をする方は、氏名や本籍地(都道府県)に変更がない限り必要ありません。
以前は「戸籍謄本または戸籍抄本」が必要書類とされていましたが、2023年3月の法改正により、現在は戸籍謄本のみが有効なので注意しましょう。
戸籍謄本を取り寄せるには以下の方法があります。
・本籍地のある市区町村役場に取りに行く
戸籍謄本を取得するには、居住地のある市区町村役場ではなく、本籍地の役場に行く必要があります。同じ戸籍に入っている家族が代理で受け取ることも可能ですが、その場合は窓口で委任状の提出が必要です。
・郵送で取り寄せる
郵送で取り寄せる場合は、本籍地のある市区町村役場のWEBサイトで必要書類を確認してください。一般的には、以下を同封して郵送します。
- 身分証明書のコピー
- 戸籍に関する証明書の交付請求書
- 返信用封筒と切手
- 手数料分の定額小為替
「戸籍に関する証明書の交付請求書」は、本籍地の市区町村の公式WEBサイトからダウンロード可能です。これらを郵送した後、1週間程度で役場から折り返し戸籍謄本が返送されます。
・コンビニ交付や電子申請を利用する
マイナンバーカードがあれば、電子申請やコンビニ交付を利用できます。
- 電子申請:インターネット上で申請を行い、郵送してもらう方法。
- コンビニ交付:コンビニのマルチコピー機を利用し、その場で戸籍謄本や住民票を発行する方法
ただし、これらのサービスを利用できるのは、本籍地の市区町村が電子申請やコンビニ交付に対応している場合に限られます。事前に、本籍地の自治体が提供しているサービス内容を確認しましょう。
住民票の写し
住民票の写しは、必要な場合と不要な場合があります。パスポート申請において住民票が必要になるのは以下のケースです。
- 単身赴任先や出張先、就学先など住民登録をしていない都道府県で申請される方
- 住民基本台帳ネットワークシステムでの検索を希望しない方
これらに該当する方は、都道府県ごとに対応が異なるため、申請先のパスポートセンターに問い合わせましょう。
申請者本人の写真
窓口で申請する場合は、事前に写真を準備しておく必要があります。写真は、渡航先での入国審査において顔認証技術が使用される場合があるため、国際規格に従ったものでなければなりません。パスポート用の写真は、以下の基準を満たしたものを用意しましょう。
- 縦45mm×横35mmサイズ、フチなし無背景で正面から撮影
- 6ヵ月以内に撮影されたもの
- カラーコンタクトや瞳を大きく見せるコンタクトレンズは着用不可
- 色付きのサングラスやメガネの使用不可
- メガネに照明などの光が反射していたり、フレームが目にかかっていたりする写真は不可
- 顔または背景に影が映っているものは不可
- ピントが合っていない写真は不可
下記を参考に、適切な写真を準備しましょう。
本人確認書類
本人確認書類とは、申請者本人であることを証明する書類です。1点のみで良い書類と2点以上必要な書類があるので、下記をご参照ください。
- 1点のみで良い書類:マイナンバーカード(通知カード不可)、運転免許証、船員手帳など
- 下記の書類は、2点必要
Aの書類を2点またはAとBの書類を1点ずつ、のどちらかになります。Bの書類を2点は認められません。例えば、18歳未満の未成年者が学生証を使ってパスポートを申請する場合には、学生証に加えて健康保険証などの提示が必要ですのでご注意ください。
期限切れのパスポート(持っている方のみ)
過去にパスポートを保有していた方は、期限切れのパスポートを持参しましょう。古いパスポートには以前の渡航履歴や個人情報が記録されているため、手続きがスムーズに進みます。
もし、期限切れのパスポートを保有していたにもかかわらず、何らかの理由で持参できない場合でも申請自体は可能です。ただし、その場合は手続きに時間がかかる可能性があるため、余裕をもって対応することをおすすめします。
窓口でパスポートの「更新申請」をする際に必要な書類

パスポートの更新申請は、有効期限が残り1年未満になった場合や、査証欄の余白が見開き3ページ以下になった場合に行います。この更新手続きは「切替発給」と呼ばれ、有効期限内のパスポートを返納して新しいパスポートを取得します。
切替発給は現時点でオンラインでも手続きできますが、窓口でも申請可能です。窓口での必要書類は基本的に新規発給手続きと同じですが、戸籍謄本の提出は、戸籍上の身分事項に変更がない限り必要ありません。
また、渡航先の国や地域によっては、パスポートの有効期限に一定の残存期間(例:6ヵ月以上)が必要とされる場合があります。渡航日が近づいてから慌てないためにも、パスポートの有効期限が残り1年未満になった段階で早めに更新手続きを行うことをおすすめします。
【ケース別】パスポート申請に必要な書類
