寒さも厳しく、何かと忙しい師走に行う「大掃除」って本当に大変ですよね。そんな大掃除を楽にすることができると話題の「秋掃除」をご存知でしょうか。
このコラムでは「秋掃除」について、どこをどんな風に掃除するのか、掃除のコツ、気を付けたいポイントなどを解説します。
大掃除をできるだけ楽にしたい方、普段からマメに掃除するのが苦手な方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
秋掃除のメリットとは?
なぜ、秋に掃除するのが良いのかメリットを解説します。
熱中症や心筋梗塞のリスクが低く快適
夏や冬に比べ、秋は心地良い気温の活動しやすいシーズンです。夏場の部屋の中では、脱水症状を起こしやすく、熱中症や脳梗塞などさまざまな健康トラブルのリスクがあり、場合によっては命に関わる事態に陥ることもあります。
また、冬場も同様のリスクがあります。気温の低い冬場は、空気が乾燥して自然と身体から水分が失われやすい状態となっています。
加えて、エアコンやヒーターなどを使うとさらに乾燥しやすくなります。汗だけでなく、呼吸や皮膚からも水分は出ていくため、夏場と同様に、脱水の危険性があります。
気温が低すぎず汚れが落ちやすい
秋は、冬に比べると気温が高い気候が続きます。油汚れは「温度が高いほど柔らかくなる」という特性があり、冬に大掃除をするよりも汚れが落としやすい状態が秋といわれています。
そのため、キッチンやレンジフードなどの油汚れが目立ちやすい箇所の掃除は、油が固まってしまう寒い時期よりも秋掃除のほうが適しているのです。
また、お風呂の壁や天井の汚れも気温の高い秋のほうが落としやすくなり、洗い流した後も乾きやすいので、カビの発生も少なくなります。
温かい時期に増えたダニやその糞、死骸を一掃できる
夏は高温多湿で、ダニやカビが繁殖しやすいといわれています。ダニやカビは、気温20〜30℃、湿度60〜80%のジメジメした場所を好む傾向にあるためです。湿度が高くなる梅雨時期からダニは増え始め、秋頃には死骸として残ります。
カビは秋に活発化
カビが梅雨に増えることは有名ですが、秋にも活発化するのはご存知でしょうか。気温が高過ぎる夏のピークにはカビの増殖が抑えられますが、秋が近付き少しずつ気温が下がってくると、再びカビが活性化し増殖しやすくなるという調査結果があります。カ
ビが増殖してしまった後ではなく、増殖する前に対策をする方が良いでしょう。
ハウスクリーニングも依頼しやすい
ハウスクリーニングの利用を検討するなら冬の大掃除シーズンよりも秋の方がおすすめです。冬の大掃除シーズンは、誰もが掃除しなきゃと考える時期なので、ハウスクリーニング予約も集中してしまいます。
一方で、秋はハウスクリーニング会社とスケジュール調整もしやすく予定が取りやすいといわれています。
特に秋掃除した方が良い場所とその理由
まずは、秋掃除をした方が良い場所と、その理由について解説します。プロがおすすめする掃除方法とコツについては次の3章でご紹介します。
キッチン
毎日使う場合が多いキッチンは特に汚れやすい場所のため、大掃除で苦労する方も多いでしょう。以下の2ヵ所は、汚れの原因が主に油汚れなので、冬に気温が下がってから掃除しようとすると、油が固まっていてなかなか落ちません。そのため秋に一度掃除しておくと良いでしょう。
- IHやガスコンロ
- レンジフード
浴室
浴室も使用頻度が高く、さらに湿度の高い状態が続くため、特にカビにお悩みの方が多い場所でしょう。カビは前述のとおり秋に活性化するため、増殖させてしまう前に掃除をしておくと、冬の大掃除が楽になります。
エアコン
夏に活躍したエアコンは、内部に湿気が溜まり、カビのエサとなるホコリも多く付着しているため、そのままにしておくとカビが増殖してしまいます。
冬にエアコンを利用する場合も、次の夏まで利用しない場合も、秋にクリーニングをしておくと、エアコンがカビの温床になるのを防ぐことができます。
窓・網戸
窓や網戸の掃除は、水をたくさん使うため、室外で作業することがほとんどです。夏は暑く、冬は寒くて面倒なこの作業も、秋なら気持ち良く進めることができるでしょう。
せっかくキレイに窓や網戸を掃除した後、台風などの暴風雨で汚れてしまうのはもったいないので、できれば台風シーズンが終わる10月末頃に行うのが良いでしょう。
寝具
寝具に潜むダニは、夏に繁殖しピークを迎え、秋に死骸となっていきます。その死骸やフンなどはさまざまなアレルギーの原因となっています。
