LIVE配信ってよく耳にするようになったけど、実際どうなの?「私達には関係ない、若者がやるものだ。」そんな風にお考えの方もいるかも知れません。
私はLIVE配信を教えるお仕事です。という風にお伝えすると「今どきの仕事だね」なんていわれることもあります。
しかし私の所に来てくださる生徒さんの年齢層で最も多い世代が45歳~55歳です。決して若いという年齢ではないですが、色々調べていくとおもしろい事が分かってきました。
LIVE配信は実は若年層よりも中年層の方に是非配信してもらいたい!私はそんなふうに考えていますので、このコラムではシニア層のみなさんに向けてLIVE配信の魅力についてご紹介いたします。
1.なぜ、中年層がLIVE配信に向いているのか?
1-1.LIVE配信に興味をもったもう1つの理由
LIVE配信を習いたいと集まって来てくださる生徒さん達は、何故、LIVE配信に興味を持ったのでしょうか?
私のお伝えするLIVE配信は「ビジネス」としての活用ということもあるので、実際に集客したいという理由もあります。しかしこれ以上に感じる事が1つあります。それは「自分を表現する方法を知らない」という点です。この理由はこれまでの教育に関わってきているという答えにたどり着きました。いわゆるバブルを経験した現在の50歳前後の皆様は昔「3高」っていう言葉があったことを覚えているでしょうか?
「3高」とは高学歴・高収入・高身長を指します。結婚の条件ともいわれた3高ですが、45歳~55歳代の世代には必須といわれるほどもてはやされ、憧れといわれる条件でしたよね?
でもこの条件の背景には、良い学校を出たら、良い就職先に就けることが確約されていた時代のお話です。現在は良い学校を出ていなくても「高校生で起業する」「YouTubeでバズる」など、今まででは考えられない早期の出世や高所得が得られる時代です。
当時の理想は「良い会社に入り、定年までそこで働く」そしてみなさんよりさらに上の世代の方はもっとこの色が濃いかも知れません。だからこそ上司の理不尽な言動に耐え、「ちょっと違うなぁ・・・」と思っていても会社をクビになるような【主張】を避けてきました。そうすれば定年まで安定した収入が保証され、家族と安心した老後が保証されていたといえるでしょう。
つまり50代前後のみなさんは【主張】をしたらいけない!と何年も何十年もかけて教育されてきたともいえるでしょう。そのため、プレゼンテーションや講義、人のお話を聞くことができても「私はこう思います」という事を、ご自身の言葉で伝えることが非常に苦手な世代であるという事が分かりました。
1-2.時代の変化について行こうとする結果がLIVE配信
私の生徒さん達は、年齢的には私より一回りも上なのに口を揃えていうのが「私は何もできない」「私にできることなんかあるのでしょうか?」という言葉でした。
でもそれっておかしくないですか?私は現在38歳です。社会人経験はたった4年、自営を始めてからは約10年です。そんな私の人生経験よりも50年も生きてきた、彼女・彼らの方が知識も経験も豊富です。社会人経験も長いし、スキルもある。それでもご自身に何ができるのか分からないといいます。
現在の30代と50代の大きな差はここにあるのかもしれません。知識も経験もスキルも社会人経験も豊富な世代の方々が「私には〇〇ができます!」「こんな人の役に立ちたい!」そう主張することが苦手なだけなのです。実力はあるのに、それができます!してみたいです!の主張が足りないだけです。
「出る杭は打たれる!」今までの会社組織の中で目立つことをするのは悪である、みんなと足並み揃えていれば安全が保証される。きっと心のどこかでそんな気持ちが渦巻いてしまっているのかも知れません。
私は「LIVE配信は主張の場!」正しさや正確さよりも、「私はこう思う」を振り切って伝えるかどうか?それだけなんじゃないかと思っています。
2.主張することでわかるあなたの価値観
2-1.LIVE配信は周りの方の為だけではない
このようなお話をすると、「誰が私のお話なんて聞きたいと思うのかね?」とか「周りの人になんて思われるか・・・」そんな不安が出てきます。実際に生徒さん達もLIVE配信をしたいけど、中々配信できないという方が躓く点として挙げられるのはこういった不安です。