次に該当する方は、基本的な申請書類の他に追加書類が必要になることがあるので、ここで確認しておきましょう。
- 氏名をヘボン式ローマ字以外で表記したい方
- 18歳未満の未成年者の方など
- 代理で提出する方
- 住民登録地と居住地が異なる方
- 氏名や本籍に変更があった方
該当する方はぜひ参考にしてください。
氏名をヘボン式ローマ字以外で表記したい方
日本のパスポートに記載されるローマ字表記は、ヘボン式ローマ字が基本です。しかし近年は二重国籍や国際結婚、両親のどちらかが外国人である場合など、非ヘボン式のローマ字表記を希望する方が増えています。非ヘボン式の表記を希望する方は、該当国の公的機関が発行した書類として、下記を求められることがあります。
- 出生証明書
- 婚姻証明書
- 外国発行のパスポート(本人、配偶者、父母のもの)
また、外国式のミドルネームを持つ方でパスポートに別名として併記する場合、ケースによって必要書類や手続きが異なります。事前に窓口に確認して、必要書類をそろえておくことをおすすめします。
18歳未満の未成年者の方など
パスポートの申請者が18歳未満の未成年者(申請日を基準として18歳未満の方)の場合や成年被後見人(判断能力が十分でないために家庭裁判所から後見人が選任された方)の手続き方法は以下のとおりです。
【窓口での申請方法】
申請書には「法定代理人署名」の欄があり、親権者もしくは後見人の署名が必要です。遠隔地に住んでいるなどの理由で署名ができない場合は、別途「旅券申請(届出)同意書」に署名をして提出する必要があります。この書類は、パスポート申請窓口のある都道府県のWEBサイトよりダウンロードが可能です。なお、15歳未満の未成年者は本人による申請ができないため、親権者が代理で行います。
【オンラインでの申請方法】
15歳以上の未成年者は、マイナンバーカードを使ったオンライン申請が可能です。ただし、18歳未満の方は親権者の同意書が必要になるため「旅券申請(届出)同意書」を外務省のサイトからダウンロードし、必要な情報を記入した上で提出してください。
15歳未満の方はご自身によるオンライン申請ができないため、親権者などの法定代理人に「代理人サービス」を使って申請してもらう必要があります。
代理で提出する方
パスポート申請時に本人が窓口に来られない場合は、代理の方が必要書類を提出できます。ただし、代理人は、申請者本人が「申請書類等提出委任申出書」に記載している方でなければなりません。
なお、代理の方が窓口に来る場合でも「申請書類等提出委任申出書」や「所持人自署」は申請者本人が記入しておく必要があります。そのため、事前に記入例などを確認し書類の記載に誤りがないように注意しましょう。
2022年4月1日より、成年年齢が18歳に引き下げられました。これに伴い、18歳、19歳の方がパスポートを申請する際に両親が代理人となる場合は、親権者ではなく「成年の代理人」とみなされます。したがって「申請書類等提出委任申出書」の記入・提出が必要である点にご注意ください。
住民登録地と居住地が異なる方
パスポートの申請は、基本的に住民登録をしている都道府県の窓口で行います。ただし、例外として単身赴任や出張、就学などで住民登録をしていない都道府県に住んでいる方でも、居住地の窓口で申請が可能です。
例えば、県外にある実家で住民登録をしている方が、大学に通うために別の都道府県に住んでいる場合、通常の申請書類に加えて「居所申請申出書」や「住民票の写し」などの追加書類が必要となります。必要書類は居住理由によって異なるため、各都道府県の公式WEBサイトなどで事前に確認しましょう。
なお、オンライン申請においてはマイナンバーカードに記載されている住所を管轄する窓口でのみ対応可能です。居住地で申請したい場合は、居住地の申請窓口に出向いて手続きしましょう。ただし、東京都では通勤・通学を理由とした場合、必要な書類を添付することでオンラインでの居所申請が可能です。自治体により対応が異なりますので事前に確認しましょう。
氏名や本籍に変更があった方
結婚や養子縁組などで氏名が変更されたり、本籍地が変わった場合は、以下のいずれかの申請を行う必要があります。
- 新規発給(新たに発行する手続き)の申請
- 残存有効期間同一旅券の申請
どちらの手続きでも、現在手元にあるパスポートを提出しなければなりません。
なお、パスポートを新規発給する場合、記載事項変更前のパスポートに有効期間が残っていても、新しいパスポートの有効期限にその期間が加算されることはありません。
一方、残存有効期間同一旅券とは、記載事項が変更された新しいパスポートで、有効期限は変更前のパスポートと同じ日となります。この申請には6,000円の手数料がかかります。
また、両申請は2025年3月24日以降、オンラインでも可能となりました。
パスポートを申請するときの注意点とは?