つまり、秋の寝具はとても清潔な状態とは言えません。冬になる前に、寝室の掃除や寝具の洗濯をするのがおすすめです。
プロが伝授!秋掃除のやり方とコツ
キッチン
油汚れは身近なものを使って落とすことができます。洗剤はクエン酸、重曹、小麦粉、セスキ炭酸ソーダが油汚れに有効です。一緒に使うと便利なアイテムとして、ラップ、歯ブラシ、メラミンスポンジがおすすめです。
「キッチンの頑固な油汚れの落とし方は?場所別の掃除方法を紹介」で詳しく解説しています。
IHやガスコンロ
コンロの汚れには「重曹水」が便利です。重曹水は手作りできます。水100mlに重曹小さじ1杯を溶かして完成です。重曹水をスプレーボトルに詰めて、油汚れに吹きかけ、しばらく置いてから拭き取ると簡単に汚れが落ちます。
レンジフード
頑固な油汚れにはセスキ炭酸ソーダが効果的です。重曹よりアルカリ度が強いため、油汚れに対して強い洗浄力を発揮します。ただし、手肌への負担も重曹より高いため、ゴム手袋の着用を推奨します。
浴室
大掃除の前にキレイにしておきたい場所は鏡です。秋には塩素系漂白剤を使用したカビ取りに限定して行うことで、年末の負担がぐっと軽くなります。そのため、鏡のウロコ取りを秋に行うと良いでしょう。
ウロコには100円ショップなどで販売しているガラス用クリーナーの「ダイヤモンドパッド」がおすすめです。全体を一気にキレイにしようとせず、少しずつ汚れの落ち具合を見ながら、根気良く何度もこすることがコツです。
「お風呂掃除のやり方・頻度を解説!毎日続けられるお風呂掃除のコツとは?」も参考にしてみてください。
エアコン
夏にフル稼働した影響で、エアコン内には汚れが蓄積しています。フィルター掃除は手軽に取り掛かることができるため、早めにキレイにしておきましょう。まずは掃除機で表面のホコリを吸い取ります。
その後、浴室で歯ブラシなどを使って表面をこすり、シャワーで洗い流します。洗い終えたらタオルで水分をしっかり拭き取り、陰干しで完全に乾いてから取り付けて、掃除完了です。
フィルターの取り付けや取り外しで踏み台に上がる場合は、バランスを崩さないよう無理をせず、安全に気をつけながら作業しましょう。
「自分でエアコンクリーニングを行う方法と気を付けるべき注意点とは?」で詳しい方法を解説しています。
窓・網戸
スプレー型の洗剤を使用する場合は、ガラス・網戸に直接吹きかけることはおすすめしません。洗剤が均一に広がらず、拭きムラができやすくなります。タオルにスプレーを吹きかけてから拭くようにしましょう。
寝具
掛けふとんを干すには「湿度が低い」ことが大切です。早朝は気温が低く、湿度が高い傾向のため、太陽が出ている日中10時から14時頃が布団干しのベストタイムです。花粉や虫よけのため「布団干し袋」を活用することもおすすめです。
布団のダニについては「布団に潜むダニへの有効な対策法とは?繁殖時期やふとんの買い替えタイミングはいつ?」で詳しく解説しています。
キレイな状態を長続きさせるには?
せっかくキレイにした後は、なるべくキレイな状態をキープしておきたいですね。そのためにできる対策をご紹介します。
汚れる前にできる対策
キッチンでは油ハネガード、レンジフードはレンジフードカバー等、ホームセンターや100円ショップなどで手に入るアイテムを活用し、最初から汚れが付かないようにしてみましょう。
すでに活用されている場合は、それらが汚れてきたと感じたらすぐに新しい物へ交換するなど、利用しっぱなしになっていないかにも注目しましょう。
汚れてしまったら
汚れはなるべく新しいうちに掃除しましょう。時間が経過すると固まってしまったり、広範囲に広がってしまう場合もあり、落としづらくなってしまうケースもあります。
諦める前にプロに相談を
「掃除してみたけれど落ちなかった」「キレイになっているかわからない」「壊してしまいそうでできない」という方は、手遅れになる前にプロに相談しましょう。
くらしのセゾンが提供する人気No.1サービス「ハウスクリーニング」は、プロが汚れに合わせた専用洗剤・機材を使い、気になる箇所を徹底的にキレイにします。
事前にお見積もり金額をご提示し、当日の追加料金はないため、安心してご利用いただけます。秋は前述のとおり、比較的ご希望のスケジュール通りに予約が取りやすい時期です。
冬の大掃除で後悔する前に、ぜひ一度お問い合わせください。
おわりに
大掃除のときに毎年苦労をする方は、ぜひこのコラムを参考に秋掃除をやってみてください。気温湿度共に掃除に適した季節である秋に、一度丁寧に掃除しておくことで、年末の大仕事である大掃除がきっと楽になるはずです。