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60代女性お悩みランキングをチェック!気になる健康やお金の悩みを解説

60代女性お悩みランキングをチェック!気になる健康やお金の悩みを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

60代を迎えると、多くの方がご自身の将来について考える機会が増えるのではないでしょうか。これからの人生設計や健康維持、そして経済的な安定など、気になることはさまざまあると思います。

この記事では、60代の女性が抱えやすい悩みや不安をランキング形式でご紹介し、特に多くの方が関心を寄せる「健康」と「お金」の問題について詳しく解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ読み進めてください。

この記事を読んでわかること
  • 60代女性の悩みランキングでは「老後の生活設計」「自分の健康」「今後の収入や資産の見通し」が上位を占めている
  • 60代女性の身体的な悩みには肩腰の痛み、目の疲れ、老眼、視力低下などの体の不調が多い
  • 更年期を過ぎても女性ホルモン低下による影響は続き、自律神経のバランスが崩れやすくなる
  • 60代は物忘れなどの認知機能低下の兆候が現れ始め、老化による肌の変化も顕著になる時期である

60代女性の悩みや不安はどんな内容?ランキング形式で紹介!

60代女性の悩みや不安はどんな内容?ランキング形式で紹介!

60代女性の皆さんが抱える悩みや不安は、世代特有のものが多いようです。内閣府の調査「」によると、日常生活の中で悩みや不安を「感じている」「どちらかといえば感じている」と答えた60代女性の回答から、具体的な悩みの内容が明らかになっています。

60代女性の悩みランキングTOP5は以下のとおりです。

1位:老後の生活設計について(78.9%)

2位:自分の健康について(66.9%)

3位:今後の収入や資産の見通しについて(59.4%)

4位:家族の健康について(56.4%)

5位:現在の収入や資産について(43.6%)

このランキングから見えてくるのは、60代女性の方々が将来の生活や健康に関する不安を強く感じている実態です。特に老後の生活設計と自分の健康については、多くの方が心配事として捉えています。これらの悩みは相互に関連しており、健康を維持することが老後の生活設計にも影響するという構図が見て取れます。

また上位に経済面の悩みが複数ランクインしていることから、現在だけでなく将来に向けた資産管理や収入の見通しに不安を感じている方が多いようです。

参考:内閣府|国民生活に関する世論調査(令和6年8月調査)

60代女性が多く抱える老後生活の悩みとは?

60代女性が多く抱える老後生活の悩みとは?

60代は、定年退職や子どもの独立など生活環境に大きな変化が訪れ、将来への不安が増す一方で、時間的・経済的に余裕が生まれ、新たな生き方を模索する時期でもあります。

以下では、60代女性が抱える具体的な悩みと、それに対する向き合い方について解説していきます。

老後のライフプラン

子どもが成人して独立し、住宅ローンの返済も終わった60代は、時間的にも経済的にも比較的余裕が生まれます。この年代は趣味や新しい目標にじっくり取り組める時期でもあります。

とはいえ、今まで仕事や家事に忙しく、自分のための時間を持てなかった方にとっては、趣味や新たな目標を定めることはハードルが高いかもしれません。焦らず、ゆっくりと考えましょう。

今までの仕事や趣味をさらに極めても良いですし、新しいことにチャレンジするのも良いでしょう。

また、60代になると社会とのつながりが希薄になることに不安に感じる方も多くいます。リタイア後、どのように過ごすか、自分のためだけに使える時間をどう活用するかといったライフワークを見つける重要な時期といえるでしょう。自分にとって本当に大切なことは何か、残りの人生で実現したいことは何かをじっくり考える良い機会です。

自身の病気・介護の心配

この年代は女性ホルモンの低下による影響が出始め、認知症や骨粗しょう症になりやすいといわれています。特にアルツハイマー病は、男性の1.5~2倍も女性の方がかかりやすいという結果も出ています。ご自分の健康への不安は切実です。

また加齢に伴って、腰痛、肩こり、目の疲れ、老眼、視力低下などの身体的な不調も多くなり、「体の疲れ」も感じやすくなります。

今は健康な方であっても、かかりつけ医を見つけておくと安心です。健康診断を定期的に受けることも病気の早期発見に繋がります。また、普段からご自分の体力にあった運動をすることも健康維持のためには有効な手段です。女性向けのジムなどに通うシニア女性も増えています。

必要な生活費など老後の備え

老後を安心して過ごすためには、どのくらいのお金が必要になるか確認することが大切です。公益財団法人生命保険文化センターによると、日本人の平均寿命は84.3歳で、60代から20年以上の生活設計を考える必要があります。また、夫婦2人が老後生活を送る上で必要となる最低日常生活費の月額は約23.2万円とされています。