ここでは、パスポートを申請する際の注意点について、解説します。
- 必要書類は有効期限内のものを提出する
- 申請から受け取りまでは2週間~1ヵ月程度必要
- 直筆サインは書き慣れた書体で記入する
必要書類は有効期限内のものを提出する
パスポートを申請する際に提出する書類には、有効期限があります。戸籍謄本や住民票の写し(必要な方のみ)は、申請日を基準として発行から6ヵ月以内のものが有効です。
また、申請者本人の写真も撮影日から6ヵ月以内のものを用意する必要があります。有効期限を過ぎた書類は無効になるので注意しましょう。
申請から受け取りまでは2週間~1ヵ月程度必要
パスポート申請は、余裕をもって早めに行うことが大切です。
現在、パスポートは各道府県の旅券事務所で製造されており、1週間程度で受け取り可能でした。しかし、2025年3月24日以降は国立印刷局での一括製造に変更され、偽造防止加工が施されるため、申請から受け取りまでに2週間から1ヵ月程度の日数がかかります。
急ぎのケースでも交付期間の短縮はできません。海外渡航を予定している方はこの変更を考慮し、余裕をもったスケジュール調整を心がけましょう。
直筆サインは書き慣れた書体で記入する
パスポートには、氏名や生年月日、発行日や有効期限などが記載された身分事項のページがあります。そこには「所持人自署欄」と呼ばれるスペースがあり、申請者本人が記入した直筆署名が印字されます。
署名はローマ字や漢字、ひらがな、カタカナのいずれでも記載可能です。この署名は出入国カードやホテルのチェックイン時に照合することがあるため、普段から書き慣れた形式で記入することをおすすめします。
なお、文字が書けない小さな子どもが申請者の場合は、親が署名を代筆します。その場合は申請者氏名の後に「(父代筆)」「(母代筆)」などと書き添えて、代筆したことがわかるようにしてください。
パスポートを受け取るときの必要書類や注意点
次に、パスポートを受け取る際の注意事項を確認してみましょう。パスポート受け取り時に必要な書類
- 代理人の受け取りや郵送送付はNG
- 6ヵ月以内に受領しないと失効する
- 外務省推奨「たびレジ」と「ORRnet」
それでは順に見ていきましょう。
パスポート受け取り時に必要な書類
パスポートを受け取る際に必要な書類は以下のとおりです。
- パスポート引き換え書:申請時に渡される
- 有効なパスポート:保有している場合のみ。申請時に穴あけ処理されたものは不要
- 手数料:引き換え書に記載されている金額分の都道府県収入証紙と収入印紙。旅券事務所(出張所)窓口近くで購入できるケースが多い
オンライン申請をした場合は、マイナポータルに届いた通知に添付された受付票(QRコード)の提示が必要です。また、持ち物は都道府県によって異なるため、申請時に指示された物を忘れずに持参しましょう。
代理人の受け取りや郵送送付はNG
パスポートは身分を証明する大切な公文書です。申請内容に虚偽がないか厳正なチェックが行われるため、受け取りは本人が直接窓口に行く必要があります。家族や友人など、代理人による受け取りは認められていません。郵送での送付が認められていないのも、同じ理由からです。
代理人の受け取りが禁止されているのは、不正取得を防ぐ目的も兼ねています。パスポート受け取り時には必ず自分で窓口に足を運びましょう。
6ヵ月以内に受領しないと失効する
交付されたパスポートは、発行日から6ヵ月以内に受け取らないと失効します。この期限を過ぎた場合、次回申請時には再申請が必要になります。失効後5年以内に再申請すると通常より6,000円高い手数料がかかるため、十分にご注意ください。
受け取り忘れを防ぐためにも、スケジュールを確認して余裕をもって受け取りに行く計画を立てましょう。
外務省推奨「たびレジ」と「ORRnet」
外務省は、海外渡航前に「たびレジ」や「ORRnet」への登録を推奨しています。
- たびレジ:短期渡航(3ヵ月未満)の予定がある方向けのサービス。緊急時に最新情報が受け取れる
- ORRnet:長期滞在(3ヵ月以上)を予定している方向け。渡航先の安全情報が定期的に提供される
いずれも無料で利用でき、渡航先での安全確保に役立つサービスです。事前登録を行い、安心して旅行や滞在を楽しみましょう。
パスポートのオンライン申請のやり方

パスポートの申請はオンラインで!【新規申請について【概要】編】
オンライン申請の手順を、以下3つのケースについて解説します。
- 新規申請の手順
- 申請後から受け取りまで
- 15歳未満の方の申請方法
ぜひこれを参考にして、オンライン申請に挑戦してみてください。
新規申請の手順
