一人暮らしで急な体調不良に見舞われたとき、どのように対処すればいいか不安を感じたことはありませんか?特に、頼れる人が近くにいない場合は、適切な対応を知っているかどうかで状況が大きく変わります。また、万が一の事態に備えて日頃からできる準備をしておくことも重要です。
本記事では、一人暮らしの方が体調不良になった際の具体的な対処法や、病院の受診や救急車を呼ぶべきタイミング、さらに日頃からできる備えについて解説します。万が一のときにはどのような支援を受けられるかについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
- 一人暮らしでの体調不良時は、十分な睡眠を取り、水分・栄養補給を心がけ、必要に応じて家族や友人に連絡を
- 救急車を呼ぶか迷った時は、#7119や救急受診アプリ「Q助」を活用することで、適切な判断と対応が可能
- 頭痛や胸痛、手足の麻痺など、命に関わる可能性のある症状が出たときは、迷わず救急車を要請しよう
- 常備薬や食料のストック、近隣の医療機関の把握など、日頃からの備えがあれば、体調不良時も慌てずにすむ


一人暮らしで体調不良になったらどうする?

一人暮らしをしていると、急な体調不良が予期せぬ不安を引き起こします。特に、風邪や発熱の症状が重く動けない場合、何をすべきかわからず心細く感じることもあるでしょう。
ここでは、そんな状況に備え、一人暮らしで体調不良に陥った際の適切な対処法と、事前に準備しておくべきポイントを解説します。
しっかり睡眠を取る
睡眠は体調回復の要となる重要な要素です。人間の体は睡眠中に代謝機能が活性化され、免疫力が向上するため、特に風邪の引き始めや発熱時は十分な睡眠時間を確保して体を休ませることが大切です。
休息中は体温調整にも気を配りましょう。寒気を感じるときは靴下を履いたり、上着を着たり、毛布を増やしたりして体を温めます。発熱で汗をかいた際は、体が冷えないよう着替えをこまめに行うことがポイントです。また、普段から風邪予防のために毎日6~7時間の睡眠を取ることを心がけましょう。
水分と栄養を摂る
体調不良で食欲がなく、起きているだけでもつらい状況でも、水分と栄養の補給は欠かせません。水分補給には、体に吸収されやすい経口補水液や、発汗で失われるナトリウムを補給できるスポーツドリンク、ミネラルが豊富なミネラルウォーターがおすすめです。
食事は、エネルギーをすぐに摂取でき、生で食べることで酵素も補給できるバナナがおすすめです。また、温めるだけで食べられるレトルトのおかゆや冷凍食品を日頃から準備しておくと安心です。
家族や友人に連絡しておく
一人暮らしで体調不良のときは、万が一意識を失ってしまった場合や症状が急激に悪化したときに備えて、家族や友人に連絡を入れておくことが重要です。「急に連絡が取れなくなったら確認に来てほしい」と伝えておくことで、もしものときの早期発見につながります。
特に遠方に住んでいる家族は心配が増えてしまうため、日頃からコミュニケーションを取り、緊急時に連絡が取れる関係性を築いておくことをおすすめします。体調不良時は一人で抱え込まず、周りの助けを借りることも大切です。
病院受診や救急車の要請を迷ったら?