でも、「LIVE配信って周りの方の為」だけじゃないってご存知でしょうか?私はこれまで人前でマイクを持ってお話をする機会が何度となくありました。LIVE配信は1,000本以上配信してきました。
そのなかでの最もの気付きがあります。それは自身の大切にしていることに気付くことができる!という点です。
2-2.あなたの本音を見つけ出す1つのツール
LIVE配信でお話をする時に私はこう思う!こんな考えを持っている!と言葉にして発しますが、自身が本心から思っていない事や、本当はそうじゃないんだよなということ、自信のないことについては「違和感」が生まれます。自身で発信した言葉なのに違う。そういう事をいいたいんじゃない、この言葉は適切じゃない!これは文字起こしをしたときよりも声に出すことでさらに明確になります。
そしてLIVE配信はいわゆる「生物(なまもの)」です。そうすると言葉に詰まったり、噛んだりもします。でも、この言葉に詰まる時、噛む時はまだまだ本心ではないといえるでしょう。
2-3.本質にたどり着いた時本物のLIVEが撮れる
ではどのようにしたら良いLIVEになるのか?実際に心のどこかで「うまく撮らなきゃ」とか「上手に話さなきゃ」「カッコつけたい」「こういった方が立場的に良い」などが先行した時に起こる現象が噛む・言葉に詰まることにつながります。この時間は「あなたの時間」だからこそ誰に見られてどうだとか、周りの人がなんだとか、私より優れた人がいるとかそんな事は、全く考えなくて良いです。
あなたが今思うこと。感じること。を言葉にしてみてください。
墓石に彫ってでも伝えたいことが言葉として表現できた時震えも止まり、周りのことなんて一切気にもならずに、噛みもしません。そんなあなたを見つけることができるチャンスだといえるでしょう。
2-4.LIVEの中ではあなたそのもので良い
今までは夫婦の中では「妻」だった。「夫」だった。会社に行けば「上司」だった。子どもがいるなら「ママ」だった。「パパ」だった。そんな立場があったかも知れませんがここでは「あなた」でいて良いんです。
そして驚くべきことにあなたが自信を持って伝えたい主張が人の共感を呼び「なんて素敵なんだろう」に変わることに時間はかかりません。これが結果的にまわりまわって主張ができない人たちの「勇気」と「憧れ」になるのです。
下手くそでも一生懸命やっている姿ってカッコよくないですか?操作ができなくて、うまくいかない姿ってそんなに醜いですか?それでも、伝えたいことのため、ご自身の信念を言葉にして伝えようとしている人ってすごくかっこよくないですか?もちろん最初から全部うまくいくとはいいません。そして数をこなすまでには時間もかかります。
でもどうでしょうか?今まであなたが、あなたとして、あなたの言葉で、あなたの口で、あなたの意見を伝えた場面ってどれくらいあったでしょう?LIVE配信は本当のあなたを見つけられる1つのチャンスです。
2-5.中年層がこれからの世代にできること
そしてその本気さが誰かの背中を押し、若い世代の人々が「かっこいい大人」に憧れを持ちます。子どもたちや若い世代に文句いうよりもその背中を見せれば良い、私はそんな風に考えています。実際に本数をこなすことで自身と向き合う精度は益々上がります。何度も配信を行う中で自身の中でも気付くことが増えてきます。
例えば「私は映画が好き」でもなんでその映画が好きなの?いつから好きなんだっけ?どんなきっかけで好きになったの?何故その主人公に憧れをもったの?最初は「今日は何を話そうかな?」って思っただけど、そこから、自分を知るヒントがどんどん見つかるようになります。私はこの配信セラピーを重ねることでご自身にとって本当に大切なものはなに?誰が大切?どうなりたい?そんな事を考える機会が圧倒的に増えました。
誰かのためにやろうとした事でしたが結局は自分自身の価値観を研ぎ澄まして行くことができたといえるでしょう。そして今度はあなたの自分自身と向き合って一生懸命続ける姿勢が、誰かの勇気や憧れになり、結果的に誰かの役に立っているという循環が生まれます。
おわりに
もしもみなさんの中で、「自分らしく過ごせているかな?」と考えることがあれば、せひLIVE配信というものから取り組んでみても面白いかも知れません。LIVE配信はあなたを見つけるきっかけをくれるかも?そんな風に思っています。