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60代は体力の衰えを感じやすい?原因や改善方法を解説

60代は体力の衰えを感じやすい?原因や改善方法を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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年齢を重ねるにつれて、体力の衰えを実感する方が増えます。特に60代は体力の低下を感じやすい年代とされ、その原因には加齢や運動不足、栄養の偏りなどが挙げられます。

本記事では、体力低下のメカニズムや、更年期との関係、日常生活で簡単に取り入れられる改善方法を詳しく解説します。さらに、60代からの生活を支える「ひとりのミカタ」の活用方法についてもご紹介します。健康的で快適な日々を送りたい方はぜひご参考ください。

この記事を読んでわかること
  • 体力は「運動するための体力」と「健康的な生活をするための体力」の2つの側面があり、どちらも60代では低下傾向にある
  • 体力低下は20歳から始まるが、50~60歳代で急激に進行し、特に筋力と持久力の低下が顕著になる
  • 体力低下の主な原因は、加齢、基礎代謝の低下、運動不足、低栄養の4つが挙げられる
  • 60代の体力低下は更年期障害と関連があり、男女それぞれ異なる症状が現れる可能性がある
ひとりのミカタ
ひとりのミカタ

体力とは?

体力とは?

体力は私たちの健康な生活を支える重要な要素です。体力科学の定義では、「ストレスに耐えて生命を維持する体の防衛能力」と「積極的に仕事をしていく体の行動力」の2つの側面があります。

この2つの要素がバランスよく保たれることで、健康的な生活を送ることができます。

すべての納税者には基礎控除があるため、控除額以下の所得であれば所得税はかかりません。控除額は以下の表をご覧ください。

運動するための体力

運動をするための体力は、いわゆる行動体力と呼ばれ、体力テストなどで数値化できる能力のことを指します。具体的には、身体活動に必要な持久力、瞬発力、筋力などが含まれます。これらの能力は、20mのシャトルラン(往復持久走)、反復横跳び、上体起こしなどの種目で測定することができます。

また、身長や体格なども運動をするための体力として扱われます。このような行動体力は、日常生活における基本的な動作である歩行や立位姿勢の維持、階段の昇り降りなどに必要不可欠です。

健康的な生活をするための体力

健康的に生活するための体力は、生活習慣病の予防や健康な生活を維持するために必要な体力として重要視されています。具体的には、「心肺持久力」「筋力・筋持久力」「身体組成」「柔軟性」の4つの要素で構成される「健康関連体力」と呼ばれています。

心肺持久力は一般的にスタミナと呼ばれ、肥満や高血圧、糖尿病などと深く関連しています。筋力・筋持久力は、足腰、腹筋、背筋などの筋力とその持久力を指し、日常生活の基本動作に欠かせません。

身体組成は、体内の筋肉や脂肪、骨の量のバランスを意味し、これらが適切に保たれることで、生活習慣病の予防につながります。柔軟性は、関節の可動域を保ち、けがの予防に重要な役割を果たします。

これらの体力要素は、加齢とともに徐々に低下していきますが、適切な運動や生活習慣の改善によって、ある程度維持・向上させることが可能です。特に高齢期においては、これらの体力要素をバランスよく保つことが、自立した生活を送るために重要となります。

体力は何歳から低下し始める?

体力は何歳から低下し始める?

人生における体力の変化は、向上期と低下期の2段階に分かれています。まず体力は、男女ともに6歳頃から向上を始めます。その後、男性は17歳頃、女性は14歳頃に体力のピークを迎えます。

最初の体力低下は、男女ともに20歳を過ぎた頃から緩やかに始まります。しかし、この時期の変化は比較的緩やかで、体力に直結する筋肉量は男女ともに40代までは維持されます。このことは、30歳代でキャリアのピークを築くアスリートが多いことからも裏付けられており、少なくとも衰えを感じにくい時期といえます。

ところが、50~60歳代に入ると、体力低下の第2段階として、より顕著な変化が現れます。特にこの年代では、筋力や持久力の低下が著しくなります。この時期の体力低下は誰もが経験する自然な変化ですが、その進行度合いには個人差が大きく表れます。日頃からの運動習慣や生活習慣が、この個人差に大きく影響することがわかっています。

さらに、就寝時刻の変化からも体力の衰えを実感することがあります。2017年の総務省統計局の調査によると、就寝時刻は年齢とともに徐々に早くなる傾向が示されています。具体的には、50~54歳では23時30分前後、60~64歳では23時00分前後、70~74歳では22時15分前後となっています。夜更かしができなくなることも、加齢による体力変化のひとつの表れといえるでしょう。

このような体力の変化は自然な加齢現象ですが、適切な運動習慣や生活習慣を心がけることで、その進行をゆるやかにすることは可能です。特に50歳を過ぎてからは、意識的に体力維持に取り組むことが重要になってきます。

体力が低下する原因は?

体力が低下する原因は?