一人暮らしで体調不良になると、「この症状で病院に行くべきか」「救急車を呼んだほうがいいのか」など、判断に迷うことが多いものです。特に夜間や休日は受診できる医療機関が限られているため、より不安が大きくなってしまいます。
以下では、そんなときに活用できる相談窓口やサービスをご紹介します。
#7119を利用する
体調が悪いものの、救急車を呼ぶべきか迷うときは、「#7119(救急安心センター事業)」への相談がおすすめです。この電話相談窓口では、医師や看護師などの専門家が症状をヒアリングし、緊急度を判断してくれます。救急車が必要な場合は、そのまま119番に取り次いでもらえます。
また、受診可能な医療機関の紹介も行っているため、どの病院に行けばよいかわからないときも相談することができます。ただし、「#7119」は全国すべての自治体で対応しているわけではないため、お住まいの地域での実施状況は事前に確認しておきましょう。
全国版救急受診アプリを利用する
スマートフォンから簡単に症状の緊急度を判断できる全国版救急受診アプリ「Q助(キュースケ)」も便利です。当てはまる症状を画面上で選択していくと、緊急度の目安が表示され、必要な対応が分かります。
緊急度が高いと判定された場合は、アプリから直接119番通報が可能です。一方、緊急性が低い場合は、近くの受診可能な医療機関や移動手段(タクシーなど)の情報を検索することができます。いざという時に慌てないよう、日頃からスマートフォンにインストールしておくことをおすすめします。
医師による往診やオンライン診療を検討する
高熱などで自力での通院が難しい場合は、医師による往診サービスやオンライン診療の利用を検討してみましょう。往診サービスでは、医師が自宅まで来てくれるため、体調が悪く動けない状態でも診察を受けることができます。
また、オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを通じて医師に相談でき、必要に応じて薬の処方も可能です。特に夜間や休日は、このようなサービスを利用することで、無理な外出を避けながら適切な医療を受けることができます。ただし、緊急性の高い症状の場合は、オンライン診療ではなく、すぐに救急車を呼ぶことを検討しましょう。
一人暮らしの体調不良で動けない!救急車を呼ぶべき症状と要請時のポイント

一人暮らしで体調不良になると、症状の重さを自分で判断することが難しく、救急車を呼ぶべきか迷うことも多いでしょう。しかし、重大な病気やケガが隠れている可能性もあるため、命に関わる危険な症状は見逃さないようにする必要があります。
ここでは、救急車の要請を検討すべき症状と、要請時の注意点についてご説明します。
頭や顔
一人暮らしで体調不良を感じたとき、頭や顔に異常がある場合は特に注意が必要です。突然の激しい頭痛や意識が朦朧とする場合、脳出血や脳梗塞の可能性があります。
また、顔の片側に麻痺が出たり、口角が下がったりする症状があれば、速やかに救急車を呼ぶべきです。こうした症状は時間との戦いになることが多いため、迷わず「119番」に連絡しましょう。
胸や背中、お腹
胸の痛みが続き、呼吸が苦しく吐き気を伴う場合は、心筋梗塞の疑いがあります。また、突然の激しい腹痛や背中から腹部にかけての強い痛みがある場合も、重大な内臓の病気が考えられます。
特に冷や汗を伴う場合は要注意です。息切れやひどい動悸が続く場合も、救急車の要請を検討しましょう。
手や足
手足に力が入らない、突然動かなくなった、あるいはしびれを感じる場合、脳や神経に問題が発生している可能性があります。特に片側だけに症状が現れる場合は、脳卒中などの重大な疾患が疑われるため、すぐに救急車を要請しましょう。また、原因不明の痛みや腫れがある場合も、早急な診断が必要です。
その他
意識障害や吐き気、けいれんは、一人暮らしで体調不良を訴える際に注意が必要な症状です。意識がもうろうとし、自分の名前や現在地がわからなくなる場合、低血糖や脳の疾患が考えられます。
けいれんが止まらない場合は、てんかんや感染症の可能性があるため、速やかに医療機関の助けを求めてください。さらに、何度も嘔吐を繰り返す場合は、脱水症状や腸閉塞が疑われるため、これも緊急対応が必要です。
救急車要請時のポイント
救急車を要請する際は、まず「救急です」とはっきり伝え、続いて現在地の住所を正確に伝えることが大切です。救急車は住所が分かった時点で出動するため、目標となる近くの建物や目印も併せて伝えると到着がスムーズになります。
また、具合の悪い方の症状、年齢、持病の有無なども伝えましょう。救急隊到着までに、保険証、普段服用している薬(またはお薬手帳)、緊急連絡先、現金などを用意しておくと良いでしょう。可能であれば、玄関の解錠や救急車の誘導のため、人手に余裕があれば外で待機する人を配置するのも効果的です。
一人暮らしの体調不良に備えておきたいポイント