一般の新規申請の手順は以下のとおりです。
- マイナンバーカードと署名用電子証明書用パスワードを用意する
- スマホにマイナポータルアプリをインストールしてログインする
- 右下の「さがす」→「#パスポート」→「パスポートの取得・更新」を選択
- 希望する手続きを選択
- 指示に従って受け取り窓口などを選択
- 顔写真と自署画像(サイン)を指示に従って撮影する
- 申請事前情報を入力する
- 「申請する」を押し、確認事項に同意して再度「申請する」を押す
- 署名用電子証明書用パスワードを入力して申請完了
写真は、事前に用意しておいてアップロードすることも可能です。
パスポートの申請は、混み合っていると1ヵ月近くかかる場合があるので、早めに手続きしましょう。
申請後から受け取りまで
申請完了後、審査の完了通知が届いたら指定日にパスポートを受け取りに行きます。具体的な流れは以下のとおりです。
- 「申請完了」と表示されたら「次の手順へ進む」を押し、申請の状況が「完了」になっていることを確認
- 「申請状況照会をする」を押す
- 受付完了通知を確認する
- 審査が終了したら、マイナポータルに交付予定日を案内する通知が届く
- 手数料と添付されている受付票(QRコード)を確認する
- 交付日が来たら、窓口でQRコードを提示してパスポートを受け取る
パスポートは発行後6ヵ月を過ぎると失効してしまうため、早めに受け取りに行きましょう。
15歳未満の方の申請方法
15歳未満の方は本人による申請ができないため、親権者などがマイナポータルの代理人サービスを利用して申請しましょう。申請方法については、以下のリンク(1~3)をクリックするとマイナポータルの説明画面が表示されます。
- マイナポータルで代理人を設定する
- マイナポータルで代理人サービスを開始する
- 代理人がパスポートの申請手続きをマイナポータルで行う
パスポート申請手数料の支払方法

パスポート申請手数料の支払方法は、大きく以下の2種類に分けられます。
- オンライン申請
- 窓口申請
順に解説していきます。
オンライン申請後に手続きすればカード払いが可能
オンラインでパスポート申請をした場合、支払方法は「クレジットカードによる納付」と「収入印紙と都道府県収入証紙による納付」のどちらかを選択できます。
クレジットカードで納付する場合は、申請後にマイナポータルで手続きが必要です(手続き方法はこちら)。マイナポータルでは支払情報の登録のみ行い、パスポートの受け取りと同時に決済が完了するシステムです。
オンラインによるカード払いでも、収入印紙や収入証紙払いでも、手数料の金額に違いはありません。クレジットカードを利用すると、収入印紙や収入証紙を購入する手間を省けるため便利です。
セゾンのクレジットカード「SAISON CARD Digital」で支払いをすると、お得な永久不滅ポイントが貯まります。年会費も無料なので、ぜひこの機会にご検討ください。

なお「収入印紙と都道府県収入証紙による納付」については、次で説明します。
窓口申請は収入印紙や収入証紙での支払いが一般的
パスポートの手数料は、都道府県と国の2ヵ所に納めます。そのため、支払方法は以下のようにそれぞれ指定されています。
- 都道府県手数料:収入証紙や現金、電子マネーなど
- 国手数料:収入印紙
収入証紙と収入印紙は異なるものなのでご注意ください。パスポート受け取り窓口に売場が併設されていることが多いので、申請時に確認しておくと良いでしょう。
ちなみに、収入印紙はコンビニや郵便局などで購入できます。一方の収入証紙は、インターネットで「(都道府県名) 収入証紙 売りさばき所」で検索すると、購入場所を確認できます。
支払方法は各都道府県窓口によって異なるため、申請時の指示に従って決済してください。
おわりに
パスポートの申請手続きは、海外旅行準備における最初の重要なステップです。申請に必要な書類を事前に確認しておくことで、手続きをスムーズに進められます。
特にオンライン申請は、窓口に行く手間が受取り時の1度で済むため効率的です。申請はオンラインで手軽に済ませて、楽しい海外旅行をお楽しみください!
なお、旅行中の安心を確保するには、海外旅行保険の加入も欠かせません。万が一の事態に備えて、十分なサポートや補償が受けられる保険を選びましょう。保険選びに迷った場合は、インターネットで簡単にお申し込みできる「セゾンマネーレシピ」がおすすめです。複数の保険プランから自分に合ったものを選び、安心して海外旅行を楽しみましょう。
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