65歳を定年退職した場合、平均寿命までに必要な生活費は約5,380万円になります。さらに日常の生活資金以外にも住宅の維持費、交際費、葬儀代、予備費などを含めると、総額で6,000万円程度が必要になるという試算もあります。しかし、これらの金額すべてを預貯金で準備する必要はありません。

公的年金が老後の生活費の大きな部分をカバーします。例えば、厚生労働省が公表しているモデルケースでは、夫婦2人(夫が会社員で厚生年金に40年間加入、妻が専業主婦で国民年金に40年間加入)の場合、年金受給額は月額約23.3万円とされています。この年金収入で、最低日常生活費の約23.2万円を賄うことができます。そのため、実際に預貯金などで準備する必要があるのは、よりゆとりを持った生活を送るための費用となります。

60代女性の悩みランキングで「老後の生活設計について」が最も高い割合を占めているのは、このような経済的な見通しへの不安があるためでしょう。ご自身の年金受給見込み額を確認し、それと必要な生活費との差額を把握することが、具体的な老後資金準備の第一歩となります。ゆとりをもった老後生活を送りたい場合は、さらに多くの資金準備が必要になります。

参考:

公益財団法人生命保険文化センター|リスクに備えるための生活設計

厚生労働省|いっしょに検証!公的年金~年金の仕組みと将来~

60代女性が不安に感じている「健康の悩み」とは?

60代女性が不安に感じている「健康の悩み」とは?

更年期を過ぎた後も、女性の身体にはさまざまな変化が起こり続けます。特に女性ホルモンの減少による影響は大きく、自律神経の乱れや骨密度の低下、認知症リスクの上昇など、心身両面での不調が気になります。

以下では60代女性に特徴的な健康の悩みについて、具体的に解説していきます。

肩腰、目などさまざまな体の不調

60代女性の健康への不安は、「腰の痛み」「目の疲れ」「老眼」「視力低下」「肩こり」などの身体的不調が多くなります。特に「腰の痛み」は上位にあり、日常生活に支障をきたす大きな悩みとなっているようです。

また「目の疲れ」や「老眼」「視力低下」など目の健康への不安を感じる方も多くなります。。加齢とともに目の筋肉が硬くなることで起こる老眼は、50代頃から徐々に進行していきます。スマートフォンやパソコンの使用増加により、目の疲れはさらに深刻化する傾向にあります。

歳だからと諦めることなく、ストレッチなどを生活に取り入れることで不調を改善しましょう。無理のない範囲で行うことが大切です。目の疲れを感じる方は、スマートフォンやパソコンの使用時間を調整し、目を休める時間を作りましょう。

更年期による影響

60代女性は更年期はほぼ過ぎていますが、女性ホルモンの低下による影響はその後も続きます。のぼせや顔のほてり、発汗、動悸、息切れなどの身体症状や、イライラ、不眠、憂うつといった精神的症状が現れることがあります。

女性ホルモンが低下することにより、自律神経のバランスが崩れやすくなり、体温調節がうまくできなくなったり、急に気分が落ち込んだりするなどの不調が出やすくなります。

また、「体が疲れやすい」という方も増加します。日常的な活動でも以前より疲労を感じやすくなり、回復にも時間がかかるようになります。

定期的な健康チェックや適度な運動で体調管理を心がけることが大切です。

物忘れなどの老化現象

記憶力の低下が気になり始める方が増えてきます。「眼鏡をどこに置いたか忘れる」「お昼に何を食べたか思い出せない」といった物忘れは、加齢による自然な現象です。記憶力は20代をピークに徐々に減退し、60歳頃には記憶力の低下に加え、判断力や適応力の衰えも現れます。

加齢による物忘れは、体験の一部だけを忘れるのが特徴で、「忘れている」ということ自体は自覚があります。日常生活に支障をきたすことはあまりありませんが、認知症のリスクも年齢とともに高まります。

女性は男性よりも認知症や骨粗しょう症になりやすいといわれており、特にアルツハイマー病は男性の1.5~2倍もかかりやすいという結果も出ています。早期発見・早期対応のためにも、定期的な認知機能チェックが大切です。

血圧、体質など

「高血圧」や「コレステロール値が高い」「太りやすい体質・肥満」なども気になる症状です。。特に「コレステロール値が高い」ことを心配する方も多く、生活習慣病への懸念がうかがえます。

女性は更年期以降、男性よりも高血圧や高コレステロールなどの生活習慣病リスクが高まる傾向にあります。エストロゲン(女性ホルモン)には血管を保護する作用があるため、その減少によって血管の老化が加速するためです。

また「太りやすい体質・肥満」は、基礎代謝の低下による体重増加が要因とされ、60代女性の悩みのひとつとなっています。女性はシニアになっても体型を意識した健康観を持っています。定期的な健康診断で自分の体の状態を把握し、早めの対策をとることが重要です。