60代で感じる体力の衰えには、複数の要因が関係しています。
主な原因として以下が挙げられます。

  • 加齢による運動能力の老化
  • 基礎代謝の低下
  • 生活習慣による運動不足
  • 低栄養によるたんぱく質の不足

これらの要因は単独で、あるいは複合的に作用して体力低下を引き起こします。
それぞれの原因について解説します。

加齢

加齢とともに、さまざまな身体機能が変化していきます。まず目に見える変化として、身長が低くなったり、外見の老化が進んだりします。これらの変化には、筋力の低下だけでなく、体の柔軟性の減少や神経伝達の遅延による俊敏性の衰えなど、総合的な運動能力の低下が関係しています。

さらに、血管や心臓などの循環機能の変化、骨密度や骨量の低下、関節軟骨の減少による関節の変形なども同時に進行していきます。これらの変化により、体を動かす能力そのものが低下していきます。ただし、老化の進行度合いには性別や生活環境による個人差があり、日頃から適度な運動を心がけ、健康的な食生活を送ることで、ある程度改善できることがわかっています。

基礎代謝の低下

基礎代謝とは、心臓を動かしたり呼吸をしたりするなど、生命を維持するために必要最低限なエネルギーのことです。つまり、寝ているだけでも消費し続けているエネルギーを指します。基礎代謝量のピークは、男性が18歳、女性が15歳であり、その後は徐々に減少していきます。

もし基礎代謝が減少したのに同じ生活を続けていると、当然体重は増加していきます。そして、体脂肪が増えると筋肉への負担が増して体力が低下し、疲れを感じやすくなります。

運動不足

運動不足は体力低下の大きな原因となります。運動をしないことで筋肉が使われなくなり、次第に弱っていきます。また、血液の循環も活発でなくなることから、さらに筋力は衰えていきます。その結果、疲れやすい体質へと変化してしまいます。

大人になると体を動かす機会は減少し、気づかないうちに運動不足に陥りやすくなります。仕事や家事に追われて運動する時間が取れなかったり、運動が苦手な人はさらに体を動かさなくなったりします。休日に子どもの遊びに付き合うなどで体を動かしていた機会も、今ではもっぱら家で過ごすことが多くなっています。

低栄養とたんぱく質不足

低栄養とは、体の中のたんぱく質が不足している状態を表します。食欲の低下や、仕事・家事が忙しすぎて食事量が減ることで起こります。たんぱく質が不足すると、体を動かすエネルギーが足りない状態となり、筋肉、皮膚、内臓などに必要なたんぱく質が届かなくなります。

その結果、体重が減少し、骨格筋の筋肉量や筋力が低下していきます。また、元気が出ないと感じることも多くなり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなることも低栄養がもたらす症状です。

60代で疲れが取れないのは更年期のせい?

60代で疲れが取れないのは更年期のせい?

60代で感じる疲労感や体力の衰えは、更年期障害と深い関連があります。この時期は男女ともにホルモンバランスが大きく変化する時期であり、さまざまな心身の不調を経験することがあります。

更年期障害が日常生活に支障をきたす場合もありますので、症状や期間について正しく理解しましょう。

更年期の期間

更年期は、女性の場合、閉経前後の約10年間を指します。具体的には、閉経前の約5年間と閉経後の約5年間です。日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後とされ、44~55歳くらいが更年期にあたります。ただし、個人差が大きく、30代で閉経を迎える方もいるため、更年期の時期は人によって異なります。一般的に女性は50歳前半で更年期障害の症状がピークになることが多いとされています。

男性の場合は、50~60歳頃が更年期にあたり、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれる更年期障害を経験することがあります。ただし、女性に比べてホルモン分泌量の減少がゆるやかなため、更年期障害を自覚しないまま過ごしている男性も少なくありません。症状は50代後半にピークを迎えることが多いとされています。

更年期障害の主な症状

更年期障害は、身体的症状と精神的症状の両面で現れます。主な身体的症状には、のぼせ、顔のほてり、発汗、動悸、息切れ、耳鳴り、頭痛、めまい、膀胱炎、関節痛、疲労感、筋力低下などがあります。

精神的な症状としては、イライラ、不眠、憂うつ、不安感、神経過敏などが挙げられます。女性の場合は、これらの症状に加えて月経異常や、頻尿、尿漏れなどの症状も現れることがあります。一方、男性の場合は性欲低下や射精障害、勃起障害などの性機能に関する症状が見られやすいのが特徴です。

これらの症状がつらい場合は、我慢せずに医療機関を受診することが推奨されます。特に女性の場合、更年期を過ぎると女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が大きく減少するため、骨が脆くなるリスクも上昇します。早めの対処により、症状の緩和や合併症の予防が期待できます。

60代で体力の衰えを感じたら試したい改善方法

60代で体力の衰えを感じたら試したい改善方法

体力の衰えを感じ始めても、適切な対策を講じることで改善は可能です。
以下は、日常生活で実践できる効果的な方法の一例です。

  • ウォーキングをする
  • なるべく階段を使う
  • 適度な運動を日常に取り入れる
  • 栄養バランスとカロリーのある食事を摂る
  • 良質な睡眠を心がける