一人暮らしで急な体調不良になると、日用品の買い出しから病院への移動まで、すべてを自分で行わなければなりません。体調が悪くて動けないときに慌てないためにも、普段からの備えが重要です。
ここでは、一人暮らしで体調不良になったときに役立つ準備のポイントをご紹介します。
常備薬を用意しておく
一人暮らしで体調不良になった際、常備薬が手元にあると安心です。風邪薬や解熱剤、胃腸薬、頭痛薬などの基本的な薬に加えて、のど飴や鼻詰まり対策のアイテムも用意しておくとよいでしょう。
また、症状に合わせた医薬品がすぐに使えるよう、使用期限を定期的に確認し、切れる前に買い替えることも大切です。体温計や湿布、絆創膏といった基本的な救急用品も一緒に揃えておくことで、急な体調不良にも冷静に対応できます。
水分と食料をストックしておく
体調不良で動けない場合、買い出しに行けなくなることを想定して、水分と食料を常備しておきましょう。長期保存ができるレトルト食品や冷凍食品は、調理の手間が少なく便利です。
例えば、おかゆやスープ、パスタソースといった軽食は、風邪を引いて動けないときでも手軽に栄養を補えます。飲み物についても、ミネラルウォーターやスポーツドリンクを常備しておけば、脱水症状の予防に役立ちます。これらを定期的に補充し、切らさないようにすることが重要です。
利用しやすいネットスーパーをリサーチしておく
一人暮らしで体調不良になり、買い物に行けないときにはネットスーパーが非常に便利です。多くのネットスーパーは食品だけでなく、飲み物や日用品まで取り扱っています。
体調が悪化した場合でもスマートフォン一つで必要な物を注文できるため、事前に利用しやすいサービスをリサーチしておきましょう。また、配達可能な時間帯や最低注文金額、支払い方法などの条件も確認しておくと、いざというときに迷わず利用できます。
近所の病院をリサーチしておく
普段から、自宅近くの病院や休日診療をしている医療機関を調べておくことも、一人暮らしでは重要です。特に、風邪やインフルエンザで病院に行けない場合でも、事前に場所や診療時間を知っていれば緊急時の対応がスムーズになります。
ネットで口コミを確認し、信頼できる医療機関を選ぶと安心です。また、徒歩で行ける距離の病院や、電話で相談が可能なクリニックもリストアップしておくと役立ちます。
かかりつけ医を持つ
一人暮らしでは、かかりつけ医を持つことが安心につながります。体調不良が起きた際、かかりつけ医がいれば、症状に応じた適切なアドバイスを受けやすくなります。
また、普段の健康状態を把握している医師ならば、診断や治療がスムーズになるため、症状が重くなる前に適切な処置を受けられます。定期的な健康診断や軽い症状でも相談しやすい環境を作っておくと、一人暮らしでも安心して生活できるでしょう。
現金を多めに準備しておく
病院や薬局では、クレジットカードや電子マネーが利用できない場合もあるため、緊急用の現金を用意しておくことが大切です。
一人暮らしで体調不良になった際、すぐに必要な医療費やタクシー代が支払えない状況を避けるためにも、普段から財布や別の安全な場所に多めの現金を保管しておくことをおすすめします。特に、少額紙幣や硬貨を用意しておくと、細かい支払いにも対応できて便利です。
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おわりに
一人暮らしでの体調不良は、誰にも頼れない状況で不安を感じやすいものです。しかし、適切な対処法を知り、事前の備えを整えることで、体調不良時も落ち着いて行動することができます。
水分と栄養の摂取、十分な休息を取ることはもちろん、緊急時の連絡体制を整え、近隣の医療機関を把握しておくことで、安心して一人暮らしを続けることができます。体調不良は誰にでも起こりうるものですが、この記事で紹介した対策を実践することで、一人暮らしでも健康で快適な生活を送ることができるでしょう。
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