シミ・シワ、白髪など美容に関すること

「肌荒れ・シミ・シワ」「白髪・薄毛」などの美容に関することも女性にとっては大きな悩みです。加齢とともに肌のターンオーバー(新陳代謝)が遅くなり、肌のハリや弾力が失われていきます。紫外線ダメージも蓄積され、シミやシワが目立つようになります。

また、白髪や薄毛も40代以降に進行することが多く、60代ではより顕著になります。特に白髪は、髪を黒くするメラニン色素を作る細胞の機能低下によって起こり、ホルモンバランスの変化や遺伝的要因、ストレスなどもその原因と考えられています。

しかし、現代では年齢を重ねても美しさを保つためのケア方法やアンチエイジング製品が豊富にあります。適切なスキンケアや栄養バランスの良い食事、十分な睡眠など、日々の生活習慣を見直すことで、美しさを保つことができます。自分に合ったケア方法を見つけることが大切です。

60代女性が気になる「お金の悩み」とは?

60代女性が気になる「お金の悩み」とは?

60代女性の悩みランキングでは「老後の生活設計について」や「今後の収入や資産の見通しについて」といった経済面の不安が多くありました。定年退職による収入減少、年金だけでの生活への不安、将来の医療費や介護費用などは、この年代特有の金銭的な悩みといえます。

ここでは60代女性が抱える具体的なお金の悩みと、将来に向けた備えについて解説します。

老後資金に対する不安

定年退職を迎えると、それまでの給与収入が大きく減少し、年金を軸とした生活が始まります。「今後の生活にお金は十分なのか」と悩む方は少なくありません。実際、60代女性の悩みランキングで「老後の生活設計について」は1位、「今後の収入や資産の見通しについて」は3位に入っています。

退職金や貯蓄があっても、老後の生活費や医療費、介護費用などを考えると不安が募ります。特に人生100年時代といわれる現代では、老後の期間が長くなるほど必要な資金も増えていきます。子どもに負担をかけず、ゆとりのある生活を維持するためには、将来のライフイベントを見据えた資金計画が欠かせません。

具体的には、介護にかかるお金、終活に関連する費用(葬式代やお墓の費用など)なども視野に入れて準備を進めることが重要です。今からでも資産運用や節約など、できることから始めてみましょう。

住まいや相続にかかるお金

「古くなった家をリフォームしたい」「もっと便利な場所に住み替えたい」「子どもや孫と同居するために二世帯住宅を検討したい」など、住まいに関する悩みも増えてきます。住宅の老朽化による修繕費用や、バリアフリー化のためのリフォーム費用などの出費が新たに発生する可能性があります。

また、相続に関する悩みも出てきます。「相続税の制度がわからない」、「遺産分割でトラブルが起きないか不安」、「相続手続きが複雑で何から始めれば良いのかわからない」など、将来の資産管理や相続対策の準備をしたいと考える方も多いようです。

老後資金に不安がある方は、不動産を活用した資金調達も検討してはいかがでしょうか。自宅を担保に借入れできるリバースモーゲージや、自宅を売却しても家賃を支払いながら住み続けられるリースバックなどは、まとまった老後資金を確保するためには有効な手段といわれています。利用の前には、それぞれの制度やご自分が必要な金額をしっかり確認してから決めましょう。

相続に関する問題は専門知識が必要なため、司法書士や税理士、弁護士などの専門家に相談することがおすすめです。早めに準備しておくことで、将来の不安を軽減することができるでしょう。

夫が亡くなった後の生活資金

60代女性の悩みでは、「家族の健康について」特に夫の健康問題は、将来の経済状況にも大きく影響することから女性にとって重要な問題です。「夫が亡くなったら、今よりも収入が激減するかもしれない」「今の貯蓄だけで生活していけるのか」という不安を抱える女性は少なくありません。

日本人の平均寿命は男性よりも女性の方が長いため、夫に先立たれるケースが多く、その後の妻のひとり暮らしの期間も長くなりがちです。夫の死亡後は条件を満たせば遺族年金を受け取ることもできますが、それまでの収入と比べると大幅に減少するのが一般的です。

このような不安に備えるためには、自分名義の資産を持つこと、生命保険に加入すること、年金の仕組みをきちんと理解しておくことが重要です。また、必要に応じて資産運用や副業なども検討すると良いでしょう。

おわりに

60代女性の悩みには「老後の生活設計」「自分の健康」「今後の収入や資産の見通し」「家族の健康」など、将来への不安が多く見られます。特に健康面では肩腰の痛み、視力低下、疲れやすさなどの体の不調に加え、認知症リスクや老化による美容の悩みも増えてきます。経済面では老後資金の不安や住まい・相続の問題も顕著です。

これらの悩みや不安は、早めの対策で軽減することができます。規則正しい生活習慣の維持、定期的な健康チェック、将来を見据えた資金計画など、今からできることから始めて、心身ともに健やかな60代を過ごしましょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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