これらの方法は、無理なく続けられる範囲から始めることが大切です。
一つずつ実践していきましょう。

ウォーキングをする

高齢者にとって手軽に始められる運動として、近所をウォーキングすることがおすすめです。無理のない範囲で、いつもより大股で歩くと、運動効果がさらに高まります。

このとき、かかとからつま先へと足裏を転がすように重心移動をするのがポイントです。また、肘を曲げて前に軽く振り、後ろへは深く引くことを意識すると、肩甲骨がよく動き、姿勢も改善されます。

なるべく階段を使う

エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使うことで、手軽に運動効果が得られます。オフィスや駅など、さまざまな場所で気軽に実践できます。体力に自信がない場合は、下りだけでも階段を利用してみましょう。実は、下りは心理的に楽な一方で、筋肉への負荷は上りより大きく、より高い運動効果が期待できます。

適度な運動を日常に取り入れる

体力低下の予防に効果的なのが運動です。ただし、普段運動をしていない人がいきなり激しい運動を始めても、体力が続きません。日常的に取り組める軽い運動から始めましょう。

風呂上りや寝る前のストレッチは、柔軟性を高める運動として効果的です。太ももの表・裏、お尻、ふくらはぎ、すねなど下半身を中心にストレッチをすることで、柔軟性という体力を向上させることができます。

栄養バランスとカロリーのある食事を摂る

「低栄養」の対策として、食生活を改善することが重要です。食欲が低下して食事量が減るのが低栄養の主な原因ですが、1日3食の習慣を守り、たんぱく質、摂取エネルギーが不足しないようにすることが大切です。

食欲がなく食べられない場合は、牛乳や果物などを間食として摂取したり、市販の栄養補助食品でカロリーを補うのも効果的です。また、献立に変化を付けたり、会話を増やして楽しい雰囲気で食事をすることで、食欲がアップすることもあります。

良質な睡眠を心がける

日中の活動と夜間の睡眠にメリハリをつけることで、睡眠の質を高めることができます。朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットし、日中はできるだけ活動的に過ごしましょう。

夜は就寝時刻を設定し、眠くなってから床に就くことを心がけます。床上時間が長すぎると、かえって睡眠の質が低下することがわかっています。1週間の平均睡眠時間に30分程度を加えた時間を目安に、床上時間を調整することをおすすめします。

60代で体力の衰えを感じたら「ひとりのミカタ」で安心を備える

60代で体力の衰えを感じたら「ひとりのミカタ」で安心を備える

60代に差し掛かると、多くの人が体力に衰えを感じはじめ、将来に対する不安が増してきますが、これまで述べてきたように適切なケアや健康維持のための計画を立てることで、健康的で充実したシニアライフを送ることができます。しかしながら、思わぬ怪我や病気で入院する可能性が出てきた場合は、自分の身元保証についても考慮する必要があります。

身元保証は、特に高齢になってからの安心感を得るための重要な要素です。怪我や病気で入院が必要になったときには病院から身元保証人を求められることがあります。たとえ、家族や友人に引き受けてもらえても、1名だけでなく2名以上を求められることもあり、家族や友人に負担をかけてしまう事態は極力避けたいものです。

セゾンカードでおなじみのクレディセゾングループの会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」は、おひとりさまの「いつも」と「もしも」のお困りごとを総合的に支援するサービスです。体力の衰えを感じ始めた60代を迎えた方にとって、日常生活を健康にいじすることとともに、将来怪我や病気で入院をすることになった場合の不安を解消する強い味方となります。

「ひとりのミカタ」には、選べる4つのプランがあり、なかでも65歳未満限定ですが、「エントリープラン」は入会金や年会費の負担を抑えてお手軽に入会でき、60代になって体力に衰えを感じはじめた方が将来を見据えて備えるには最適なプランではないでしょうか。

また、体調の変化が気になったときには、「エルダープラン」と「プラチナプラン」にパッケージされた24時間365日利用可能な電話健康相談サービスで、看護師等のスタッフにいつでも相談することができます。病気や体調の変化に関する症状はもちろん、医療機関の案内、メンタルヘルス、栄養面や、介護に関することなど、さまざまな不安や疑問について相談できます。

体力の衰えを感じ始めたら、将来の安心に備えて「ひとりのミカタ」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「ひとりのミカタ」の詳細はこちら

ひとりのミカタ
ひとりのミカタ

おわりに

60代からの体力維持には、日常生活における意識的な取り組みが不可欠です。加齢による自然な体力低下は避けられませんが、適切な運動習慣と栄養バランスの良い食事、十分な睡眠を心がけることで、その進行を緩やかにすることができます。また、体力の衰えに不安を感じる場合は、「ひとりのミカタ」のような信頼できる支援サービスを活用することで、より安心で快適な生活を送ることができます。体力の維持・改善に向けた取り組みを始めるとともに、60代の人生をより安心して過ごすためにも万が一の事態に備えておくことが大切です。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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